8月11日〜8月17日のオーストリアのニュース



8月11日(月)

     国外ニュース

米軍 イラクのサッダーム フセイン支持派に新たな軍事行動

イラクの米兵に対する攻撃が続いているため、米国部隊は昨日、失
脚した大統領サッダーム フセインの支持者に対して新たな軍事行
動を開始した。この作戦は「電撃ツタ作戦」と呼ばれ、バグダッド
の北130キロにあるカラ タッパで集中的に行われ、旧体制の支持
者を孤立させ、捕らえるものである。また前夜には、イラク中央部
の都市バクバでは爆弾攻撃があり、米兵1人が死亡、2人が負傷し
た。ティクリットでは、公式発表によれば、兵士3人が死亡した。

     国内ニュース

シュトラサー バイエルン州との警察業務の協力を拡大

オーストリアとバイエルン州は、今後警察の仕事での協力関係を拡
大する。内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)とバイエル
ン州内務大臣ギュンター ベックシュタイン(キリスト教社会同
盟)は、今日インスブルックで会談し、警察の協力の重点をどこに
するか話しあう。バイエルン州の情報によれば、これに関する協定
に署名が行われることになっている。インスブルック滞在中ベック
シュタインは、ドイツのGSG9に対応する機動部隊コブラの閲兵式
に出席する。




8月12日(火)

     国外ニュース

米国 近東和平計画を進める方針

米国は、武装パレスチナ人による、イスラエルに対する自殺攻撃が
最近続いているにもかかわらず、近東和平計画を前進させる意向で
ある。外務大臣コリン パウエルは昨日、イスラエルとアラブの子
供たちをワシントンで出迎えて、暴力とそれに対する報復が終わら
ないうちは、イスラエルとパレスチナ人の間の和平条約は、実現不
可能である、と述べた。その後外務省副報道官は、パレスチナ自治
当局はテロの廃絶が再優先事項であることを認めるよう求めた。

     国内ニュース

国民議会 オイロファイター調査委員会設置否決

国民議会は特別会議を終えるにあたって、昨日午後、社会民主党と
緑の党が提案した迎撃戦闘機オイロファイターの調達問題の調査委
員会の設置を否決した。社会民主党の会計検査院報道官ギュンター
 クロイターと会計検査院調査委員会の議長ウェルナー コークラ
ーは、採決の前に短時間話し合い、オイロファイター調達に対する
異議を改めて表明した。さらに国防大臣ギュンター プラターがこ
の購入の経過に関するもともとの報告書を一部しか公開していない
ことも批判した。




8月13日(水)

     国外ニュース

国連 イラク決議まもなく投票

外交筋によれば、国連安全保障理事会は、木曜日に米国が提案した
修正新イラク決議案を採決する、と通信社が報じている。新決議文
の中では、英米が設置したイラク統治評議会に関して「同意する」
という表現が、より中立的な「歓迎する」という言葉に置き換えら
れている、と報じられている。この変更は、統治評議会を承認して
いないアラブ諸国の立場を考慮したものである、とのことである。
現在シリアが安保理の議長を務めている。決議案の第2項では、国
連のイラクでの支援作戦の根拠が提案されている。これは事務総長
コフィ アナンが求めていたものである。

     国内ニュース

会計検査院「フィールダーはOeIAG社長の規約を改正する方針」

会計検査院長フランツ フィールダーは、国営企業の社長の規約を
変更する方針である。これは現在法律的な規定や条例に即したもの
になっていない。水曜日のテレヴィ番組で彼は、各社の社長と共
に、法に即さない規定を検討し、少なくともそれを正常化する試み
を行なうべきである、と述べた。規約の正常化を行なうことは、法
律の規定の中では想定されていない、と彼は述べた。




8月14日(木)

     国外ニュース

イスラエル 拘留者の解放を続行する方針

イスラエルはパレスチナ人の拘留者の解放を再開する方針である。
パレスチナ人による自殺攻撃が2件おこったため、解放は中断され
ていた。金曜日には数十人が解放される、と木曜午後にイスラエル
安全保障筋が発表した。イスラエル軍ラジオは、解放されるのは約
80人である、と報じた。イスラエルが、拘留者の解放は和平実現
に前向きであることの表明として理解するよう求めているのに対
し、パレスチナ側はこれは欺瞞であり、武装パレスチナ人を含め
6千人すべての解放を求めている。解放される中には、自動車泥棒
や、イスラエルに不法に入り込もうとしたため逮捕された者も含ま
れている。

     国内ニュース

健康保険の主要連合 ワネックの計画に反対

厚生政務次官ラインハルト ワネック(自由党)が最近提案した、
健康保険の統合案は、改めて拒否にあった。社会保険組合の主要連
合では、ごくわずかしか理解が得られていない。健康保険の統合は
優先事項ではない、と主要連合執行部長ヨーセフ カンドルホーフ
ァーは述べた。この措置をとると、追加経費が必要になるだけで、
ワネックが見積もっているような2千万オイロの支出削減にはつな
がらない、と彼は述べた。すでに主要連合は支出削減に取り組んで
おり、2007年からは毎年2,200万オイロが削減される予定である、
とも述べた。




8月15日(金)

     国外ニュース

イスラエル 2都市をパレスチナ人に返還

安全保障筋の情報では、イスラエルは来週初めから、和平を前進さ
せるため、西ヨルダンランドの2つの都市の支配権をパレスチナに
返還する。ジェリコとカルキリヤをパレスチナ側の治安監督下に置
く、とイスラエル側は発表した。国防大臣シャウル モファズとパ
レスチナ側の安全保障大臣モハメド ダーランは、さらにラマラと
トゥルカレムの2都市を返還するべく、パレスチナ側が安全保障上
の計画を提案することで合意した。イスラエルは10日かけて計画
について検討する。2000年9月にパレスチナの蜂起が始まってか
ら、イスラエルは多くのパレスチナ人都市を占拠した。パレスチナ
政府は、これらすべての都市の返還を求めている。

     国内ニュース

フィンツ 国民党と緑の党がウィーンで連立する可能性あり

2006年のウィーン州議会選挙で、国民党と緑の党が、連立市政を
とる可能性がある、とウィーン国民党党首アルフレート フィンツ
が通信社に語った。「私は、どの問題で同じ立場を取れるか、一度
考えてみる価値があると思う」と述べた。さらに社会民主党も、ウ
ィーンで単独政権を作るという考えを一度再検討してみるべきだ、
とも述べた。ただしこれは、国民党が多くの賛成を集めた場合のこ
とである。2001年の前回のウィーン選挙では、同党はわずか16.4
%の票しか集められなかった。




8月16日(土)

     国外ニュース

北米停電の原因 オハイオか

第1回の調査の結果、オハイオ州の3つの送電施設の操作の手違い
が、米国とカナダでの停電の原因である可能性が浮かび上がってき
ている。米国ではまだ数十万人が電力の回復を待っている。発電が
再開された地域の中でも、繰り返し短時間停電が起こっている。専
門家は数年前から、停電が起こる可能性がある、と警告していた。

     国内ニュース

グラサー 閉店時間の完全な自由化に賛成

大蔵大臣グラサーは新聞に、商店の閉店時間の完全な自由化が実施
されることを望んでいる、と語った。オーストリアが、ヨーロッパ
で最後の国になることはあってはならない、ただし日曜日はこの自
由化の例外であり、社会福祉上の問題点が重視されねばならない
が、開店時間の延長によって新たな職場が作り出される、とも述べ
た。買い物できる時間の改革でも、また魅力ある商店街を作るのに
は役立たない、と述べた。




8月17日(日)

     国外ニュース

サハラの人質 帰国間近

サハラで行方を消した人質の解放を求める交渉はまだ続く、とマリ
政府は見ている。半年前に誘拐されたドイツ、スイス、オランダの
砂漠の旅行者たちはすでに解放された、との報道が行なわれたが、
マリ外務大臣ランサナ トラオレは、それを間接的に否定した。彼
は交渉はまだ続き、取り扱いが難しい段階にある、と述べた。人質
は今のところ、技術的な理由でドイツ当局には引き渡されていない
が、うまくいけば今日にも引渡が行われる可能性がある、とドイツ
の放送局ARDは報じた。一方ZDFは昨日、急進派イスラームのアル
ジェリア人が誘拐した人質はすでに解放された、と報じていた。ド
イツ側はこれを確認していなかった。また同局の情報によれば、身
代金はすでに土曜日に支払われているが、これはドイツ政府の金で
はなく、金額も明確に公表されていない。

     国内ニュース

グラサーの商店開店時間の延長案 全党が反対

昨日大蔵大臣カール・ハインツ グラサーは商店の開店時間を完全
に自由化することを求めたが、これに対し国会に議員を送っている
4つの政党すべてが、一致して反対した。国民党事務長ラインホル
ト ローパトカは、日曜の静けさを守るという原則は変更しない、
と政府の計画で明確に規定されており、これ以上の広範な措置は不
必要である、と述べた。自由党は「日曜日は神聖である」、社会民
主党は「冷酷でつむじ曲がりな措置だ」、緑の党は「非合理だ」と
述べ、反対した。



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