11月4日〜11月10日のドイツのニュース



11月4日(月)

イスラエルの自殺攻撃で死傷者

(テル アヴィヴ)パレスチナ人によるものと見られる自殺攻撃が、テル アヴィ
ヴの北東にあるイスラエル人の住む町クファル サバのショッピング・センターで
起こり、通行人2人が死亡した。警察によれば、この攻撃では15人の負傷者が発生
し、うち数人は重傷である。この町は、西ヨルダンランドのパレスチナ人の住むカ
ルキリヤの近くにある町である。ここで過去2年間すでに数件の自殺攻撃が発生し
ていた。この流血の惨事の前、月曜日にはガザ地区と西ヨルダンランドで衝突が発
生し、合わせて9人のパレスチナ人が死亡していた。

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シャローン 不信任案を乗り切る

(エルサレム)イスラエル首相シャローンは、国会で野党から出さ
れていた3つの不信任案を乗り切った。かなり右寄りの立場にある
政党国民連合イスラエル バイテヌが、採決では棄権すると予告し
ていたため、これが否決されるのは予想されていた。同党は目下、
シャローンと連立交渉を行なっている。またシャローンは、国会議
員選挙を前倒して実施することを今のところ拒否している。また国
会は軍の元最高幹部モファズを新国防相とすることを認めた。モフ
ァスはわずか4ヶ月前に国防相を辞任したばかりなので、この人事
は今まで議論になっていた。彼は、パレスチナ人に対するより強硬
な路線を取るよう主張している。

与党 争点の支出削減案を討議

(ベルリン)社会民主党と緑の党の幹部は、首相府で選挙後初めて
の与党間の話し合いを行った。その席では、年金、健康保険、環境
税に関する対立を解消することが目標である。特に年金問題では両
者の対立が強まっている。社会民主党は、年金の加入料を19.1%か
ら19.5%に値上げすることは不可欠だ、と見ている。一方緑の党は
この値上げに反対し、連立協定通り19.3%に抑えたい、としてい
る。環境税の修正に関しても意見の違いがある。連立与党は立法に
関しても時間に追われている。水曜日の閣議ではこれを行なうこと
にしている。翌日には連邦議会の第1回読会で提案について審議
し、今月中には可決に持ち込む方針である。

検察 メレマンに対する捜査手続きをとる

(ドュッセルドルフ)検察は自由民主党のメレマンに対する捜査手
続きを取った。ドュッセルドルフ当局によれば、政党法違反の疑い
である。この疑いは、資金を細分化し偽装したことと、党の資金委
員会へすぐに渡さなかったことに向けられている。メレマンが自由
民主党から離れる日は間近に迫っている。党除名手続を求める党員
がますます増えている。




11月5日(火)

ジェブラ島暗殺事件の8人の容疑者 フランスで逮捕

(パリ)ジェブラ島のシナゴークに対する攻撃から7ヶ月、フランスで8人の容疑
者が逮捕された。その他、このテロ攻撃に直接関連する文書も押収された。チュニ
ジアの観光島ジェブラでは9月11日に、タンク車が爆発し、19人が死亡し、うち
14人がドイツ人休暇客であった。警察筋の情報によれば、容疑者の中には、犯人
と目されるチュニジア人ニザル ナオウアルの家族の親しいものも含まれている。
その兄弟ヴァリドは攻撃後多くのインタヴューを受けたが、彼もまた逮捕された。

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国家財政の問題児ポルトガルに勧告

(ブリュッセル)オイロ導入後初めてEUは、加盟国に対する高額
の国債を発行したことを理由に、警告を発した。EU加盟各国蔵相
は、ポルトガルが2001年の4.1%という過剰な負債を抱えていたこ
とを確認し、同国政府に対し年末までに財政政策を変更するよう求
めた。おそらくドイツが規定の3%の負債を越えて、この措置がと
られる2番目の国になる。蔵相アイヒェルは、独政府はこの措置を
受けることになるが、罰則はないだろうとの見込みを語った。

ベルリン市 歳入不足を宣言

(ベルリン)ベルリン市は公式に収入不足であることを確認し、連
邦憲法裁判所で連邦政府に財政支援を求める訴えを起こす、と発表
した。市蔵相サラズィンはその理由として動詞の負債が460億オイ
ロに達していることを挙げた。ベルリンはますます負債が増えてい
くこの状態から、自力ではもはや抜け出すことは出来ない、と述べ
た。連邦蔵相アイヒェルは、同市に対する財政支援を拒否してい
た。

年金の掛け金値上げに対する批判

(ベルリン)社会民主党と緑の党は数日間に渡って、年金問題で意
見の違いを解決してきたが、関係する法律を緊急に作る道が開かれ
た。それによれば、1月1日に払込金を19.1%から19.5%に値上げ
する。年金予算の不足は、払込金の最高額を上げ、いわゆるいわゆ
る安定確保資金を80%から50%に下げることで解消することにな
っている。この政府の決定は野党及び産業団体から激しい批判にさ
らされている。




11月6日(水)

ルクセンブルクで飛行機墜落 死者20名

(ルクセンブルク)水曜日にベルリンからルクセンブルクに向かう旅客機が墜落
し、20人の命を犠牲にした。うち15人がドイツ人であった。双発式フォッカー50
型機は、濃霧の中を着陸する際に事故を起こした。乗客19人と乗員3人が載ってい
た。生存者2名は重傷を負っている。うち1人は操縦士で、墜落の原因について情
報をもたらすものと見られている。ルクセンブルクの飛行場の管制塔では、事故前
には緊急通報が確認されていなかった。

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パリ・ミュンヘン間で夜行列車が火災 死者12人

(パリ)パリからミュンヘンに向かう夜行列車で火災が発生し、ド
イツ鉄道の寝台車で12人が死亡した。死者の中にはドイツ人男性3
人が含まれていた。ほとんどの犠牲派はナンシー近郊で、寝台の中
で炎に襲われ、煙に巻かれて死亡した。負傷者9人のうち4人がド
イツ人である。フランス当局の情報によれば、彼らの生命には別状
がない、とのことである。事故の下人は不明である。独仏の鉄道の
専門家が調査に取りかかった。

ブッシュ 議会の多数を政権のよりどころに

(ワシントン)米国大統領ブッシュは選挙前より明確に力を伸ばし
た。水曜日の暫定結果によれば、彼が属する共和党が中間選挙で上
院で多数を握り、下院でも勢力を伸ばした。共和党の主な議員達
は、保守的な計画を速やかに実施する、と予告した。イラクに対す
る厳しい措置でも、ブッシュは議会の支持を得られる。上院では共
和党は100議席中少なくとも51議席を獲得した。また同党は下院
では3議席伸ばして、435議席中少なくとも226議席を得た。

米国発券銀行 公定歩合を下げる

(ワシントン)産業の状態に対する不安とイラク戦争が行なわれる
可能性があるため、水曜日、米国の発券銀行は公定歩合を突然
0.5%下げた。連邦準備銀行の公開市場委員会は、コールマネーの
率を1.75%から1.25%に下げることを決定した。すでに発券銀行の
利率は40年間で最低の水準にあった。これにより木曜日に欧州中
央銀行も公定歩合を審議することになっているヨーロッパでも、緊
張が高まる。




11月7日(木)

「シュピーゲル」創刊者アオグシュタイン 死去

(ハンブルク)最も大きな影響力を持つ報道関係者で、戦後最も成功を収めた雑誌
の刊行者の1人ルドルフ アオグシュタインが死去した。報道雑誌「デア シュピ
ーゲル」の創刊者で、発行者、長年にわたって首席編集者であった彼は、79回目
の誕生日の2日後、肺炎のためハンブルクで死亡した。彼は「シュピーゲル」誌を
1947年1月に創刊した。この雑誌は数十年にわたり、政界の疑惑や事件を暴い
た。1962年にはアオグシュタインはNATOの作戦と国防軍の貧弱な装備に関する
記事を掲載した後、主な同僚とともに国家反逆罪で逮捕され、100日間刑務所に入
った。この事件の終わらせるために、当時の国防大臣フランツ・ヨーゼフ シュト
ラオスは辞任せざるを得なかった。
全政党の政治家はアオグシュタインを、ドイツで極めて重要な言論人の1人であっ
たと評価している。

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イスラエル ドイツ人人質解放

(ガザ市)4人の武装したパレスチナ人がガザ地区南部で、ドイツ
人の赤十字隊員を誘拐したが、数時間後無傷で解放した。赤十字の
情報によれば、この34歳のハンブルク出身の男性は今ガザ市にい
る。パレスチナ安保当局によれば、誘拐は解雇され、再雇用を求め
ていた警察官によるもの、とのことである。2ヶ月前にこの組織は
イタリア人3人を誘拐した、とのことである。今回誘拐された赤十
字隊員はガザ地区のカン ユニスで、イスラエル軍が破壊した家
に住んでいたパレスチナ人家族の世話にあたっていた。

アル カイダ バリ島攻撃の犯行声明

(ジャカルタ)米国での報道によれば、テロ組織アル カイダはバ
リ島の爆弾攻撃事件の犯行声明を出した。アル カイダがインター
ネット上で、バリ島のナイトクラブと売春宿攻撃を行なったことを
認めた、とCNNは報じている。この攻撃はジェブラ島のシナゴーグ
攻撃その他と同様、アル カイダがイスラム地域内部でも攻撃を行
なうことを躊躇していないことを示すために行なわれた、と報じら
れている。一方逮捕されたインドネシア人は、バリ島攻撃に参加し
たことを認めた、と警察は発表した。10月の流血のこの惨事では
約200人が殺害された。

国防軍 派遣延長へ

(ベルリン)テロとの戦いが国際的に始まってから1年、連邦政府
は国会で、国防軍に対するこの戦いへの参加命令を延長することに
理解を求めている。同時に外相フィッシャーは、国防軍がイラク戦
争に参加することは絶対にない、と明確に述べた。野党キリスト教
民主、社会同盟は、政府が今の態度をとり続けると、ドイツは国際
的な孤立に追い込まれる、と非難した。約4千人のドイツ兵を世界
各地に派遣することを連邦議会が承認することは確実と見られてい
る。




11月8日(金)

安保理 イラク決議を採択

(ニュー ヨーク)国連安全保障理事会はイラクに対し、全員一致で決定したイラ
ク決議の中で、イラクが武装解除をする最後の機会を与えた。米英が数回にわたっ
て練り直した提案には、安保理唯一のアラブ国家であるシリアも賛成した。国連査
察団にあらゆるところ、つまり大統領サッダーム フセインの宮殿も含めて、大量
殺戮兵器を捜査する無条件の権利を持つ。イラク政府は、この国連の条件を受け入
れるまで1週間の猶予を持っている。30日以内にイラク政府は、武器に関する計画
を作成して維持しなければならない。査察団は45日以内に仕事を始めることにな
っている。国連事務総長コフィ アナンはイラク政府に対し、同国国民と世界平和
のためにこの決議に従うよう、呼びかけた。

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イラク新決議 広い支持を集める

(ワシントン)米大統領ブッシュはイラク新決議を、イラクに武装
解除する気があることを示す最後の機会である、と評した。イラク
大統領サッダーム フセインがこの要求に譲歩しない場合、米国と
同盟国は同国の武装解除を力づくで行なう、とも述べた。仏大統領
シラクは、新決議は戦争を行なわずにイラクの武装解除を行なう好
機である、と見ている。独政府は、イラク政府に明確な方針を示す
と語った。外相フィッシャーは、武器査察団は直ちに仕事にかから
なければならない、と述べた。武器査察団長ブリックスは、11月
18日にバグダッドへ戻る、と予告した。

首相とブッシュ 再び電話会談

(ワシントン)連邦首相シュレーダーと米大統領ブッシュは、選挙
後初めて直接話し合った。シュレーダーは電話で仕事を進めるうえ
でよい関係を作りたいと述べた、とブッシュの報道官は発表した。
会談の中ではテロとの戦い及びトルコについて話し合った、とのこ
とである。独米関係は、シュレーダーが連邦議会選挙戦で米国のイ
ラク戦略を批判した後、悪化していた。一方国防相シュトゥルック
は、米国防相ラムズフェルドと会談するため、ワシントンに旅立っ
た。

国際刑事警察機構 ヨーロッパでのテロ攻撃の可能性あり

(パリ)国際刑事警察機構の情報によれば、テロリストのウサマ 
ビン ラディンは生存しており、アル カイダとともにより大規模
な一連の攻撃を計画している。同機構はヨーロッパで攻撃が行なわ
れる可能性がある、と警告している。フランス捜査当局によれば、
ドイツ人多数を含む21人の死者を出した4月のチュニジアのジェブ
ラ島攻撃の命令を下したのは、ビン ラディンの代理人の1人であ
るとのことである。




11月9日(土)


お休みです。




11月10(日)


お休みです。



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