9月29日〜10月5日のドイツのニュース



9月29日(月)

社民党の改革をめぐる対立 なおくすぶりつづける

(ベルリン)社会民主党は、連邦首相ゲアハルト シュレーダーの警告にもかかわ
らず、社会福祉改革の方針について対立を続けている。同党左派の広報アンドレア
 ナーレスは幹部会の後で、この問題では意見の歩み寄りには至っていない、会議
は極めて激しい対立をしていた、と述べた。それに対し社会民主党事務長オーラフ
 ショルツは、同党の国会議員は、2010年改革計画を決定する連邦議会の次の投
票では、政府の方針を結束して支持することに自信をのぞかせた。金曜日には連邦
議会で同党所属の議員6人が健康保険改革法案に反対する投票を行なった。その後
どう党内部にではこれらの離反者に対する激しい不満が沸き起こっている。シュレ
ーダーは党幹部の負担を増加させた件で、辞任すべきであるとの提案が出ている
が、同党の政治家数人はこれを退けた。

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連立与党の年金に関する首脳会談 10月中旬に予定

(ベルリン)社会民主党と緑の党の連立与党は10月18日と19日、
老齢年金の削減に関する決定を行ない、年金の収支の健全化を進め
る方針である。政府公報アンダは、連邦政府と、党首脳会談、連立
政府の首脳会談で、来年巨額の収入不足があった場合にも、払込金
を19.5%にとどめるにはどうすればよいかを、非公開会議で決定す
る、と述べた。さらにこの会合では、中期および長期的な年金改革
の措置についても話し合う、とのことである。また年金の収支では
年末までに90億オイロの赤字が予想される、との報道がなされた
が、連邦社会福祉省はこれを否定し、具体的な数字は10月中旬に
ようやく提出する、と発表した。

CDU/CSUと自民党 大統領の候補者問題を白紙に

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟と自由民主党は、連邦大統
領ラオの後継候補をまだ決定していない。日曜日に自由民主党党首
ヴェスターヴェレとキリスト教民主同盟党首メルケルが会談を行な
ったが、その内容と結果については公表しなかった。ザールラント
州首相ミュラーとキリスト教社会同盟党首シュトイバーは、キリス
ト教民主、社会同盟の会派長ショイブレを候補者として立てること
で合意した。

EU イラクに関する今後の日程で同じ立場を取れず

(ブリュッセル)EU加盟各国は、基本的にイラクの主権の回復を
進めることに賛成であるが、いつイラク人に権力を移譲するかの日
程については合意ができてない。各大臣は声明の中で、占領されて
いる同国の権限をイラク政府に移す現実的な日程を作るよう、極め
て一般的な形で求めている。独仏は早期の移譲を求めているが、英
国は米英軍がより長期にわたって駐留することを支持している。米
外相パウエルは、イラク憲法制定を6カ月以内に行なうことに賛成
し、それにより早期に権力をゆるり渡すべきだとの要請に応えたも
のと見られる。




9月30日(火)

シュレーダー 政治的な命運を2010年改革計画に賭ける

(ベルリン)連邦大統領ゲアハルト シュレーダーは、首相としての今後を、計画
中の社会福祉制度の改革の成果に左右されるものと見ている。これは、社会民主党
党首である彼が、いわゆる「2010年改革計画」に対する党内の反対に対処するも
のである。ベルリンでの科学会議で彼は、クリスマスまでに改革を軌道に乗せなけ
ればならない、情勢が根本から変化する中、経済面で合理的で社会福祉の面では繊
細さを持つ社会福祉の制度の安定を確保するために、新たな調整をすることが重要
である、と述べた。

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CDU委員会 抜本的な改革に理解を求める

(ベルリン)キリスト教民主同盟の社会福祉制度安定化委員会は、
抜本的な改革を行ない、社会の高齢化に対応するよう提案した。元
連邦大統領ヘルツォークが議長を務めるこの委員会は総括報告書の
中で、健康保険の財政を新たな基盤の上に作りなおすことに賛成で
ある、と述べている。そうすれば、健康保険の払込金は総所得から
切り離し、また社会福祉の補正を税金の形で補える、とも述べてい
る。また法定年金に関しても彼は、社会福祉制度が崩壊しないよう
に、大きな転換を行なうよう求めている。同党主メルケルは、ヘル
ツォーク委員会の提案を集中的に検討する、と予告している。連邦
社会福祉大臣シュミット(社会民主党)は、この年金改革案は財政
面で堅実ではない、と批判した。

コッホとシュタインブリュック 約160億オイロの支出削減の方針

(ベルリン)ヘッセン州首相コッホ(キリスト教民主同盟)とノル
トライン・ヴェストファーレン州首相シュタインブリュック(社会
民主党)は、国家の補助金の大幅な削減を含む共同計画を提案し
た。彼らの考えによれば、2004年から2006年の財政支援の多く
を毎年総額の4%削減する計画である。これが実施されれば、連邦、州、地方自治体は今後3年間だけで合わせて158億オイロの負担軽
減になる。コッホは、この提案は「節度あるもので、社会的に支持
を受けられるものである」と述べた。シュタインブリュックは、社
会民主党とキリスト教民主同盟は、政治的に優先してきたものを後
回しにする努力を行なっている、と述べた。連邦蔵相アイヒェルは
この計画を基本的に歓迎しているが、優遇税制と財政支援の全面的
な削減は、国家財政をうまく運営する上で「正しいやり方ではな
い」と批判した。

(ベルリン)納税者同盟の見方によれば、国庫が空になっているに
もかかわらず、国はあいかわらず巨額の浪費を続けている。ベルリ
ンで提出されたいわゆる「黒書」の中で、同同盟は、百を越える事
例で公金の浪費がある、と非難した。連邦、州、地方自治体を合わ
せると、一年ですべての支出のうち5%つまり300億オイロを節約
できる、と同同盟会長デーケは強調した。

ブレア 労働党大会でイラク戦争を改めて擁護

(ボーンマス)英首相ブレアは、労働党党大会で緊迫感をもって見
守られていた演説で、自らのイラク政策を再び擁護した。彼は今で
もイラク戦争に賛成の決定を下す、とイングランド南部の港町ボー
ンマスで開かれた党大会に出席した代表を前に述べた。今までイラ
クでは大量殺戮兵器の発見に失敗しているが、これに関して彼は言
及せず、和平を完成させることが課題である、と述べた。政府に対
する不満が増加しているにもかかわらず、彼は改革の制作を撤回し
ない、とも述べた。また彼は党員に対し、2006年からの3期目の
労働党政権を協力して築くよう呼びかけ、今は革新の時であり、退
却するべき時ではない、と述べた。




10月1日(水)

メルケル 大幅な方針変更を要請

(ベルリン)キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、ドイツの基本方針を
修正することに賛成した。10月3日のドイツ統一記念日の基調演説で彼女は、連邦
共和国はあきらめと飛躍の岐路に立っている、と述べた。また彼女は、いわゆるヘ
ルツォーク委員会の社会福祉制度改革案を支持した。また彼女は実質的に年金生活
に入る年齢を少なくとも4年遅らせることも求めた。さらにメルケルは、法律で加
入を義務づけられている健康保険と介護年金を、今後は収入とは無関係な加入料を
財源とすることに賛成した。一方同党内部ではメルケルの態度をめぐり対立が続い
ている。同党の被雇用者陣営の議長ヘルマン・ヨーゼフ アーレンツは、メルケル
の公正観には疑問がある、と述べた。それに対し同党中間派連合は支持を表明し
た。

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シュレーダー 改革に与党内部だけで過半数をとることに期待

(ベルリン)連邦首相シュレーダーは、労働市場改革に関する10
月17日の国会での投票で、連立与党の賛成だけで過半数を越える
と予想している。自分はきわめて楽観的である、改革の必要性はま
すます認められている、と社会民主党党首である彼は述べた。同党
連邦議員の会派で左派の論客ミュラーは、首相と議員左派の対立を
穏やかな調子で行なうよう呼びかけた。同党会派長ミュンテフェリ
ンクは、会派幹部は既に詳細について、反対投票する議員がいる可
能性について話し合う準備を進めている、と述べた。緑の党所属の
連邦議会議員シュトレーベレは、彼および同じ会派に属する数人
が、求めている修正がなされない場合には、連邦議会の労働市場改
革案に反対票を投じる、との態度を明確にしている。

米国 イラク新決議案提案

(ワシントン)米国は国連安保理に、イラク決議の修正案を提出し
た。他の国々との審議は既に始められている、と外務省公報バウチ
ャーはワシントンで発表した。米外相パウエルは、このために他国
の外相に電話をしたが、その中には独外相フィッシャーも含まれて
いる。米国はこの修正案で、イラクで早めに権力の移譲を行ない、
国連の役割を強化することを求める、理事国各国の異議に応えた。

イラクの失業者バグダッドでデモ

(バグダッド)イラク警察は、バグダッドのデモ隊に向け発砲し
た。その前約千人の失業者が、警察の監視所にに押し寄せ、車2台
に放火し治安軍に投石を行なっていた、と警察は発表した。少なく
ともデモ隊の1人と警官数人が負傷した。またイラク北部の都市テ
ィクリットでは、米国のトラックに対する爆弾攻撃で兵士1人が死
亡し、数人が負傷した。サマラ市では米軍が、多くの弾薬を持つ秘
密の武器庫14箇所を発見した。一方世界銀行の見積もりによれ
ば、イラクの再建には今後4年間で500億ドル以上必要である、と
日本では報道されている。それによれば来年だけで約175億ドルを
同銀は支出する、とのことである。




10月2日(木)

検察 首相府の文書による捜査を中断

(ボン)ボン検察は、行方不明になっているヘルムート コール政権時代の首相府
の文書に関する捜査を中断することを、検察の広報が確認した。処罰に値する行為
があったと証明できるような根拠のある疑いが確認されず、動機も認められなかっ
た、とのことである。文書の廃棄あるいは情報の湮滅に関する捜査の中止は、現在
の連邦政府の要請に反するものである。コールは検察のこの決定を歓迎し、これに
より4年間以上にわたって広く持たれてきた疑いが最終的に晴れた、と述べた。
検察は、コール政権が終わるにあたって、1998年の政権交代の際に重要な書類が
なくなったことを指摘するべく捜査に従事していた。その中には、疑惑を集めてい
る東独のロイナ精製所の民営化に関する文書も含まれていた。

     その他のニュース

シュトルック 国防軍を25万人態勢に縮小する方針

(ベルリン)ドイツ軍に対する要請が変化していることを受け、国
防相シュトルックは国防軍の今後を改めて修正する計画である。兵
士数を2010年までに現在の28万人強から25万人に減らし、民間
業務従事者の数も減らす、と述べた。彼によれば、この態勢では、
いくつかの基地を閉鎖し、兵役義務で軍に入る人数もはっきり減少
することになる。シュトルックは、緑の党や社会民主党の一部の意
見とは異なり、兵役義務の9カ月はそのまま維持する方針であり、
基本的には国防軍の改革にあたっては「数ではなく質」の原則に基
づいて行なわなければならない、と述べた。

パウエル 北朝鮮の核政策に懸念

(ワシントン)米国政府は北朝鮮が出した、8千の核燃料棒を精製
したとの声明に懸念を示した。専門家の予想によればこれによっ
て、核爆弾6発分のプルトニウムが得られた、とのことである。米
外相パウエルは、深刻な事態である、と述べた。また北朝鮮の隣国
は、紛争を解決したいのであれば、別の方針を取らなければならな
い、と北朝鮮政府にはっきりと伝えなければならない、とも述べ
た。北朝鮮外務省は既に、核物質の使用目的を「核による威嚇を強
化する方向に」変化させたと発表していた。同省はその理由とし
て、米国の敵対政策に対処するものだ、とした。韓国、日本、ドイ
ツもこの報道に懸念を示し、北朝鮮に協力するよう呼びかけた。

フィッシャー イラク新決議で進展ありと見ている

(ベルリン)連邦政府は、米国のイラク新決議案を好意的に受け止
めている。外相フィッシャーは、正しい方向に一歩を踏み出した、
と述べた。ただしベルリンの政府筋では、さらなる譲歩が必要だ、
と見ている。国連事務総長アナンも異議を唱え、改めて国連がイラ
ク再建で中心的な役割を果たすよう求めた。この決議案は、イラク
人に権力を移譲する必要性を強調しているが、米国の占領をいつ終
わらせるか具体的に示しておらず、国連の役割を優先するという内
容が含まれていない。欧州議会の予算委員会は、イラクに対し5億
オイロの再建支援を行なうよう勧告した。EU委員会は水曜日に、
2004年末までに2億オイロを支出することを約束していた。




10月3日(金)

ドイツ 統一記念日を祝う

(マグデブルク)ドイツは統一13周年を祝った。マグデブルクで開かれた中央式
典で連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、10月3日は喜びの日であり、また旧東
ドイツのドイツ人が壁を崩壊させた勇気を記念する日である、と述べた。同時にシ
ュレーダーは、統一完成に向けた努力を止めてはならないと促し、たしかに多くの
ことが成し遂げられてはいるが、ドイツ人の前にはなお長くつらい道がある、と述
べた。
首相は統一が世界各国に対して持った意義と、統一でドイツが再び手に入れた主権
についても取り上げた。連邦共和国は今日、外交の分野で必要な決定を下さないで
済ますことはできなくなっている、と国防軍の海外派兵をにらんでシュレーダーは
述べた。
マグデブルクでの市民祭典には、ザクセン・アンハルト州政府の発表では、約20
万人が参加した。

     その他のニュース

米国 イラク決議案の修正を受け入れる

(ニュー ヨーク)仏露独および国連事務総長アナンの批判を受
け、米外相パウエルは、イラク新決議の修正を受け入れるとの態度
を表明した。米国は、決定にあたってはできるだけ広い範囲の賛成
を得ることを望んでおり、具体的な提案に関心を寄せている、とパ
ウエルは述べた。特に仏露は権力をイラク政府に早く移譲すること
を求めている。米国案は権力移譲およびイラクの占領終了の具体的
期日を含んでいない。独外相フィッシャーは、この決議案を正しい
方向に進む一歩ではあるが、十分なものではない、と述べた。

ブッシュ イラク戦争を改めて正当化

(ワシントン)米大統領ブッシュは、イラク戦争の決定を改めて擁
護した。失脚したイラクの権力者サッダーム フセインは、世界に
とって棄権であった、米国の武器の専門家ケイの報告書は、サッダ
ームが国連決議に違反していることを明らかにしている、とブッシ
ュはワシントンで述べた。ケイは米国議会で、今までのイラクの大
量殺戮兵器の捜索は成果を挙げていないことを認めたが、サッダー
ムがこの種の武器の製造を再開する計画を立てていた証拠はある、
と述べた。ケイと調査隊員はイラクでさらに数ヶ月間、調査を継続
する意向である。

ロシア 北朝鮮に新たな核をめぐる会談に参加するよう呼びかけ

(モスクワ)ロシアは北朝鮮に、問題になっている同国の核計画を
めぐる第2回6カ国会談の開催に賛成するよう呼びかけた。いかな
る種類の交渉であっても、戦争よりは良い、と副外相ロシュコフは
モスクワで述べた。北朝鮮政府は、米中露日韓との核協議を今まで
拒否している。木曜日には北朝鮮はプルトニウムから核兵器を製造
するための技術的条件が整ったとの声明を出していた。




10月4日(土)

自殺攻撃で死者20名以上

(ハイファ)パレスチナ人女性がイスラエル北部の港町ハイファにある満席状態の
食堂で自爆し、少なくとも19人を巻き添えにした。警察公報の情報では、重体を
含めて50人以上が負傷した。死者の中には子供も含まれていた。イスラム聖戦が
犯行声明を出した。9月9日にエルサレムとリショーン レツィオンで起き、15人
の死者を出した2件の攻撃から後、自殺攻撃が行われるのは初めてである。パレス
チナ自治当局は、この犯行を厳しく非難した。
ドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシャーは、数多くの無実の人を犠牲にするこのテ
ロ攻撃は犯罪である、と述べた。

     その他のニュース

EU首脳会談 EU改革を迅速に取りまとめるよう要求

(ローマ)修正をめぐって対立があるにもかかわらず、第一次EU
憲法に関する政府間会議は、滞りなく終了することになる。この会
議が適切な時期で終わると期待されるため、国民は2004年6月の
EU議会選挙の際には、憲法に関する完全な形での知識を得た上で、
投票を行なうことができる、とEU加盟各国および加盟予定国、加
盟希望国の首脳が共同で採択した「ローマ宣言」では述べられてい
る。独首相シュレーダーはローマで、12月の審議の終わりでよう
やく突破口が見いだされると期待している、と述べた。争点となっ
ているのは、行政委員の数と、閣議の投票権である。一方EUと経
済の世界規模化に反対する人々は、大規模な集会を開き、その後警
察と路上で衝突した。

EU NATOのボスニアでの任務を来年引き継ぐ方針

(ローマ)EU加盟各国の国防相は、NATOのボスニアでの任務を来
年引き継ぐことで基本的に合意した。EUは既にこの任務につく準
備ができている、と独国防相シュトルックはローマでの非公式国防
相会議の後述べた。10カ国がEUに加盟した後に、約6千人規模の
軍の派遣を行なうよう努力する、とのことである。イタリア国防相
マルティーノの情報によれば、各国国防相はフランスが提案したヨ
ーロッパ地方駐在警察部隊の創設を歓迎した。これは軍の派遣は必
要でないが、警察の投入では不十分な場合に、約千人からなる部隊
を派遣するものである。NATOは1995年以来ボスニア ヘルツェ
ゴヴィナに約12.000人の兵士を駐留させている。EUはかなり以前
から、この任務を引き継ぐ計画を立てている。

改革計画をめぐる対立 激化

(ベルリン)社会民主党内部では、切迫した労働市場改革をめぐる
対立がさらに激しさを増している。社会福祉の専門家シュライナー
は、この草案を修正しないのであれば、労働市場改革をめぐるハル
ツ法案に反対する投票を行なう、この立場を取るのは自分一人では
ないだろう、と述べた。また彼は、失業者とその家族が貧困に落ち
入る可能性が高まることを阻止するよう求め、党の首脳の態度は改
革に批判的な態度を取る者に圧力をかけるもので、犯罪組織と紙一
重である、と批判した。同じようなことを社会民主党所属の国会議
員ファイトも述べた。いかなる堅固な民主制にあっても、連立与党
の国会議員が法案に対する投票を行ったというだけで、政府はただ
ちに辞任する必要はない、と述べた。10月17日に連邦議会ではこ
の法案に関する投票が行われる。




10月5日(日)

イスラエル シリアの領土を攻撃

(ダマスカス)20年以上に渡ってなかったことだが、イスラエルはシリアの領土
内の目標地点を攻撃した。イスラエル軍は急進派パレスチナ人組織イスラム聖戦の
訓練施設を爆撃した、との情報がある。この組織は土曜日にハイファの食堂で起
き、19人の死者を出した自殺攻撃の犯行声明を出していた。シリアは、自国への
軍事攻撃を非難し、国連安全保障理事会に即刻会議を行なうよう求めた。同理事会
は日曜日に開かれ、非公開会議で情勢について話し合う方針である。アラブ同盟は
今週日曜日に緊急会議を招集した。米国政府は各方面に対し、これ以上激化するこ
とがないよう、冷静な対応を求めた。

     その他のニュース

独とサウジ・アラビア 産業の交流を拡大する方針

(リアド)ドイツとサウジ・アラビアは、産業面での交流を拡大す
る方針である。独首相シュレーダーとサウジ・アラビアの王子アブ
ドゥラはリアドでの会談の後、現在の貿易関係をさらに強化する、
と発表した。近東紛争に関しては、サウジ・アラビアは、イスラエ
ルとパレスチナの間の交渉再開以外に選択肢はない、と述べた。こ
れより以前にシュレーダーはカイロで、イスラエルによるシリアに
対する攻撃を厳しく批判していた。シュレーダーとエジプト大統領
ムバラクは、暴力を激化させないよう警告し、各国が提案した和平
計画を実施するよう求めた。2人は会談前に、カイロのドイツ大学
の開学式に出席していた。ドイツの大学が国外に開学するのは初め
てのことである。月曜日にはシュレーダーはリアドで工業および貿
易団体で演説をする予定である。

チェチェーニエン選挙 終了

(モスクワ)厳重な警備の下、離脱したロシアのカフカス共和国チ
ェチェーニエン国民は、新大統領を選んだ。グロズヌイの中央選挙
委員会は、選挙は投票所閉鎖の数時間前の時点ですでに有効となっ
た、と発表した。この選挙を有効にする投票率は30%であったため
である。第1回の結果発表は月曜日に予定されている。新大統領は
1999年のロシア進駐以来地下に潜伏した共和国大統領マシャドフ
の後継者となる。有力候補とみられているのは、ロシア政府が任命
した行政府長官カディロフである。

米査察団 アル カイダとのつながりはないと判断

(ワシントン)米国のイラク武器査察団は、今までのところ失脚し
たイラク政府とテロ組織アル カイダの間のつながりを発見してい
ない、と団長ケイは述べた。彼は米国のテレヴィに、テロリスト同
士の結びつきを示す文書を見つけた、とも述べた。先週彼は、3カ
月間も捜査を続けているが、彼が率いる調査委員会はイラクの大量
殺戮兵器を発見していないことを認めていた。



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