10月7日〜10月13日のオーストリアのニュース



10月7日(月)

     国外ニュース

グラサー 2004年までにEUの収支を均衡させることを要求

大蔵大臣カール・ハインツ グラサー(自由党)は、国家財政の収
支を均衡させる計画を2006年まで延長するという意見に反対の立
場を述べた。「決められた期日は2004年である」と月曜午後ルク
センブルクで開かれたヨーロッパ12カ国の大蔵大臣の会議で語っ
た。EU委員会による期限の2006年までの延長は、一方的な意志表
明である、とも述べた。2004年を期限とすることは、セヴィーリ
ャでのEU首脳会談で決められたものである、と彼は述べた。

     国内ニュース

北イタリア ボーゼン市 広場改名問題で住民投票

中央「平和広場」の名称を「戦勝広場」へと改名することをめぐる
ボーゼンでの住民投票で、日曜日には賛成派が地滑り的勝利を収め
た。南ティロール州首相ルイス ドゥルンワルダーは、この結果を
尊重することに賛成である、と述べた。彼は同市の問題に口を出す
気はなく、気に入るかどうかは別にして、民主的に出された結果で
ある、とテレヴィで述べた。ボーゼン市長ジョヴァンニ サルゲテ
ィ・ドリオリは、住民投票後、名前を決定する権利を持つ州にボー
ルを投げ返した。




10月8日(火)

     国外ニュース

EU委員会 2004年の10カ国の加盟を提案

EU委員会は水曜日、EU加盟希望国の加盟のための準備状況に関する
報告を公表する。この勧告に基づいて、現在の15カ国の加盟国の国
家及び政府代表は、12月には最大10カ国の加盟を決定する可能性が
ある。前もって公表された報告によれば、オーストリアと国境を接
するチェコ、スロヴァキア、ハンガリー、スロヴェニアの他、ポー
ランド、エストニア、ラトヴィア、リトアニア、マルタ、キプロス
が2004年にEUに迎えられることになる。

     国内ニュース

内相 「自由党の内務大臣とは愉快だ」

自由党が内務大臣を出したいと要求していることに対し、内務大臣
エルンスト シュトラサー(国民党)は、これは「愉快な協力であ
る」と評した。「社会民主党と緑の党に続いて、今回自由党も、選
挙で負ける前に大臣の椅子をよこすように求めている」と彼は新聞
で述べている。「あちらでは内務大臣はピルツ、こちらではウェス
テンターラーだと言う。有権者がこれから意志を表明しようとして
いるところだ、と私は思う」と彼は緑の党のピルツや辞任した自由
党の国会議員団長ウェステンターラーを当てこすって述べた。




10月9日(水)

     国外ニュース

クウェートで米兵に対する攻撃

クウェートの米国兵は水曜日再び攻撃を受けた、と米国のテレヴィ
局CNNが報じた。それによれば、米国海兵隊が移動中の車の中で、
銃撃を受けたが、兵士は負傷することなく基地に戻った、とのこと
である。火曜日に死者を出した米兵襲撃事件で、水曜日にはこの攻
撃を補助した疑いで、数人が逮捕された、クウェート外務大臣シャ
イク モハマド アル サレム アル・サバが発表した。

     国内ニュース

投票率 若者は選挙権を活用

ブルゲンラント州の地方選挙は、18歳以下の若者に州規模で選挙
権が与えられた初めての選挙であった。16、17歳の投票率は、第
1回の集計では80.7%に及んだ。さらに地方議会及び市長選挙での
投票率は85%を越えた。同州の170の自治体のうち130では州選
挙当局が投票権を16、17歳にまで拡大していた。




10月10日(木)

     国外ニュース

米下院 ブッシュにイラク攻撃を認める

米国下院は、同大統領ジョージ W. ブッシュに、必要な場合にはイ
ラクに対し暴力を行使することを認めた。賛成は297票、反対は
132であった。これによりブッシュは下院から、広範に渡る全権を
認められた。民主党が主導権を握る上院でも、ブッシュが勝利する
見込みが強まっている。多数派民主党の有力者トム ダシュリーを
含め、反対派も今日は賛成する方針を打ち出している。一方、国連
安保理はイラク新決議に反対している。イラクは米国に対し、大量
殺戮兵器を製造しているとされるすべての施設の査察を提案してい
る。

     国内ニュース

選挙戦 開始

自由党は11月24日の国民議会選挙では、ケルンテン州で最大勢力
にとどまる意志を固めている。「私たちはオーストリア全体で
20%以上の良い結果を出すために全力をあげる」と同州の筆頭候補
へルバート ハオプトは木曜午後にヴィラッハで行なわれた選挙戦
の出陣式で語った。この催しは「ケルンテン州のために独自の道を
行く」との標語を掲げて行なわれた。ハオプトは1999年には不可
能だ、と宣言していた、子女手当てと退職一時金を自由党が実施に
移した、という点を強調した。




10月11日(金)

     国外ニュース

イスラエル 自殺攻撃を未然に阻止

テル アヴィヴの米国大使館近くで、金曜午後、パレスチナ人の暗
殺者と見られる人物が逮捕された。イスラエルでは、この男は爆発
物をつけたベルトを体に巻き付けており、海岸近くの喫茶店で自殺
攻撃を行なおうとしていたものと見られる、と報じている。大使館
の警備隊はこの男に注意しており、彼の手足を押さえて爆発物への
点火を阻止した。警察はこの男を逮捕し、尋問を行なった。この男
から奪ったベルトは、現場から爆発物の専門家が確保し、その後爆
破された。

     国内ニュース

会計検査院 予算案を批判

会計検査院長フランツ フィードラーは今年の予算を批判して、赤
字は再び1%を越える、と述べた。2001年には0.2%の黒字であっ
た。これは、税金及び関税の収入が増えたためで、支出を削減した
わけではなかった、持続した構造改革が進んでいない、と彼は語っ
た。また行政改革が始まったことは評価したが、根本的な国の改革
はでき上がっておらず、次の任期中にはこれにもっと取り組まなけ
ればならない、と語った。連邦と周の役割分担を変える必要があ
り、EU憲法を検討するEU議会を模範にするよう提案した。




10月12日(土)

     国外ニュース

セルビア大統領選 決選投票

約650万人の有権者が日曜日、次期セルビア大統領を決める決選投
票を行なう。ユーゴスラヴィア大統領ヴォジスラフ コシュトゥニ
ッツァとユーゴスラヴィア副首相ミロルジュブ ラブスが立候補し
ている。投票率が50%を下回りそうなので、選挙は無効になるかも
しれない。強い影響力を持つ超民族主義者ヴォジスラフ セセルジ
はこの前の投票で3位に終わったが、彼は支持者に投票を行なわな
いように呼びかけた。他の急進派の政党も支持者に投票箱に近づか
ないよう求めている。9月29日に行なわれた第1回投票の投票率は
55.6%であった。

     国内ニュース

環境相 テメリン原発運転停止の交渉開始

南ボヘミアの原子力発電所テメリンの運転停止を求めるいわゆる
「非妥協要求」に関して、チェコとオーストリアの作業班が議論を
開始することで、環境大臣ウィルヘルム モルテラー(国民党)と
チェコの外務大臣キリル スヴォボダが南モラヴィアのヴラノヴ 
ナド ディジで合意した。両国の科学者による作業班「ヨーロッパ
持続的エネルギー政策」は、エネルギー供給の生態学的かつ経済学
的評価と、安全性の研究に取り組む、と環境省は発表した。「これ
により、オーストリアが廃止などの重要な問題でチェコと一緒に議
論する枠組みが作られる」とモルテラーは語った。




10月13日(日)

     国外ニュース

米国防相 対イラク戦計画策定を命じる

新聞報道によれば、米国防大臣ドナルド ラムズフェルドは、今後
ありうるイラク戦の計画を練るよう命じた、精密な武器と秘密情報
の最高の使用法および迅速な部隊の配置を行なえるようにすること
が目的である、と述べた。この新聞は、国防省高官の言葉として、
米軍は今よりも迅速かつ小さな部隊で作戦行動を始める能力が与え
られることになり、中央司令部はすでに武器といくつかの部隊を湾
岸地域に置き、イラクの権力者サッダーム フセインに対する先制
攻撃を行なえるようにしている、と報じた。

     国内ニュース

憲法裁長官就任で 大統領の時間のかけすぎに対する批判

憲法裁判所新長官カール コーリネクの任命を行なうのに、連邦大
統領トーマス クレスティルが時間をかけすぎていることに、国民
党国会会派長アンドレアス クホールは不満を述べた。新聞で彼
は、大統領が就任に承認を与えるのに時間を使っていることを誰も
非難していないが、コーリネクの調査は不正である、と述べた。ク
レスティルは完全な書類を手にしており、コーリネクは20年間裁
判所で働き、副長官も務め、誰にも認められている、とも述べた。



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