2月26日から3月4日のオーストリアのニュース

2月26日(月)

オーストリアは新たにナチ時代の収用に関して訴えを起こされた。
ホロコーストの犠牲者とその相続人の団体が月曜日にアメリカのロ
ス アンジェルスの裁判所に、オーストリア政府と国立銀行と保険
会社を含むオーストリアの企業を相手取って、賠償請求訴訟を起こ
した。ワシントンの弁護士事務所マッケナ&キューニオが代理人を
務める原告団は、最近オーストリアとアメリカの間で結ばれた、ナ
チ時代の迫害の犠牲者に対する賠償は不十分だと見ている。

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・スウェーデン首相ペーションは火曜日EU加盟国の首都訪問旅行で、
オーストリアにやってくる。今回の訪問の目的は、3月23日と24日
にストックホルムで行なわれる非公式EU首脳会談のつめを行なうこ
とである。彼はオーストリア首相シュッセルと午後、会談を行なう。
彼はウィーンの前にダブリンとベルリンを訪れており、この後アテ
ネとローマを訪問する。ストックホルムでの会談では経済成長と雇
用問題が話し合われる予定である。ペーションはその他にヨーロッ
パのエネルギー、ガス、交通産業を民営化することで合意に達した
い、と考えており、その具体的な日程を決める意向である。


2月27日(火)

水曜日社会福祉省と労使代表は健康保険の財政健全化の問題を話し
合うために、第3回の首脳会談を行なう。医師会の代表者が参加す
るのは今回が初めてである。彼らは15億シリングにおよぶ支出削
減措置を発表する予定である。中でも注目されるのは、料金表の改
定である。医師会側はこの案に否定的な態度を取っている。

     その他のニュース
・スウェーデンはストックホルムで3月下旬に開かれる非公式のEU
首脳会談をヨーロッパの農業の危機で暗いものにしないつもりであ
る。「私たちは、BSE危機に対処する予算の議論を行なう計画をた
てています」と、スウェーデン首相ペーションは火曜日、ウィーン
で首相シュッセルとの会談後述べた。


2月28日(水)

外来診療料金の導入は、数日間延期される。これに関する命令は本
来なら木曜に発効するはずであった。社会福祉大臣ヘルバート ハ
オプト(自由党)はこの命令にようやく水曜日に署名した。これを
公布し、さらにこれが発行するまでさらに数日間かかる、と報道官
は認めた。この命令が発効すると、別の病院の紹介状がある時には
150シリング、普通の場合には250シリングかかることになる。

     その他のニュース
・ケルンテン州首相ハイダーは水曜夜に「政治の灰の水曜日」の演
説を行ない、昨年の政治の総括を行なった。彼は自由党の政府内で
の業績を高く評価し、EU諸国によって行なわれ、その後解除された
オーストリア制裁を繰り返し批判した。彼は、制裁の原因であった
国内の勢力に対する攻撃を行ない、彼らの味方をする外国の政治家
にも攻撃を行なった。


3月1日(木)

木曜日午後、国民議会で短時間の議論が行なわれたが、連立与党と
野党の間では傷害年金への課税問題では立場の歩み寄りは見られな
かった。改正が必要であるという点では全党とも一致しているが、
いつ、どのような形式で行なうかで対立している。国民党は傷害年
金への課税が社会民主党のラシーナが大蔵大臣を務めた時に行なわ
れたが、当時国民党は異議を唱えた、と言い出した。緑の党の期限
設定案には賛成しない、とも彼は語った。与党はできるだけ早く傷
害年金受給者の負担軽減を行ないたい、としている。自由党は課税
の全面撤廃には意味がないとしている。社会民主党は課税の全面撤
廃を要求している。

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・母国の社会保険に加盟していない他のEU加盟国の国籍を持つ人に、
オーストリア人よりも高額の医療費を適用していることで、EUはオ
ーストリアを訴えている。各州がこの措置を取ることを認めている
連邦法は、国籍による差別を意味し、自由な交通と職業の自由に対
する制限を加えている、とEU当局が木曜日の記者会見で発表した。


3月2日(金)

国民党の代表的な政治家が、3月初めに始まる外来医療の有料化の
使用を明確に批判した。「これは軽率で、間違っているとしか言い
ようがない」とチロル厚生顧問エリーザベト ツァーノン・ツア 
ネッデンが新聞のインタヴューで語った。その中で彼女は、政治は
「間違った決定を撤回する」勇気を持たねばならない、と語った。
ウィーン州首相ベルンハルト ゲアクもこの立場を取っており、
「この規定は、私が理解する範囲では、馬鹿げている」と語った。

     その他のニュース
・元首相クリーマ(社会民主党)の「年金疑惑」が金曜午後、再び
国民議会の議事日程にのった。国民党と自由党は共同で、連邦首相
シュッセル(国民党)にクリーマが年金受給資格を満たしているか
どうかを調査するように求めた。この提案は全会一致で認められた
が、野党はシュッセルが出版社の多額の弁済の報告に関して沈黙し
ていることを批判した。


3月3日(土)

国民党議員団長アンドレアス クホールは大蔵大臣カール・ハイン
ツ グラサー(自由党)が2003年に予定している税制改革は万全
ではない、と見ている。「あのような発言は、計画というか、希望
である。しかし不渡手形であってはならない。」そんなわけで彼は、
「あらかじめ財政的な裏付けのない」税制改革には賛成しないし、
好景気ならうまく行くに違いないが、課題そのものの改革も行われ
なければならない、と語った。

     その他のニュース
・EU拡大とニースでの首脳会談後の展開が、日曜からレヒ アム

 アールベルクで開かれる「ヨーロッパフォーラム」の主題となる。
主な参加者はEU委員会議長プロディとEU委員フィシュラーである。
オーストリア首相シュッセルとフォアアールベルク州首相サオスグ
ルーバーが招待主である。


3月4日(日)

お休みです。


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