１０月２３日〜２９日のオーストリアのニュース
１０月２３日（月）
セルビア議会は夜遅く、急進党議員の数時間にわたる議事進行妨害
の後、暫定政権を決める投票の会議を中断した。会議は火曜日に延
期された。これに先立ち共通する見解をまとめれば、暫定政権の連
立相手の交渉は大幅に限定された。
元大統領スロボダン ミロシェヴィッチのセルビア社会党と民主主
義野党は12月23日の国会議員選挙までセルビア暫定政府を共同で形
成する意向である。社会党幹部ミロミール ミニッチが組閣の責任
者である。急進党は国会の早期解散に反対している。
その他のニュース
・連立政権内でEU拡大に関する国民投票をめぐって対立が生じてい
る。外相フェレーロ・ワルトナー（国民党）は副首相リース・パサ
ー（自由党）の提案を拒絶した。
１０月２４日（火）
いくつかの情報によれば、イスラエルとパレスチナは西ヨルダンラ
ンドとガザ地区で今後も衝突が続く可能性を考慮に入れている。イ
スラエル軍は紛争は短期間では終結しない可能性があると見ている、
と軍上級報道官ロン キトリー将軍は語った。パレスチナ側はイス
ラエル首相エフド バラクに今回の衝突の責任がある、としている。
死者の数はこの4週間の衝突で火曜日までに131人に上っている。
その他のニュース
・ユーゴスラヴィアの政権交代後初めてのバルカン諸国の首脳会談
が水曜日に行なわれる。マケドニアの首都スコピエで行なわれるこ
の会議の目的は経済協力の強化と、この地域での民主的な改革の推
進である。
１０月２５日（水）
ドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシャーはオーストリア建国記念日
の前夜祭ベルリンのオーストリア大使館で行なわれた歓迎会の席上、
急に現れた。彼はテレヴィのインタヴューに答えて、自分は国民党
・自由党の政権と「正常な関係」が持てることに賛成である、と語
った。EU14ヶ国によるオーストリア孤立措置に関して、ドイツ政
府が強硬な姿勢をとった理由を、緑の党所属のフィッシャーは、
「私たちはどんな政治的な立場にいるのかを明らかにした」という
言葉で説明した。
その他のニュース
・新女性問題担当大臣ハオプト（自由党）は水曜日、この職につく
男性は自分が初めてであることから、自分が困難な状況にいること
を認めた。その主な理由は彼が就任記者会見でマスコミの集中砲火
にあったことである、と語った。
１０月２６日（木）のオーストリアのニュース
ユーゴスラヴィア新大統領コシュトゥニツァは金曜日ロシア大統領
プーチンとモスクワで会談する。10月7日に彼が大統領になってか
ら4度目の海外訪問である。彼はプーチンと一緒に、長期間ユーゴ
スラヴィア元大統領ミロシェヴィッチの支援を行なってきた人物と
会った。
今回の会談の背景には土曜日に行なわれるセルビアのコソヴォ地区
での地方選挙と、両国の経済政治上の関係強化がある。コソヴォ選
挙はコシュトゥニツァとロシア政府両方が拒否の姿勢をとっている。
その他のニュース
・欧州安保協力機構の幹部はユーゴスラヴィアの再加盟を認めるか
どうか、金曜日に審議を行なう。同機構は新大統領コシュトゥニツ
ァ就任を受けて、先週ユーゴの再加盟案の提案を行なった。ユーゴ
は1992年ボスニア戦争のため同機構から除かれていた。同機構幹
部でオーストリア外相フェレーロ・ワルトナーは11月に再加盟が
可能である、と考えている。
１０月２７日（金）
南ボヘミアの原子力発電所、テメリンで再び事故が発生した。原子
力発電所の報道担当ミラン ネベサルは、昨夜主循環ポンプが故障
した、と発表した。オーストリアはこの事故により、テメリン原発
に対する留保を付けて、「緊急調査の必要性」を申し入れた、と環
境大臣モルテラーの報道官は発表した。州首相ピューリンガーは
「私は今回の事故は身の毛もよだつぐらい恐ろしいものだと思う」
と語った。
その他のニュース
・オーストリアはEU14ヶ国が、自由党がオーストリア政府に参加し
たためにとった措置から教訓を得た、と首相シュッセルは金曜日、
チューリッヒで行なわれた国際報道研究所の会議で講演し、オース
トリアは今後は「自覚を持って行動するべきである」と語った。
１０月２８日（土）
アメリカ大統領選を10日後に控えて、共和党のジョージ W. ブッ
シュは「ニューズウィーク」の世論調査では、民主党候補のアル
ゴアをかろうじて破る情勢にある。それによれば、11月7日の選挙
では、有権者の45%がテキサス州知事ブッシュに、42%が副大統領
ゴアがに投票するとの結果がでた。この情勢は「競馬」にたとえら
れている。緑の党のラルフ ネーダーは4%、パット ブキャナンは
2%が投票すると答えている。
その他のニュース
・イスラエル警察は自治都市ラマラでさらに一人のイスラエル人が
リンチの犠牲になって死亡した、と発表した。土曜日にラマラ近郊
のパレスチナ勢力下の町ベイテゥニアで、焼かれた遺体が車の中で
発見された。イスラエルのテレヴィの報道では、これは南イスラエ
ル出身の被害者に対する「国家主義的な動機で行なわれたリンチ殺
人」であり、遺体にはいくつかの弾丸の傷もあった。
１０月２９日（日）
ペルー軍の部隊の一部が日曜日将軍1人を人質にとり、逃亡した。
約50名の兵士が、首都リマの南1000キロにある駐屯地、デパルタ
メント タンカ鉱山を出ていった、と現地では伝えている。軍首脳
部は、彼らは反政府軍に投稿するだろう、と見ている。
その他のニュース
・英国外相クックは月曜ウィーンに到着する。彼は首相シュッセル
（国民党）と外相フェレーロ・ワルトナー（国民党）、そして火曜
日には社会民主党党首グーセンバオアーと会談を行なう。クックは
9月の半ばにEUのオーストリア制裁が解除された後初めてやってく
る外相である。会談の中心は、EUの東方拡大政策、ニースで行な
われるEU首脳会談、基本的権利憲章、欧州安保協力機構、バルカン
情勢、近東情勢である。