9月8日〜9月14日のオーストリアのニュース



9月8日(月)

     国外ニュース

クレイの最終的な指名をめぐり混乱

パレスチナ大統領ヤセル アラファトとアーメド クレイとの会談
後の月曜午後、国会の議長であるクレイが首相職に就任するかどう
か、不確実な点が浮かび上がっている。自分はこの問題について検
討する、と会談後クレイは述べた。パレスチナ筋の情報では、アラ
ファトは、クレイは指名を受諾した、と述べているとのことであ
る。アラファトは、国会議長クレイを日曜日に首相に指名してい
た。

     国内ニュース

鉄道改革で 料金値上げの可能性をめぐり対立

計画されているオーストリア連邦鉄道改革では、ただちに料金の値
上げが起こるかどうかをめぐって、ふたたび対立が起こる可能性が
ある。月曜日の記者会見の中で、鉄道労働組合は、公共部門の業務
の完全な自由化を行なわないように警告した。また採算の取れない
列車の路線を、より高い料金ないしはより高額の国家補助金によっ
て維持する必要がある、という方向に進むべきである、とも述べ
た。




9月9日(火)

     国外ニュース

北イラクで自動車爆弾爆発

主にクルド人が住むイラク北部の都市エルビルで自動車爆弾場爆発
し、死傷者多数が発生した、とエジプト国営通信社は火曜日に報じ
た。トルコCNNの報道によれば、負傷者は数人であり、米国兵士が
利用しているエルビルの建物前で爆発した。負傷者はクルド人の衛
兵と隣の家の子供である、とのことである。同局によれば、当局は
スピーカーを通じて血の寄進を求めている。エルビルはクルド人が
支配しているイラク北部の行政の中心地である。

     国内ニュース

ウィーン介護施設問題で ピッターマン疑惑を否定

厚生問題担当の市議会議員エリサベト ピッターマン(社会民主
党)は調査を受けている。野党は彼女の辞任を求めている。彼女は
非難を根拠がないとして退けている。一方市長ミヒャエル ホイプ
ル(社会民主党)はさらなる監督を求めている。彼はごまかした
り、美化したりするつもりはない、と述べた。何も起きなかったこ
とにすることはできない、このような事件が今後起こらないように
するためあらゆることを行なう、とも述べた。監督官庁によるウィ
ーンの老人施設の全面的な調査を行なう、と述べた。




9月10日(水)

     国外ニュース

反WTOの抗議活動でメキシコで死者

メキシコの温泉地カンクンで開かれている世界貿易機構の大臣会議
に抗議をするデモで、昨日参加者の1人が死亡した。現地の病院
は、56歳の韓国人が負傷して、それがもとで死亡した、と発表し
た。この活動家は自殺をしたのだ、と世界貿易機構事務長スパカイ
 パニチュパクディが記者会見で述べた。メキシコ大統領フィンセ
ンテ フォックスが世界貿易機構の5回目の大臣会議の開会宣言を
行なった。146カ国の代表者が集まる5日間の会議では、世界各地
の農業に対する高額な補助金の削減をめぐって話し合いが行われる。

     国内ニュース

健康保険制度改革をめぐる円卓会議

首相府では木曜午後第1回の健康保険制度をめぐる円卓会議が行わ
れる。関係者たちは、健康保険制度の今後について広く検討し、政
府、野党、労使双方の会合を準備してきた。健康保険に関する首脳
会談は、増え続ける赤字を背景に行われる。現在2億8,800万オイ
ロが支出超過であり、2005年までには健康保険組合の赤字は6億
8,200万オイロまで増加すると見られている。




9月11日(木)

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仏政府 リビアに対する国連制裁廃止に賛成

米国および英国に続き、フランスもリビアに対する国連の制裁廃止
に賛成する方向にある。仏外務大臣ドミニク ド ヴィルパンは昨
日パリで、14年前に起きたフランスのUTA機の墜落の遺族に対す
る賠償についてリビアと合意した、と述べた。これによりフランス
は、国連安全保障理事会による制裁の解除に賛成する準備ができ
た、と述べた。フランスの圧力を受け、火曜日の国連安保理の投票
は延期されていた。当面、どの財政的な規定で合意に達するかは、
はっきりしていない。

     国内ニュース

株式市場の予測 EU拡大後フェーストに危機

オーストリアの製鉄会社フェーストアルピーネは、2004年のEU拡
大の後、新たな競争相手との競争に耐えなければならなくなりそう
である。オーストリア持株会社による同社の売却が開始された場合
には、国際競争力を増して、主としてポーランド、チェコ、ハンガ
リーの製鉄業との競争ので、その地位と収益力が圧力にさらされる
だろう、と株式市場は予想している。




9月12日(金)

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国連安保理 新イラク決議を審議

国連事務総長コフィ アナンの招待に応じて、今日ジュネーヴに国
連安全保障理事会の常任理事国5カ国が集まる。同地では、拒否権
を持つ5カ国の外務大臣が、計画されているイラク新決議に関して
話し合いを行なう。米国の提案に対して、安保理では既に対立が生
じている。ドイツとフランスに続いて、常任理事国であるロシアと
中国も、イラクでは今後は米国にかわって国連が中心的な役割を引
き継ぐべきだ、との態度を明らかにしている。常任理事国は米、
仏、英、露、中の5ヶ国である。

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芸術政務次官 イスラエル訪問

芸術政務次官フランツ モラック(国民党)は土曜日から 5日間
の日程でイスラエルを訪問する。火曜日にに行われる、エルサレム
のホロコースト記念施設ヤド ヴァシェムの50周年記念式典に出
席するためである。モラックは訪問中に主として通商大臣エフド 
オルメルトと文化大臣リモール リヴナットと会談する。その他エ
ルサレムの元市長テディ コレックとの会談も予定されている。そ
の他に、一連の文化施設や催しものの見学も計画されている。彼は
昨年5月に既に、国民党と自由党の連立政府の代表者としては初め
て、イスラエルに政府代表として迎えられていた。今回の訪問は、
両国関係の正常化を表わすもので、特にイスラエルは3年半ぶりに
ウィーンに大使を派遣する方針である。




9月13日(土)

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安保理常任理事国 イラクに即時主権を与えることを求める

国連安全保障理事会で拒否権を持つ5カ国の外務大臣は、イラクに
できるだけ早く完全な主権を回復させることを求めいるが、土曜日
に開かれた4時間に及ぶジュネーヴでの会談では日程で合意には至
らなかった。米国外務大臣コリン パウエルは、多くの点で一致に
達したが、まだ乗り越えなければならない難しい点や意見の違いが
いくつかある、と述べた。彼は「勇気を与えられて」ジュネーヴを
去る、とも述べた。彼はジュネーヴからバグダッドおよびクウェー
トに飛び、同地域の情勢について、個人的に情報を集める方針であ
った。

     国内ニュース

ベームドルファー 国民党とシュッセルを批判

法務大臣ディーター ベームドルファーは、自由党の新たな連立調
整担当者として、国民党およびその党首で連邦首相のウォルフガン
グ シュッセルを批判した。シュッセルのように「連立相手との会
談を拒否する」ような人は、「協力関係を損なう」との意見を雑誌
で述べた。ベームドルファーは、連立相手の国民党が思い上がって
いるのではないかと述べ、「ただ閣議の日程を進める権限がある、
という理由だけで、議論をする必要性を正当に主張している連立相
手を無視するのは思い上がりである」と語った。




9月14日(日)

     国外ニュース

WTO会議 暗礁に乗り上げる

メキシコのカンクンで行なわれていた世界貿易機関の大臣会議は、
失敗に終わった。ブラジル外務大臣セルソ アモリムが昨夜これを
確認した。「これは一つの過程である。私たちはこの過程に入り込
んだよりもより強い力でここから抜け出そうとしている。」ブラジ
ルは第三世界の22カ国以上と準工業国の先頭に立っていた。「こ
れは農業交渉の本当の出発点へつながっている」と彼は今後の審議
に関連して述べた。米国は、大臣会議失敗を残念に思うが、責任は
他国にもある、とした。

     国内ニュース

大統領 フェストアルピネ社に関する議論で粗野な発言に警告

連邦大統領トーマス クレスティルは、日曜日午前中にリンツで、
今年のブルックナー音楽祭を開会した。彼は演説の中でフェストア
ルピネ社の民営化をめぐる議論にも言及し、これに関して粗野な発
言を行なわないように警告した。洗練は美術館やコンサート会場に
限定されるのではなく、人間の共同生活の基本的姿勢や、ある社会
の状況の尺度なのである、と述べた。



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