1月21日〜27日のオーストリアのニュース

1月21日(月)

     国際ニュース

ムシャラフ インドとの戦争は避けられそうと発言

パキスタン大統領ペルヴェズ ムシャラフは、インドとの関係は最
近緊迫しているが、戦争にはならないと見ている、と昨日米国の雑
誌「ニューズウィーク」のインタヴューで答えた。「外交的見地か
らは見た場合には異なる見解であるが、軍事的な見解からすれば、
戦争にはなりえない、と明言できる。ただし誰かが狂気に駆られて
行なうことはありうるが、それはいつでもおこりうることだ」と彼
は語った。一方カシミール地方のインド領での戦闘では月曜日には
子供8人を含む、21名の死者が出た、と警察は発表した。

     国内ニュース

郵便局閉鎖第1号

オーストリア郵便は、郵便局の閉鎖に本腰を入れる。今のところ対
象地域はオーバーエスターライヒ州である。今まで3つの小さな郵
便局が近くの大きな郵便局に統合されている。オーストリア全体で
は、今年半ばまでに、採算にのらないことを理由に、現在2,300あ
る郵便局のうち約650を閉鎖する方針である。閉鎖された3つの郵
便局は、規模が小さく、人手不足のため、適切に維持できない、と
郵便の広報ホーモラは語った。


1月22日(火)

     国際ニュース

エルサレムで30人以上が怪我

エルサレムの中心部で新たに襲撃があり、少なくとも30人が怪我を
した。警察の情報によれば、火曜日武装した犯人は人通りの多いジ
ャファ通りで人ごみに向けて発砲し、その後射殺された。警察の情
報によれば、犯行は単独で行なわれた。第2の銃撃事件を報告する
証言もある。イスラエル軍はその前に西ヨルダンランドの自治都市
ナブルスに進行し、ハマスの5人を殺害していた。

     国内ニュース

ティロール州社会民主党党首 5月に交代

ティロール州社会民主党党首で同州首相代行のヘルバート プロッ
クは5月初めのどう修道党大会で交代することになる。これは、彼
自身が火曜日にインスブルックで行なわれた記者会見に明らかにし
たことである。プロックは、月曜午後に行なわれた緊急会議の後、
夜に十分考えてこの結論に達した、党首交代をすることで、同党が
分裂の危機に陥らずにすむようにしたい、と語った。後任にはクン
ドル市長で、州議会議員ハネス ゲシュヴェントナーが就任する可
能性がある。


1月23日(水)

     国際ニュース

ブッシュ 国防費を大幅増額の方針

米国大統領ジョージ W. ブッシュは来年の国防予算を480億ドル
(540億オイロ)増額する方針である。「これはこの20年最大の増
額になる」と彼は昨日ワシントンで発表した。この提案を議会が認
めれば、今年と比べ15%の増額になる。2002年は国防費は3180億
ドルであった。「我々の優位は、軍事力があればこそである」と米
国陸軍の予備役兵を前に彼は語った。さらに彼は国内の治安の予算
も増額する方針を明らかにした。2月4日に彼は米国議会両院にこ
の予算案を提出することにしている。

     国内ニュース

ドラケンの後継機決定間近

オーストリア連邦国軍の新型迎撃戦闘機24機の購入が間近に迫っ
ている。水曜日は、18億2千万オイロというオーストリア史上最高
額の武器購入の入札期限であった。ドラケンの後継機としては3つ
の候補がある。米国製F-16、ユーロファイター タイフーン、と
スウェーデンのサーブ社のグリペンである。80年代のドラケン購
入の時を除けば、高額の武器購入でこれほど政治的な議論が巻き起
こったことはなかった。


1月24日(木)

     国際ニュース

デンマーク 近東和平会談を計画中

デンマークは7月1日にEU理事会の議長を引き継いだ後、イスラエ
ルとパレスチナの間の和平会議を招集する方針である。デンマーク
は両者を再び交渉の席につかせる、と同国外相ペア シュティー 
ムラーは昨日国会で語った。イスラエル首相アリエル シャローン
とパレスチナ大統領ヤセル アラファトだけでなく、市民団体の幹
部も参加させる、和平実現に必要な信頼感を築くためには、話し合
いが必要である、などとも語った。

     国内ニュース

外相 ベネシュによる命令を廃止すればチェコのEU加盟は可能

外務大臣ベニータ フェレーロ・ワルトナー(国民党)は、ベネシ
ュによる命令がチェコのEU加盟の障害になっている、と木曜のテ
レヴィ番組で語った。「EU内では必要のない法規範である」と彼
女は出席した会議が開かれたインスブルックで語った。ただし彼女
は、拒否権を発動する意志はない、論議を行ない賛成を集めれば、
全く逆の結果を得られる、とも語った。ベネシュによる命令は、第
2次世界大戦後チェコスロヴァキアからズデーテンドイツ人を収容
し、国外追放する法的な根拠になった。


1月25日(金)

     国際ニュース

イスラエル軍機 ガザ地区の目標地点を攻撃

イスラエル戦闘爆撃機は昨日午後、パレスチナ人の住むガザ市と西
ヨルダンランドのトゥルカレムを攻撃した。パレスチナ側の情報に
よれば、F-16型機が数発のミサイルを発射した、とのことである。
少なくとも5人のパレスチナ人が負傷した模様。ガザ市の住民によ
れば、町の西部で3回の爆発があり、濃い煙が町のそのあたりから
立ち上っていた。救急車が数台爆発現場に急行していた。この事件
の数時間前、テル アヴィヴではパレスチナ人による自爆テロがあ
り、25人が怪我をしていた。イスラエル国防省ベンジャミン ベン
・エリーザーはテレヴィで、この攻撃は2人のパレスチナ人が行な
った、と述べた。

     国内ニュース

新身分証明書 ミスにつぐミス

新しい56オイロの身分証明書をめぐって、ますます多くの間違い
が発覚している。氏名が長い場合や、スラヴ系の名前の発音記号は
きちんと表示されない。ケルンテン州のスロヴェニア系住民は、受
け入れられないような表記をされている。ある新聞の読者は最近内
務省に、この身分証明書のフランス語の綴りが間違っていることを
伝えた。間違いはますます見つかっている。クラーゲンフルトのパ
スポート発行所でも、チラシで変更があったことを伝えている。パ
スポートの写真が以前より数ミリ大きくなっている。これはソフト
ウェアの問題で数日後には解決する。


1月26日(土)

     国際ニュース

アラファト 米国に和平の努力を強化するよう要請

パレスチナ大統領ヤセル アラファトは土曜日、米国に対しイスラ
エル人とパレスチナ人の間の紛争を平和的に解決するために、さら
に努力するよう呼びかけた。アラファトのこの呼びかけは、彼がパ
レスチナ人のテロを支援している、と米国大統領ジョージ W. ブッ
シュが、非難したことに応えたものである。米国はアラファトとの
関係断絶を考慮しており、アンソニー ツィニーが行なっている近
東仲介の任務を一時凍結した。アラファトは、国際的な圧力を集中
的にかけることでこの地域の暴力を押さえることができる、と強調
した。一方イスラエル首相アリエル シャローンは、ツィニーの任
務を一時凍結した米国の決定に満足している、と発表した。

     国内ニュース

自由党ゴルバッハ 全欧州交通計画の策定を要請

土曜日、基盤整備大臣モニカ フォルスティンガー(自由党)は総
合交通計画を発表したが、これに対しフォーアアルルベルク州では
全く異なる反応が出た。野党はこれは体裁だけ整えたものだ、と語
ったが、国民党と自由党はこの案に賛成している。道路建設の専門
官フーバート ゴルバッハ(自由党)は、彼女の計画を絶賛した。
この計画によれば、今後20年間で約300億オイロが鉄道の拡張に
投資され、フォーアアルルベルク州は鉄道線路の基盤整備のために
大きな資金を得ることになる。


1月27日(日)

     国際ニュース

カルザイ ワシントン到着

アフガニスタン暫定政権の首相ハミド カルザイは日曜日、会談の
ためにワシントンに到着した。火曜日彼は米国大統領ジョージ W.
ブッシュとの会談を行なう予定である。ブッシュとカルザイは大統
領官邸でアフガニスタンの治安維持に関する長期的な対策および同
国の再建について話し合うことにしている。現地時間の火曜日午後
には、カルザイはブッシュが国会で米国の情勢について報告を行な
う際に、貴賓として同席する予定である。
一方米国国防相ドナルド ラムズフェルドは、日曜日キューバの米
国海軍の基地グアンタナモに到着した。彼は同地で捕虜になってい
る158人のタリバンとアル カイダの兵士に関する情報を聞くこと
にしている。

     国内ニュース

首相 モスクワへ出発

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は日曜午後、モス
クワ公式訪問に旅立った。ロシア大統領ウラジミール プーチンお
よび首相ミハイル カシアノフとの会談では、政治的な問題の他に、
両国の経済協力の拡大が中心的な話題となる。シュッセルには産業
大臣マルティン バルテンシュタイン(国民党)と観光政務次官マ
ーレス ロスマン(自由党)とオーストリア産業会議議長クリスト
フ ライトル、約70人の企業の代表が同行している。公式日程は月
曜日に始まる。プーチンとの会談は火曜日で、彼と一緒にスキーを
する予定もある。


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