9月8日〜9月14日のドイツのニュース



9月8日(月)

ブッシュの対イラクの呼びかけに控えめな反応

(ベルリン)米国大統領ジョージ W. ブッシュが、イラクに対して世界各国が派兵
を増強するように呼びかけたが、これに対する各国の反応は今のところ控えめであ
る。彼は、ドイツと日本を第二次世界対戦後の再建に米国が関与した例として挙げ
たが、両国は支援を行なう準備があることを確認した。しかしドイツの貢献は、軍
事的なものではなく、人道的なものと民主的な制度の再建に関するものだけで、そ
のために7,500万オイロを支出する、と独政府は発表した。その他にイラクの警察
と軍隊をドイツ国内で育成するかどうかを検討している、とも述べた。ギリシアと
ニュー ジーランドは、新イラク決議に関して国連安全保障理事会で審議を行なう
よう勧めた。インドは国連の委託を受けた場合にのみ部隊を派遣する、と確認し
た。一方英国は1,200人の兵士を追加派遣した。

     その他のニュース

アフガニスタン派兵拡大はほぼ決定

(ベルリン)国防軍のアフガニスタン派兵を北部のクンドゥス地区
へも拡大することは、ほぼ確実である。野党キリスト教民主、社会
同盟の会派長代理ショイブレは新聞に対し、同党は連邦議会で与党
社会民主党と緑の党の連立政府の決定に賛成する、と述べた。これ
により、最大450人の兵士の追加派遣が議会では賛成多数で支持さ
れるものとみられる。ショイブレは、首都カブールへ軍事力を限定
的に駐留させておくだけでは十分ではないため、追加派遣が必要
だ、現地の権力者は大統領カルザイ政権を支えられる状況にない、
と述べた。独政府は基本的に国防軍の派兵拡大に賛成しており、国
連およびNATOの決定が下されるのを待っている。

パレスチナ人コレイ 首相指名を受諾

(ラマラ)非公式なパレスチナ側からの情報によれば、パレスチナ
首相に指名されたコレイは、大統領アラファトからの指名を受諾し
た、とのことである。現在議会の議長である彼は、元首相アッバス
の後継者に就任するのにを条件をつけていた。条件は、多国が提案
した和平計画を順守するとの保証をイスラエルから取りつけること
であるとし、さらに標的を絞った殺人や家屋の破壊をこれ以上見た
くない、と述べた。彼の目標はパレスチナ人の生活条件を改善し、
イスラエルとの停戦の取りまとめである、とも述べた。その他彼は
国際社会からの支援を求めた。EUは、穏健派と見られているコレ
イをその態度をとっているかぎり支援する、との声明を出した。イ
スラエルは今のところコレイの指名について正式な反応を出してい
ない。

シャローン インド訪問

(ニュー デリー)イスラエルの首相として初めて、シャローンは
インドを訪問している。彼は近東和平の成り行きが危険にさらされ
ているさなか、3日間にわたってニュー デリーに滞在する。彼に
同行しているのは、外交使節のほか、安全保障、技術、農業関係の
企業の代表である。武器問題、近東情勢とイスラーム急進派の危険
性がシャローンの会談の中心的な議題である。ニュー デリーでは
左派およびイスラーム組織がデモに参加するよう呼びかけている。




9月9日(火)

イスラエルで2件の攻撃 死者多数

イスラエル人で、パレスチナ人の自殺攻撃2件が起こり、近東和平実現が更に難し
くなった。イスラエルでの報道によれば、火曜日午後遅く西エルサレムの喫茶店の
前で、パレスチナ人が爆弾に点火し、少なくとも6人を巻き添えに死亡し、声明に
危険がある人を含めて、約40人が負傷した。
数時間前にも、テル アヴィヴ郊外のバス停の前で自殺攻撃事件があり、少なくと
もイスラエル人7人と犯人が死亡した。アラブ系のテレヴィ局アル ジャジーラ
は、急進派イスラームのハマスがこの2つの攻撃の犯行声明を出し、これらはハマ
スの活動家を狙った殺害をイスラエルが行なったことに対する報復である、と報じ
た。ハマスの宗教上の指導者シャイク アーメド ヤシンは土曜日にイスラエル軍
の攻撃を受け、軽傷を負っていた。

     その他のニュース

モファズ コレイとの協力を明確に拒否

イスラエル国防相モファズは、パレスチナ大統領アラファトが首相
に任命したコレイとの協力をはっきりと拒否した。イスラエルの放
送局の報道によれば、同国はアラファトに服従している男と協力は
しない、とモファズは述べた。一方コレイ側からは、自分はイスラ
エルと自治当局の間で正式な停戦を行なう方針である、との声明を
出すと同時に、米国に対して改めて国際近東和平計画の実施に向け
て自分を支持するよう求めた。彼は「イスラエルの命令で軍事攻撃
をおさえる」ことは拒否した。また彼はイスラエルに向けて、急進
派を狙った殺害を中止し、西ヨルダンランドから撤退し、アラファ
トに移動の完全な自由を保証するように、との要請を繰り返した。

イラク北部で自動車爆弾国劇

クルド人が住民の多数を占める都市エルビルで自動車爆弾が爆発
し、イラク北部で多くの人が死亡ないし負傷した。これは国営エジ
プト通信が報じている。爆発はクルド人民主党の検問所の近くで発
生したとのことであるが、それ以上の情報は今のところない。

イラク移行政府 初めての外交の成果

イラク移行政府はアラブ連合による承認を得ることで、初めて外交
的な成果を挙げた。カイロで開かれた会議でアラブ連合加盟国の外
相たちは、イラク統治評議会に、当面1年間同連合のイラクの席を
引き継ぐよう勧めた。4月のサッダーム フセイン政権の崩壊以
来、この席はあいていた。米国はアラブ連合の決定を歓迎した。同
連合は今まで、イラク戦争を事後的に正当化したくないとの理由
で、移行政府を承認していなかった。リビアはこれに抗議し、外相
アブデル ラーマン シュラガムは、この決定はリビアの考えと一
致していない、と述べた。彼はカイロでのこの会議から退席した。




9月10日(水)

シュレーダー 連邦議会で誤りを認める

(ベルリン)連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、初めて政府の仕事に誤りがあ
ったことを認めた。予算をめぐる連邦議会の議論の中で彼は、コール政権が導入し
た年金算出に人工統計上の要因を含める方式を廃止したのは誤りであった、連立政
府はこれを秋に修正する、と述べた。また景気に都合良い時点を利用して、国家財
政の健全化が十分進められていなかった、とも述べた。シュレーダーはキリスト教
民主、社会同盟に対し、厳しい産業情勢の中、開始された改革を妨害しないように
訴えた。キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、演説の中で、両党は全面
的に妨害を行なうつもりはない、と述べた。
さらにメルケルは、キリスト教民主、社会同盟は、税制改革を前倒しして実施する
政府の計画に連邦参議院で賛成するかどうか、明確にしなかった。

     その他のニュース

フィッシャー 新健康保険制度案を作成

(ベルリン)連邦外相フィッシャーは、国民保険と1人あたりの総
額を組み合わせた新健康保険制度を作ることに賛成である、と述べ
た。この案では、政治家、自営業者、公務員を含めた連邦市民はこ
の保健に払い込み金を支払うが、これは給与から天引きされ、使用
者側の負担は凍結される、とフィッシャーは雑誌に述べた。彼はさ
らに、健康保険の全分野で競争が認められるべきである、そのため
に健康保険医の同意が必要であるとは考えていない、とも述べた。
社会民主党ではフィッシャーの提案は留保にあっている。同党かい
は長代理シャイヒ・ヴァルヒは、この法的な制度に自営業者と公務
員を含めていることには賛成したが、使用者側の払い込み金の凍結
には反対した。

国防軍調査団 急いでクンドゥスへ派遣

(ベルリン)連邦政府は、新たなアフガニスタンに関する委託を議
会で議決する前に、北アフガニスタンのクンドゥスへの調査団を派
遣する方針である。これは国防相シュトルックが連邦議会で認め
た。これに関する議会での採決は10月中旬に予定されている。シュ
トルックによれば、この調査団は主として同市の安全に関する状況
を調査することになっており、この調査は国際保護部隊ISAFの現
在の委託の中で行われるものである。キリスト教民主、社会同盟会
派長ショイブレはこれを疑問視していた。先週内閣は、2004年春
までに230人の国防軍兵をクンドゥスに派遣することを原則的に決
定していた。彼らは同地で文民による再建活動の安全を確保するこ
とになっている。

スウェーデン外相 刺される

(ストックホルム)スウェーデン外相リンドに対する攻撃が行なわ
れた。ストックホルムの焦点を訪れた時、身元負傷の男が彼女を刺
し、重傷を負った。警察広報は、彼女は病院に運ばれた、犯人は逃
走した、と発表した。リンドはその時私用で、護衛はついていなか
った。彼女は同国でもっとも人気のある政治家の1人で、同国のオ
イロ導入に賛成していた。オイロ導入のための宣伝活動はこのため
しばらく中止された。今度の日曜日に国民投票が行なわれ、オイロ
を導入するかどうか決定されることになっている。




9月11日(木)

スウェーデン外相リンド 死亡

(ストックホルム)スウェーデン外務大臣アナ リンドは死亡した。彼女は46歳
で、ナイフによる凶行を受けた後、負傷がもとで死亡した。リンドは水曜日にスト
ックホルムの商店で襲われた。逃走した犯人の目的は不明である。社会民主党に属
していた彼女は、スウェーデンでもっとも人気のある政治家と見られていた。さら
に彼女は、オイロ使用地域に同国が加わることにもっとも強く賛成していた人物で
もあり、彼女の死にもかかわらず日曜日にはこれをめぐる投票が行われることにな
っている。同国首相ヨーラン パーションは、この攻撃をスウェーデン社会全体対
する攻撃であると述べた。全ヨーロッパ諸国首脳と国連事務総長コフィ アナン
は、リンドに対する攻撃に驚いている、と述べた。ドイツ首相ゲアハルト シュレ
ーダーは、スウェーデン、ヨーロッパ、欧州の社会民主党に対する大きな損失であ
る、と述べた。

     その他のニュース

イスラエルはアラファトを西ヨルダンランドから追放するとの報道

(エルサレム)イスラエルのテレヴィ局の報道によれば、イスラエ
ル政府はパレスチナ大統領ヤセル アラファトを西ヨルダンランド
から追放することに基本的に賛成した。政界筋の情報として、安全
保証閣議は審議を行ない、最近の自殺攻撃に対する報復措置で意見
が一致した。アラファトを亡命状態に置くこの計画を実施に移すよ
うに軍に指示した。パレスチナ政府首相に指名されコレイは、みず
から結成する緊急政府に関する信任投票を日曜日まで延期した。
米国 9月11日のテロ攻撃の犠牲者追悼

(ニュー ヨーク)米国では黙祷と追悼集会を行ない、9月11日の
テロ攻撃の2周年を追悼した。攻撃を受けたニュー ヨーク、ワシ
ントン、ペンシルヴァニア州だけでなく多くの町で、3千人を越え
る死者の追悼を行なった。世界貿易センターの2つの高層ビルが乗
っ取られた飛行機2機が突入して崩壊した場所であるニュー ヨー
クのグラウンド ゼロでの式典は、現地時間の8時46分、つまり1
機目が建物に突入した時間に始まった。そこでは死亡者たちの子供
が犠牲者の名前を読み上げた。一方米外務省は、世界各地の米国民
が新たなテロの攻撃になる可能性がある、と警告した。

米軍 ティクリットの武器庫に手入れ

(バグダッド)米軍は失脚したイラクの権力者サッダーム フセイ
ンの故郷ティクリットで、武器および爆発物の貯蔵庫の手入れを行
なった。軍の情報によれば米兵はダイナマイト、爆弾、遠隔操作で
起爆できる装備をつんだ車19台を差し押さえた。米国の占領軍に
反対していると見られるイラク人48人が逮捕された。独仏露に続
いて中国も、イラク人に政府権力の移譲を早急に行なうことに賛成
した。北京の外務省の声明の中で、中国は3カ国を支持する、と述
べた。独仏露政府は、イラクが主権を早期に回復し、国連がイラク
でより大きな役割を果たすよう求めている。




9月12日(金)

イスラエルによるアラファト追放の決定に世界各国から批判

(ワシントン、エルサレム)イスラエルはパレスチナ大統領ヤセル アラファトの
追放の決定を下したが、これに対し世界各国から反対の声が上がっている。国
連、EU、ロシア、中国と並んで米国も、アリエル シャローン政権の措置を批判
した。アラファトの追放は解決にはならない、と米国外務省公報リチャード ブー
シェは述べた。ドイツ外務省は、イスラエルの決定は「緊張した情勢をなんとして
も安定させるという目的と一致しない」と述べた。国連安全保障理事会は、金曜日
午後遅くにも、近東情勢の話し合いを行なう方針である。
パレスチナ人居住地域では、アラファトに対する連帯集会が改めて開かれた。エル
サレムの神殿の丘では、イスラエル警察が金曜日の祈祷の後、投石を行なうデモ隊
に対し、催涙ガスと発光目つぶし弾を使用した。

     その他のニュース

イラク人の警官誤って撃たれる ラマディで激しい銃撃戦

(バグダッド)イラクの都市フルジャの道路を封鎖する柵のところ
で、米兵が誤ってイラク人警官8人を射殺し、その他5人が負傷し
たことを現地警察指揮官が確認した。保安部隊は辻強盗を乗せた車
を追跡中で、おそらく地下組織の戦闘員と間違われたのであろう、
とのことである。バグダッドの西にあるラマディでは手入れが行な
われ、米兵2人が射殺され、7人が負傷した。占領軍は、これはイ
ラク反乱勢力とのここ数ヶ月でもっとも激しい銃撃戦である、と発
表た。

パウエル「独国防軍はイラクには派遣しない」と確約

(ベルリン)米外相パウエルは、イラクに独国防軍を派遣すること
を期待していない。再建に向けてどのような貢献を行なうかはそれ
ぞれの国が決めなければならない、とパウエルはドイツの放送局に
述べた。ドイツは既にアフガニスタンで重要な援助をしている、と
彼は賞賛した。独首相シュレーダーと米大統領ブッシュとの会談
は、国連総会と並行して9月23日に行なうことを確認した、とも報
じられている。新たな国連決議に関して、米国は、米国の文民行政
府が不要であるように見えるどんな種類の文書にも賛成しない、と
パウエルは述べた。仏外相ド ヴィルパンは新聞に、米国が設置し
た統治評議会は1カ月以内に移行政権となるかもしれない、移行政
権には2004年に行われる選挙までに段階的に行政権を移譲する予
定である、と述べた。

国連の対リビア制裁11年ぶりに解除

(ニュー ヨーク)国連安保理はリビアに対する制裁措置を11年
ぶりに解除した。その理由として、リビアは国連の課したすべての
条件を満たした、つまり同国政府は、1988年12月のスコットラン
ドのロカビー上空で起きた米国の旅客機に対する爆弾攻撃に責任が
あることを認め、270人の犠牲者の家族に1千万ドルの賠償金を支
払ったことを挙げた。しかし制裁解除への道が開かれたのは、リビ
アがフランスに対し1989年の仏航空機に対する爆弾攻撃の犠牲者
に高額の賠償金を支払うことで合意した後のことであった。こちら
の事件では170人が死亡していた。




9月13日(土)

拒否権を持つ大国によるイラク会議で前進

(ジュネーヴ)国連安全保障理事会で拒否権を持つ5カ国の外相は、イラク新決議
に関する審議で意見を近づけたが、突破口を見いだすことはなかった。ジュネーヴ
でのこの会議に外相を招待した国連事務総長コフィ アナンは、米、英、仏、露、
中の合意が得られる可能性がある、と述べていた。米国外務大臣コリン パウエル
は、多くの点で意見が一致してはいるが、まだ問題が残っており、今後は安全保障
理事会の場で話し合いを続ける、と述べた。
仏、露、中は、イラクの政治の再建にあたっては、米国が今まで認めていたより
も、国連の役割を強化するように求めている。

     その他のニュース

イスラエル アラファト追放決議に対する国連の批判を退ける

(エルサレム、ジュネーヴ)国連安保理の激しい批判にもかかわら
ず、イスラエルはパレスチナ大統領アラファト追放の決定を確認し
た。国際社会がアラファトの味方をするのは「偽善」である、と同
政府側は発表した。アラファトは、イスラエルは追放によってパレ
スチナの独立を奪おうとしている、と述べた。ラマラ、ヘブロンお
よびガザのアラファトの事務所では、数万人の支持者がアラファト
への支持を表明した。安保理の拒否権を持つ5カ国はジュネーヴ
で、近東和平計画を無条件で守るよう求めた。

リンド殺害の容疑者の写真公開

(ストックホルム)スウェーデン外相リンドの殺害から3日、殺人
犯と見られる人物の写真が新聞に印刷された。事件が起こった商店
の監視カメラの映像に身元不明の男の顔が写っていた。警察はこの
写真発表を批判し、目撃者がこの写真に影響を受ける可能性があ
る、とした。犯人の捜索では、捜査官はストックホルムの麻薬界に
捜査を集中している、との情報がある。

逮捕されたネオナチ モスクも標的に

(ミュンヘン)バイエルンで逮捕されたネオナチは、シナゴーグの
新築予定地のほかにも、モスクとミュンヘンのギリシア人学校も標
的にしていた。バイエルン内相ベックシュタイン(キリスト教社会
同盟)は、極右が攻撃目標の一覧を作成していたことを確認した。
ミュンヘン地方裁判所が7件の逮捕状を出したのに続いて、連邦裁
判所はさらに3件の逮捕命令を出した。カールスルーエの連邦検察
は、逮捕状がでた男の中の1人に対しテロ組織に加わっていた責任
がある、と発表した。バイエルンではネオナチに対する打撃を与え
た後は、特にユダヤ人施設に対する警備を強めた。1週間後に始ま
るオクトーバーフェストもさらなる安全対策が取られることになっ
ている。




9月14日(日)

スウェーデン オイロ加盟に反対

(ストックホルム)スウェーデン国民は、開票率80%の時点で、55%以上がオイ
ロ導入に反対の投票を行なっていた。これによってオイロ反対派はの意向が通った
ことになる。外務大臣アナ リンドの殺害から4日経つが、それまで行なわれたあ
らゆる世論調査では、反対派が約10%優位に立っていた。
約700万人のスウェーデン人が投票権を持っていた。国民投票の結果は、スウェー
デン国議会の最終決定に対しては拘束力がない。

     その他のニュース

警察 リンド殺害犯と見られる人物の写真を公表

(ストックホルム)スウェーデン警察は、外相リンドの殺害犯と見
られる人物の顔の写真と動画を公表した。捜査陣の公報はラジオ
で、逮捕のために早く手がかりを得ることが決定的に重要だと判断
した、と述べた。土曜日には警察は、写真の顔を判別できないよう
にしており、それは目撃者が現れた場合に影響を及ぼさないためで
ある、としていた。ストックホルムの報道機関は、最近24時間で
重要容疑者の身元特定に関して、期待された点甲斐がなかったた
め、新たな判断が下されたのだ、と報じている。リンドは水曜日、
ストックホルムのある商店で刺殺された。

エストニア EU加盟に賛成

(タリン)エストニア国民は国民投票で明確な賛成多数で、同国の
EU加盟に賛成した。選挙区の約半分の集計が終わった時点で、選
挙委員会によれば、67%が賛成している。EU加盟に反対している
人は33%である。以前から賛成多数が予想されていた。約85万人
が選挙権を持っていた。他の9カ国とともに、エストニアは2004
年5月にEUに加盟する予定である。

パウエル イラクの民主化の概要を呈示

(バグダッド)バグダッドを訪問している米外相パウエルは、イラ
クの民主化を進める過程の概要を呈示した。次の段階では、憲法を
作成する、とパウエルは現在イラクの外相を務めるセバリとの会談
後述べた。しかし彼はイラク政権評議会にこの日程表を委ねた。同
評議会は、米国が主導する移行政府および国連の特別使節と協力し
て、権限全体をイラク人の手元に返却する計画を押し進めていくこ
とになっている、とパウエルは米国特使フォックスに述べた。セバ
リは、2004年中頃ないしは年末頃、民主的な移行政府が選挙され
るが、現在は有権者の登録と選挙実施の計画を立てている、と述べ
た。



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