７月２４日〜７月３０日のオーストリアのニュース
７月２４日
フィンランド元大統領アハティサリの発表によれば、3賢人が金曜
日と土曜日に初めてウィーンにやってくる。彼らは連邦大統領クレ
スティルと政府代表、政党代表、機関の代表と会談する。
副首相リース・パサーは外国で休養中である。議員団代表のウェス
テンターラーは政党を代表して賢人たちに会いたいとしている。国
防大臣シャイプナーは自由党側の政府代表として話し合いに望む意
向である。緑の党の党首ファン デア ベレンはチロル地方訪問を
中断して、土曜日に賢人達と会う予定である。
７月２５日
ドイツの高級旅行会社ダイルマンが募集したツアー客99人が死亡し
た。ニュー ヨークではテレヴィ番組と同じ名前の豪華客船、MSド
イツ丸が彼らを待っていた。ダイルマンは緊急職員ティームを編成
した。
16日間の船の旅は水曜日にニューヨークを出発し、バハマを経由し
てキューバとエクアドルに向かうことになっていた。コンコルドで
の飛行機の旅に8万シリング、豪華客船の旅に5万6千から15万シリ
ングを支払っていた。
飛行番号AF4590機は離陸2分後にパリの北の小さな村ゴネスに墜落
した。
７月２６日
パリ郊外でのコンコルドの墜落の原因はおそらくエンジンの故障で
ある。検察庁の発表では、操縦士は墜落前に左のエンジンの不調を
報告していた。このエンジンは離陸30分前に逆噴射用の部分に修理
が加えられていた。他のコンコルドから部品をとって付け替えてい
た。無線交信からは、操縦士は左のエンジンが火を噴きながら墜落
する前に、ル ブールジェ空港に緊急着陸しようとしていたことが
分かった。
その外のニュース
国立銀行総裁リープシャーはテレヴィ番組に出演して、国立銀行の
準備金の一部2600億シリングを予算に使うという見方に反対である、
と語った。
彼は予算の目的には賛成するが、そのためには組織的な対処が必要
で「国立銀行の準備金に手を出す」必要はない。第一に毎年数十億
シリングを、この三年間だけでも520億シリングを出している。第
二にマーストリヒト条約を結んで以来ユーロを用いる国ではもはや
準備金を自由に使うことは出来ない、と語った。
オーストリアの政治情勢と「自由党FPOeの性質」を検討する3賢人
が、金曜日に会談を開始する。彼らは午前中には政府のメンバーと、
夕方6時には大統領クレスティルと会う。
土曜日には教会と政党の代表者と会う。社会民主党SPOe党首は今ウ
ィーンにいないため、日程を延長して日曜日に会うことになってい
る。フィンランド元大統領アハティサリとドイツ人の法律家フロー
ヴァインは木曜夕方に到着し、スペイン元外相オレハは23時頃到着
した。
警察は木曜日に行われる政府に反対するデモの参加者が、3賢人が
泊まっているリングシュトラーセ ホテルの前へと行進するのを妨
げた。彼らはマリアヒルファーシュトラーセへと迂回させられた。
デモの参加者は、警察によれば800人、主催者によれば2600人であ
った。デモは平和的に行われた。
深夜頃自由党本部前で無言デモが始まった。これは日曜日に3賢人
が出発するまで行われる予定である。
その他のニュース
環境保護団体グリーンピースは今日午前ペットボトル入りのビール
に反対する行動をブルーデンツで行なう。フォアアールベルクの醸
造所がこの場所でオーストリア先行発売を行なうからである。グリ
ーンピースは特に、使い捨ての瓶によって生じるゴミの山に抗議し
ている。
７月２８日
3賢人を介してとはいえ、EUとオーストリアの実質的な話し合いが
行われるのはこの6ヶ月で初めてである、と首相シュッセルは語っ
た。彼は金曜日に賢人会議と会談した。
賢人たちがこんなに急いで来てくれたのはよいきざしであり、これ
は夏が終わって出される報告書の内容に期待を抱かせる、とシュッ
セルは語った。またかれは自由党FPOeを褒める言葉も見つけている。
「同党は野党から責任ある与党への転換を行なった」と。
国防大臣シャイプナーは次のように語った。自分は、賢人たちに自
由党の歴史を説明した。ヨーロッパには同じような政党はない。オ
ーストリアでは長い間2大政党が権力を分け会ってきたが、このよ
うな政治体制から自由党成功の歴史は説明できる。
彼はテレヴィ番組では次のように発言した。ハイダーはカリスマ性
を持った人物で、自由党成功の大きな原因は彼にある、ということ
も自分は指摘した。ハイダーが政治に大きな影響力を持っているの
もうなずける。
７月２９日
土曜日にウィーンで3賢人はオーストリアの政治状況に関する会談
を行なった。最初に会ったのは国民議会議長フィッシャーで、その
後緑の党党首ファン デア ベレンと自由党のウェステンターラー
と会談した。
午後にはオーストリア労働組合長フェアツェットニッチュ、経済団
体の長ライトル、教会の代表と会談した。日曜日には社会民主党党
首グーセンバオアーと裁判官団体の議長ヘーリゲと会談を行なう。
その他のニュース
チェコ首相ゼマンが国民議会議長フィッシャーとの会談の後行
なった原子力発電所テメリンに関する発言を、オーバーエスターラ
イヒ州首相ピューリンガーは「あまりに尊大である」と評した。
ゼマンは、ピューリンガーらの州首相の抗議に答えるつもりは
なく、自分にとって彼らはパートナーではない、と語った。
ピューリンガーはこの言葉を、ゼマンが神経質になっている証
拠だと考えている。ゼマンはチェコでもテメリン原発に賛成す
る人の数が減っているのを知っているからである。
７月３０日
EUの賢人たちは首相シュッセルとの食事を取りながらの会談で、オ
ーストリアでの会談を終えた。それに先立ち社会民主党SPOe党首グ
ーセンバオアー、イスラム教共同体の幹部シャクフェ、裁判官同盟
のヘーリゲとも会談した。
3日間の賢人の訪問は今のところこれ一回の予定である。（フロー
ヴァインは「十分な資料を得た」と発言した。）会談は「よい土台」
であるが、さらに情報を集めなければならないので、報告書がいつ
まとめられるかはまだ分からない、と3賢人は語った。