8月12日〜18日のオーストリアのニュース

8月12日(月)

     国外ニュース

イスラエル パレスチナ人の追放を命令

イスラエルの軍事法廷は月曜日、3人のパレスチナ人を西ヨルダン
ランドからガザ地区へ退去させる命令を下した。西ヨルダンランド
のベイト エルの裁判所は、暗殺の容疑者の家族の召喚は拒否し
た、とラジオで報道された。難民収容所アスカル出身の兄弟2人と
テル村出身の34歳の男は、イスラエルのバスで、9人を死亡させた
彼らの兄弟の攻撃を支援した疑いがもたれている。国営ラジオによ
れば、最高裁への上告は今日まで可能である。

     国内ニュース

副首相 自主的協力者に特別休暇

公務員を担当する副首相スサネ リース・パサー(自由党)は、洪
水対策で自主的に協力したすべての公務員に特別休暇を与えると語
った。彼女はすべての官庁に対して文書で、洪水災害に関わったす
べての職員が公務員法の規定に違反しても罰則は与えない、という
命令を出した。「公務員は各地で動員された部隊と協力して、大き
な成果を上げたので、勤務を免除する」と彼女は月曜日に語った。


8月13日(火)

     国外ニュース

米国海軍 紅海に移動したことを認める

米国海軍は、ヘリコプターと弾薬を米国から紅海に輸送をする命令
を出したことを認めた。海軍報道官は月曜日に輸送に関する情報を
否定していたが、これは今までの発表を取り消すものである。情報
が錯綜していたが、火曜日には報道官がこれを確認した。先週の段
階ですでに、軍事物資をヨーロッパから湾岸に輸送する指示が出さ
れていたが、これは米国がイラク攻撃の物資を現地に配備したとの
見方を強めるものである。

     国内ニュース

警察 極右に関する新情報

ウィーンの極右集団に対する警察の捜査で入手した新たな情報が発
表された。それによれば逮捕者3人は、自動車運転者の権利を求め
る発議の提案者として、おおやけに行動を行なっていた。数ヶ月
前、いわゆる運転手発議の本来の提案者と見られる人物は、胃潰瘍
で死亡した。この男は活動禁止措置を受けていた他の極右組織の活
動家としても知られていた。この発議はインターネット上でも行な
われており、サイト上では「緑のボルシェヴィキ」との戦いを呼び
かけており、国民党と社会民主党は犯罪者の政党と呼ばれていた。


8月14日(水)

     国外ニュース

コロンビア 麻薬との戦い挫折

コロンビア当局は、米国から支援を打て行なっていた南米での麻薬
取り引きとの戦いに敗れた、との声明を発表した。コカインのもと
になるコカノキの栽培面積は過去2年間でさらに増えた、とボゴタ
の会計検査院は水曜日に政府に提出した報告書の中で明らかにし
た。それによれば15万ヘクタール以上のコカノキ栽培所を破壊し
たが、麻薬取り引きは減少していない、とのことである。米国はい
わゆるコロンビア計画を支援し、毎年約20億ドルを支出している。
この計画で、ゲリラとの和解を進め、経済の活性化を図っていた。

     国内ニュース

IWF オーストリアの経済成長1% 失業率は悪化と予想

国際通貨基金は水曜日に公表した予測の中で、2002年のオースト
リアの経済成長は1%と発表した。2001年も同じく1%の成長と予測
していた。オーストリア経済研究所は最新の予測で、幾分楽観的な
1.2%との予測を出していた。高等研究所は1.5%と予想していた。国
際通貨基金は、物価上昇率を1.8%と予測した。昨年の予想は2.3%で
あった。失業率は昨年の3.6%から、4.3%に上昇するとの予想も示さ
れた。連邦予算の赤字はさらに拡大する、との予想である。


8月15日(木)

     国外ニュース

イスラエルとパレスチナの会談 延期

イスラエル人とパレスチナ人による、イスラエル軍のパレスチナ人
自治区からの段階的撤退に関する会談が予定されていたが、延期さ
れた。両者が異なる見通しを持っているためである、と延期の理由
をイスラエルの民放が伝えた。イスラエル国防省の情報によれば、
会合は数日以内に行なわれるとのことである。パレスチナ側の重要
人物の話では、会議中止との情報はないが、その可能性もある、と
のことである。一方木曜午後、イスラエル軍はパレスチナ人による
攻撃を阻止した、との情報がある。ガザ地区でイスラエル兵が、イ
スラエル側に無理矢理入ろうとした2人のパレスチナ人を射殺し
た、と軍は発表した。

     国内ニュース

内相 亡命新法の土台完成

亡命法の改正案の基礎部分が出来上がった、と内務大臣エルンスト
 シュトラサーは語った。秋から彼は自由党とこれについて話し合
いを行なう意向である、と新聞のインタヴューの中で語った。彼
は、亡命手続きを迅速に行ない、亡命希望者受け入れ施設2箇所を
設置し、「融合促進のための」連邦からの支援をカリタスや国民支
援などの支援組織に提供する方針である。この募集は間もなく始ま
る、とのことである。今後は亡命希望者には、48ないし72時間の
「第1回事情聴取」への参加が義務づけれる。亡命希望者が受け入
れ施設から退去した場合には、亡命手続きは中断される。


8月16日(金)

     国外ニュース

ベルリンで洪水被害国首脳会談

洪水で被害を受けた国々の首脳は土曜日にベルリンで、ドイツ首相
ゲアハルト シュレーダー(社会民主党)との会談を行なう。連邦
首相ウォルフガング シュッセル(国民党)のほか、チェコ及びス
ロヴァキアの首脳、EU委員会議長ロマーノ プロディが参加する予
定である。ハンガリーとポーランドの首相も参加するかもしれな
い。支援をどのように調整するかと、今後同じような事態が起こっ
た時にどのようにすればよりよく対処できるか、について話し合う
予定である。

     国内ニュース

世論調査研究所 政府は洪水で利益

世論研究所所長ウォルフガング バハマイアーは、政府は今回の洪
水による被害で利益を得た、と見ている。「無気味に聞こえるが、
洪水ほど政治的には幸運な出来事は滅多に起こらない。2つの意味
で、天からの贈り物である」と語った。彼は今回の洪水で、連立与
党は国家財政の赤字解消ができなくてもやむを得ないとの表明し、
減税問題と迎撃戦闘機購入問題を決着させることができた、と語っ
た。またリンツのIMAS研究所のキルシュホーファー・ボーツェンハ
ルトは、危機で利益を上げるのは基本的には政府である、と指摘し
た。


8月17日(土)

     国外ニュース

インド カシミール問題に関する会談を提案

インドはカシミールの最大の独立運動である「ハリヤット全党会
議」に紛争地域に関する会談を行なうよう提案した。インド政府の
指示を受け、委員会が口頭で招待を伝えてきた、と同会議議長アブ
ドゥル グハニ ブハトが、カシミールインドが支配地域の夏の首
都スリナガルで発表した。同会議は、カシミール問題が平和的に、
名誉を保ちつつ、持続的に解決するための努力を前進させるため、
インド政府との会談に賛成していると両者は語った。会議の日程は
示されなかった。

     国内ニュース

サルムター 健康保険の資金を増やしたいと発言

民間企業の職員労働組合会長ハンス サルムター(社会民主党)
は、健康保険の赤字をなくすために、「病気の原因になる要因」を
減らすよう協力を求める計画である。彼は土曜日のテレヴィ番組
で、その要因の一例としてたばこやアルコール消費を挙げた。ま
た、酒税や飲酒運転の罰金の一部は健康保険の資金となってもよい
のではないか、政府は健康保険の資金を増やすのを延期しようと計
画しているが、それでは問題の解決にはならない、と語った。


8月18日(日)

     国外ニュース

イスラエル パレスチナ自治区から撤退を予告

イスラエル政府の情報では、同軍は月曜日にもパレスチナ人自治区
の各地から撤退を開始する。国防相ベンジャミン ベン エリエゼ
ルが提案した計画に従って、軍はまずガザとベツレヘムから撤退を
開始する、と国防省は日曜日午後発表した。ベン エリエゼルとパ
レスチナ内相アブデルラサック エル ジャヒジャはテル アヴィ
ヴで建設的な話し合いを行なって、これについて合意していた。

     国内ニュース

フォアアールベルク州首相 EU拡大は地力のある国のみに限定

フォアアールベルク州首相ヘルバート サオスグルーバー(国民
党)は日曜日、EU拡大計画の的確性を高めるべきである、と発言
した。「追加加盟に関しては、各地域固有の問題解決のためにより
多くの裁量を加盟各国に認めるべきである」とEUにあてた文書の
中で主張し、あらためてEUの東欧拡大をこの地域の政治力強化と
結び付けて論じた。力のある地域であることは、EU拡大をした場
合に成果をあげる本質的な条件であり、「国境を越えた協力は、ヨ
ーロッパ統合の課程でカギを握る役割である」とも語った。


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