10月16日〜22日のオーストリアのニュース

10月16日(月)のオーストリアのニュース

数ヶ月にわたって交渉を続けてきた、各州の首相と州財政担当者の
会議は、月曜夕方解決策にたどりついた。州は財政均衡化と、財政
赤字削減の方針を受け入れることで合意した。

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・閣議では2001年と2年の予算案を政界側から支持していくことを
決めた。予算関連法案は2002年から国全体の赤字をなくすという目
的で作られている。この法案に含まれているのは、2001年から秋か
らの学費導入、子供のいない夫婦に対する無料保険の廃止、失業給
付金4週間分のカットなどである。


10月17日(火)

シュタイアーマルク州自由党首脳部は夜になってもまだ議論を続け
ている。この会議は選挙での同党の敗北から立ち直り、党を活性化
するために開かれている。幹部数人が筆頭候補テレジア ツィーラ
ーに敗北の責任がある、としている。
同党はシュタイアーマルク州議会選挙で4.7%の票を失った。党首ス
ザネ リース・パサーはそれにもかかわらず、火曜日ツィーラーを
州の大臣におした。他に候補者は今までその職をつとめていたマグ
ダ ヨースト・ブレックマンである。どちらが大臣になるかは予断
を許さない。

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・オーストリア政界はチェコの原子力発電所テメリンに対し徹底的
に反対しているが、オーストリア企業の中にはそれで利益をあげて
いるものもある。VAテックの子会社EZプラハは数億コルナ分の電
線をテメリンに納入している。


10月18日(水)

自由党党首スザネ リース・パサーはケルンテン州首相イエルク 
ハイダーと政府首脳や自由党の国会議員の間の意見の違いについて
は何も聞いていない、と主張している。国民議会と政府のメンバー
は以前と変わっていない、と新聞に語った。彼女はこの言葉で雑誌
にのった記事のハイダーの批判に応えたことになる。
ハイダーは、「自由党は売り込みの方針を改善しなければならない。
そして問題点をあらかじめ提示しておかなければならない。自由党
内部に存在している独善は取り去らねばならない。私たちは自由党
が以前の党に戻らないよう治療を受けねばならない」と語った。彼
は国民議会副議長トーマス プリンツホルンを名指しで批判した。
「自由党の方針はプリンツホルンの方針ではない」などと語った。

     その他のニュース
・社会福祉問題担当の大臣シクル(自由党)は来年の年金額の調整
に関して高齢者代表と会談を行なう。昨日彼女は上乗せ額を平均
1.5%と発表した。小額の年金受給者などを支援するために、年金基
本額を修正する来る形をとるように今日調整が行なわれる。


10月19日(木)

国民議会は木曜日の審議の終わりで、緑の党の意見に反して、緑の
党の国会議員ペーター ピルツの不逮捕特権を剥奪した。ピルツは
ウルリヒスベルクの年次大会にナチが参加していると警告をした件
で訴訟にのぞまなければならない。
ピルツは国民党所属の元クラーゲンフルト市長でウルリヒスベルク
連合の名誉議長であったレオポルド グッゲンベルガーから名誉毀
損で訴えられた。ウルリヒスベルク連合はクラーゲンフルトの北に
あるウルリヒスベルク山で毎年帰郷集会を開いている。今年7月に
はピルツは「私たちはナチとファシストからウルリヒスベルクを取
り戻さなければならない」と語っていた。

     その他のニュース
・選挙敗北後シュタイアーマルク州の自由党の混乱はまだ続いてい
る。国会の自由党議員団長代理のフィシュルは議員を辞職する。彼
はまたシュタイアーマルク州自由党の議長団からも退くが、党を離
れることはしない。


10月20日(金)

ウィーン自由党は金曜夜、ウィーンのシュタットハレで行なわれる
政治集会に、党の牽引車の役割を果たしているケルンテン州首相イ
エルク ハイダーを招いた。ハイダーとウィーン同党党首ヒルマー
 カーバスが移民を制限する政策を支持した。社会民主党に対する
挑発が行なわれ、ウィーンの選挙戦はすでに激化している。
「オーストリアは30年間に社会党政権下にあったが、これは長すぎ
た。ウィーンでは55年である。もう十分だ」とカーバスは演説した。
彼は、予定を邪魔しようとする左翼の馬鹿騒ぎと衝突しており、左
翼は今路上に結集しようとしているが、自由党は路上の圧力には屈
しない、と語った。

     その他のニュース
・ニーダーエスターライヒ州国民党は土曜日にウィンナーノイシュ
タットで第41回州党大会を行なう。「すべての力をニーダーエスタ
ーライヒ州に」という標語を掲げて、同州首相のプレルと代理人プ
ロコップ、州大臣ガープマンは午後早くに行なわれる再選に臨む。


10月21日(土)

ある世論調査によれば、ウィーン地方選挙では社会民主党支持は
40%、自由党支持21%、国民党支持20%、緑の党支持15%である、
という結果が出た。社会民主党と緑の党の連立を支持する人は23%、
社会民主党と国民党の連立を支持する人は22%、国民党と自由党の
連立支持は14%であった。
市長ミヒャエル ホイプル(社会民主党)は選挙後の連立相手とし
て緑の党も国民党も可能性がある、としている。彼は自由主義の有
権者に対し人事に関して実質的な提案を行なうつもりである、と語
った。

     その他のニュース
・自由党の国会議員ゲアハルト ファレント(40歳)が自由党総書
記テレジア ツィアラーの後任になる。副首相で同党主リース・パ
サーは新聞に答えて、ファレントは国民議会選挙の候補者公聴会の
時にずば抜けた活躍をしただけでなく、シュタイアーマルク地方選
の敗北分析を正確に行なった、と語った。


10月22日(日)

外務大臣ベニータ フェレーロ・ワルトナー(国民党)は月曜日ス
ペイン公式訪問に出発する。これはEUのオーストリア制裁解除以降、
初めてのEU加盟国の外相による相互訪問である。スペイン外相ジョ
セップ ピーケとの会談では、彼女は主としてEU組織の改革に対す
るオーストリアの立場を支持するよう求めていく。

     その他のニュース
・日曜夜のバスクの首都ヴィットーリアで刑務所監督の殺害に抗議
して、数千人の民衆が路上に出た。44歳のカレーラは早朝ヴィット
ーリアで爆弾で殺害された。これはバスク地下組織ETAによるもの
とみられる今年16回目の暗殺である。


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