8月4日〜8月10日のドイツのニュース



8月4日(月)

シュレーダー 地方自治体の財政に関する会談に期待しすぎないよう警告

(ハノーファー)連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、地方自治体の財政改革お
よび失業者および社会保障の一本化に関する首脳会談に過大な期待を持たないよう
に、と述べた。これはまだ予備調査の段階であり、最終決定は8月13日の閣議にお
いて行われる、とハノーファーで開かれた連立与党の首脳との会談を前に彼は述べ
た。今回の話し合いの中心点は営業収益税の問題であり、税制改革の早期実施同
様、産業界の活性化を支援することが重要である、とも述べた。会談前に、主とし
て各州の側から、営業収益税の拡大に反対する方針が打ち出されていた。
市および地方自治体は最終的に、40から60万オイロ多くの財源を得るようにした
い、というのが連立与党の意向である。この財源は社会福祉および失業保険の一本
化によって得られる。

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リベリア 和平部隊到着

(モンロヴィア)西アフリカで内戦の続くリベリアに、国際平和部
隊の先遣隊が到着した。第一陣のナイジェリア兵約300人が首都モ
ンロヴィア近くの飛行場に着陸した。彼らは住民から熱狂的な歓迎
を受けた。アフリカの数ヶ国が、この部隊に合わせて3,200人の兵
士を派遣する準備を進めている、との声明をすでに出している。金
曜日には国連安保理がこの部隊に対して、リベリア介入を委託して
いた。反政府勢力LURDの指導者コネーはローマで、平和部隊到着
後直ちに、彼の部隊はモンロヴィアを離れる、と述べた。大統領テ
イラーは、1週間以内に大統領を辞任する、との声明を出してい
た。先週末には反乱勢力と政府軍は数ヶ所で激しい戦闘を行なって
いた。

国連 コートディヴォアール委託を延長

(ニュー ヨーク)国連安保理は、5千人を越えるフランスおよび
西アフリカの平和部隊のコートディヴォアール共和国の派遣を延長
した。国連決議によれば、この部隊を2004年2月間で同国に駐留
させることが、全会一致で受け入れられた。約4千人のフランス兵
と1,200人を越える西アフリカの和平軍兵士は、西アフリカの同国
に派遣され、同国北部の反乱勢力と、南部にいる大統領グバグボに
忠誠を誓っている兵士との間で停戦を確保の任務についている。

イスラエル 急襲を受けパレスチナ人都市を明渡しを拒否

(エルサレム)イスラエル人入植者の家族が、パレスチナ人急進派
による急襲を受けたため、イスラエルはパレスチナ人居住都市から
のこれ以上の部隊の撤退を当面行なわない。西ヨルダンランドでの
襲撃事件で、女性1人、子供3人が負傷した。ただし首相シャローン
は、イスラエルの収容所から計画通りパレスチナ人数百人を解放す
ると述べた。緊張が高まる中、武装組織ハマスはすべてのパレスチ
ナ人急進派に対し、イスラエルと改めて暴力を用いて対決するよう
呼びかけた。危機的な状況を懐柔するため、今週中にもパレスチナ
首相アッバスはシャローンと会談する模様である。その他、ガザの
急進派の指導者たちに停戦を守るように働きかける意向である。




8月5日(火)

ジャカルタのホテルで爆弾攻撃 死者14人

(ジャカルタ)インドネシアのバリ島でのテロ行為から10カ月、首都ジャカルタ
の高級ホテルで自動車爆弾による攻撃が発生し、少なくとも14人が死亡し、約
150人が負傷した。当局の発表によれば、爆破は自殺攻撃によるものとみられる。
捜査員の考えでは、この犯行は、テロ組織アル カイダともつながりを持つ、急進
派イスラームのジェマー イスラミヤーの特徴を示している。死者の中には米国人
が2人含まれている、と国営インドネシア通信アンタラは報じている。インドネシ
ア副大統領ハムザ ハズは、この攻撃は米国に対するものであるとの推測を述べ
た。
爆破されたマリオットホテルは、米国大使が頻繁に出迎えに利用しており、近くに
はいくつかの西側の大使館や、外国企業などがある。

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アッバス シャローンとの会談取りやめ

(エルサレム)諸外国による近東和平計画の実施をめぐる努力は、
新たな手痛い打撃を受けた。数百人のパレスチナ人逮捕者をイスラ
エルが解放するとしていた期日を翌日に控え、パレスチナ首相アッ
バスは、水曜日に予定されていたイスラエル首相シャローンとの会
談を取りやめた。パレスチナ政府報道官はその根拠として、シャロ
ーン内閣が和平計画の遂行に十分努力していないことを挙げた。パ
レスチナ自治当局は主として釈放される人が少なすぎる、と批判し
ている。イスラエルの収容所には約6千人のパレスチナ人が収容さ
れている。政府の計画によれば、当面440人だけが解放されること
になっている。

和平部隊到着で リベリアの緊張緩和

(モンロヴィア)長い間待ち望まれていた和平軍の兵士の第一陣が
リベリアに到着し、首都モンロヴィアの情勢は安定化した。火曜日
には2週間に渡って続いた戦闘が終わり、初めて銃撃の音が聞こえ
ず、反乱勢力と政府軍の兵士が、戦闘を繰り広げた橋のところでそ
れぞれ握手をした。モンロヴィア空港にはひっきりなしにナイジェ
リア兵と飢えに苦しむ住民のための支援物資を積んだ国連のヘリコ
プターが着陸している。介入部隊の司令官は、過大な期待を寄せな
いように警告し、数日後に十分な数の兵士と自動車が到着したら、
ようやく巡回と支援物資の供給うろの安全確保が可能になる、と述
べた。リベリアには西アフリカからあわせて3,250人の兵士が駐留
し、反乱勢力と今なおその職にある大統領テイラーの民兵が戦闘を
永続的に行なわせないようにする予定である。

ザンビア元大統領逮捕

(ルサカ)元ザンビア大統領チルバは、在任中に約3千万ドル分私
腹を肥やした、との疑いで逮捕された。これを発表したのは60歳
の大統領の弁護士である。チルバは1991年から2001年まで同国
の大統領を務め、すでに在任中の64件の窃盗事件で訴えられてい
る。彼の後継者ムワナワサは、大規模な反腐敗活動を行なってい
た。




8月6日(水)

330人を越えるパレスチナ人 イスラエルの収容所から釈放

(エルサレム)数週間にわたる延期の末、イスラエルは330人を越えるパレスチナ
人被拘禁者を釈放した。収容所4箇所にいた被拘禁者は、バスに乗せられ西ヨルダ
ンランドとガザ地区にある数ヶ所の監視拠点に到着した。彼らはパレスチナ政府と
代表と家族の出迎えを受けた。自治政府は改めて、自分たちの考えでは解放される
人数が少なすぎると批判した。
あわせて6千人あまりのパレスチナ人が、イスラエルの収容所に入れられている。
さらに釈放された人物の多くは、短期間の罰に服さなければならなかった人物であ
る、と自治政府は発表した。
一方イスラエル軍は数ヶ月ぶりに西ヨルダンランドのジェリコに迫り、同地で18
人のパレスチナ人治安部隊を逮捕した。

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シュトルック アフガニスタン派兵の拡大を提案の方針

(ベルリン)国防相シュトルックは、国防軍のアフガニスタン派兵
拡大に賛成した。彼はテレヴィ番組の中で、カブールの市外にも部
隊を派遣し、文民および非軍事的な活動を中心に行なうことを支持
した。通信社によれば、カブールの北約50キロのカリカルに約
200人の兵士を派遣し、文民の再建支援者の仕事の安全を確保し、
支援する仕事を行なう、とのことである。国際保護部隊の決定権を
持つ指揮官ファン ヘイストの目標は、計画されている国会議員選
挙を実施可能にするために、安全をはっきりと確保することであ
る。アフガニスタン暫定政府は、独国防軍が首都の外側に兵を派遣
するよう強く要請した。カブール市外では、軍司令官および各部族
の指導者が決定の権限を持っている。その他、権力を失ったタリバ
ンの民兵が再び組織化を進めている。

米軍 リベリア到着

(モンロヴィア)リベリアの首都に米軍の一班が到着した。この
7人は、リベリアの西アフリカ和平部隊とリベリアの湾岸まで来て
いる米国軍艦との連絡を取ることになっている。この2隻の軍艦に
は、あわせて約2,500人の兵士が乗っている。米国官僚は、この
一班はより大規模な米軍のリベリア先遣部隊ではない、と強調し
た。大統領ブッシュも、この兵士は、米国がどのようにすれば人道
支援を行なうアフリカ諸国の介入部隊を支援できるかを調査するだ
けである、と強調した。現在約450人規模の部隊は遅くとも木曜日
にはモンロヴィアでの巡回を開始する。モンロヴィアでの戦闘は収
まりつつある。

「ジャカルタ攻撃はジャマー イスラミヤによるもの」との報道

(ジャカルタ)最新の警察の情報によれば、インドネシアの首都ジ
ャカルタの高級ホテルの爆弾攻撃で、10人が死亡、約150人が負
傷した。以前は16人ほどが死亡した、と言われていた。シンガポ
ールの新聞報道によれば、急進派イスラーム組織ジャマー イスラ
ミヤが犯行声明を出した。この新聞は独自の情報に基づき、この組
織の一員による呼びかけも掲載している。インドネシア当局も、ジ
ャマー イスラミヤの犯行であるとの見方をとっている。攻撃方法
と爆弾の製造方法は、昨年10月バリ島で起きた攻撃を行なったと
されるのと同じ犯人であることを示す特徴がある、と同国政府は発
表している。バリ島の事件では202人が死亡していた。




8月7日(木)

バグダッドのヨルダン大使館攻撃で死者多数

(バグダッド)イラクの首都バグダッドでは、ヨルダン大使館が爆弾攻撃にあい、
少なくとも11人が死亡し、約60人が負傷した。爆発物は建物前の自動車で爆発し
た。サッダーム フセインが4カ月前に失脚してからもっとも激しい攻撃であっ
た。この犯行の背景についてはまだ何も発表されていない。ヨルダン政府は、これ
は陰険なテロ攻撃である、と述べた。数時間後、バグダッドの中心部を巡回してい
た米兵は、榴弾による攻撃を受けた。続いて起きた発砲で、イラク人1人が死亡
し、米兵3人が負傷した。
ティクリット市の周辺地域で米軍は、元イラク軍部の高官4人を逮捕した。彼ら
は、米軍に対する攻撃を計画し、実行した、とされている。

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バリ島攻撃の犯人の1人に死刑判決

(ジャカルタ)202人の死者を出したバリ島のテロ攻撃から約10
カ月、インドネシアの裁判所は主犯の1人に死刑を言い渡した。機
械工ビン ヌルハシムは、すべての容疑で有罪とされた。裁判官
は、41歳の彼が攻撃の計画の立案と実施に参加したことが証明さ
れた、と判断した。あわせて30人を越える容疑者がまだ未決勾留
されている。一方、インドネシア警察の非公式の情報によれば、今
週木曜日に逮捕された2人の男は第一報とは異なり、ジャカルタの
高級ホテル攻撃とは無関係である。この逮捕はマリオット・ホテル
攻撃との関係で行なわれたのではなく、7月のジャカルタの国会に
対する爆弾攻撃との関連で行なわれた、とのことである。

西アフリカ平和部隊 モンロヴィア巡回開始

(モンロヴィア)リベリアの首都モンロヴィアでは、西アフリカ各
国の和平部隊が巡回を開始した。ただし巡回は当面、政府軍が抑え
ている市街だけに限られている。数万人が歓声をあげて出動した兵
士を歓迎した。米国はリベリア和平部隊を物資および通信技術の面
で支援し、さらに約20人兵士を派遣する、と発表した。国連はリ
ベリア大統領テイラーに同国から出国するように再び要請した。国
連事務総長アナンは、国連は戦争犯罪を理由にテイラーの刑事訴追
を行なう方針を変えていない、と強調した。

アフガニスタン政府の建物に対する攻撃で死者7人

(イスラマバード)アフガニスタン南西の政府の建物に対する攻撃
で、7人が死亡した。パキスタンとの国境近くの町デスコで何者か
が、この地域の行政府の建物に攻撃を加え、アフガニスタン兵6人
と、米国の支援組織のために働いていた運転手を殺害した、とパキ
スタンにあるアフガニスタンの通信社はヘルマンと州治安当局の情
報として伝えている。パキスタンとの国境地域は反乱勢力の拠点で
ある、とアフガニスタン政府は見ている。失脚した急進派イスラー
ム組織タリバン運動と司令官グルブジン ヘクマトヤルの支持者
は、政府の建物と西側諸国の代表に対する攻撃を定期的に行なって
いる。




8月8日(金)

アフガニスタンの新地域への国防軍派遣に言及

(ベルリン)アフガニスタンの首都カブール以外への国防軍の派兵地域拡大に関し
て、具体的な地域が初めて取りざたされた。新聞報道によれば、連邦政府はすでに
カブールの北約250キロのクンドゥス州に対する派兵を行なうことで合意した、と
のことである。国防軍の部隊は現地で、米国の再建支援団の仕事を引き継ぐことに
なっており、そのため最大千人の追加派兵を準備している、との報道である。
一方カブールの北のカリカル州でも作戦行動をとるかどうかに関しては憶測が乱れ
飛んでいる。この作戦行動については国防大臣ペーター シュトルックが言及して
いた。ただし後には、カリカル州を国防軍の駐留地としないとの発表があった。

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自民党 国防軍派遣を憲法裁判所で解明の方針

(ベルリン)自由民主党は国防軍の国外派兵に関して、連邦議会の
関与権について憲法裁判所で抜本的な解明を行なう方針である。自
由党会派長ゲアハルトは、提訴の理由として、派遣に関する法律を
共同で採択する意志が他の政党にあるかどうかを確認できないこと
を挙げ、アフガニスタンおよび他の国際的な紛争地帯の情勢は、こ
の地域の法的な状態を明確にすることがどれほど重要であるかを示
している、と述べた。社会民主党と緑の党は、異なる見解をとって
いる。派兵法案は現在、関係委員会で審議が行なわれ、年末までに
は出来上がる、と連立与党の代表は発表した。

地方自治体の財政に関して政府に対する圧力強まる

(ベルリン)地方自治体の財政改革に関する対立で、計画変更を求
める圧力が連邦政府にかかっている。計画がそのまま法律になった
場合には地方自治体は、大規模な抗議を行ない、国民にとって大き
な転機になる、と圧力をかけた、ドイツ都市会議議長のフランクフ
ルト市長ロート(キリスト教民主同盟)は、政府が提案している
50億オイロの補助金では焼け石に水である、と述べた。ロートお
よび議長代理のミュンヘン市長ウーデ(社会民主党)は、地方自治
体の財政に必要なのは百億オイロに上る、としている。また連立与
党は、営業税利息、賃貸料、小作料からも営業税をとることを断念
する計画であるが、これにも批判が出ている。同様の批判はヘッセ
ン州首相コッホ(キリスト教民主同盟)のほか、社会民主党所属の
地方政治家も述べている。

洪水対策法 反応さまざま

(ベルリン)連邦環境相トリティンが提案した、洪水対策法は意見
を二分している。環境自然保護同盟は、この法案を正しい方向転換
であると歓迎した。政府は、河川改修のロビイストがこの法律を骨
抜きにしようとしているのを阻止しなければならない、と同組織の
代表は述べた。一方ドイツ全国農民組合連合はこれを批判し、主と
して川が氾濫した地域での耕作の一律禁止を拒否している。この法
律ができると、各州は5年以内に洪水地域を定める義務が生じる。
そうなるとその地域では新たに農業地域や商業地域として指定され
なくなる。さらに農業と石油暖房の事業所は禁止される。




8月9日(土)

米大統領 ドイツのアフガニスタン派兵を賞賛

(ワシントン、ベルリン)米国とドイツがイラク戦争をめぐって緊張が高まってか
ら数ヶ月、米大統領ジョージ W. ブッシュは、ドイツ首相ゲアハルト シュレーダ
ーとの会談を行なう準備があると示唆した。まだドイツのアフガニスタンに対する
関与は、いつになく大きなものであり、その点でシュレーダーに感謝したい、とブ
ッシュは述べた。
連邦政府は米国大統領鋸の発言を歓迎した。
シュレーダーとの会談の可能性についてはブッシュは直接言及しようとしなかっ
た。シュレーダーが国連総会のためにニュー ヨークに行く9月下旬に、会談が行
われる可能性がある。

     その他のニュース

アフガニスタン派兵の拡大 決定に至らず

(ベルリン)国防省の情報によれば、連邦政府は、カブール以外へ
の国防軍の派兵に関する決定を行なわなかった。国防相シュトルッ
クは新聞で、カリカルが新たな派遣地域になる可能性を否定し、同
地の情勢は安定している、と述べた。社会民主党会派長エアラーは
通信社に対して、クンドゥス市の作戦に参加すると見ている、と述
べた。シュトルックは月曜日にカブールで国際アフガニスタン保護
部隊の指揮権をNATOに譲る方針である。国防軍の2,300人の兵士
が、国際アフガニスタン保護部隊に参加している。

イラク南部のバスラで騒乱

(バスラ)英国占領軍が支配しているイラク南部の都市バスラで、
長引く電力不足による騒乱が起きた。英軍部の情報によれば、200
万人が住む同市のガソリンスタンド数ヶ所で、最大の衝突がおこっ
た。怒ったイラク人が投石を行ない、クウェートの石油輸送車に放
火した。イラクのほかの場所でも情勢は緊迫している。アラブ系の
テレヴィ局は、武器を用いた米兵攻撃が3件発生した、と報じた。
バグダッドの米軍中央司令部は、失脚した政権の元内相マームド 
ディアブ エル アーメド エル マシュハダニの身柄を押さえ
た、と発表した。彼は行方が追求されていたイラク人の名簿の29
番目であった。

米英 イラク決議にむけ働きかけ

(ロンドン、ワシントン)英開発大臣エイモスによれば、英米の外
交官は、イラン国連新決議案の作成を行なっている。彼女は新聞に
対し、米国もイラク派兵には莫大な費用がかかるため、新たな国連
決議の利用を考えている、と述べた。イラク派兵で米国は毎月40
億ドル必要である。米大統領ブッシュは、イラクに民主主義と機能
する産業を打ちたてるのは長時間かかる仕事である、と見ている。




8月10日(日)

リベリア大統領テイラー 出国の準備を確認

(モンロヴィア)リベリア大統領チャールズ テイラーは、国民に向けた演説の中
で初めて、月曜日に予定されていた辞職を確認した。彼は流血の惨事を終わらせる
ために、大統領を続けることを断念する、と強調した。彼は米国および西アフリカ
諸国の圧力を受け、大統領を辞し、同国を離れる、との声明を出していた。彼がナ
イジェリアに出国する期限はまだ明確にされていなかった。テイラーの信頼が厚い
副大統領モーゼス ブラーが、暫定的に大統領の職務を執行する。国連の推計によ
れば、約45万人の難民がリベリアの首都モンロヴィアで暮らしており、その物資
の状況は劣悪で、人々は飢え、病気にかかっている、とのことである。
リベリアの内戦は14年間で、約25万人の死者を出したとの集計もある。

     その他のニュース

アフガニスタンの暴力 国防相の訪問とNATOへの指揮権移譲を前
に高まる

(カブール)国防相シュトルックのアフガニスタン訪問を前に、い
くつかの州では新たな暴力が連続して発生している。タリバンと見
られる民兵約40人が、南部の州ヘルマンドで6人のアフガニスタン
兵と支援組織の協力者1人を殺害した、と国連報道官は発表した。
さらに攻撃があり、怪我人が発生している。シュトルックは、ドイ
ツとオランダが持っている国際保護部隊の指揮権をNATOに譲り渡
すために、月曜日にカブールに向かう。途中ウズベキスタンを経由
した際に彼は、帰国後、ドイツの偵察隊を北アフガニスタンのクン
ドゥスに派遣する決定を下す予定だ、と述べた。失脚したイスラー
ムのタリバン民兵は、同国北部での外国の部隊に対する攻撃を強め
る、と威嚇している。この地域に国防軍の兵士が駐留する可能性も
ある。

イスラエル 南レバノンのヒスボラの基地を爆撃

(ベイルート)イスラエル軍機は、南レバノンにあるシーア派ヒス
ボラ民兵の基地と思われる場所を攻撃した。これはレバノン安全保
障筋の情報である。数時間前、ヒスボラは北イスラエルのとしシュ
ロミを榴弾を用いて攻撃し、16歳の少年を殺害し、4人に負傷させ
ていた。ヒスボラ民兵による攻撃は金曜日から4度目である。イス
ラエル外相シャロームは、シリアおよびレバノン政府に対し、両政
府が支援しているシーア派の戦闘員が反イスラエルの行動をとらな
いよう要請し、それが実行されない場合は、イスラエルは自衛せざ
るをえない、と述べた。

イラク南部のバスラで暴動 死者1名

(バスラ)英占領軍が支配しているイラク南部の都市バスラでは、
2日続けて暴動が起きた。電力供給が引き続き逼迫していることに
抗議したイラク人1人が殺害され、8人が負傷した200万人が住む
バスラでは、怒った人々が土曜日にも投石を行ない、自動車に火を
放ち、電力供給の再開と燃料の供給の改善を強く求めていた。また
同国中央の都市ヒットでは、少なくとも米兵によりイラク人少なく
とも2人が殺害、12人が負傷した。現地警察庁によれば兵士は榴弾
を用いて攻撃を行なった、とのことである。一方米近東特別大使バ
ーンズは、イラクの都市ティクリット入りした。彼は、同国を満足
させるために米軍は困難な行動をとっていることを伝える方針であ
る。



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