11月5日〜11日のオーストリアのニュース

11月5日(月)

     国際ニュース

在パキスタン米国領事館で炭疽菌発見か

炭疽菌がパキスタンにある米国領事官でも発見された模様である。
第1回の検査で陽性反応が出た、と外務省報道官リチャード ブー
シェが発表した。この件に関しては、今後の再検査を待たなければ
ならない。炭疽菌は既に、ペルーのリマおよびリトアニアのヴィリ
ニュスにある米国の在外代表部で見つかっている。

     国内ニュース

教育に関する国民発議開始

今日から各郡で「教育攻撃、授業料導入に関する国民発議」の署名
集めが始まる。この発議を国民議会で審議させるためには、11月
13日までに、主催者は少なくとも10万人分の署名を集めなければ
ならない。主催者にはオーストリア大学生連盟、子供の友、社会民
主教員連合が含まれている。この国民発議は、国立の教育施設に入
る場合の負担免除、つまり授業料廃止を求めている。その他、1学
級あたり最大の生徒の数を現在の30から25に減らすこと、基礎学
校と一般教育中高等学校の低学年との連携をしやすくすることを求
めている。


11月6日(火)

環境相 辞任の時期ではないと発言

環境大臣ウィルヘルム モルテラー(国民党)は、チェコのテメリ
ン原発に関して発言し、昨日議論と混乱を巻き起こしたが、辞任す
る時期ではない、と語った。「全く反対で、テメリン原発問題でオ
ーストリアの立場を貫徹する努力を真剣に行なって行く」と発言し
た。モルテラーによれば、問題は自由党の政治家何人かが口にした
のとは違って、連立解消に関するような問題ではない。テメリン原
発を理由としてチェコのEU加盟に拒否権を発動するという態度は政
府のとっている態度ではない、と語った。

     その他のニュース

労働組合連合会長 同職の廃止に反対

オーストリア労働組合連合会長フェアツェトニッチュは火曜日、印
刷業労働組合の議長ビトナーの批判を受けて、同連合会長職を廃止
することには不満である、と語った。「私はビトナーがこれを最高
の解決案だと捉えてはいない、と思っている」と、連邦政府との話
し合いを前に語った。彼は、被雇用者の代表にとって、労働組合を
代表する人物が外部から選ばれることは重要である、との個人的な
見解を語った。


11月7日(水)のオーストリアのニュース

     国際ニュース

米国防省 北部同盟の地上制圧を確認

米国防省は、アフガニスタンの反政府勢力北部同盟が進軍を行なっ
たという情報を確認した。戦略上の拠点であるマザリシャリフの町
周辺で北部同盟の部隊が地上を制圧した、と米国特殊部隊が伝えて
きた、副参謀長ピーター ペイスが水曜日ワシントンで発表した。
ただし最前線に関する情報はまだ得られていない、とのことである。
北部同盟は、マザリシャリフ数キロまで迫っている、と以前から発
表されていた北部にあるこの町はタジキスタンとアフガニスタンの
首都カブールをつなぐ補給路である。

     国内ニュース

産業界 財政赤字解消で利益を要求

経済界が高額の税を先払いすることで、大蔵大臣グラサー(自由党)
は今年からもう、収支のつりあいがとれた予算案を作ることができ
るようになる。会計責任者である彼が2001年に国の予算の赤字が
解消するとの喜ばしい通知を国民に発表したばかりの水曜日、予算
問題で取り組まなければならない要求が彼と政府にさらにつきつけ
られた。とくに産業界からの圧力が強い。赤字解消を達成するため
に一番貢献するのは産業界であり、給与付随費用の削減を行うべき
時だ、と産業会議議長ライトルが発言した。


11月8日(木)

     国際ニュース

ブッシュ アラファトと面会の意志なし

パレスチナ大統領ヤセル アラファトは、近東における暴力廃絶に
十分な措置を講じていない、と米国大統領ジョージ W. ブッシュは
見ている。そのためブッシュはニュー ヨークで開かれる国連総会
に合わせてアラファトと会う可能性はない、と語った。これは米国
の安全保障顧問コンドリーツァ ライスが昨日発表したもので、彼
女は、アラファトがテロと一線を画していなかった、と非難した。
「アル カイダの問題で私たちに協力せず、ヒスボラを支援してい
る」と彼女は語った。

     国内ニュース

ラオホ・カラット テメリン原発に反対する権利はないと発言

チェコのテメリン原発に反対する自由党が、チェコのEU加盟に拒否
権を発動をするべきだと主張している件で、国民党事務長マリア 
ラオホ・カラットは「生産的な態度ではない」と語った。国民党は
「あらゆる手段を講じて」この原子力発電所との戦いを続けていく
つもりではあるが、「国際法の上では私たちには何の権利もない」
と、木曜ウィーンで開かれた記者会見の席上彼女は語った。


11月9日(金)

     国際ニュース

ブッシュ 国連総会で支援を要請

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、「反テロの戦い」で自分と連
帯してくれる人に、「言葉の上だけの支持以上のもの」を要求する
つもりである、と外務大臣コリン パウエルは金曜日テレヴィ番組
で語った。ブッシュは土曜に予定されている国連総会での演説で、
この連合に正式に加わるだけでは不十分だ、と発言する予定である、
とパウエルは語った。

     国内ニュース

首相 テメリン原発問題で国際法上の義務があると発言

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は金曜日、ニュー
 ヨークを訪問した際に、南ボヘミアの原子力発電所テメリンに対
する連邦政府の態度を強調した。オーストリアはチェコの原発の安
全性を「断固として」要求し、チェコにはこれに関する義務があり、
この義務は「国際法に訴えることができる」ものである、と記者会
見で語った。


11月10日(土)

     国際ニュース

アフガニスタンで死者128人

米国のテレヴィ局CNNの報道によれば、カンダハルの北西90キロ
にあるアフガニスタンの村シャハガの巡礼書が爆撃され、少なくと
も128人の一般市民が死亡した。この村は、本来の米軍の攻撃目標
であるダムの近くにある、と同局は情報源を明らかにせず報じた。
アフガニスタンの反政府勢力北部同盟は、マザリシャリフ制圧に続
いて、北部のタリバン同盟の地区をひき続き攻撃している。タリバ
ンが押さえているタロカンとクンドゥス近くのコルカタ山では、土
曜日激しい戦闘が行なわれ、北部同盟の指揮官一人が死亡した、と
CNNは伝えている。

     国内ニュース

副首相 テメリン原発を3年以内に操業停止に

日曜日に発売される雑誌のインタヴューで、自由党党首で副首相の
スサネ リース・パサーは、チェコ政府はテメリン原子力発電所を
3年以内にガス発電所に転換するか、稼働を中止させなければなら
ない、と発言した。チェコがこれに関する交渉を行わないのであれ
ば、チェコのEU加盟に反対する拒否権を「正当防衛の手段として」
行使する、とも語った。


11月11日(日)

     国際ニュース

マケドニア紛争激化

マケドニア紛争は、1週間の平穏な時期をすぎ、日曜日再び激化し
た。マケドニア警察の特殊部隊が日曜日7人のアルバニア人反乱勢
力を逮捕した数時間後、武装アルバニア人が約60人のマケドニア人
を人質にした、と地元の報道機関が伝えている。それによれば、人
質となったのはバス2台の乗客と自家用車に載っていた人たちで、
反乱勢力がテトヴォとコソヴォとの国境の間で捉えられた、とのこ
とである。警察は、テトヴォ近郊のセムソヴォ村の自宅から一般市
民が連れ去られた、と発表した。マケドニアのテレヴィ局の報道で
は、人質の中には女性、子供、地元テレヴィ局の局長も含まれてい
るとのことである。

     国内ニュース

副首相 2002年からの減税に賛成

副首相スサネ リース・パサー(自由党)は、国の予算の赤字解消
が今年にも達成されることになり、減税を求める声に答えて、出来
れば2002年に減税を行なうことに賛成した。日曜のテレヴィ番組で
彼女はその他に、低額および平均的年金に対しインフレ補填を全額
行うよう求め、これは調整金の支払の形式で行なうべきだ、と語っ
た。年金生活者連盟は、すべての年金生活者に2.9%のインフレ補填
を行うよう求めているが、彼女はこれを正当な要求とは見ていない。


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