4月8日〜14日のオーストリアのニュース

4月8日(月)

     国際ニュース

コソヴォで衝突 30名が負傷

国際的な管理下に置かれた南セルビアのコソヴォのコソヴォスカ 
ミトロヴィッツアで昨日、抗議行動を行なっていた数百人のセルビ
ア人と国際警察隊、コソヴォ平和部隊の兵士が衝突が起こり、少な
くとも30人が負傷した。負傷者には、警官19人(うち重傷者1名)
が含まれていた。ポーランド内務省によれば、その内10人がポーラ
ンド国民であった。ユーゴスラヴィアの通信社は、セルビア人にも
約10人の負傷者が出ており、その1人は銃撃にあって、生命の危機
にある。今回の衝突は過去数ヶ月でもっとも激しいものであった。
国連報道官によれば、当地のセルビア人指導者ジョヴィッチ・パー
ギの逮捕に抗議する活動が行われていた。

     国内ニュース

ハイダーの外遊 再調査

クラーゲンフルトでは、ケルンテン州議会が設置した、州首相イエ
ルク ハイダー(自由党)の旅行調査「新」委員会が火曜日活動を
始める。州議会での会議は非公開で9時から開始される。調査委員
会議長サブラトニッヒ(国民党)によれば、ようやく法律顧問が決
定した、法律顧問は法廷代理人から選ばれ、今回の議員の任期中、
州の仕事を受けていない人から選ばれた、とのことである。そして
ハイダーの国内および国外旅行に関連して、ケルンテン州政府当局
に対して要求した項目の一覧が作成される、とも彼は語った。同委
員会は、旅行の目的、参加者、自家用飛行機で行ったときの乗務員
の名前も公開する方針である。


4月9日(火)

     国際ニュース

国会 「セルビアおよびモンテネグロ」からなる国を支持

セルビアおよびモンテネグロ議会は、EUが仲介し、新たに組織した
共同国家「セルビアおよびモンテネグロ」の計画を支持した。セル
ビア議会が、ユーゴスラヴィアの両共和国によるゆるやかな連邦制
に賛成したのに続き、火曜午後モンテネグロ議会もこれに賛成の投
票を行った。新連合は1992年に建国されたユーゴスラヴィア連邦
共和国の後継国家となり、両共和国の関係を規定することになって
いる。この国家連合が成立するためには、ユーゴスラヴィア国民議
会の賛成が必要である。新国家の憲法は遅くとも6月までにセルビ
アとモンテネグロの議会に提案することになっている。EUの圧力を
受けた両国は、3月14日に同盟することで合意していた。この同盟
は当面3年間の期限付きである。その後、両国は独立することも出
来る。

     国内ニュース

ハイダーとアダモヴィチ 会談

ケルンテン州首相イエルク ハイダー(自由党)と憲法裁判所総裁
のルードヴィヒ アダモヴィチは火曜日、アダモヴィチがヴィラッ
ハで行った講演の席で握手し、討論を行った。引き続き、宿敵同士
はビールを飲みながら会談した。アダモヴィチは、ケルンテン州の
法律関係者組織の招きで、「憲法の観点から見た人権と基本的な自
由の保護」という題で講演するために当地にやって来ていた。2人
の会談は緊迫したものになると見られていた。憲法裁判所が村落名
票に関する判断を下した後、再三両者は議論を行っていたからであ
る。


4月10日(水)

     国外ニュース

独内相 イスラエル連帯集会に出席

ドイツユダヤ人中央評議会が組織した集会に、水曜日数百人が集ま
り、イスラエルとの連帯を求めた。同評議会議長パオル シュピー
ゲルと在独イスラエル大使シモン シュタインは、フランクフルト
 アム マインで開かれたこの集会で、イスラエルの軍事行動を擁
護した。独内相オットー シリー(社会民主党)は、ドイツとイス
ラエルの結束を高く評価し、ドイツはイスラエルの安全保障に特別
の責任があることを自覚している、と厳しい警備の中行われたこの
集会で語った。しかしシリーは、長期的に見ればこの紛争は軍事的
には解決できない、と強調した。

     国内ニュース

民主化一括法案 3つにわけて協議

水曜日「民主化一括法案」の問題では、国会会派長会談では議論の
前進はほとんどなかった。3つの分野にわけて憲法委員会でさらに
議論を行うことは合意した。3つとは、郵便投票、直接民主制の拡
大、憲法裁判所裁判官の任命の客観化である、と国民党会派長アン
ドレアス クホールは語った。国民党と社会民主党は意見が一致す
ることを望んでいるが、自由党会派長ペーター ウェステンターラ
ーは民主化法案は「今日死んだ」と見ている。緑の党も意見は一致
しないのではないか、と考えている。


4月11日(木)

     国外ニュース

ヴェネズエラで大規模抗議行動 死傷者発生

ヴェネズエラの首都カラカスで、木曜日大規模な好機行動が起こり、
少なくとも5人が死亡、その他に50人が負傷した。大統領フーゴ 
チャヴェスの支持派と反対派の衝突が起きた、と警察は発表した。
死者の中には、弾丸を受けたカメラマンも含まれていた。数万人が、
辞任を求めてチャヴェスの官邸に向けて行進をしていたが、チャヴ
ェスは軍を投入して屋敷に通じる道を封鎖していた。彼は、民営テ
レヴィ局3局を、国家に対する暴力をあおったため、当面放送禁止
にした、とテレヴィ演説で語っていた。

     国内ニュース

迎撃戦闘機問題で首相 野党を批判

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は新型迎撃戦闘機
購入に関して、木曜野党を批判した。彼は月曜に開かれた国家安全
保障理事会の会議の様子を説明し、野党はこの問題を全面的に陳腐
化させている、と語った。「国防軍は不要である。他国の作った足
場に便乗すればよい」という人は、オーストリアがどれほど大きく
なったかを理解しておらず、何が国の利益になるのか把握していな
い、と語った。


4月12日(金)

     国外ニュース

ヴェネズエラ大統領 決定

みずから名乗りを上げた暫定大統領ペドロ カルモナは金曜日、正
式に同国大統領となった、とカルカサの大統領府が昨日午後発表し
た。軍首脳部は、遅くとも12月には国会議員選挙を行なう、と発
表した。その後1年以内に新たな大統領を選ぶ、この選挙にはカル
モナは出馬できない、と暫定政権の報道官は伝えている。その他、
暫定政府は、最高裁判所の関係者はすべて解任されたとも発表した。

     国内ニュース

2002年の赤字解消に遅れ 

オーストリアは今年も、国家財政の赤字解消のために努力をする、
と大蔵大臣カール・ハインツ グラサー(自由党)は昨日午後、ス
ペインのオヴィエドで開かれたEU蔵相による非公式会談で、通信社
に対して語った。蔵サーは、昨年と比べると今年は、景気の低迷が
税収の低下をもたらしたため、赤字ゼロという目標を達成するのは
難しい、ということを認め、「オーストリアは目標からいくらか遅
れている」と語った。


4月13日(土)

     国外ニュース

ヴェネズエラで暴動 死者3人

ヴェネズエラの首都カラカスで暴動が起こり、病院の発表によれば、
現地時間の土曜午後、3名が死亡、18名が負傷した。数千人が大統
領ウーゴ チャヴェスの失脚に抗議を行っていた。元閣僚の情報に
よれば、チャヴェスの支持派は大統領府に押し寄せた、とのことで
ある。また軍の基地フエルテ ティウナでも数千人がデモを行った。
彼らは、チャヴェスの辞任に関する書類の調査を要求し、暫定政権
に対してチャヴェスが自由意志で辞任したことを証明するよう要求
した。その他彼らはチャヴェスの解放も求めた。左派民族主義のチ
ャヴェスは金曜日に流血の抗議行動があったあと失脚していた。暫
定大統領カルモナは土曜午後、チャヴェスは同国を数時間後には出
国する、と語った。

     国内ニュース

ウィーン自由党 党首にカバスを再選

ウィーン自由党は第27回党大会を開催する。ヒルマー カバスの
党首への再選と連邦同党主スサネ リース・パサーの報告が予定さ
れている。カバスによれば、ウィーン オーストリア センターで
も、党幹部交代のための集会が行われることになっている。そこで
はウィーン市議会の同党議員団長代理カール・ハインツ シュトラ
ーヘが同党主代理へ就任するための選挙も行われる。彼はカバスの
有力な後継者の一人である。もう1人の要人、同党事務長ミヒャエ
ル クライスルは州政からは身を引く。


4月14日(日)

近東紛争仲介 成果なし

(ラマラ)米国外務大臣コリン パウエルは近東紛争を仲介する努力を行っている
が、いまのところはっきりした成果を挙げていない。パレスチナ大統領ヤセル ア
ラファトとラマラで行った会談は「有益で建設的」であったと、パウエルは語った。
イスラエル首相アリエル シャローンはテル アヴィヴでパウエルと会談したが、
西ヨルダンランドから撤兵する計画については語らなかった。パウエルは西ヨルダ
ンランド、特に占領された難民収容所ジェニンの状況に関して憂慮している、と述
べた。パウエルは月曜日にはレバノンとシリアを訪問する。米国安全保障補佐官コ
ンドリーザ ライスは、国際的な近東会談の提案を時期尚早として拒否した。イス
ラエル軍は西ヨルダンランドへの進入禁止措置を緩和する、と発表した。

     その他のニュース

ドイツ イスラエルへの武器輸出中止

(ベルリン)連邦政府は、イスラエルに対する武器輸出を一時凍結
する計画であることを認めた。国防省シャルピングは、イスラエル
軍に対する交換部品の輸出を一時中断するが、完全に止めることは
ない、この措置は現在の状況に関して政府の方針を示そうとしてい
る、と語った。一方連邦首相シュレーダーは、ドイツ兵を近東紛争
に派遣する可能性について詳しく言及した。彼は、派兵の可能性は
あるが、ドイツとイスラエルの間には歴史上特殊な状況があること
を指摘し、これについては慎重な態度が望ましい、と語った。

連邦大統領 近東紛争の両者に注意を喚起

(ベルリン)連邦大統領ラオは近東紛争の両党自社に対し、国際法
および人道組織の活動を尊重するように訴えた。赤十字社と赤新月
社の51カ国の会議の冒頭で彼は、権利の核心は武力紛争の間も各人
にあり、戦争の間も目的が手段を正当化することはない、と語った。
木曜までベルリンで行なわれるこの会議の争点は、移民問題と、欧
州における貧困に起因する病気対策である。

イスラエルとの連帯を訴えるデモ

(ベルリン)ベルリンではイスラエルとの連帯を訴えるデモに千人
を超える人が参加した。看板や横断幕を掲げて、市の中心部を行進
した。土曜日にはいくつかのドイツの都市でパレスチナ人との連帯
を訴えるデモに、約2万人が参加して、自らの意志を表明した。


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