１１月１１日〜１１月１７日のドイツのニュース
１１月１１日（月）
EUとロシア カリーニングラードへの通行自由化
（ブリュッセル）EUとロシアは、計画中のEU拡大で双方にとって最大の障害を取
り除いた。ロシア大統領ウラジミール プーチンとEU首脳は、カリーニングラー
ド、つまり東プロイセンの元首都ケーニヒスベルクへの通行に関する規則に合意し
た。それによれば、ロシア人はポーランドとリトアニアがEUに加盟した後、EU地
域に取り囲まれてしまうバルト海岸の飛び領土に、簡単な渡航手続きをするだけで
行くことが出来ることになる。またプーチンとデンマーク首相で現EU理事会議長
アンデルス フォッホ ラスムセンは、ブリュッセルで目的としていた合意に達す
ることが出来たことに満足の意を表した。
その他のニュース
イラク国会委員会 国連決議に反対
（バグダッド）国連安保理が承認したイラク新決議の受け入れを、
イラク政府は先送りした。同国議会の外交委員会は、求められてい
る武器査察を拒否する、と述べた。この決議はイラクの主権を侵害
するもので、国際法に違反する、との声明を同委員会は発表した。
国連決議に関して最終的に決断を下すのは大統領サッダーム フセ
インになろう。彼には金曜日までの時間が残されている。アラブ連
盟はイラクに対し、この決議に従うよう勧告し、またイラク攻撃が
あるとすれば、それはアラブ諸国すべてに対する攻撃と見なされる
とも発表した。イスラエル ガザ市をミサイル攻撃
（エルサレム）北イスラエルでのパレスチナ人による攻撃に対する
報復として、イスラエルのヘリがガザ市を攻撃した。イスラエル軍
の情報では、榴弾を製造していたと見られる建物1つを破壊した、
とのことである。これより前、パレスチナ側によるキブツ攻撃で、
イスラエル人5人が死亡、数人が負傷していた。犯人は逃亡した。
パレスチナ大統領アラファトのファタハ運動の下部組織アル アク
サ旅団が犯行声明を出した。イスラエル新外相で元首相ネタニヤフ
は、アラファトの政権はテロ組織で、これを阻止しなければならな
い、と述べた。CDU 党首メルケルの支持を強める
（ハノーファー）キリスト教民主同盟は党大会を終えるにあたっ
て、党首に再選されたメルケルは、ニーダーザクセン州とヘッセン
州州議会選挙での勝利を目指し、結束を呼びかけた。彼女は基本方
針演説で、社会民主党と緑の党の連立政権が、誤った政策を取って
いるツケを支払うことになる、との期待を述べた。彼女は首相シュ
レーダーが有権者を裏切った、と非難した。また彼女は、社会保障
制度を根本的に改革するための提案を作る委員会を設置する、と予
告した。彼女は、2年前の党の献金疑惑後に行なわれた党首選挙と
ほぼ同じ、94%の支持を受けた。彼女の代理にはヴルフ シャーフ
ァン、リュトガースが再選された。新副党首にはラインラント・プ
ファルツ州同党の党首ベーアが選ばれた。
１１月１２日（火）
健康保険の支出削減案に反対のデモ
（ベルリン）連邦議会で予定されている採決を直後に控え、厚生大臣ウラ シュミ
ットの巨額の支出削減案をめぐる対立は激化している。医師会会長イエルク・ディ
ートリヒ ホッペは、この支出削減計画には加わらない、と圧力をかけた。約
15,000人の医者、薬剤師、介護士、診療助手は、ベルリンのブランデンブルク門
の前に集まり、不満をぶちまけた。政府は患者に対する措置を危険にさらしてい
る、と彼らは非難した。シュミットは、これは無責任な扇動行為であり、すべての
団体が支出削減を行わねばならない、と強調した。
その他のニュース
連立与党 年金に関する対立で譲歩
（ベルリン）社会民主党と緑の党は年金をめぐる対立で妥協し、社
会福祉改革委員会が果たす課題で合意した。連邦社会福祉大臣シュ
ミットは、この委員会の目標は、社会福祉制度の安定した態勢を支
える歳入を長期的に確保することである、と述べた。さらに委員会
は、賃金付帯費用の削減と、世代間の公平さを確保するための提案
も行なうことになっている。緑の党党首ロートはこの妥協に満足で
ある、と述べた。緑の党の国会議員数人は、もしこの委員会の課題
が文書に明記されないのであれば、金曜日に行なわれる連邦議会で
の法案審議では賛成しない、と脅しをかけている。時間給の新規定で合意
（ベルリン）時間労働に関する新たな規定作りをめぐる対立が解消
した。産業大臣クレメントは、労組及び企業と、出向社員の賃金交
渉を1年かけて行なってゆくことで合意した。今まで連立与党は、
出向社員が常勤社員と同党の賃金をすぐにも得られるようにすべき
だ、と主張していた。核廃棄物の輸送 一時阻止
（マンハイム）原発反対派は、フランスから到着する核廃棄物を載
せた列車を、マンハイムで一時的に止め、それ以上の運行が出来な
いようにした。警察の情報によれば、2人が線路に体を縛りつけ
た。警察が彼らを逮捕した。その後列車は出発した。合わせて12
の貨車を運ぶ列車は午後遅くに独仏国境を通過していた。ドイツの
歴史で最大の核廃棄物輸送である。目的地はニーダーザクセン州ゴ
アレーベンの中間保管所である。
１１月１３日（水）
イラク 国連決議受け入れ
（ニュー ヨーク）期限を2日後に控え、イラクは国連安全保障理事会による同国
の武装解除に関する決議を受諾した。イラク大統領サッダーム フセインの国連宛
の書簡が投函されたことを、ニュー ヨークにいるイラク国連大使モハメド アル
ドゥリが確認した。米国は、イラク政府が国連決議を受け入れたことを歓迎した
が、同時にサッダームに対し、国連武器監視団に協力するという約束を実際の行動
で証明するよう求めた。武器監視団は、計画通り月曜日にイラクに出発する、と発
表した。
火曜日にイラク国会は国連決議の受け入れに反対する、と発表したばかりであっ
た。ただし最終決定は大統領サッダーム フセインに任されていた。
その他のニュース
ドイツ再統一以来最悪の財政危機
（ベルリン）連邦、州、地方自治体による支出削減の努力にもかか
わらず、ドイツは再統一以来最悪の財政危機が生じた。公式の予想
によれば、不景気のため、2002年と3年に国は予定より約320億
オイロの税収が不足の状態で、やりくりしなければならない。EU
はドイツが新たな高額の負債を抱え、オイロ安定の規則に違反して
いるため、督促手続きを行なった。専門家の意見によれば、経済成
長の兆しはない。景気は停滞している、といわゆる経済5賢人は発
表した。経済学者は2002年の経済成長を0.2%と予測し、2003年
は1%が可能である、としており、さらに平均失業者数は4百万を越
えると見ている。蔵相 付加価値税増税は行わない
（ボン）財政問題は悪化する一方であるが、連邦政府は新たな税導
入を考えていない、と蔵相アイヒェルは語った。付加価値税の増税
も取り上げられていない、とテレヴィのインタヴューで語った。彼
は、2006年までには国家財政を均衡させたい、との見通しを述べ
た。彼は各州に対し、国家財政の負債の半分が州のためのものであ
るため、憲法に則した予算を作るためにさらに努力をするよう呼び
かけた。連邦首相シュレーダーは、いわゆる経済5賢人の労働市場
及び財政改革に対する批判は、一部だけしかあたっていない、と述
べた。政府が特にハルツ提案を実行に移し、経済の刺激と安定した
税収を均衡した形で実現することが出来る、と確信している、とも
述べた。自由党 献金返還へ
（ベルリン）ノルトライン・ヴェストファーレン州自由党元党首メ
レマンの、党への献金疑惑で、自由党は初めて資金面での責任をと
る。連邦議会議長ティールゼは、同党は合わせて83万9千オイロ連
邦議会執行部に支払わせる、との方針である。この額は、メレマン
の選挙戦用の口座に振り込まれた額と同じである。一方ドュッセル
ドルフ検察は、捜査を同党のほかの3人の責任者にも広げてた。連
邦議会筋では、国会に調査委員会の設置を求める声が高まってい
る。
１１月１４日（木）
連邦議会 NATO拡大を討議
（ベルリン）外務大臣ヨシュカ フィッシャーは、政府声明の中で、間近に迫った
NATO拡大を歓迎した。連邦議会で彼は、来週プラハで行なわれる首脳会談で7カ
国を受け入れることにより、NATOは新たな時代に入る、と述べた。またこれはヨ
ーロッパの安定と、米国との関係を確実なものにするのに貢献する、とも述べた。
プラハでは19カ国からなるNATOは、ブルガリア、エストニア、ラトヴィア、リ
トアニア、ルーマニア、スロヴェニア、スロヴァキアの加盟を受け入れる方針であ
る。フィッシャーは、米国が求めているNATO介入部隊にドイツが賛成する条件に
言及した。この部隊はEUが計画している介入部隊と協調できるものでなければな
らないし、NATOの助言の下にあるものでなければならない、ドイツが参加するの
は連邦議会の賛成を得た場合だけである、と彼は述べた。
その他のニュース
連邦議会 環境税改正を決定
（ベルリン）野党からの激しい批判を受ける中、連邦議会は社会民
主党と緑の党の賛成多数で、環境税に関する法律の改正を決定した
。これによれば、主として燃料に適用されていた環境税の例外規定
が縮小され、今まで抑えられていた製造業と農業の税率が上げられ
た。新法は来年1月1日に発効することになっており、連立政権の
節約政策の根幹として、140億オイロにのぼる歳入不足を補うこと
になる。連邦は環境税の改正で約14億オイロの増収を期待してい
る。テレコム社 記録的な赤字
（ボン）ドイツテレコムは今年の最初の9ヶ月間で、記録的な245
億オイロの損失を出した。この赤字の原因は、主として高い特別減
価償却のためである、と同社は発表した。640億オイロの全負債を
解消するため、同社は今年配当を減らし、投資を抑え、採算の取れ
ない部門を売却する方針である。また2005年までに約55,000人
の社員を解雇する予定である。新会長に選ばれたリッケは、同社の
立て直しを行なうと予告した。彼は、長期間にわたって同社の社長
であったゾマーの退職後、7月から暫定的に同社を率いてきたズィ
ーラーの後を引き継ぐ。モービルコム 救済へ
（フランクフルト アム マイン）経営が行き詰まった携帯電話会
社モービルコムの救済が行なわれる見通しである。数週間に渡る交
渉の末、同社の創業者で大株主シュミットは、連邦政府が求めてい
た信託契約に署名した。彼の持つ株式は一括してテレヴィ局RTL社
長トーマに受託される、と同社は発表した。これにより数十億の救
済策実施のための障害が取り除かれた。
１１月１５日（金）
パレスチナ人 ユダヤ人入植者10人を射殺
（ヘブロン）武装パレスチナ人がヘブロンで、ユダヤ人入植者の集団を銃撃した。
イスラエル軍の情報では、その際少なくとも10人が死亡し、約15人が負傷した。
負傷者は30人ほどであるとの報道もある。ユダヤ人入植者が、安息日の始まりに
いわゆる太祖の墓地に行こうとしたところ、狙撃者が発砲した。負傷者を安全な場
所に移そうとしていた兵士が、狙撃者に応戦した。
その他のニュース
年金、健康保険、雇用に関する緊急立法
（ベルリン）一般からも、国会でも批判を受けながら、政府は労働
市場に関するものと、社会福祉政策を転換するための緊急法案を国
会通過させた。与党の賛成多数で国会は、年金の払込金の値上げ、
健康保険の支出削減、及びハルツ計画を承認した。この法律は1月
1日に発行する。この社会福祉政策に関する緊急計画で、与党社会
民主党と緑の党は、年金と健康保険の巨額の収入不足に歯止めをか
ける方針である。そのためとくに年金の払込金は19.1%から19.5%
に値上げされる。健康保険制度では、医者、病院への支出増額ゼ
ロ、医薬品に対する強制割引、疾病保険に対する資金提供の停止が
行なわれる。失業対策新法は、失業者が再雇用されるための新規則
を作り、出向労働、時間給労働を増やし、最大500オイロまでの家
計の助けになるちょっとした仕事を増やすことを含んでいる。連邦議会 反テロ派兵にドイツの参加を延長
（ベルリン）連邦議会は、国防軍を国際反テロ派兵参加の1年間延
長を、賛成多数で決定した。米国主導の「恒久の自由」作戦の枠内
で、現在1,200人のドイツ兵が主として、アフリカの角、クウェー
ト、アフガニスタンに駐留している。議論の中では、すべての発言
者がテロとの戦いの必要性を強調した。外相フィッシャーによれ
ば、国際テロは世界の安定を最も脅かすものである。ドイツはさら
に自動車を提供して、アフガニスタン警察の再建を支援する。土曜
日にはカブールで36台の四輪駆動車、150台のオートバイを譲る
ことにしている。公務員の賃金交渉 激しいやり取り
（シュトゥットガルト）公務員の賃金交渉では、労働組合ver.diと
連邦、州、地方自治体の代表が激しく対決している。使用者側の代
表、内相シリーによれば、第1回交渉は最後まで歩み寄りなく終わ
った、とのことである。シュトゥットガルトでの話し合いの始め
に、労組会長ブシルスケは、300万人の被雇用者の3%の賃上げを
求める労組側の要求を改めて伝えていた。一方使用者側は、国庫が
空っぽであり、取りあえず具体的な提案は行わない方針であった。
使用者側は、賃上げを行なうと解雇をせざるを得なくなる、として
いる。
１１月１６日（土）
トルコ新首相にアブドゥラ ギュル
（アンカラ）トルコでは改革推進派の経済の専門家アブドゥル ギュルが新首相に
指名された。大統領アーメト ネクデット セゼルは、52歳の彼に組閣を委任し
た。ギュルは、2週間前の国会議員選挙で絶対多数を獲得したイスラム系の保守政
党の正義発展党党首レケプ タユイプ エルドアンの代理を務めている。エルドア
ン自身は前科があるため、首相にはなれない。ただし、エルドアンは新政府の計画
を提示した。経済改革とEUが批判している人権の状況を改善するための司法改革
を計画している、と述べた。首相に就任するギュルはあるインタヴューで、自分は
エルドアンのあやつり人形として首相になるのではない、と強調した。
その他のニュース
イスラエル軍 ヘブロンの支配を引き継ぐ
（ヘブロン）ヘブロンで起きたユダヤ人入植者の死亡事件を受け、
イスラエル軍は反撃の態勢を整えた。兵士が装甲車で、西ヨルダン
ランドの同市にあるパレスチナ人自治地区に迫った。手入れが行な
われ数十人のパレスチナ人が逮捕された。イスラエルでは、軍指導
部がさらなる報復措置を計画している、と報じられている。安全保
障閣議は、首相シャローンの指揮の下デ、日曜日にも今後の対策に
ついて審議する、とのことである。パレスチナ人の狙撃犯による攻
撃で、金曜日にはイスラエル人12人が射殺された。この入植者た
ちは、ヘブロンにある聖書に出てくる太祖の墓所に祈りを捧げ、国
境警察に守られて帰宅するところであった。イスラム急進派組織イ
スラム聖戦が、この待ち伏せ事件の犯行声明を出した。緑の党とCSU 政治家の給与削減の意向
（ベルリン）支出削減措置が国民に対して計画される中、キリスト
教社会同盟と緑の党は、老齢年金では政治家にも犠牲を払うよう求
めた。大臣、次官、国会議員が支出削減の例外とされてはならな
い、特に年金受給者は緊急に調査を受けねばならない、と緑の党会
派長イゲーリング・エッカルトは語った。バイエルン州首相シュト
イバーは、出来るだけ早期に政治家の年金受給年齢を55歳から60
歳に引き上げるよう求めた。その他大臣の年金受給者は、さらに年
金請求権を計算し直す、つまり適正に減額しなければならない、と
も語った。蔵相 株売買の税を総額に課す計画
（ベルリン）蔵相アイヒェルは、株式と不動産の売却益全体を収入
として、課税するという計画を立てたが、これは強い批判を受けた
ため、方向を改めた。代わりに売却益総額に15%の税を課すことに
する、との情報を報道官が確認した。雑誌報道によれば、2003年
2月21日以降に購入した株式、債券、不動産に対しこの税金が課さ
れることになる。今までこの投機税は1年以上保有した株券、10年
以上保有した不動産には免除される予定であった。
１１月１７日（日）
国連武器監視団 バグダッドへ
（ニコシア）イラク武器監視団長ハンス ブリックスはバグダッドへ行く途中、キ
プロスに到着した。国際原子力発電機関長モハメド アル バラダイも同行してい
る。彼らは約25人の国連武器監視団先遣隊と、キプロスで合流した。彼らは月曜
日一緒にバグダッドに向かうことになっている。イラクの大量殺戮兵器捜査の開始
は11月27日である。ブリックスは今回の調査旅行は、イラクにとって、近づきつ
つある戦争の危機を回避する好機である、と捉えている。イラク政府首脳は、禁止
武器の製造計画に関するすべての疑惑を払拭する、と予告している。
その他のニュース
伊元首相アンドレッティに懲役24年の判決
（ローマ）イタリア控訴裁判所は、元首相アンドレッティに対し
て、記者の殺人に関与した件で懲役24年の判決を下した。ペルー
ジャの裁判官は、アンドレティが1979年にローマの記者ペコレッ
リ殺害を依託したことが証明された、と判断した。裁判所は3年前
の第1審で、83歳のアンドレッティに無罪判決を下していた。裁判
ではマフィアの元ボスの証言が不利に働いた。彼は当面拘留される
ことはない。彼に対する判決はローマの最高裁判所で確認される必
要がある。キリスト教民主党のアンドレッティは7回に渡りイタリ
ア首相となり、終身上院議員である。イスラエル ヘブロンの入植地拡大へ
（ヘブロン）イスラエル人12人の死者を出した金曜日の、パレス
チナ人急進派による流血の銃撃事件の後、イスラエルはヘブロン市
のユダヤ人地域を拡大する方針である。入植者の安全のために、パ
レスチナ人の町の中にある飛び地状態を解消する、と首相シャロー
ンが発表した。この計画実施のためには、パレスチナ人の住宅地を
撤去しなければならない、とイスラエルの放送局は伝えている。シ
ャローンは閣議で、5年前に締結されたパレスチナ側とのヘブロン
協定は無効である、と述べた、とも報じられている。1997年の協
定は、イスラエル軍がヘブロンの80%から撤退し、両者の間で安全
管理を分担する、という内容を含んでいた。フランス右派 新政党を結成
（パリ）フランスでは長年にわたって分裂していた、大統領シラク
周囲の保守・ブルジョア陣営が新たな政党に合併する。パリ近郊で
開かれた結党会議で、元首相ジュペを新政党国民運動連合UMPの党
首に決めた。この政党はドゴール党、キリスト教民主党、自由党が
合併したものである。6月の国会選挙では、さまざまな組織がすで
に協力して、勝利を収めていた。同党はドイツのキリスト教民主同
盟を模範としている。同党結党会議には、ヨーロッパ各国の保守勢
力が集まってきた。ドイツからはキリスト教民主同盟党首メルケル
が参加し、同党がフランスの新政党の模範になったことを誇りに思
う、と述べた。