８月１３日〜１９日のオーストリアのニュース
８月１３日（月）のオーストリアのニュース
ペレス 東洋館返還を示唆
イスラエル外相シモン ペレスは、東洋館をパレスティナ側に早期
に返還することを視野に入れている、と語った。パレスティナ解放
機構PLOの東エルサレムでの非公式代表部の閉鎖は、一時的な措置
である、と月曜日アラブ系のテレヴィMBCで語った。彼は、東洋館
閉鎖は、暴力行為を終えよというパレスティナ人に対する丁重なメ
ッセージである、と語った。また、暗殺事件を除けば、イスラエル
の報復攻撃では死者は出ていない、とも語った。イスラエル警察は
金曜夜から東洋館を封鎖している。イスラエルはこれを、西エルサ
レムでの自爆テロに対する報復である、としている。
その他のニュース
ベルリンの壁40周年
月曜日、ベルリンの壁建設40周年記念式が行われ、騒然とした空気
が一部に流れた。ドイツ首相シュレーダーが過去の記憶を想起する
ように訴えた。一方、旧東ドイツ市民は、社会主義統一党の後継政
党民主社会党が備えた花輪をひきちぎった。社会民主党とキリスト
教社会同盟はお互いに、ベルリン占拠のためにこの記念式を利用し
ている、と非難しあい、自らには責任はない、と語った。民主社会
党党首ギューズィーは、以前同様壁の建設の謝罪をする意志はない。
８月１４日（火）
NATOとアルバニア反乱勢力 武装解除で合意
NATOと自称国民解放軍UCKは、火曜日、アルバニア人反乱勢力の
武装解除に関する取り決めに署名した。この取り決めには、アルバ
ニア人反乱勢力は約2千の武器を放棄することが含まれている。マ
ケドニアのアルバニア人の政治指導者アルベン ザフェリはコソヴ
ォのテレヴィRTKに、反乱勢力とNATOが協定を結ぶことで合意し
た、と語った。ブリュッセルのNATO筋では、放棄する武器の数を
2千とすることを受け入れるよう、マケドニア政府と話し合いを進
めていくことになる模様である。その他NATOは同国政府と、武装
解除の際のNATO軍の地位に関して合意に達している。
その他のニュース
イスラエル軍 パレスティナ人の村に迫る
イスラエル軍は火曜午後、エルサレム近郊のパレスティナ人の村ベ
イト ヤラに侵攻した、と軍放送が伝えた。この村から近くのユダ
ヤ人集落にむかって発砲が行なわれていた、とも伝えている。この
放送は公式には確認されていない。この報道が正しいとすれば、こ
こ24時間で2度目のパレスチナ人居住区に対する攻撃である。昨晩
イスラエル軍は戦車、ブルドーザーを用いて西ヨルダンランドのジ
ェニンに侵攻していた。
８月１５日（水）
ノイゲバオアー 労働総同盟の直接投票の具体的な設問に賛成
公務員労働組合長フリッツ ノイゲバオアーは、オーストリア労働
総同盟の直接投票の質問の具体的な項目作りに全力を注ぐよう求め
た。労働組合員に対するこの投票で、ストライキあるいはゼネスト
を行なうかどうかを決めるわけではない、と労働総同盟副議長でも
ある彼は新聞のインタヴューで答えた。
その他のニュース
リース・パサー 公務員の勤務に柔軟性を与えることに賛成
副首相リース・パサー（自由党）は公務員の勤務時間に柔軟性を持
たせ、高額の時間外労働手当を削減する方針である。新聞のインタ
ヴューに答えて、彼女はいわゆる年間労働時間モデルを導入する、
と語った。義務教育の教員に続いて、2002年からより広い範囲の公
務員の勤務時間に柔軟性を持たせる方針である。与党の連立合意で
は、この措置であわせて12億シリングと見積もられている。この支
出削減は恒久的な物になる、と彼女は語った。
８月１６日（木）
グーセンバオアー 徴兵制度の維持に賛成
社会民主党党首のアルフレート グーセンバオアーは新聞のインタ
ヴューに答えて、兵役義務の維持に賛成である、と語った。「私は、
今後軍を職業化を推進していくにあたっても、兵役義務は非常に役
に立つ制度である、と考えている」と語った。またグーセンバオア
ーは、EUが拡大し、それによって補助業務が不要になり、軍の大改
革が行なわれたら、現在の兵役期間8ヶ月を5ヶ月に短縮することが
できるのではないか、と予想している。
その他のニュース
シャイプナー 大統領出馬の意向なし
国防大臣シャイプナー（自由党）は自由党の候補者として、2004
年大統領選挙に出馬する意欲を示さなかった。党首リース・パサー
が自分の能力を高く買っていることを喜んではいるが、出馬するこ
とに今から頭を悩ませるのは、今やるべきことではない、と新聞の
インタヴューで語った。その中で、国民が何を大統領職に求めてい
るかを理解するのは、変化する政治の世界に身を置く者には容易で
はなく、それは自分にとっても同じである、と語った。
８月１７日（金）のオーストリアのニュース
セルビア コシュトゥニッツァの政党 政権離脱
ユーゴスラヴィア大統領ヴォジスラフ コシュトゥニッツァ率いる
セルビア民主党はセルビアの連立政権から離脱した。同党首脳部は
その理由を、ゾーラン ジンジッチ政権が戦争犯罪と汚職の究明を
十分に行なっていない、と説明した。これにより18の政党からな
る現民主政権DOS内部の政治危機は頂点に達した。セルビア民主党
と、同党と立場の近い政党は、数週間前から占拠の早期実施を求め、
改革派のジンジッチ政権を激しく非難していた。
その他のニュース
マケドニア NATO先遣部隊到着
マケドニア政府の予想によれば、NATOが計画中のマケドニア派兵
を行なえば、アルバニア人反乱勢力の8千ほどの武器を押収すること
が可能だ。昨日同国国防省の協力者はスコピエで、国民解放軍UCK
の兵士が6千から8千であることを考えると、この数字が現実的であ
る、と語った。押収する具体的な武器の名称は挙げなかった。他の
政府筋は、アルバニアやコソヴォを通じた武器取り引きの状況に鑑
みて、はるかに大きな数を予想している。NATOは今までのところ、
どれぐらいの武器を集めるつもりか、公表していない。
８月１８日（土）のオーストリアのニュース
ペレス アラファトとの会談を希望
イスラエルとパレスティナの間で、再び戦闘の終結を目指した会談
が行われる、とイスラエル外務大臣ペレスは語った。ペレスは土曜
日、イスラエルのテレヴィ番組で、紛争の両者はアメリカが仲介し
たが今の所うまく行っていない停戦の実施について話し合う、と語
った。パレスティナ側は、ペレスはパレスティナ代表と接触するこ
とを受け入れ、パレスティナ大統領ヤセル アラファトは外国の使
節団を通じて、ペレスが希望するのであれば会談をする準備はある、
と伝えている、とのことである。
その他のニュース
ジンジッチ セルビアの政情不安に警告
セルビア首相ジンジッチは、セルビア民主党が政府から離脱したた
め政情不安が生じる危険性がある、と発言した。ジンジッチは土曜
日、「我々が取り組んでいる多くの改革のために大きな危険が生じ
ている」と語った。ユーゴ大統領コシュトゥニッツァが率いるセル
ビア民主党は、政府から退陣したため、セルビア政府の危機を作り
出した。選挙が早期に行われる可能性がある、と見ている向きもあ
る。
８月１９日（日）
マケドニア北西部で交戦
マケドニアの停戦は日曜日再び破られた。アルバニア系の住人とマ
ケドニア軍の代表がAFP通信に語ったところでは、マケドニア兵が
同国北西部の村ネプロステノ近郊で午後、アルバニア人反乱勢力と
激しい交戦を行なった、とのことである。
その他のニュース
ロシア 爆破事件で少なくとも5人死亡
南ロシアの週市で日曜日、爆破事件が起こり、少なくとも5人が死
亡した、とアストラハン市の救急病院の情報としてイタル・タス通
信が報道した。その他30人ほどが怪我を負った。当初死者は2人と
のことであった。ゴミ箱の中に仕掛けられた爆発物が、人通りの多
い同市の週市の入り口の所で爆発した、とロシア政府市民安全局は
発表した。犯人は、爆弾の威力を高めるために、金属片を埋め込ん
でいた、と報じられている。