2月21日〜2月27日のニュース

2月21日朝のニュース

イランの総選挙の際にモハマド ハタミ大統領を支持する改革派勢力は絶対多数を
獲得した。AFP通信によれば、改革派は一回目の投票で国会(一院制)の290議
席中152議席を獲得した。これまで議会は、他の多くの国の機関と同様、宗教上
保守的な勢力に握られてきた。
投票率は、1997年に行われハタミが勝利した大統領選挙を上まわって、80パ
ーセントをこえた。

     その他のニュース
・ニーダーザクセン州首相クリスチャン・ヴルフは現キリスト教民
主同盟総書記アンゲラ・メルケルが次期党首をつとめることに賛成。
・ヨハネス・ラオ独大統領はキリスト教民主同盟が、国民政党とし
ての役割を果たし、政党政治のバランスが取れるかどうか不安だと
語った。
・コソヴォ平和維持軍は隠し持たれている武器の捜索を続行。


2月21日夜のニュース

キリスト教民主同盟の不正献金疑惑で、検察庁はヘッセン州首相ローラント・コッ
ホ(キリスト教民主同盟)に対する捜査を行なう予定はない。ヴィースバーデンの
検察の発表では、彼を罪に問えるような行為をしたという十分な疑惑がない、との
ことである。彼はすでに、党の1998年の活動報告書に、 100万マルク以上の
金額を借入金として虚偽の記載を行ったことを認めている。
一方、検察庁の発表では、検察は独元首相ヘルムート・コールの家宅捜索を断念し、
すでにこの家宅捜索が報道されており、意味がないので、家宅捜査は行われない、
とのことである。

     その他のニュース
・キリスト教民主同盟の新党首候補の論争は続く。
・独大統領ヨハネス・ラオは公式訪問のためエジプトに到着し、す
ぐにムバラク大統領との第一回目の会談を行った。会談の中心は近
東平和への道とドイツ・エジプト両国の経済の関係であった。その
外にラオはドイツ経済代表団の一人とドイツの援助プロジェクトを
視察したいとしている。
・コソヴォスカ・ミトロヴィッア市で2000人以上のアルバニア
人がセルビア人との一体化を求めてデモを行った。
・アルプスで何回か雪崩が起こり、少なくとも6人のスキー客が死
亡した。


2月22日

キリスト教民主同盟とキリスト教社会同盟の連邦議会内の統一会派は来週火曜日に、
会派の新総裁だけでなく、幹部すべての選挙を行いたいとしている。次期会派総裁
に内定しているフリードリッヒ・メルツの発表では、総裁選挙の後キリスト教民主
同盟から選ばれることになっている6人の会派副総裁も一回の投票で行う予定であ
る。当選者には一定の職務がわりあてられることになる。
メルツは独元首相ヘルムート・コールに議員を辞職させることに反対し、これはコ
ールがもっぱら自分自身と彼に投票した人で決めなければならない問題だ、と語っ
た。

     その他のニュース
・検察庁はコール元首相の不正献金疑惑でラインラント・プファル
ツ州のキリスト教民主同盟の事務所を家宅捜索。
・ドイツ環境省はニーダーザクセン州の原子力発電所を一時操業停
止にすることを検討している。電力会社が出している報告とは異な
る燃料が使用されていたため。
・ドイツ鉄道は今後4年間で、全従業員の37パーセントにあたる
6万5千人の従業員を削減すると発表。
・スペイン、ベルギー、フランス、スイスの司法当局はチリの元独
裁者ピノチェトを早急に釈放することに反対。


2月23日

コール元首相と当時の首相府長官フリードリッヒ・ボールは、首相府の文書の取り
扱いが規則違反だという非難を否定した。水曜日コールは、ドイツ東部のロイナ精
製所の民営化に関する書類はきちんと保管されていたと語った。しかし、首相府に
よれば、コール在任中からロイナ社の書類は紛失している。一方ボールは、自分の
任期中にロイナ社の書類が紛失していたあどうか思い出せないと釈明し、首相府の
コンピュータのデータをみずから消去したことはないと語った。
独内務省長官オットー・シリューは、関係書類発見のため、ブルクハルト・ヒルシ
ュ特別捜査官のほかに刑事数名を捜査に投入する予定だと語った。検察庁はすでに
捜査を開始している。


     その他のニュース
・労働組合は公務員の5パーセント以上の賃上げを要求。
・EUの外交関係特別委員のクリス・パッテンはEUとロシアの関係は
チェチェンの戦闘で重大な危機に陥っていると語った。
・独首相シュレーダーはインターネットのさらなる安全性を確立せ
よと語った。


2月24日

独首相シュレーダーは、外国人の専門技術者に対するヴィザ発行の規定を迅速に作
るように努力している。コンピュータ関係の見本市CeBITで彼は、コンピュータ関
連企業に限っては、ドイツで教育を受けながら、同時に専門家として働く外国人を
雇用することができ、ドイツの労働市場での再訓練が優先されるので、政府は期間
を区切って高い能力を持つ外国人にはドイツ国内で働く許可を与えたい、と語った。
このシュレーダーの提案は経済界からは支持されているが、異論もあり、特に労働
組合からは批判を受けている。
ある調査によれば、コンピュータ業界では7万5千人の労働力が不足している。そ
れに対し、連邦労働施設はかなり低い数字をあげている。

     その他のニュース
・胎児の処置につながる遺伝子関連の特許を、連邦議会の緊急討議
で全会一致で否決。全会派の代表が、ヨーロッパ特許庁の決定とは
異なる決議をし、ドイツ政府が出した異議を後押しした。
・露大統領代行プーチンはチェチェンの武装勢力に対する攻撃を徹
底して継続すると発言。
・EUと中国の貿易交渉は双方が異なる評価を下した。EU側は中国の
WTO加盟に関する進展はなかった、としているのに対し、中国側は
意見の一致が見られたと報道。


2月25日

コソヴォの最近の衝突を考慮して、ドイツはセルビア南部の国連警察部隊への派遣
人員を増員したいと考えている。独外相ヨシュカ・フィッシャーは、コソヴォの首
都プリスティナ訪問の際、ドイツが派遣した警察官の数を256人から420人に
増やす予定であり、それに加えて6人の判事と検事一人を派遣して、コソヴォの司
法制度がきちんと役割を果たすよう立ち直るのに協力する、と語った。フィッシャ
ーは状況が激変する前に、コソヴォ平和維持軍のドイツ隊長クラオス・ラインハル
ト将軍、セルビア人とアルバニア人の代表と、当地で会合を行ったことがある。

     その他のニュース
・NATOと同盟諸国は、コソヴォ北部で最近起こった衝突にもかかわ
らず、コソヴォ平和維持軍を増員しないことにした。
・チェチェンにおけるロシア軍の残虐行為の解明をロシア政府は各
国から迫られている。
・連邦議会議長のティールゼは、1990年の社会民主党のノルト
ライン・ヴェストファーレン州政府の選挙戦で、現ブランデンブル
ク州首相シュトルペに対して不正な資金提供があったかどうか検証
するよう指示した。


2月26日

ノルトライン・ヴェストファーレン州キリスト教民主同盟党首のユルゲン・リュト
ガーによれば、同党は過去に西ドイツ州立銀行から合法的な献金を受けていた。こ
の資金はきちんと帳簿に記載されていると、同党の報道官は語った。
Focus誌の報道によれば、同党は過去十年に全部で約40万マルクの資金を西ドイ
ツ州立銀行とその姉妹企業、グループ企業から受け取っていた。一回に受け取った
資金は毎回2万マルク以下であったため、キリスト教民主同盟はその授受を公表す
る必要がなかった。
今まで西ドイツ州立銀行に関しては、チャーター機で社会民主党の政治家たちに便
宜を図ってきたことが調査の中心であった。その他、東ベルリンにある西ドイツ州
立銀行の事務所では、現ブランデンブルク州首相マンフレート・シュトルペ(社会
民主党)を1990年の選挙で支援した。

     その他のニュース
・検察庁は元首相コールに、首相府の書類をラインラント・プファ
ルツ州のキリスト教民主同盟の事務所に隠した容疑をかけている。
・ロシア軍がチェチェンで行ったとされる残虐行為の報道をめぐっ
て、ロシアの新聞がドイツの放送局を攻撃。
・アフリカ南部で嵐による洪水。死者250人以上。
・スペイン北部の町で、バスクの非合法組織ETAのテロに抗議する
デモに1万人が参加。


2月27日

ハイデ・ジモーニス州首相が率いる社会民主党はシュレスヴィッヒ・ホルシュタイ
ン州議会選挙で完全な勝利を収めた。テレヴィ局の最新の予想では、社会民主党が
3.3パーセント増やし43.1パーセントの得票を得た。緑の党は2パーセント
減らして6.2パーセント。フォルカー・リューエを候補者名簿の先頭に置いたキ
リスト教民主同盟は2パーセント以上を失い、35.1パーセント。自由民主党は
1.9パーセント増やして7.6パーセント。南シュレースヴィッヒ有権者同盟は
4.1パーセントに増えた。南シュレスヴィッヒ有権者同盟は同州の少数民族であ
るデンマーク系住民の代表なので、5パーセント条項の制約を受けず、代表が州議
会入りする。
ジモーニスは緑の党との連立政権の維持を以前から発表していた。
このテレビの得票予想によれば、次の州議会で社会民主党と緑の党が過半数を3議
席上まわることになる。
210万人の有権者のうち約70パーセントが投票を行った。

     その他のニュース
・キリスト教民主同盟はシュレスヴィッヒ・ホルシュタイン州議会
選挙での敗北も、不正資金疑惑のなかでは満足できるとしている。
・シュレーダー首相はEUでの意思決定手続きを変更する必要がある
と発言。大国のほうが小国よりもEUの意思をよりよく体現している
とは限らないとのこと。
・英首相ブレアは労働党100年記念大会で、中道政策支持を訴え
る。


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