10月6日〜10月12日のオーストリアのニュース



10月6日(月)

     国外ニュース

国連安保理 イラク新決議を審議

国連安全保証理事会は今日、米国が修正したイラク決議案の審議を
行なう。今回の会議は非公開で行われる。合意には達しない模様で
ある。ドイツ、フランス、ロシアは週末に、政府の責任をイラクに
早く移譲し、国連が主導的な役割を果たすことを強く求めていた。
国連公報は金曜日、米国が国連に認めている役割は極めて限られた
もので、不安定な治安状態では世界各国の人材を派遣する危険を冒
すことはできない、と述べた。国連事務総長コフィ アナンも昨
日、困窮している人を助けることも国連の義務ではあるが、「我々
はもっとも切迫した責任を、職員に対しても持っている」と述べ
た。

     国内ニュース

共産党党首バイアー 辞任の噂を否定

オーストリア共産党党首ワルター バイアーと、同党の財政担当ミ
ヒャエル グラーバーは、昨日午後、彼らが辞任するのではない
か、との噂を強く否定した。通信社が同党の内部文書を引用する形
で、2人は党役員の職を放棄する、と報じていた。辞任の理由とし
て、ベルリンでの裁判の後、財政状態が悪化してすることによっ
て、党内の支持が失われたことが挙げられていた。同党は財政状況
が困難であることは、バイアーも認めた。




10月7日(火)

     国外ニュース

イスラエル 予備役兵を追加投入

イスラエル軍は来週にも予備役兵を追加して招集する予定である。
これは国防大臣シャウル モファズが昨日午後に緊急に発表したも
のである。彼は同国の第2テレヴィに、比較的少数の兵士と将校を
招集し、彼らは封鎖用の施設によって安全が確保されていない、西
ヨルダンランドのいわゆる「緑の国境」の監視にあたると述べた。
モファズはこの措置の理由として、パレスチナのテロ攻撃が起きる
との秘密情報機関の警告の件数が増えているためである、と述べ
た。イスラエル軍は、パレスチナ人のものである西ヨルダンランド
を広く再び占領した今年の春に、数千人の予備役を招集していた。

     国内ニュース

グラサー 税制改革は早くて2005年から

大蔵大臣カール・ハインツ グラサーは、自由党党首で副首相のヘ
ルバート ハオプトが、グラサーとバルテンシュタインの産業政策
は失敗に終わった、と批判していることに対し、この批判は誤って
いる、と述べた。火曜日のテレヴィ番組で彼は、副首相の「見解に
ついて私は」解釈「したくはない」と述べた。自由党があいかわら
ず求めている2005年の税制改革を2004年に前倒しして実施する
ことを、グラサーは拒否した。




10月8日(水)

     国外ニュース

米国 反対があるにもかかわらずイラク決議に固執

米国政府は、国連安保理で強い留保があるにもかかわらず、イラク
新決議の承認を得る方針である。「私たちはある程度合意を目指す
方向にあると見ており、決議を押し通すのは良いことだと信じてい
る」と米国国防省安全保障問題担当の部長ピーター ロドマンは昨
日の会議の聴取で述べた。「我々はこの努力を絶対に放棄しない」
と彼は述べた。これは米国の新聞で報じられている、米国政府はこ
の決議を断念することを検討している、との報道と矛盾する発言で
ある。

     国内ニュース

フェアツェトニッチュ 見習い店員の窮状に対策を取るよう要請

昨日オーストリア労働組合連合会長フリッツ フェアツェトニッチ
ュは、見習い店員が置かれている状況に関して、政府の労働市場政
策に対する激しい攻撃をおこなった。状況を報告するだけでは十分
ではない、可能性と機会を提供しなければならない、と彼は述べ
た。外国と比べて、現在見習い店員の仕事が役に立たないと見てい
る若者が13万人になる、と彼はウィーンのドナウ塔で開かれたオ
ーストリア労働組合青年会の連邦活動会議で述べた。




10月9日(木)

     国外ニュース

ノーベル平和賞発表される

ノルウェーのノーベル委員会は今日、今年のノーベル平和賞受賞者
を発表する。この賞には110万オイロの賞金がでる。決定は11時
頃に出ると見られている。過去最大の165人の候補者がいるが、世
界でもっとも重要なある政治的栄誉を誰が受ける候補なのかは完全
に明らかにされている。専門家の中では元チェコ大統領ヴァクラフ
 ハヴェルと教皇ヨハネ パウロ2世が有力候補と見られている。
素人の間ではキューバの政府批判家オスワルド パヤとイランのハ
シェム アガジャリの声も上がっている。昨年は元米大統領ジミー
 カーターが突出した候補であった。授賞式は毎年12月10日の賞
の創設者アルフレート ノーベルの命日に行なわれる。

     国内ニュース

健康保険の主要組合連合改革に関する裁判所の判断 今日にも

国会で改革が決定してから2年以上たち、今日会長ハンス サルム
ターの解任をめぐって争われていた社会保険組合の主要連合の組織
改革が合憲であったかどうかをめぐる裁判の判断を、憲法裁判所が
下す。本質的には自主運営へあまりに強力な介入が行なわれたかど
うかが争われていたが、この実施に関する業務は経営側にあり、労
使双方の代表にはない。最近では非公式の集まりでは、政府に有利
な判決が出されるとの見方がなされている。




10月10日(金)

     国外ニュース

アナン「イラク決議案をめぐる作業は続行する」

異論を巻き起こしている米国のイラク決議案は、まだ決着がついた
わけではない、と国連事務総長コフィ アナンは述べた。自分が知
るかぎり、この計画を断念するとの決定は下されていない、と彼は
ニュー ヨークで述べた。現在集中的な議論が行なわれており、自
分もそれに出席しており、良い決議が出されることが早い決議を出
すより重要である、と強調した。10月23日と24日の国際支援国会
議の前に決定が出されることが理想である、とも述べた。

     国内ニュース

モルテラー 社民党の宣伝にけちをつける

「混乱させるだけで、明確な輪郭を呈示していないし、鋭くもな
い」このようなほとんどお世辞抜きの言葉で、国民党国会議員団長
ウィルヘルム モルテラーは昨日、社会民主党の政策および現在行
なわれている宣伝を批判した。社会民主党は内務大臣エルンスト 
シュトラサー(国民党)が立てている基本方針を引き継いですらい
る、とも述べた。彼は社会民主党が政府の産業政策を批判している
ことについて、オーストリアの状態を悪く言うのを放置しておかな
い、と述べた。失業の問題に関して、オーストリアはEUでもっとも
失業が少ない国の一つである、と語った。現在失業者数が過去最高
となっていることについては、連立与党の自由党からも国民党を批
判する声が上がっている。




10月11日(土)

     国外ニュース

アラファトとクレイア 合意

パレスチナ大統領ヤセル アラファトと新首相アーメド クレイア
は、内務大臣の人事をめぐる対立で、妥協した。両者は、将軍ナス
ル ユセフを内務大臣に任命することで合意した、とアラファトの
顧問ナビル アブ ルダイナが昨日午後ガザでAFP通信に語った。

     国内ニュース

ハイダー「自由党は首脳部と組織の改革を必要としている」

国民党と自由党の連立が再出発を切り、自由党の首脳部と組織の改
革を行なうことを、ケルンテン州首相イエルク ハイダーは求めて
いる。オーバーエスターライヒ州とティロール州選挙での敗北を受
け、自由党は「どのようにすれば立て直しができるか」を考えなけ
ればならない、と彼は述べた。これはサッカーティームのようなも
ので、「得点を取ることはできない場合には、立て直しの仕方を考
えなければならない」と述べた。またハイダーは新聞の中で、最近
の同党主で副首相のヘルバート ハオプトの連立批判を、厳しく批
判した。




10月11日(土)


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