8月4日〜8月10日のオーストリアのニュース



8月4日(月)

     国外ニュース

米国「国連のイラク新決議不要」

米国政府は、イラクの安定化に各国が参加しやすくするための、国
連の新決議は不要である、との見方を強調した。そのような決議を
求めている国々もあり、米国はその国々の意見を懸念をもって聞く
が、私たちの意見では、国連決議1483は、各国が参加するために
十分な効力がある、と大統領府報道官は述べた。この決議で国連安
保理は、イラク政府に対する戦争を英米に認めた。独仏を含むいく
つかの国々は、国連にイラクでのより大きな役割が認められる場合
にのみ、参加を検討する方針である。

     国内ニュース

ゲーラー 選挙に不安はない

国民党党首代理で教育大臣エリサベト ゲーラーは、今のところ選
挙には不安はない、と見ている。新聞のインタヴューで彼女はその
理由として、自由党党首ヘルバート ハオプトが勢力を回復してい
ることを挙げた。元党首イエルク ハイダーの党首復帰に関して
も、彼女はそのような事態はないだろう、と述べた。「そのような
形での復帰はたいてい成果を挙げません。その可能性が生じたら、
話し合いを行なう」とも述べた。




8月5日(火)

     国外ニュース

ジャカルタ攻撃で 米国はインドネシアを支援

インドネシアで起きた爆弾攻撃を、米国は激しく非難し、インドネ
シア当局に対して支援を申し出た。大統領府報道官は昨日ワシント
ンで、「罪なき一般市民に対する悲しむべき攻撃」である、と述べ
た。米国政府はあらゆる可能な支援を提供する準備があり、インド
ネシア政府が、テロ、テロ組織の根と戦う努力を全面的に支援す
る、とものべた。国連事務総長コフィ アナンもこの攻撃に当惑し
ており、一般住民を対象としたテロ行為を極めて厳しい言葉で、非
難した、と彼の報道官は述べた。

     国内ニュース

失業者のための新たな規定をめぐる第1回交渉

失業者が要求できるものに関する規定の改革を目指す議論が始ま
る。産業省は昨日、労使双方との会談を行ない、初めての提案を行
なった。それによれば今後は休業保障は3カ月だけになる。今まで
これは20週間から1年の期間であったが、これは収入を確保するた
めに効力を発揮するだろう、とのことである。また失業者の面倒を
失業した月から見るる計画を立てる予定である。




8月6日(水)

     国外ニュース

ECOWAS「テイラーは辞任の意向を発表する方針」

リベリア大統領チャールズ テイラーは木曜日正式に辞任の意志を
発表する方針である、と西アフリカ諸国経済共同体ECOWASの事
務総長モハメド イブン チャンバスは水曜日に述べた。テイラー
がナイジェリアの申し出を受け入れ、同地へ亡命すると期待してお
り、テイラーは辞任の意向を、リベリア上院および下院で発表する
意志を持っている、ともチャンバスは付け加えた。一方米軍の一班
がリベリアの首都モンロヴィアに到着した。7人編成の班で、
ECOWASの和平部隊兵士との連絡を確保することになっている。

     国内ニュース

自由党 税制改革問題での党の方針を審議

自由党は木曜日、税制改革問題での党の方針について話し合う。会
議前の時点では意見は、自由党党首で副首相ヘルバート ハオプト
らが主張する景気情勢と連動させるというものから、ケルンテン州
自由党が要求している2004年に早期実施するというものまでさま
ざまである。さらに自由党は、社会民主党が来週招集した税制改革
を主題とする国民議会の会議に対し、党が一体となって方針を決め
る方針である。ウィーンで開かれる会合には、ケルンテン州首相イ
エルク ハイダーを含め自由党の各州の党首が集まる予定である。
税制改革以外に、年金制度を均衡させる政府計画に関する党の態度
についても話し合う方針である。




8月7日(木)

     国外ニュース

米国防省 イラクでのナパーム弾使用を正当化

米国防省は、国際的に使用が禁止されているナパーム弾をイラク戦
争で使用したことを、必要かつ合法的であったと正当化したこと
を、通信社が報じた。米国海兵隊の軍機はナパーム弾に似たMK77
型の爆弾を少なくとも1度、イラクとクウェート国境のサフワン地
域で使用した、と国防省の代表者が昨日ワシントンで述べた、と報
じられた。この爆弾の使用は、「難敵」に対処すると同時に「自ら
の命を守る」ために適した手段であり、さらにこの種の爆弾の使用
を禁じた国際協定は存在しない、と国防省の代表は述べ、さらに
「人道的な手段で的を殺害する方法を私は知らない」とも述べた。

     国内ニュース

健康保険の主要連合 支出削減目標を達成

社会保険組合の主要連合は、国民党と自由党の第一次連立政府が命
じていた支出削減目標を達成した、と会計検査院は報告書の原本で
確認した。新聞報道では、1999年には加入者1人あたりまだ64オ
イロが健康保険組合に支払われていたが、現在これは58オイロに
まで減っている。年金保健、事故保健、健康保険を含むすべてのオ
ーストリアの社会保険は、運営費を1999年の水準にまで減額た。
2002年には社会保険組合は8億3,700万オイロを運営および計算の
費用ととして支出したが、これは1999年の時点では8億3,200万オ
イロであった。




8月8日(金)

     国外ニュース

イラク戦終戦百日 ブッシュは満足を表明

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、イラクでの戦争行為を正式に
終了させてからの百日間の成り行きに満足している、との考えを示
した。「我々は百日間で大きな前進をした」とブッシュは、休暇を
過ごしているテキサス州クローフォードの農場で述べた。アフガニ
スタンでも前進があった、とブッシュは付け加えた。政治体制を民
主主義に転換したことは、世界のこの地域での大きな前進である
が、イラクでも、テロ組織との戦いを続けている世界各地でもさら
になすべきことはある、とも述べた。

     国内ニュース

予算関連法案 クレスティルはアダモヴィッチの調査を行なう

今週、8週間にわたる予算関連法の期限が切れる。この期間の初め
には、自由党が連邦議会でどちらともつかない態度を示していた。
連邦議会は、問題となっていた年金改革から迎撃戦闘機オイロファ
イター購入までを含む法案全体を6月には賛成しなかったが、否決
もしなかった。そのような場合憲法の規定では、国民議会の決定権
を連邦議会に委ねた日から8週間の期限を置き、その期限後、法律
は登録され発布される、と定められている。ただし連邦大統領トー
マス クレスティルは、この問題をさらに見守る方針である、との
報道がある。




8月9日(土)

     国外ニュース

カリフォルニア州 シュワルツェネッガー立候補を発表

アーノルド シュワルツェネッガーは昨日、カリフォルニア州知事
選挙に立候補する、とロス アンジェルスの選挙当局に正式に届け
出た。妻マリア シュリヴァーとともに、報道関係者が大きな関心
を寄せ、多くの支持者が歓声をあげる中、10月7日の選挙に向けた
選挙出馬の届け出を行なった。「私は35年前1968年にオーストリ
アから米国にやってきました、その時には私が州知事選挙に出るこ
とがある等と考えたことはありませんでした」と彼は短い声明の中
で語った。

     国内ニュース

トライスキルヒェン難民収容所で衝突 警察出動

トライスキルヒェン難民収容所で、いくつかの難民の集団が激しく
衝突し、警察が大規模な出動を行なった。ニーダーエスターライヒ
の地方駐在連邦警察隊によれば、警察犬を連れた百人以上の警官
が、紛争を抑えるために出動した。12人が負傷し、うち1人は渋滞
である。今のところ状況ははっきりしていない。難民の一つの集団
が、この収容所内部に隠れており、警察はこの建物を取り囲んでい
る。




8月10日(日)

     国外ニュース

リビア パンナム機攻撃の責任

リビアの革命指導者ムアマル エル カダフィは、同国が法律上
1988年のパンアメリカン航空のジャンボ機攻撃の責任を引き受け
る、と予告した。米国の雑誌のインタヴューで彼は、この発言はリ
ビアがこの事件の張本人であることを無条件で認めたものなのかと
の直接的な問には答えなかった。「責任ある国、国連加盟国がその
ようなことをすることは全く想像できないだろうか」と彼は修辞疑
問を用いた。「リビアは先頭を切って、そのような行動を非難し
た」とも述べた。

     国内ニュース

カリタス シュトラサーに難民収容所について学ぶよう訴え

カリタス会長フランツ キューベルルは、トライスキルヒェンの難
民収容所での大規模な乱闘事件が起きたことに関連して、内務大臣
エルンスト シュトラサー(国民党)に、この恐ろしい状況から教
訓を得てほしい、と訴えた。また難民の世話を収容所から切り離し
た後もなお、質的な水準を落としてはならない、と新聞で述べた。
難民と付き合って少しでも学んだ人は、力を集中した活動が必要で
あることを知っている、とも述べた。土曜日に起きた大規模な乱闘
では死者が1名発生した。これは24歳のチェチェーニエン人で、頭
部に受けた打撃がもとで病院で死亡した。



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