9月30日〜10月6日のオーストリアのニュース


9月30日(月)

     国外ニュース

対イラク決議 水曜までに安保理へ

イラクにより厳しい条件を突きつける米国と英国の決議案は、遅く
とも水曜までに国連安全保障理事会に正式に提案される模様であ
る、と国連安保理の代表が発表した。イラクと国連は、武器査察団
の再入国をめぐって交渉を火曜午前にもウィーンの国連シティで行
なっている。国連首席査察官ハンス ブリンクスは月曜午後の第1
回交渉後、双方の代表が多くの課題を抱えているものの、前進があ
った、と語った。国連はイラク政府に対し、査察団が、大量殺戮兵
器の貯蔵庫と製造場所と見られる全ての地点へ自由に入っていくこ
とを認めるように要求している。

     国内ニュース

国民党 シュッセルとフィンツをウィーンの筆頭候補に

月曜午後3時間半をかけて、ウィーン国民党幹部は、11月24日の
国民議会選挙の同州と選挙区の候補者名簿を作成した。一方ケルン
テン州自由党は筆頭候補に、オーストリア最高のハードル選手リヒ
テンエッガーを据えた。オーストリアを代表するスポーツ選手シュ
テフィ グラーフは、地元フェルカーマルクトから社会民主党の候
補として国民議会議員候補として指名を受けた。この名簿の最終的
な決定は来週月曜日に行なわれることになっている。ウィーン社会
民主党も月曜日、国民議会の候補者名簿を提出した。それには66
名の名前が上がっている。筆頭には、同党が勝利した場合に外務大
臣に就任すると見られる、外交官ウォルフガング ペトリッチュが
載っている。




10月1日(火)

     国外ニュース

メシッチ ミロシェヴィッチに国家解体の責任

クロアチア大統領シュティーペ メシッチは火曜日、デン ハーグ
の国連戦争法廷で、元セルビアおよびユーゴスラヴィア大統領スロ
ボダン ミロシェヴィッチには、ユーゴスラヴィア解体とクロアチ
アの一部の占領に関する責任がある、と述べた。メシッチはミロシ
ェヴィッチ裁判での証言を、ミロシェヴィッチがセルビアで権力の
座についた1980年代後半のユーゴスラヴィアの状況の描写から始
めた。そのほか彼は、当時クロアチア代表としてユーゴスラヴィア
の幹部であったとき、ミロシェヴィッチが進めていた「セルビア連
合体」に関する問題点も指摘した。

     国内ニュース

首相 ベネシュ指令の専門家の意見を過大評価しない方針

オーストリア政府幹部は、ドイツの交際法の専門家ヨッヘン フロ
ーヴァインのベネシュ指令に対する法律的な意見に、慎重な態度を
とった。連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)と国防大
臣へルバート シャイプナー(自由党)は閣議後、これは単に専門
家による法律的な意見であって、政治的な決定ではない、と強調し
た。シュッセルは、解決に近づいている、との意見を述べたが、シ
ャイプナーはベネシュ指令は廃止されねばならない、との自由党の
立場を強調した。




10月2日(水)

     国外ニュース

ベネシュ指令報告 恩赦法は反感高める

EU議会が強く求めていたベネシュ指令に関する報告書の最終原稿
が水曜午後、ブリュッセルに到着した。取り決めによれば、3人の
法律家フローヴァイン(ドイツ)、ベルニッツ(スウェーデン)、
プラウト(英国)は、最終結論の中で、恩赦法は反感をあおるもの
であって、チェコ人がこの事実を認めるよう強く要請した。この3
人の法律家は、ベネシュ指令とこれに関する法律は、チェコのEU
加盟の法的条件ではない、と見ている。

     国内ニュース

産業相 失業者に対する要求規定を強化の方針

産業大臣マルティン バルテンシュタイン(国民党)は、もぐりで
仕事をしている失業者に対し、より厳しい措置をとる方針である。
これを行なっている人たちは、今後は失業手当を受け取れなくな
る。その他彼は、失業者に対する要求規定を強化する方針である。
地方自治体の境ではなく、職場までの通勤時間を基準にする方針で
ある。また被雇用者は解雇の恐れがあるとき、自分で当局に報告し
なければならなくなる。




10月3日(木)

     国外ニュース

EU国防相 イラク紛争で会談

米国と比較した場合ヨーロッパが軍事面での弱いこととイラク紛争
が、今日から2日にわたってクレタで開かれるEU加盟各国の国防相
による非公式会談の中心議題である。EUは、加盟各国がイラク紛争
で共通の立場をとること決断ができないことを前提としている。相
変わらず各国の立場がかけ離れているからである。特に英国は米国
の味方をしているが、ドイツは対イラク戦に強く反対している。イ
ラク紛争に対する態度ではEU各国は、9月11日以来軍事的緊張を強
めるように要請する米国の圧力にさらされている。EU外交代表ソラ
ナは、国防相会議の議長国ギリシアにあてた書簡の中で、欧州各国
は軍事能力を強める必要がある、と述べた。EUが計画している6万
人規模の急襲部隊の創設は、NATOの兵力にEUの部隊を編入するこ
とになるため、ギリシアとNATO加盟国であるトルコが対立してい
るため、凍結されている。

     国内ニュース

環境評点で意見の接近わずか

交通大臣マティアス ライヒホルト(自由党)とイタリア交通大臣
ピエトロ ルナルディは木曜日、ルクセンブルクで開かれている
EU交通相会議と並行して話し合いを行なった。1週間前にローマで
結ばれ、「突破口」となると評された議定書に合意した。ただし、
この問題では両大臣の意見の間には大きな違いがある。ライヒホル
トは、「欧州委員会によってレーケン首脳会談の成果として示され
た提案にしたがって暫定制度」を作るとの文言は、環境評点は他の
名前で呼ばれるとしても、今後も維持されることを意味するのは明
らかである、見ている。それに対しルナルディは、今後作られる暫
定制度が環境評点と同じものであるかどうかを明言するのは性急す
ぎる、と見ている。




10月4日(金)

     国外ニュース

米国のタリバン ウォーカー リンド懲役20年の判決

「米国人のタリバン」ジョン ウォーカー リンドは金曜日米国
で、懲役20年の有罪判決を受けた。ワシントン近郊のアレクサン
ドリアの裁判官は、検察と裁判官の間で取り決めた21年の量刑に
同調した。ウォーカー リンドはアフガニスタンのタリバン民兵に
属していたことを告白し、米国の調査への協力を約束していた。検
察は終身刑は求めていなかった。善良な家族で育った彼は、昨年
11月北アフガニスタンで米国軍の手に落ちた。イスラムに改宗し
たカリフォルニア人の事件は米国で大きな注目を浴びた。

     国内ニュース

亡命問題の幹部会談挫折 内相非難にさらされる

内務省と支援団体の間で亡命問題をめぐって対立が起こっている
が、昨日午後代表会談の不調が明らかになった。内務省の役人と非
政府組織の代表は、家を失う可能性があったり現に家を失った難民
の責任をどのようにしてみていくかに関して全く合意することがで
きなかった。非政府組織側は、冬を越える解決策を求めたのに対
し、内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)は期限を短く区
切るよう迫った。いわゆる長期間の緊急施設を設置することには意
味がない、と彼は語った。非政府組織側は、大臣の方針を選挙期間
だけの逃げを打とうとしたものだ、と論じた。




10月5日(土)

     国外ニュース

ドイツ イスラムテロ組織に捜査

テロを起こす危険性があるため、ドイツ連邦検察はブランデンブル
ク州のコットブスにあるイスラム組織の捜査を行っている。連邦検
事総長カイ ネームは土曜日、午後からコットブス及びその周囲、
ヘッセン州のグロース・ゲラオ、バーデン・ヴュルテンベルク州の
ラインフェルデン・エヒターディンゲンの11箇所を捜査している、
と発表した。この組織の隊員は、攻撃的で武力を使うイスラム原理
主義に基づきドイツ国内で某両句行動を計画している疑いが持たれ
ている。

     国内ニュース

ブルゲンラント州 地方選挙

日曜にはブルゲンラント州の171の自治体のうち170で、市長と地
方議会の選挙が行われる。今回の選挙では意外な結果が出る可能性
がある。長年市長を務めた人物数人が今回は選挙に出ず、いくつか
の地域ではすでに前回の選挙でもぎりぎりの結果がでていた。




10月6日(日)

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ブラジル大統領選 ルラ デ シルヴァ勝利

左派の政治家ルイス イナシオ ルラ デ シルヴァは第1回の当
局の発表によれば、日曜日に行なわれたブラジル大統領選挙で勝利
を収めた。労働党所属の彼は47%の得票で、過半数には達していな
い、と投票用紙の約25%のを開票した時点で、上級選挙管理委員会
が発表した。現政権の社会民主党のジョセ セラは投票の25%の支
持を受け、第2位である。二人は10月27日の決選投票に臨まなけ
ればならない。

     国内ニュース

各地の選挙結果

ニーダーエスターライヒのクレムスでは日曜日、地方議会選挙が行
われた。すべて開票が終わり、国民党は20名が当選、自由党は候
補者の半分しか当選しなかった。社会民主党、緑の党、KLSはそれ
ぞれ議席一つを増やした。またティロールのクンドルでは、53歳
の地方駐在連邦警察隊司令官ハインリッヒ フクス(国民党)が新
市長に当選した。彼は63.4%の得票で対立候補シルヴァーナ ハイ
ダッハーを破った。



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