1月1日〜7日のオーストリアのニュース

1月1日(月)

アメリカ大統領ビル クリントンはパレスチナ大統領ヤセル アラ
ファトと火曜日ホワイトハウスで会談を行なう。二人はこの会談は
「大いに役立つ」と評している、と大統領報道官は月曜日に発表し
た。
クリントンはイスラエルとの和平交渉を行なうために最近行なった
提案への同意をアラファトからとりつけたい。イスラエル首相エフ
ド バラクはこの提案を今後の会談の基盤であると看做しており、
アラファトが同意することが自分が同意する条件であるとしている。
パレスチナ側はアメリカからさらに説明を求めている。

     その他のニュース
・イラク大統領サッダーム フセイン(63歳)は野党側からの情報
によれば、卒中の発作を起こしたとのことである。彼は日曜日夕方
にバグダッドのイブン・シナ・病院に運び困れた、と最大野党であ
るシーア派の「イスラム革命最高会議」が日曜日にシリアの首都ダ
マスカスで発表した。サッダームの健康状態は明らかにされていな
い。


1月2日(水)

パレスチナ大統領ヤセル アラファトはワシントンで月曜日2時間
以上に渡ってアメリカ大統領ビル クリントンと会談を行い、最近
示されたイスラエルとパレスチナの対立解決を目指すアメリカによ
る和平計画について話し合った。アメリカ側からの情報によれば、
クリントンとアラファトは火曜日も話し合いを行なう模様である。
アラファトは会談後何も語らずホワイトハウスを立ち去った。

     その他のニュース
・ウィーンの自由党総書記クライスルは市長ホイプルの事務所を盗
聴したがっていたとのことである。この報道によれば、クライスル
のコンピュータのハードディスクに記録されていた、彼が私立探偵
に盗聴を要請する会話を、ウィーン経済警察のデータ解析の専門官
が確保した、とのことである。クライスルはこの報道を否定してい
る。


1月3日(水)

パレスチナ側の情報によれば、イスラエルとパレスチナは金曜日ワ
シントンでアメリカ大統領ビル クリントンの仲裁案をめぐって長
時間の会議を行なう準備ができた、という声明を出した。パレスチ
ナ大統領ヤセル アラファトはクリントンとの会談で、アメリカを
議長として10日間の会談を行なうことに同意した、とのことである。
イスラエルのマスコミも、首相エフド バラクは近東問題の集中し
て話し合うために交渉団を派遣する意向である、と伝えた。

     その他のニュース
・ユーゴスラヴィア外相スヴィラノヴィチはワシントンで木曜日に
米国外務大臣オルブライトと会談を行なう。主としてセルビアとコ
ソヴォの非武装緩衝地帯での緊張について話し合いが行われる。ま
た、米国が要請している元大統領ミロシェヴィッチのデン ハーグ
の戦争犯罪裁判所への引き渡しについても話し合われる。新大統領
コシュトゥニツァはミロシェヴィッチの引渡を拒否している。


1月4日(木)

イスラエル首相エフド バラクはイスラエルの孤立と隣国との武力
衝突によって和平交渉を行なう努力が失敗に終わる可能性がある、
と警告した。和平条約が結べなければ、暴力がますます激しさを増
し、エジプトとヨルダンとの和平条約の破棄の可能性もある、とバ
ラクは木曜日テル アヴィヴで語った。
パレスチナ大統領ヤセル アラファトはアメリカ大統領ビル クリ
ントンの近東和平計画を拒否したが、クリントンの任期1月20日ま
でにイスラエルとの合意を行なうという望みを持っている。イスラ
エル外相シュローモ ベン アミはパレスチナとの合意をする可能
性はある、と見ている。

     その他のニュース
・自由党の書記クライスルは私立探偵を雇い、市長ホイプルの事務
所を盗聴させたという報道が火曜日の週刊誌で行なわれた。木曜日
朝9時ごろから市長の事務所は徹底的に捜査されたが、盗聴の証拠
は見つからなかった。


1月5日(金)

新聞報道によれば、ドイツ国防軍にも「バルカン症候群」で白血病
を発病した兵士がいる模様である。それによれば、このニーダーザ
クセン州出身の元兵士は1997年8月から11月まで工兵部隊の下士
官としてボスニアに駐留しており、1998年に発病し、現在25歳で
ある。
新聞は彼の言葉を引用している。「病気にかかったドイツ兵はいな
い、と国防軍が発表して、とても悲しかった。軍は私のことを知っ
ているのに。」国防相の見解はこの新聞には載っていない。

     その他のニュース
・イスラエルは、パレスチナに東エルサレムを新パレスチナ国家の
首都として譲り渡す準備をしている。イスラエル外務大臣ベン ア
ミはドイツの新聞「ディ ヴェルト」とのインタビューで「条約に
署名すれば、パレスチナ人は東エルサレムを首都として持つことに
なる」と語った。しかし彼はパレスチナ指導者アラファトに、イス
ラエル首相バラクと同じ勇気を発揮して、条約を締結するように求
めた。


1月6日(土)

共和党のジョージ W. ブッシュをアメリカ新大統領に決定する選挙
が、土曜日アメリカ議会によって有効であることが承認された。憲
法によって指示され、普通なら形式的に行なわれる手続きが今回は
波乱を引き起こした。アフリカ系アメリカ人12人を含む民主党議員
13人が、フロリダ州での選挙結果に抗議の声をあげた。
民主党候補アル ゴアは厳しい法廷闘争の結果敗北し、それによっ
て選挙全体でも敗北した。この抗議行動は議会からの退席という形
で幕をおろし、単なる象徴的なものにとどまった。

     その他のニュース
・イスラエルとパレスチナの代表者は日曜日、カイロで安全保障会
談を行なう。この会談では、近東紛争を収める可能性が探られるこ
とになっている。CIA長官テネットもこの交渉に参加する。この会
議を提案したのは、米国大統領クリントンである。9月下旬のパレ
スチナ自治区での紛争の始まり以来、360人以上が死亡し、数千人
が怪我をした。犠牲者のほとんどはパレスチナ人である。イスラエ
ル政府は新たな和平交渉を行なう前提として、自治政府が暴力半に
厳しい措置をとることを挙げている。それに対しパレスチナ側交渉
団のエラカトは、「イスラエルの攻撃」を終わらせることがこの会
議の主題である、と語った。


1月7日(日)

アメリカ大統領ビル クリントンは特使デニス ロスをイスラエル
首相エフド バラクとパレスチナ大統領ヤセル アラファトとの和
平会談のため数日中に再び派遣する。
米国政府報道官は金曜次のように発表した。ロスはバラクとアラフ
ァトと個別に会談する。両国の主張の溝を埋める望みはある。クリ
ントンの任期の1月20日までに和平交渉がまとまるかどうかは分か
らない。
ロスの訪問の本当の目的は今のところはっきりしていない。アメリ
カ外務大臣オルブライトはテレヴィ番組で、クリントンは任期中最
低でもイスラエルとパレスチナの基本的な合意を実現するべく努力
する、と語った。

     その他のニュース
・社会福祉大臣ハオプト(自由党)は追加年金の手続きを改革を進
める、と新聞のインタヴューで語った。転職の際の「リュックサッ
ク原則」に従って支払いを求めることができるようになる。彼の計
画によれば、重病などのやむを得ない場合だけ、以前と同様税制上
の優遇措置に加えて一括払いの措置を受けられる。


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