9月11日〜17日のオーストリアのニュース

9月11日(月)

石油輸出国機構の議長アリ ロドリゲスは近く世界的な石油危機が
起こる可能性があると語った。「私たちは大規模な危機に近づいて
います。原油採掘の能力が限界に達しているからです」と原油価格
の高騰の理由をウィーンで語った。彼によればサウジ・アラビアは
採掘能力に余裕の歩かず少ない国の一つであり、需要に合わせて産
出量を増やすことができる、と語った。また価格高騰の理由として、
OPECの生産調整のほかに、精油所への交通手段が限られていること、
輸入国の税金が高いこと、市場の投機的な売り買いをあげた。

     その他のニュース
・EU3賢人の報告書が出されたが、法相ベームドルファーはふたた
び職務をまっとうする意欲を示した。「私が辞任する理由はない」
とテレヴィ番組で語った。彼は、今後よりうまく行なえることはど
んなことかを考えている、とも語った。


9月12日(火)

公務員の賃上げ交渉の第2回会談では政府と労働組合の間で意見の
対立は埋まらなかった。公勤務労働組合長フリッツ ノイゲバオア
ーは2時間にわたった話し合いの後で、政府の再提案に激怒して、
「政府の提案はとても強硬であった」と語り、特に社会補償の追加
給付と交通費補助の廃止を批判した。具体的な賃金の提案は行なわ
れなかった。

     その他のニュース
・(良心的兵役拒否者に課される)非軍事兵役は4週間短縮されて
11ヶ月になる模様である。同時に2週間の休暇もなくなる。内務省
のこの提案は専門家の審議会に送られた。


9月13日(水)

野党社会民主党の国会議員団事務局長ペーター コステルカは夕方
政府の借金政策を非難した。借金政策は「できの悪い親から」生ま
れたのではない。オーストリアは来年は46%という最高の課税負担
率になる。オーストリア国民はこのことを「財布の中身」で感じる
ことになるだろう。政府のこの政策のつけを「国民はより少ない収
入で」支払うことになる、と語った。

     その他のニュース
・ウィーン労働者会議議長トゥムペルは、明日同会議の総会で連邦
労働者会議議長に再び選出される。1997年に行なわれた前回の連邦
労働者会議議長選挙では彼は78.4%の得票を得た。


9月14日(木)

金曜日15時から17時にチェコのテメリン原発に反対する人々はチェ
コとの国境を封鎖する。それもオーバーエスターライヒ州とニーダ
ーエスターライヒ州およびドイツ国内の数ヶ所で行なう。

     その他のニュース
・ナチ被害者に対する賠償問題を扱う特別大使スーファリパが行な
う交渉の争点は、ナチ時代の「アーリア化(=ユダヤ人の財産の没
収)」の犠牲者に補償を行なえるような被害者のグループわけをす
ることである、と彼はワシントンで行なわれた記者会見で語った。
彼はそれに先立ちユダヤ人組織の代表と会談を行なった。


9月15日(金)

スペインの報道によれば、バスクの地下組織ETAの最高指揮官イグ
ナシオ グラシア アレギーはフランスで逮捕された模様である。
彼はレンテリアのイナキとしても知られており、恋人のファビアー
ニ タピアと一緒に捕らえられた、とスペイン内務省の言葉を伝え
た。アレギーはスペインで最も重点的に行方を追求されているテロ
リストである。詳細はまだ不明である。
木曜日夕刻に、元バスク法務大臣ホセ ラモン レカルディはETA
によるものと見られる襲撃を受けて重傷をおった。

     その他のニュース
・フィリピン空軍はホーロ島のアブ サヤフの基地を攻撃した。軍
の発表によれば、飛行機とヘリコプターを投入し、さらに海軍の艦
艇が数百人の兵士と自動車、トラックなどをホーロ島に運びこんだ。
この島ではイスラム過激派のアブ サヤフが22人を捕らえている。
人質はアメリカ人1人、フランス人報道関係者2人、マレーシア人3
人、フィリピン人16人である。


9月16日(土)

国民党首脳会議で幹部ラインホルト レクサー(ケルンテン州の自
由党代表)に対し3分の2が不信任の意思表示を行なった。彼の後任
はゲオルグ ウルミッツァーが務める。レクサーは国民議会議員に
はとどまり、党大会でウルミッツァーとの決選投票に臨む意向であ
る。

     その他のニュース
・厚生省次官ワネック(自由党)は麻薬使用に対しより厳しく対処
することに賛成した。報道陣との会談で中毒者の自己使用分の麻薬
の削減に賛成である、と語った。


9月17日(日)

大蔵大臣マルティン バルテンシュタインは燃料費高騰の悪影響が
広がらないようにするための減税は行なわない、と語った。彼はテ
レヴィの討論番組で、政府は市場の価格決定に介入してはならない、
と語った。他のヨーロッパ諸国が燃料税の減税を決めているが、そ
れが誤りであったとまもなく気がつくだろう、とも語った。また自
動車通勤や自家用車出張の補助金を増額する余裕はない、との見通
しも語った。

     その他のニュース
・政府と公務員は月曜午後に公務員の賃金交渉を再開する。両者は
今までの交渉で妥協を行なっておらず、対立は深まっている。公務
員は2%以上の賃上げを要求して、譲らない構えであり、政府の計画
はあまりに広範囲におよび過ぎると、拒否している。副首相リース
・パサー(自由党)は公務員が費用削減を提案することに期待して
おり、組合のかたくなな態度を非難している。


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