7月14日〜7月20日のオーストリアのニュース



7月14日(月)

     国外ニュース

アラファトとアッバス 意見の違いで妥協

パレスチナ大統領ヤセル アラファトと首相マームド アッバス
は、見解の違いで妥協した、とパレスチナの代表の1人が語った。
イスラエルに対する態度の違いをめぐる対立は、昨日午後ラマラで
開かれた会談で解消された、とこの高官は述べた。それ以前に、数
人の仲介役が、一日かけて、両首脳の間の意見の違いを解消する努
力を行なった。前夜に行なわれた会談では、これは失敗に終わって
いた。

     国内ニュース

ブレックマン グラサーを批判

自由党事務長マグダ ブレックマンは、蔵相カール・ハインツ グ
ラサーの行動を間接的ながら批判した。新聞で彼女は、グラサーは
自分のホームページに関する非難を受けているにもかかわらず、ほ
められない行動をとっているのではないかとの質問に、「それは自
分で決めることだ」と述べた。グラサーは有力者や大方の意見に左
右されて、自らの意見を引っ込めるような人物ではなかった、彼は
最重要人物であった、などとも述べた。彼を選んだのは国民党であ
って、自由党ではないので、国民党がこれに対処する準備をし、責
任を負わねばならない、自由党は国民党の人事問題に巻き込まれる
ことを望んでもいない、とも語った。




7月15日(火)

     国外ニュース

北朝鮮 核爆弾6つ分のプルトニウムを保有

北朝鮮の核兵器開発計画をめぐる紛争は、さらに激しさを増してい
る。米国の新聞の情報では、北朝鮮は6つの核爆弾を製造するのに
十分なプルトニウムを生産したことを明らかにした。北朝鮮政府
は、核爆弾を早期に製造する決意である、と米国政府高官の発言と
して報じている。この情報によれば、北朝鮮は先週プルトニウム製
造に関する情報を米国に伝えてきた。米国秘密情報機関は、この情
報を急いで確認しており、北朝鮮が米国から経済支援を搾り取るた
めにデタラメを言っているのか、本当に十分なプルトニウムを製造
したのかどうかはわからない、と発表した。

     国内ニュース

社民党内部に党首批判の声

社会民主党党首アルフレート グーセンバオアーに対する批判が、
昨日午後のテレヴィ番組で行なわれた。これを行なったのは同党の
カスパー アイネムとカール シュレークルである。元科学大臣で
現在ヨーロッパ問題担当のアイネムは、同党の幹部に対し、もっと
協力して何かを行なうようよう望んでいる、と述べた。何が彼にた
りないのか、との問に答えて、「ただ社会民主党を代表し、我々が
より良い提案をすることができることを国民に示す、広範な人材を
結集させることだけができていない」と述べた。元内相で現在プル
カースドルフ市長のシュレークルは、「アイネムや私の情勢判断は
主流派ではない、そのため社会民主党は今なお野党にとどまってい
るのだ」と述べた。




7月16日(水)

     国外ニュース

イラク「国連軍の派遣を討論」

イラクの米軍に関する攻撃が続いている中、国連では非公開会議が
行なわれ、国連の委託を受けた国際情勢安定軍の派遣に関する議論
が行なわれた。これを事務総長コフィ アナンが昨日認めた。「安
全保障理事会は、国連の(イラクにいる)職員を増員し、できれば
加盟国に対し、軍、警察、その他の人材をイラクの情勢安定のため
に利用できるようにするよう求めるかどうかを話し合った、とアナ
ンは述べた。

     国内ニュース

グラサー 納税調査に関して「忘れることはありうる」

大蔵大臣カール・ハインツ グラサーは、自分の納税に関して中立
の機関による調査を行なうことを拒否した。「誰だって忘れること
はある」とグラサーは、納税者同盟が行なったこの提案に答えた。
昨日のテレヴィ番組のインタヴューで彼は、どんな専門家によるも
のであれ、どんな組織によるものであれ、担当官庁を調査するなど
と言うことは馬鹿げている、と述べた。さらに「誰だって忘れるこ
とはあり、それには大した意味はない」とも述べた。また、自分に
関しては2人の税務職員および10人の公務員による調査結果がでて
おり、これこそが法治国家において求められている職務である、と
述べた。




7月17日(木)

     国外ニュース

リベリアで新たな戦闘

リベリア軍と反乱勢力は、新たな交戦を行なった、と政府は発表し
た。合意に達していた停戦を破って、「和解と民主主義のための統
一リベリア人LURD」の戦闘員が、首都モンロヴィアから12キロの
ところまで迫ってきている、と国防相ダニエル チェアは昨日発表
した。政府軍は、擲弾筒と機関銃を使用して、反乱軍と激しい戦闘
を行なっている、とも述べた。彼は、戦闘をおこなっている両者
が、住民が多く住んでいる地域にいるため、多くの一般市民が戦闘
で死亡する可能性がある、との懸念を述べている。新たな戦闘が起
きるおそれから、多くの住民がモンロヴィアのドュアラ地区に逃げ
こんでいる、との報道もある。

     国内ニュース

副首相ハオプト プラハを訪問

連邦大統領トーマス クレスティルに引き続き、金曜日にはオース
トリア副首相で社会福祉大臣ヘルバート ハオプト(自由党)はチ
ェコを実務訪問する。副首相ペトリ マーレスおよび社会福祉およ
び労働大臣ズデネク スコロマクとの会談が予定されている。プラ
ハでは、ベネシュ指令の問題が議題になるかどうかは発表されてい
ない。自由党党首としてハオプトはテレヴィ番組の中で、ズデーテ
ンドイツ人の問題は、自由党にとってはまだ未解決の問題である、
と強調した。右派自由主義の自由同盟の党首である副首相マーレス
は、ドイツ国籍を持つチェコ市民に対する賠償には賛成であるが、
スコロマクはこれを批判している。




7月18日(金)

     国外ニュース

ブッシュ 確実でなかったウラン問題を利用

米国大統領ジョージ W. ブッシュが、イラクがウランをアフリカで
購入しようとしたとの英国の情報を演説に用いたのは、米国外務省
がそれを「極めて疑わしい」と判断していたにもかかわらずであっ
た。米大統領府は昨日、これを認めた。ブッシュ自身は、1月の国
の情勢に関する演説をする前には、この外務省の判断を知ってはい
なかった、この警告は、6人の秘密情報部員の90ページからなる報
告書の脚注の部分に乗っていただけであった、と米国政府高官は記
者会見で述べた。一方CIA長官ジョージ テネットはすでに、イラ
ク戦争を正当化するための秘密文書の使用に関する責任をとった。

     国内ニュース

クホール 税制改革の早期実施に反対

国民議会議長アンドレアス クホール(国民党)は新聞の中で、税
制改革の早期実施に反対である、と述べた。「私たちは、貴重な意
見を述べてくれたケルンテン州首相イエルク ハイダーの記者会見
後も、計画を変えることはない」とインタヴューで述べた。さら
に、「私たちは、署名済みの政府合意をもっているし、財政を安定
化させる目標をもっており、確実な手段で国という船を操縦してい
るので、寄り道をすることはない」と述べた。




7月19日(土)

     国外ニュース

ベルルスコーニ ブッシュをテキサスに訪問

イタリア首相シルヴィオ ベルルスコーニは今日から米国を訪問す
る。米国で彼は大統領ジョージ W. ブッシュのテキサスの農場で2
日間を過ごす。ブッシュは、イラク開戦を正当化する根拠として用
いた、イラクの武器計画に関する秘密情報部の情報に疑問の余地が
あるため、、大きな政治的な批判を受けている。この問題はイタリ
アにも波及している。イラクがウランをナイジェリアから購入しよ
うとしたことを示す捏造文書は、昨年の10月にローマの米国大使
館に伝えられたものだ、との情報があるからである。ベルルスコー
ニは、、米国と「古い欧州」の関係を修復することが、EU理事会
議長国イタリアがまず行なわなければならないことだ、と述べた。
しかし彼は公式にはイタリア首相として米国を訪問する。

     国内ニュース

ザルツブルク自由党党首シュネルに反対するポスター

ヘンドルフの自由党の組織は昨日午後、同州同党主カール シュネ
ルに反対するポスター貼りを開始し、これにより計画中のヘルムー
ト ナーデラーの追放に抗議している。シュネルはフラッハガオ地
区の同党主ナーデラーを党から除名する方針である。ヘンドルフの
自由党支部長フランツ ブラントシュテッターはこのポスター運動
について次のように述べている。「このポスターのシュネル氏は駐
停車禁止の標識をもっています。その標識には、除名は不要と書い
てあり、下にはシュネル終日禁止とも書いてあります。このポスタ
ーをこの地区全体に掲げ、他地区の組織にも関心を持ってもらいま
した。たとえばセーキルヒェンはポスター2百枚を貼って続きた
い、とのことです。」




7月20日(日)

     国外ニュース

グアンタナーモ収容所から帰国したパキスタン人 米国を訴える

以前グアンタナーモ収容所に収容されていた人物が、拷問と侮辱を
行なった件で、1,040万ドル(928万オイロ)の賠償金を求めて、
米国に対しイスラマバードの裁判所に訴えた、とAFP通信が報じ
た。「ほぼ一年にわたって、私は極めて激しい拷問、非人間的な取
り扱いを受け、侮辱を加えられた。まずはアフガニスタンで、その
後キューバで。」と53歳のモハマド サーゲエルは昨日裁判を起
こすにあたって述べた。

     国内ニュース

ティルク ティロール州自由党党首に留任

ティロール州自由党党首で州議会議員ウィリー ティルクは、党首
の座にとどまる。土曜日強行されたインスブルックでの特別党大会
で彼は、第1回の投票で有効投票の54.83%の賛成を得た。4人が同
州同党首に立候補していた。9月28日の州選挙を10週間後に控え
て行なわれたこの州党大会は、幹部の辞任をめぐる激しい争いを経
て、強行された。ティルクは2001年に前任者クリスティアン エ
ーベルハルターを僅差で破って、党首になっていた。エーベルハル
ター自身は、党内の激しい権力争いの後、自由党を除名された。



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