8月27日〜9月2日のオーストリアのニュース
8月27日(月)のオーストリアのニュース
労働総同盟 直接投票を協議
オーストリア労働総同盟議長団は、社会福祉に関し新たに生じた問
題に関する直接投票の計画について、火曜日に協議を行なう。この
会議では、9月24日から10月15日の間組合員に提示する質問を作
成することになっている。内容についてはふせられているが、投票
の変更が質問に含まれているものとみられている。郵便局員の給与
問題に関する国民投票の延期を、労働総同盟は拒否している。
その他のニュース
配偶者契約が増加し 結婚は減少
同棲者の数はオーストリア全体で確実に増加している。オーストリ
ア公証人会議はこれを、配偶者登録を作るように求める十分な理由
である、と見ている。同性愛者だけでなく異性同士の同棲もこの登
録を行なえるようにすべだ、と求めている。法相ベームドルファー
は、公証人会議のこの提案は議論の土台としてとても興味深い、と
語った。
8月28日(火)
ホイプル 労働総同盟の危機管理を不備だと非難
ウィーン市長ミヒャエル ホイプル(社会民主党)は火曜日テレヴ
ィ番組に出演し、オーストリア労働総同盟の危機管理に対しはっき
り批判的な言葉を述べた。彼は、「政治上の愚行」により労働組合
が弱体化してしまったのは残念だ、と語った。月曜日にとった行動
は1週間早くとらねばならなかった行動であり、労働総同盟議長フ
リッツ フェアツェトニッチュの責任にするべきではなく、彼がそ
の場にいない場合に備えて、その役割を代行できる危機管理体制を
作っておかなければならない、と語った。
その他のニュース
社民党 政府のユーロ発議を非難
連邦政府のユーロ発議に対する批判が火曜日、社会民主党の幹部カ
ップと同党の購入者保護問題の専門家マイアーから出された。マイ
アーは「フロップ発議」に関する記者会見でこれを語った。カップ
は4月に政府から出された「価格保証」は「全く無意味」だった、
と発言した。「ユーロ犯罪者」すなわち、ユーロに換算した場合に
出る端数を切り上げて購入者の負担とする企業を「さらしもの」に
するよう求めている。
8月29日(水)
NATO軍ドイツ人兵第1陣 マケドニア到着
木曜午後、ドイツのNATO軍兵士第1陣がマケドニアに到着した。
軍用機2機のうち1機目は21時55分(中部ヨーロッパ夏時間)に首
都スコピエの飛行場に着陸した。47名の兵士は18時30分ごろ、バ
イエルン州ペンツィンクから飛び立った。そのわずか1時間程前に、
ドイツ連邦議会は派兵に賛成したばかりであった。2機目は完全な
物資の輸送機だった。ドイツの駐留部隊が、ユーゴのコソヴォから
マケドニアに移動するのは、今日ようやく決定されることになって
いる。
その他のニュース
外来診療費の新たな問題
外来診療費に関して新たな問題が持ち上がっている。新聞報道によ
れば、病院は必要な情報を期待される量だけ健康保険組合に送って
いない、というのである。一方健康保険組合は、9月中旬には患者
に対して計算書を発送しなければならない。手続きに時間がかかっ
ているため、第1四半期で予定されていた2億5千万シリングではな
く、4500万シリングだけが支払われることになりそうだ、と社会
保険組合の主要連合は発表した。
8月30日(木)
サルムター 社会保険組合主要連合の会長 引退
ハンス サルムターは社会保険組合の主要連合の会長を31日で退く。
夏前に議会が作った新ASVG58条の規定により、彼は会長職から離
れることになる。連立政権が導入した兼務禁止規定により、彼は民
間労働組合の代表の職と社会保険組合主要連合の会長職を兼ねるこ
とができなくなった。彼は金曜日の記者会見で、4年半にわたる彼
の任期の総括を行なう。一方社会保険組合主要連合の会長職は、経
営管理委員会の会議が開かれる9月中旬まで空席となる。
その他のニュース
外来診療費の徴収 一時中断
外来診療費の決算書の作成が一時中止された。その理由は診療費の
徴収が遅れているためである。徴収にあたるのは社会保険組合主要
連合であるが、現在必要な情報を利用できていない。新聞報道によ
れば、450万の情報のうち50万だけが利用可能である。本来なら
9月中旬に第1回の支払証が送付されることになっていた。
8月31日(金)のオーストリアのニュース
東京の歓楽街で爆発 44人死亡
金曜夜、日本の首都東京の歓楽街で爆発事件が起こり、テレヴィ報
道によれば44名が死亡し、生命にかかわる怪我を負った人を含めて
50名ほどが、病院に運ばれた。当局は爆発の原因の調査を行なって
いる。爆発が起こったのは歓楽街歌舞伎町にある6階建の建物であ
る。消防署の発表では、最も大きな被害を受けたのは4階の麻雀店
である。原因は今の所判明していない。この建物の中にはレストラ
ンや性風俗店も入っている。
その他のニュース
労働総同盟の投票 36%が受け入れ
アンケート調査によれば、オーストリア労働総同盟の組合員のうち
36%が直接投票に参加する考えを持っている。そのほか20%が7つ
の質問に「多分」答えるだろう、と解答した。一方44%は直接投票
には参加しないことを決めている。解答者の39%だけが政府の政策
が悪いので、直接投票を行なうべきだと考えているにすぎない。41
%が政府の政策は「不十分」であると見ており、68%が労働総同盟
の幹部の考えは「非現実的」であると見ている。
9月1日(土)
国民党の郵便労組議長代理に辞任の圧力
社会民主党所属の郵便労働組合の議長デルフラーが辞任し、その代
理を務める国民党所属のマンフレート ウィートナーがその職にと
どまれる日は残り僅かである。ただし彼は彼が属する会派キリスト
教労働組合に、水曜日信任投票を行なうように提案する方針である。
国民党内部からもウィートナーに対する圧力が強まっている。同党
の幹部ニーダーエスターライヒ州首相エルウィン プレルは、ウィ
ートナーの辞任は確実である、と語った。自由党も郵便労働組合問
題で国民党に対し強い攻撃に出ている。
その他のニュース
病院医局長の特権剥奪か
病院の医局長の特権が亡くなる可能性がある。テレヴィ番組によれ
ば医師会と任意加入の保険会社が、今後治療を担当している医者が
治療費を請求できるようにする法案の提出に合意した。現在は主任
医師が請求書を発行している。新規定では、任意加入の保健に加入
している270万人のオーストリア人は、今後自由に医師を選ぶこと
ができることになる。また他の患者も利益を得る。優秀な医師が公
立病院に留まるのを促すからである。
9月2日(日)
首相 テメリン原発問題をEUと協力して解決する方針
オーストリア首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、問題
になっているチェコの原子力発電所テメリンをめぐる対立を、EU委
員会と協力して解決する意向である。「テメリンをヨーロッパの問
題として取り上げることが、原子力発電所に関するEUの基準を作る
唯一の道である」と新聞のインタヴューで答えた。この原子力発電
所をめぐりオーストリア国内に生じている不安には「理由がないわ
けではない」とも語った。
その他のニュース
副首相 社民党との連立も視野に入れている
副首相で自由党党首であるリース・パサーは次回の任期では、社会
民主党との連立も考えられる、と見ている。「私はどことは連立を
組まない、とは考えていない。自由党は、オーストリアを変革し続
けるために、次回選挙以降も政権にとどまらなければならない。ど
の政党と連携していくかは、まだ白紙である」などと語った。