7月1日〜7日のドイツのニュース

7月1日(月)

国際刑事裁判所始動

(デン ハーグ)国際刑事裁判所が業務を開始した。オランダのデン ハーグにあ
る新たな裁判所は、大量虐殺、戦争犯罪、人間性に対する犯罪を、各国の裁判所が
自ら裁く意志がない、あるいはそのような状態にないときに、訴追することができ
る。ドイツと他のEU加盟国は、同法廷の設置を積極的に進めてきたが、米国はこ
を拒否している。米国は、同国兵士がこの法廷に訴えられない特権を認めるよう要
求している。この要求を認めさせるため、米国はボスニア・ヘルツェゴヴィナに対
する国連軍の派遣の延長を、拒否権を使って阻止している。米国の国連大使ジョン
 ネグロポンテは、基本的に国連軍の兵士全てを待機状態にする、と警告した。

     その他のニュース

外相 国際刑事裁判所承認に努力

(ライプツィヒ)独外相フィッシャーは、米国が国際刑事裁判所を
承認するよう粘り強く理解を得る方針である。国家の主権という保
護を受けて、重い犯罪が行われても、それに対して何も行なえない
ような状態は許されない、と彼はライプツィヒ大学の講演で語った。
ヨーロッパは、他の事案と同様、米国と意見が一致しなくても、前
進していかなければならない、とも語った。彼はこれに関して、環
境問題に関する京都議定書を取り上げた。

アフガニスタンの米軍誤爆 死者多数

(カブール)アフガニスタンでは米国が誤爆を行ない、数十人が死
亡した模様である。アフガニスタン当局は、約40人が死亡したこと
を確認した。他の情報は、さらに多くの死者が出たとしている。爆
弾は、カンダハルの北170キロ程にある村カカラクで結婚式を行っ
ていた建物で爆発した。死者の中には、女性と子供が多く含まれて
いるとのことである。米国防省の代表は、同国の米軍の爆弾が目標
を外れたことを認め、カンダハルの北では米軍の偵察機が撃ち落と
され、その後敵の地対空砲火施設にむけて爆撃を行なっていた、と
発表した。

首相 ハルツ案に理解を求める

(ベルリン)連邦首相シュレーダーは、いわゆるハルツ委員会によ
る労働市場改革案に、同党が賛成するよう要請した。社会民主党内
部でごたごたせず、一つにまとまるべきである、これはできるだけ
迅速に労働市場に人を送り込むための案である、と語った。キリス
ト教民主同盟党首メルケルは、この案の一部に賛成する方針を示し
た。金属産業労組会長ツヴィッケルは、この案に広く賛成している。


7月2日(火)

ボーデン湖での飛行機墜落の捜査状況

(コンスタンツ)昨晩起きたロシアのトゥポレフ機が輸送機と高度11,000メート
ルで衝突、墜落した重大事故の原因はまだわかっていない。同じ高度を輸送機が飛
んでいることをロシアのパイロットに伝える警告が遅すぎた、との非難をスイスの
航空安全を担当する部局は否定した。事故は、衝突を避けるための進路変更の手違
いで起きたと見られる。操縦士は、飛行高度を下げて衝突を回避しようとしていた。
墜落では、休暇を過ごすためにスペインに向かっていたロシアの青少年52人を含
め、71人が死亡した。事故原因の解明は、回収された飛行記録機と録音機の分析
で行なわれることになっている。

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CDU不正資金調査委員会 活動終了

(ベルリン)連邦議会の政党資金調査委員会は約千ページの報告書
を提出し、2年半にわたる活動を正式に終えた。同委員会長ノイマ
ン(社会民主党)は、今後法的措置がとられるだろう、と語った。
彼は、元首相コールが言うところの匿名の資金提供者が存在しない
ことを確信した、と述べた。また、この資金の出所はおそらく隠し
口座であるが、それを隠すためにこのいいわけが持ち出されたのだ
ろう、とも語った。同委員会は、コール政権下で、寄付金の形で政
治家に金が流れ込んだかどうかを調査するためのものであった。

CDU 罰金の支払いに対抗する訴訟で敗北

(ベルリン)キリスト教民主同盟は、不正資金疑惑に関する罰金の
支払いをめぐる訴訟で、再び敗北を喫した。ベルリン行政裁判所は、
連邦議会議長ティールゼが、同党に対し課すとしていた総額約61
万オイロの罰金の支払いを認めた。同党が1990年の報告書のなか
で、約30万オイロを寄付金として記入しなかったために、ティー
ルゼはこの制裁措置を課していた。6月中旬に、ベルリン上級行政
裁判所はすでに、ヘッセン州同党連合が隠し口座をもっていたこと
を理由として総額2100万オイロの罰金が適法であるとの判断を下
していた。

カルザイ 米国による攻撃を批判

(カブール)米空軍による、結婚のお祝いの誤爆を受け、アフガニ
スタン政府は米国に対し異例の厳しい調子で、今後一般市民の犠牲
者が出ないように求めた。大統領カルザイは、米軍の高官を呼び、
軍事攻撃によって無実の市民がこれ以上殺されることがないよう、
あらゆる実行ある措置を取るよう要請した。目撃者によれば、米国
の戦闘機が、カンダハル近郊の村にある建物を爆撃し、約40名が死
亡した。月曜日に起きたこの事件の詳細な状況はまだ明らかになっ
ていない。米国防省ラムズフェルドは、米軍機がこの州の6つの目
標地点を攻撃したのは、迎撃施設からの砲撃であると兵士が判断し
たためである、と発表した。


7月3日(水)

スイス 航空管制会社批判を受ける

(チューリヒ)ボーデン湖での飛行機事故では、スイスの航空安全会社スカイガイ
ドのいい加減な対処を指摘する声が強まっている。事故当夜、チューリヒ空港の管
制塔では衝突回避装置が、ソフトウェアの修理を行なっていたため、作動していな
かった。担当の管制官2人のうち1人は事故が起きた時、休憩していた。これが服
務規定に違反するかどうかは、社内で議論されている。複数の航空運輸の専門家は、
航空管制官はロシアの旅客機の操縦士に対し、50秒前になってようやく、DHLの
輸送機と衝突すると警告した、と批判している。火曜日に起きた衝突では、乗って
いた71人全員が死亡した。そのほとんどはロシア人の子供であった。ボーデン湖
周辺では、遺体の回収と身元確認が続けられた。

     その他のニュース

原理主義者に対する大規模な手入れ

(ハンブルク)ハンブルクのイスラム原理主義者に対する手入れが
行なわれたが、7人の容疑者のうち6人はまだ逮捕されていない。警
察によれば、尋問の結果、攻撃を計画している具体的な証拠は得ら
れなかった。しかし捜査官はアラビア語で書かれた文書多数とコン
ピューターのハードディスクを押収した。ヴェネチアでは、8人目の
容疑者の尋問が行なわれた。ハンブルク市刑事局は、この8人の男は
28歳から51歳のモロッコ、アフガニスタン、エジプト出身者で、う
ち1人は9月11日のテロの指導者と見られるモハメド アタと接触を
持っていた、と発表した。

国際刑事裁判所問題でEU 米国の提案を拒否

(ニュー ヨーク)米国は新しくできた国際刑事裁判所に同国国民
が訴えられない特権を与えるように要求しているが、この問題で米
国の孤立が再び確認された。米国は妥協案として、安保理常任理事
国は同裁判所の捜査を拒否権で阻止できるようにする、と提案した
が、EU各国はこれを全員一致で拒否した。このような拒否権は、同
法廷設置の根拠となっているローマ条約に抵触する、と英国の国連
大使グリーンストックは語った。ロシア大使ラフロフは、米国が新
たな妥協案を提出すると期待している、と語った。

アラファト 安保担当の幹部の解任を発表

(ラマラ)パレスチナ大統領アラファトは、改革をすすめている証
拠として、安保担当の官吏3人の解任を発表した。一方、西ヨルダ
ンランドでもっとも強い影響力を持つ安保局長ラジュブは、解任を
否定した。これに先立ちアラファトは、警察長官ジャバリと市民保
護局長胃マルスクを解任していた。ガザ地区ではイスラム急進派ハ
マス運動の支持者数百人が、パレスチナ警察と激しい衝突を行なっ
た。一方、イスラエルはパレスチナ市民に対する制裁をゆるめる、
と発表した。イスラエル政府は、ひとまず5千人のパレスチナ人が
再びイスラエルで働くことを許可する方針である、とラジオが伝え
た。その他、安保閣議は、占領下にある自治都市での外出禁止を昼
間は解除することも決めた。


7月4日(木)

航空機衝突事件 スイスの航空管制会社に批判

(ブラオンシュヴァイク)ボーデン湖上空での衝突事故では、スイスの管制会社が
片方の操縦士に対し衝突する可能性があると警告するのが遅すぎた、とドイツの調
査官は見ている。連邦航空事故調査所所長ペーター シュレーゲルは、両機が飛ん
でいた速度から見ると、ロシアのトゥポレフは衝突の1分半前には高度を下げるよ
う要請が出されていなければならなかったが、この操縦士は衝突の44秒前になっ
てようやく、高度を下げるよう要請を受けていたと語った。スイスの司法当局はチ
ューリヒの航空管制会社スカイガイド社に対する捜査手続きを開始した。ボーデン
湖近くのユーバーリンゲンの事故現場では、ロシア人の家族が追悼の花束や花輪を
亡くなった子供たちに捧げた。

     その他のニュース

貨物機 バンギで墜落

(バンギ)スーダンの貨物機が中央アフリカ共和国の首都バンギの
空港近くで墜落し、23人が死亡した模様。当局の発表によれば、
乗客2人が重傷を負ったものの救出された、とのことである。ドイ
ッチェ ヴェレのバンギ駐在の通信員によれば、この飛行機は、第
1報は異なり、人通りの多い市場ではなく、空港近くの養魚場に緊
急着陸しようとした。事故を起こした飛行機はチャドの首都エンジ
ャメナからコンゴ共和国に向かう途中であった。

ロス アンジェルス空港で銃撃 2人死亡

(ロス アンジェルス)ロス アンジェルス空港で銃撃戦があり、
2人が死亡した。イスラエルの航空会社エル アルの窓口で、ある
男が発砲し、この男も死亡した。この男は警備担当者に射殺された、
と警察が発表した。その他に怪我人2人が発生した。目撃者によれ
ば8ないし10回発砲され、人々は叫びながら逃げ回り、身を守ろう
とした。この事件の背景はまだわかっていない。

産業政策を巡り連邦議会で激しい応酬

(ベルリン)政府と与党は、夏休み前最後の連邦議会で総括を行な
った。3ヶ月後に連邦議会選挙を控え、各党首脳が、産業及び労働
市場政策に関してお互いを非難しあった。同時にドイツのさまざま
な現状を指摘した。首相シュレーダーはドイツは昨年の世界的な経
済危機を克服し、経済成長が再開したと語った。一方キリスト教民
主、社会同盟の会派長メルつは失業率が高くなったことを指摘し、
政府は労働市場改革をもっと早く行なわなければならなかった、と
語った。緑の党のフィッシャーは、キリスト教民主、社会同盟と自
由民主党の選挙公約は信頼できない、と批判した。自由民主党は、
ハルツ委員会の提案を迅速に実施するように求めた。


7月4日(木)

航空機衝突事件 スイスの航空管制会社に批判

(ブラオンシュヴァイク)ボーデン湖上空での衝突事故では、スイスの管制会社が
片方の操縦士に対し衝突する可能性があると警告するのが遅すぎた、とドイツの調
査官は見ている。連邦航空事故調査所所長ペーター シュレーゲルは、両機が飛ん
でいた速度から見ると、ロシアのトゥポレフは衝突の1分半前には高度を下げるよ
う要請が出されていなければならなかったが、この操縦士は衝突の44秒前になっ
てようやく、高度を下げるよう要請を受けていたと語った。スイスの司法当局はチ
ューリヒの航空管制会社スカイガイド社に対する捜査手続きを開始した。ボーデン
湖近くのユーバーリンゲンの事故現場では、ロシア人の家族が追悼の花束や花輪を
亡くなった子供たちに捧げた。

     その他のニュース

貨物機 バンギで墜落

(バンギ)スーダンの貨物機が中央アフリカ共和国の首都バンギの
空港近くで墜落し、23人が死亡した模様。当局の発表によれば、
乗客2人が重傷を負ったものの救出された、とのことである。ドイ
ッチェ ヴェレのバンギ駐在の通信員によれば、この飛行機は、第
1報は異なり、人通りの多い市場ではなく、空港近くの養魚場に緊
急着陸しようとした。事故を起こした飛行機はチャドの首都エンジ
ャメナからコンゴ共和国に向かう途中であった。

ロス アンジェルス空港で銃撃 2人死亡

(ロス アンジェルス)ロス アンジェルス空港で銃撃戦があり、
2人が死亡した。イスラエルの航空会社エル アルの窓口で、ある
男が発砲し、この男も死亡した。この男は警備担当者に射殺された、
と警察が発表した。その他に怪我人2人が発生した。目撃者によれ
ば8ないし10回発砲され、人々は叫びながら逃げ回り、身を守ろう
とした。この事件の背景はまだわかっていない。

産業政策を巡り連邦議会で激しい応酬

(ベルリン)政府と与党は、夏休み前最後の連邦議会で総括を行な
った。3ヶ月後に連邦議会選挙を控え、各党首脳が、産業及び労働
市場政策に関してお互いを非難しあった。同時にドイツのさまざま
な現状を指摘した。首相シュレーダーはドイツは昨年の世界的な経
済危機を克服し、経済成長が再開したと語った。一方キリスト教民
主、社会同盟の会派長メルつは失業率が高くなったことを指摘し、
政府は労働市場改革をもっと早く行なわなければならなかった、と
語った。緑の党のフィッシャーは、キリスト教民主、社会同盟と自
由民主党の選挙公約は信頼できない、と批判した。自由民主党は、
ハルツ委員会の提案を迅速に実施するように求めた。


7月5日(金)

労組 ハルツ提案を支持

(ベルリン)連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、計画中の労働市場の改革に対
し、労働組合の支持を期待できるようになった。ハルツ提案は柔軟性と社会福祉の
安定を増進することで関係者の意見が一致した、と彼は労働組合の代表と労働市場
改革委員会の座長でフォルクスヴァーゲン社人事部長ペーター ハルツと会談した
後、発表した。シュレーダーは、改革案を迅速に実施すると約束した。ドイツ労働
組合連合の会長ミヒャエル ゾマーはこの提案によって、社会福祉が後退しないよ
うに警告し、使用者側の責任を強調した。

     その他のニュース

新たな食糧問題発生

(ベルリン)ニトロフェン問題に続いて、ドイツの購買者の食肉製
品に対する信頼感は再び揺らいでいる。約7千頭のホルモンに汚染
された屠殺された豚が、オランダからドイツに輸入された、と連邦
購買者保護省が発表した。当初、輸入されたのは2,200頭だけであ
るとされていた。この多くからは、使用禁止の成長ホルモンMPAが
残留していることが発見された。この肉の安全性は確認されていな
い。連邦購買者健康保護・家畜医療研究所は、緊急に健康が危害が
及ぶとは見ていない。

武器査察問題で 国連とイラクの対話決裂

(ウィーン)国連によるイラクの武器査察再開に関する会談が決裂
した。国連事務総長アナンは、この問題で合意には達しなかったが、
両者は今後も接触を続ける、と語った。今回は今年3度目の会談で
あった。査察再開は、イラクに対する制裁解除の絶対的な条件であ
る。一方、米軍はイラク攻撃の具体的な計画を進めている、と報じ
られた。新聞は、米国中央司令部の秘密文書を引用して、陸空海軍
が参加する攻撃になる、と報じた。

アルジェリアで爆発 30人以上の死者

(アルジェ)アルジェリアで今年の初めから続いている戦闘のうち
最大のものが起こり、少なくとも30人が爆弾の爆発で死亡した、と
同国当局が発表した。事件は同国の独立40周年記念日に、首都アル
ジェの南約25キロにあるラルバーの中央広場で発生した。公式発表
では、36人以上が負傷した。攻撃はイスラム側によるものと見られ
ている。ラルバー周辺は、急進派イスラム軍の拠点の1つである。
イスラム系のテロリストの攻撃で、ここ12年間で15万人を越える
人々が死亡した。テロのきっかけになったのは1991年の国会議員
選挙を軍部が妨害した事件である。軍部はイスラム政党の勝利が予
想された第2回投票を阻止しようとした。


7月6日(土)

連邦政府 カブールでの流血の事件を非難

(ベルリン)連邦政府は、アフガニスタン大統領代理ハジ アブドゥル カディル
の暗殺に愕然としている、と発表した。外務大臣ヨシュカ フィッシャーは声明文
の中で、この暗殺のいきさつや原因を解明しなければならない、と述べた。連邦議
会議長ヴォルフガング ティールゼは、この暗殺をアフガニスタンの和平の進展に
対する攻撃である、と評した。カディルは自分が大臣を務める官庁の前で、2人に
射殺された。彼の運転手もこの攻撃で死亡した。過去数ヶ月、アフガニスタンでは
閣僚を狙った暗殺が繰り返し起こっていた。

     その他のニュース

米国 アフガニスタン誤爆で死者48人の発生を認める

(カブール)アフガニスタン南西で結婚のお祝いを米国が月曜日に
空爆した事件で、少なくとも48人が死亡し、117人が負傷したこ
とを米国が正式に確認した。これは、アフガニスタン駐留米軍の司
令官マクニールが、カバラク村を訪問したアフガニスタン・米国委
員会の調査結果を発表した際に明らかにされた。マクニールは、攻
撃がどのようにして行なわれたのかを徹底的に究明する、と語った。
米軍は、この村から米軍機に攻撃があった、としている。現地の週
間の結婚のお祝いの席に爆弾が落ちた。米軍はこの地域にはアル 
カイダとタリバンの戦闘員が潜んでいる、と見ている。

NATO加盟希望国 リガでの会議で前向きの感触を得る

(リガ)NATO拡大の第2回目の決定を5ヶ月後に控え、加盟希望
の10カ国はリガで開かれた会議で前向きの感触を得た。ラトビア
首相ベルツィンスは、2日間の会議を終え、準備は十分前進した、
と語った。また昨年9月から10カ国はすでに事実上の同盟国として、
テロとの戦いに尽力してきている、とも語った。決定の場である
11月のプラハでのNATO首脳会談では、バルト3国ラトビア、リト
アニア、エストニアの他、スロヴェニア、スロヴァキアの加盟が確
実視されている。他の加盟希望国は、ブルガリア、ルーマニア、マ
ケドニア、アルバニア、クロアチアである。

外相 国際刑事裁判所に対する米国の態度を批判

(ベルリン)独外相フィッシャーは、国際裁判所とボスニア国連和
平使節に米国が反対していることを批判した。欧州安保協力機構の
開会演説で、米国が同国民が国際刑事裁判所に訴えられない特権を
要求しているが、これは認められない、そんなことをすると、重罪
を犯した者が罰を受けずに済むことがないようにするという、この
裁判所の目的が破壊されると語った。また彼は、この裁判所を国際
法上画期的な出来事である、と評した。米国は、この問題の解決が
見いだされない場合、国連安保理で拒否権を行使し、和平部隊の派
遣を阻止すると脅している。


7月7日(日)

国連 断固としたエイズ対策を要請

(バルセロナ)国際エイズ会議の冒頭で、国連はこの免疫不全の病気と断固闘うよ
う呼びかけた。国連エイズ対策の代表ピーター パイアットは、政治は約束を最後
まで守らなければならない、発展途上国の支援のために、毎年100億ドルが支出さ
れねばならない、と語った。1週間にわたって行なわれるこの会議では、約1万5千
人の専門家、政府代表、エイズ問題の活動家が、貧しい国家がどのようにすれば薬
を調達できるかを中心に話し合うことにしている。
全世界では現在4千万人がHIウィルスに感染しており、その多くはアフリカにいる。

     その他のニュース

ボーデン湖の墜落事故の遺体 母国へ

(ユーバーリンゲン)ボーデン湖での飛行機事故から約一週間、特
別機がロシア人犠牲者の第1人を載せて故郷のウーファへ運ぶ。そ
の他の遺体は数日中に運ばれることになっている。合わせて71人
の犠牲者のうち最後の2遺体も発見された。事故現場で行なわれた
礼拝で、住民が死者の追悼を行なった。連邦大統領ラオは遺体の収
容について報告し、協力者に感謝した。空中衝突で批判を受けたス
イスの航空管制会社スカイガイド社に対しては、新たな非難が起こ
っている。テレヴィの報道によれば、カールスルーエの航空管制官
が事故の2分前に、スイスの航空管制官に電話で警告しようとした
のに、スイスの航空管制官にはつながらなかった、とのことである。

平和維持部隊 戦争犯罪の容疑者を逮捕

(サラエヴォ)ボスニア・ヘルツェゴヴィナでは平和維持部隊の兵
士が、セルビア系ボスニア人の戦争犯罪者デロンジッチを逮捕した。
警察の情報によれば、彼は東ボスニアの自宅で逮捕された。彼は人
道に反する犯罪を行ったとして、デン ハーグの国連戦争犯罪法廷
に訴えられている。ボスニア戦争の間、彼は元国連保護地域スレブ
レニッツァの行政の代表者であった。同地は1995年にセルビア人
兵士が第2次世界大戦後ヨーロッパで最悪の虐殺を行なった場所で、
モスレムを中心として約8千人が殺害されたと見られている。

アラファトに対する抗議続く

(ヘブロン)パレスチナ人居住区では、閣僚の解任を巡り大統領ア
ラファトに対する抗議活動が続いている。日曜日も数百人が、西ヨ
ルダンランドのパレスチナ治安部隊の長ラジュブの解任に抗議して、
デモを行った。一方約5年間の審議を経て、パレスチナ暫定憲法が
発効した。第1条ではエルサレムが首都であると宣言されている。
その他憲法には、国家の組織を民主的に選出することと、司法の独
立が含まれている。


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