12月9日〜12月15日のオーストリアのニュース



12月9日(月)

     国外ニュース

EU拡大会議に向けて大詰めの段階で対立

EUとEU加盟国の間で行なわれる拡大会議は、最終局面で危機に瀕
している。加盟希望国側は、EU側との個別交渉を昨日行ない、財
政支援の額、農業に対する補助金ほかいくつかの問題でさらなる譲
歩を求めた。EU議長国デンマークは、加盟希望国に対し、EUには
間近に迫ったEU首脳会談ではこれ以上の譲歩する余地はない、と
警告した。キプロスとスロヴァキアだけが月曜の議長団の提案を受
け入れた。一方ポーランドとマルタは強硬な姿勢で、コペンハーゲ
ンの首脳会談で対立点で最終的な妥協点を話し合う方針である、と
のことである。

     国内ニュース

緑の党幹部 連立協議で国民党に明確な態度表明を要求

緑の党の法律問題の専門家テレツィヤ シュトイシツは新聞で国民
党との第1回の会談について、「相手の意向を探る話し合いの段階
は終わった」と述べた。次回は真剣な会談が行われる、多くの緑の
党の党員は、第2回会談ではどちらの方向に進んでいくのか明確に
することを望んでいる、とも述べた。緑の党が野党にとどまるの
か、それとも政権に参加する交渉を行なうのかが問題になるのは、
その後のことである、と語った。




12月10日(火)

     国外ニュース

北朝鮮艦船からミサイル発見

米軍は、インド洋のセメント輸送船に偽装した北朝鮮の船舶の中
で、少なくとも12発のスカッド・ミサイルを発見した、とCNNが
米国防省の言葉を引用して報じた。その武器がどこに向けて輸送さ
れていたのかは明らかになっていない。この報道によれば、この船
は米国秘密情報部が出港の時点から監視していたもので、月曜日に
はイエメンの南東約数百キロの地点でスペインの軍艦に停止を求め
られ、引き続いて行なわれた調査で、セメント・コンテナにミサイ
ルとその部品が見つかった、とのことである。目的地はアフリカの
角、イラク、イランのいずれかと見られている。イラクは湾岸戦争
で、スカッド・ミサイルをイスラエルにむけて発射している。

     国内ニュース

年金問題専門家 新たな改革案を呈示

年金制度を長期的に安定させるための緊急対策を、政府が設置した
年金改革委員会が提案する。APA通信に示された文書によれば、木
曜これは正式に提出される、とのことである。社会福祉法の専門家
テオドール トーマンドルを中心とする委員会は、複数のひな形を
呈示するが、いずれも今後の年金水準を引き下げるものである。女
性独自の老齢年金設置と就業できない人のための年金の改革を具体
的な提案している。この報告書は百ページを越える厚さである。
2000年のこの委員会第1回の報告書は、2000年の年金改革の土台
となった。




12月11日(水)

     国外ニュース

EU 利息税問題に関して合意せず

EU加盟各国の蔵相は、2003年1月21日まで、源泉徴収税に関する
審議会を延期する、とスウェーデン大蔵大臣ボッセ リングホルム
は水曜午後、記者会見で発表した。彼は、いくらか進展があったの
で、1月になれば合意の見通しが出てくる、とその理由を述べた。
この問題に関する水曜日の話し合いでは、15カ国の蔵相の全体協
議はほとんど行われなかった。議長国デンマークは、各国代表との
個別会談を長時間にわたって行なった後、合意にはさらに長い時間
が必要である、との結論に達した

     国内ニュース

自由党党首「国民党と秘密会談は行わない」

自由党党首で社会福祉大臣へルバート ハオプトは昨日午後、テレ
ヴィのインタヴューで、自由党はオーストリア国民党と人事以外で
の交渉に入った、と語った。今のところ問題点で意見を交換し、表
面上議論を行なう4人規模の作業班を作っている、とも述べた。両
党は、多くの問題では立場は近いが、いくつかの問題では全くかけ
離れた態度をとっており、会談の成果をあげるには、専門家を呼ん
でさらに議論を突き詰めて行く必要がある、とも語った。そして彼
は、「秘密会談を行っているとの噂はでたらめ」で、会談は合意通
りに行なわれている、と強調した。




12月13日(金)

     国外ニュース

EUとNATO 軍事協力で合意

NATO加盟19カ国は金曜午後ブリュッセルで、EUが今後、防衛組
織の一部を軍派遣の際に利用できるようにすることで合意した。
NATO事務長ロバートソンは会議後に発表した声明の中で、「戦略
的協力関係」が直ちに力を持つことになる、と述べた。この条約は
2003年3月1日までに実施されることになっている。1999年から
計画されていた協力関係は、過去2年間何度もNATO加盟国トルコ
とギリシアが阻止してきた。

     国内ニュース

緑の党党首 政権参加交渉を行なうことを認める

新聞報道によれば、緑の党の拡大連邦幹部会は、党首アレクサンダ
ー ファン デア ベレンが、国民党との連立政権交渉に入ること
を認めた。交渉団に誰が入るかはまだ決まっていない、と緑の党は
昨日午後発表した。同党の幹部がこれを認めるうえで決定的な役割
を果たしたのは、この提案があった場合に、数年前から一部で緑の
党は国民党と協力するべきだ、と主張していた各州からの圧力が強
まる可能性があったからである。一方国民党側は、「次期連邦政府
の組閣交渉に緑の党が準備を進めていることは喜ばしい」と同党事
務長マリア ラオホ・カラットは述べた。




12月14日(土)

     国外ニュース

ブッシュ 来週イラク文書に基づき態度決定の方針

米国での報道によれば、大統領ジョージ W. ブッシュは、イラクの
武器報告書に対し、来週に意見を発表する、とのことである。大統
領府からの情報によれば、ブッシュはおそらく武器報告書に対する
米国の評価に対する態度を演説の中で述べることになるだろう、ま
たそれは来週、ないしはその次の週に行われるとのことである。金
曜日にはブッシュの報道官フライシャーは、政府は文書の評価をま
だ終えていない、と発表していた。

     国内ニュース

ニーダーエスターライヒ州自由党幹部会 特別党大会を拒否

ニーダーザクセン州自由党の役員会が、同州の党幹部会召集を受け
て開かれたが、この会議は「良好で、重要かつ建設的」であった、
と書記で同州議会議員トーマス ラムは語った。この会議では自由
な議論が行なわれ、過半数を超える人が特別党大会開催を拒否し
た、と述べた。役員は、特別党大会を開こうとする発案者が出席し
ておらず、議論が行なえなかった点も強く批判した。




12月15日(日)

     国外ニュース

ゴア 2004年大統領選挙には立候補しない方針

元米国副大統領で民主党の大統領候補だったアル ゴアは、2004
年にの大統領選挙には立候補しない方針である、と顧問の一人が昨
日発表した。ゴアはテレヴィでこの決定を発表することにしている、
とのことである。民主党の大統領候補者選挙で、ゴアはおそらく優
位にたっていた。共和党のジョージ W. ブッシュと争った2000年
選挙の敗北が最近まで法律的に決着したため、ゴアは今年になって
徐々に政治的な発言を行なっていた。

     国内ニュース

外相「国境通過問題ではあまり強硬な態度をとらなかった」

外務大臣ベニータ フェレーロ・ワルトナー(国民党)によれば、
コペンハーゲンで開かれたEU首脳会談では、国境通過問題での話し
合いで、オーストリアはあまりに強硬な態度をとらなかった、と述
べた。交渉を結論の方に進めていく可能性はなかった、環境ポイン
ト問題ではオーストリアが望んでいるような結論に達していなかっ
たからである、と彼女は新聞で述べた。「私たちはこれ以上の有害
物質による被害を被りたくないのです」とも語った。



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