9月3日〜6日のオーストリアのニュース

9月3日(月)のオーストリアのニュース

夏休み後の初閣議

政府は火曜日、秋の初仕事を行なう。夏休み後初めて大臣、政務次
官が集まって閣議を行なう。基盤整備大臣モニカ フォルスティン
ガー(自由党)は、事故がいくつか発生したため、オーストリアの
道路トンネルの安全性に関する報告を行なうことになっている。副
首相スサネ リース・パサーは連邦公務員の人員削減の収支報告を
行なうことになっている。人員削減は199年12月31日から2001年
6月1日まで5,891人、3,5%の規模で行なわれた。

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労働総同盟議長 辞任の意向なし

オーストリア労働総同盟議長フェアツェトニッチュは辞任する理由
がない、と考えている。郵便関係の公務員の代表者の給与をめぐる
疑惑で、彼の危機管理能力は大きく非難をあびたが、彼は月曜日事
態を沈静化させようとした。彼のニュルンベルクでの代理人が、彼
には決断力が不足していると批判したが、これは自分の実行力とは
関係がなく、労働総同盟議長としての14万シリングの年金請求権に
は何の問題もない、と語った。


9月4日(火)

郵便労組 後任組合長選挙を実施

郵便労組は水曜日、給与問題で辞任した組合長ハンス・ゲオルグ 
デルフラー(社会民主党)の後任を選ぶ。5人体制の議長団はすで
に後継者を誰にするかで合意しているが、郵便・電話労働組合の執
行委員会の前に議論を行なう中央委員会が候補者を先に提案するこ
とになっている。有力候補としてはウィーン、ニーダーエスターラ
イヒ、ブルゲンラントの郵便公務員委員会委員長のゲアハルト フ
リッツが挙げられている。

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経済界 主要連合議長候補に反対

経済界の代表は、鉄道労組組合長ハーバーツェトルを、(健康保険
組合の)主要連合の経営管理委員会の議長に選ぶことに反対してい
る。経済会議事務長ミッターレーナーは新聞で、ハーバーツェトル
が主要連合の議長になりたいのであれば、鉄道労組組合長は辞任し
なければならない、「規則は規則である」と発言した。ハーバーツ
ェトルを指名すれば、主要連合を最高裁が調査することになる、産
業界はもともとは社会民主党所属の労働組合員を任期1年の議長の
座に優先してつけるつもりであった、等と語った。


9月5日(水)

社会福祉相 長期失業者に対する制裁に賛成

社会福祉大臣ヘルバート ハオプト(自由党)は、労働する意欲の
ない長期失業者に対し、制裁を加える方針である。「働く気のない
者は、十分に仕事がある社会でも、最低水準の生活保障以上の収入
を得たいと思うかという問いに、みずから答えなけれなならなくな
るだろう」と新聞で語った。つまりかれは最低限の生活保護8,440
シリングへの削減を考えているのである。

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チェコ首相 ウィーン訪問

チェコ首相ハヴェルは木曜ウィーンを訪問する。滞在は1日間であ
る。ハヴェルは11時に軍の歓迎を受けることになっている。宮殿で
のオーストリア大統領クレスティルとの実務会談後、12時には共同
記者会見が行なわれる。その後博物館の一角で昼食会が開かれ、近
代美術館のルードヴィヒ コレクションを訪問することになってい
る。


9月6日(木)

シュッセルとクホール 郵便労組長辞任に賛成

キリスト教民主主義の郵便労働組合組合長マンフレート ウィート
ナーは辞任しない意向であるが、首相で国民党党首ウォルフガング
 シュッセルはこれを不満に感じている。「この地位にとどまれる
とは私には思えない」と新聞に語った。彼は、責任をとることがキ
リスト教労働組合議員団に必要なことだ、とも語った。国民党の議
員団長のアンドレアス クホールも、「彼は責任をとらなければな
らない」と語った。

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専門家 ハーバーツェトルの首脳陣入りに反対

憲法学者のマイアーは、鉄道労組の組合長ハーバーツェトル(社会
民主党)が健康保険組合の主要連合の管理委員会に入ることには同
意できない、と語った。彼は重要な幹部であって、主要連合「全体
の利益よりも、自らの特殊な利益を」優先する危険性がある、とマ
イアーは語った。一方社会民主党が主要な勢力となっている労働組
合は、ハーバーツェトルの指名に固執している。国民党と自由党の
代表は金曜日、非公式会談を行なう。


9月7日(金)

首相 連立の相手は限定しないと発言

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、国民党と自由
党の連立を2003年以降も維持するかどうかは規定事項ではない、
と考えている。新聞のインタヴューに答えて、彼は「連立政権の両
党のいずれも単独で首相候補を擁立するだろう。決定するのは有権
者である。そして自分の公約にふさわしい正当を探すことになる。
国民党はあらゆる選択肢を残している」などと語った。しかし、国
民党と自由党の共同作業が成果を挙げているので、他の可能性を選
ぶことはたぶんないだろう、との意見も述べた。

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EU拡大で外相 ハイダーと対立

ケルンテン州首相ハイダー(自由党)が要求したEUの東方拡大に
関する世論調査あるいは国民投票に対して、金曜日国民党、社会民
主党、緑の党ははっきり拒否した。外相フェレーロ・ワルトナー
(国民党)はパネルディスカッションの席で、オーストリア国民は
1994年の時点で既にEUに関する投票を行ない、ローマ条約により、
条件を満たした加盟希望国すべてを加盟させることを認めた、と指
摘した。一方ハイダーは、国民投票は国民の憲法上の権利である、
と主張した。


9月8日(土)

首相 共産主義の犠牲者の補償に賛成

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、ナチと共産主
義の犠牲者に対して、原状回復の形で損害賠償を行なうことに賛成
した。土曜日、ベルリンのキリスト教民主同盟の選挙運動の催しで
彼は、共産主義が引き起こした災いを忘れてはならない、と語った。
彼はベルリンは鉄のカーテンの象徴であり、同時に「自由を照らす
塔」であると語った。シュッセルは、ナチ時代の不正の追求が始ま
ったのは原状回復を行なったためで、共産主義の犠牲者にも同じ原
状回復による補償を行なわなければならない、とも強調した。

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ハイダー ケルンテン州のみで世論調査実施

ケルンテン州首相ハイダー(自由党)はクラーゲンフルトで開かれ
ているパネルディスカッションで、EU拡大に関する世論調査を行な
うよう主張した。場合によっては、ケルンテン州だけでも実施する、
そのためには1万5千の署名が必要である、と語った。このパネルデ
ィスカッションは、スロヴェニアのEU加盟とそれがケルンテン州に
及ぼす影響を話し合うもので、金曜午後ケルンテン州で行われた。
出席者は座長のミッチェ、外相フェレーロ・ワルトナー、スロヴェ
ニア外相ルペル、州首相ハイダーであった。


9月9日(日)

副首相 赤字ゼロの方針を堅持

副首相スサネ リース・パサー(自由党)は政府が掲げる「2002
年に赤字をなくす」との目標を堅持する方針である。彼女は、厳格
な予算案を計画している。借金を一度減らせば、減税も可能になる
が、中低所得者および企業に対する最初の措置は、この任期中に行
なわなければならない、と日曜日テレヴィ番組で語った。

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自由党の政治家の収入に関する世論調査結果

世論調査によればオーストリア人の73%が、自由党の政治家は手取
り66,000シリングの収入制限を守っていないと見ている。自由党
支持者の42%も、自由党の主要な政治家が額面でそれ以上のお金を
手にしている、と考えている。、限度額を越えた収入は社会福祉基
金へ支払っているとの、自由党の発表を信じているのは国民のわず
か19%だけである。


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