9月4日〜10日のオーストリアのニュース

9月4日

コンスタンツで行われているアルプス6ヶ国内相会談の一日目には、
犯罪者の逃亡を手助けする事件が増えていることに対し、国境を越
えた対策について話し合いが行われた。
内相エルンスト シュトラサーはテレヴィ番組で近隣諸国と集中取
り組みを行い、EUが一致して逃亡させる組織との戦いを犯罪の行
われた国で進めることに賛成した。麻薬問題と同じように対処しな
ければならない、つまり被害者に対する援助と組織のボスに極めて
厳しく対処になければならない、とも語った。
この会議は明日も引き続き行われる。


9月5日

フィンランドのハリー ホルケリを議長に選んで、第55回国連総会
が正式にニュー ヨークで始まった。ホルケリは1987年から91年ま
でフィンランド首相を務めた。彼はナミビア外相ベン グリラブの
後継者ということになる。
国連総会の冒頭で太平洋の小さな島ツヴァルが国連の189番目の加
盟国となった。青地に9つの島を描き、英連邦に属することを示す
ユニオンジャックをあしらった旗がイースト リヴァーに掲げられ
た。ツヴァルは人口1万1千、26平方キロの大きさである。
総会にはオーストリアからは大統領クレスティルが参加している。
今回の総会ではグローバル化が進む中で人間性につきつけられた問
題を解決することが図られている。

     その他のニュース
・国民議会は今晩社会福祉省が進めた委託事業調査委員会の特別会
議を設置するを決めた。与党、緑の党が賛成し、社会民主党の出し
た対案は否決された。この委員会では1995年から99年まで社会福祉
部が行なった振興策を検討する。この期間に、社会民主党に近い企
業オイロティームに資金およそ1億1800万シリングが流れ込んだの
ではないか、と指摘されている。


9月6日

連邦大統領クレスティルはニュー ヨークでフランス大統領シラク
と短い会談を行なった。次回の実質的な話し合いに期待がもたれる。
シラクはEUの3賢人の報告をまだ知らされていないようなので、ク
レスティルは、シラクが制裁問題で最終的な決断を今にも行なうこ
とを期待していはいない。ブレアやグテレスなどのその他のEU政府
首脳は、クレスティルにまもなく制裁は解除されると確約した模様
である。

     その他のニュース
・米国大統領クリントンはイスラエル首相バラクとパレスチナ大統
領アラファトと近東問題に関する特別会談で突破口を見つけること
はできなかった。クリントンはまずバラクとその後アラファトと話
し合い、恒久平和のための協定に署名をするよう求め、9月13日を
その期限として設定した。


9月7日

副首相スサネ リース・パサー(自由党)は公金支出の削減を今後
さらに推し進める、と発表した。プレッセ紙によれば、彼女は、さ
まざまな特別財政支援を削減することでおよそ45億シリングが節約
されるべきだ、と考えており、この措置は(「現実的ではない」と
彼女自身が認めている)賃上げを3回行なわないのに相当する経費
の削減につながる、と語った。
社会福祉の切り捨てに関して、リース・パサーは昼食費補助、交通
費補助、死亡費用補助(死亡1件あたり3万5千シリング、全体で1億
8千万シリング)をあげている。その他に家族手当以外の養育費補
助(月200シリング、全体で5億シリング)は、収入の少ない家庭を
除いて削減されうる、としている。


9月8日

この数ヶ月間自由党に対して共感を示してきたイタリアの政党北部
同盟は3賢人がオーストリアの政治状況に関して作った報告書に満
足している。「3賢人は真面目に取り組んだので、この報告書がオ
ーストリアにとってプラスになることを疑ったことはなかった。も
う制裁解除を求める発言は必要ない」と北部同盟のEU議員で党の外
交問題の専門家であるフランチェスコ スペローニは語った。

     その他のニュース
・ドイツの政党キリスト教民主同盟と自由党はいわゆるEUの3賢人
のオーストリアに対する制裁解除の勧告を歓迎した。しかしドイツ
政府は今のところ反応していない。


9月9日

情報筋によれば、ウクライナ治安維持省は8月に行なわれた独立共
同体首脳会談の際に、出席しようとした大統領プーチンに対するク
リミア半島での暗殺計画を阻止した。
秘密情報局の長官レオニード デルカッチュは、この暗殺計画に関
連して4人のロシアのコーカサス共和国のチェチェン人と近東諸国
出身の数人を逮捕した、と発表した。
犯人が何者かに関する発表はなかった。しかしチェチェン人逮捕は、
プーチンをめぐる問題の存在を裏づけている。


9月10日(日)

チェコ政府は、オーストリアに対するEU14ヶ国の外交孤立措置に加
わっているが、EUがこの制裁措置を変えるのであれば、同じく態度
を変えるつもりである、とプラハの記者会見で首相ミロシュ ゼマ
ン(チェコ社会民主党)は語った。
彼はチェコがEUに同調してオーストリア制裁に参加したのは正しい
決定であった、チェコ政府は現在EU加盟の候補国である、と語った。


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