12月8日〜12月14日のオーストリアのニュース



12月8日(月)

     国外ニュース

EU憲法をめぐる対立 激化

EUに加盟している大国は、EU憲法をめぐる首脳会談で、一か八か
の手段を取る。中心となっている勢力争いでは、閣僚理事会の投票
の配分が問題となっているが、憲法集会の提案を堅持する、とEU評
議会議長国イタリアの外務大臣フランコ フラティーニは述べた。
「対案は検討していない、成果を上げるかどうかわからないから
だ」と述べた。これはポーランドとスペインが求めている要求を拒
否するものである。「できの悪い憲法」なら、週末にブリュッセル
で開かれる会合で、各国首脳がこれを受け入れることはない、と彼
は述べた。「首脳会談終了後には決定が出ているだろう」と彼は述
べた。各国政府はその際、よい憲法なら受け入れるかあるいは拒否
するかしなければならない、よりまずい結果を引き起こすような追
加交渉は行なわない、とも語った。

     国内ニュース

国境通過問題 野党は国民党を新たに非難

緑の党のヨーロッパ代表ヨハネス フォッゲンフーバーは昨日、連
邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)を厳しく批判した。
シュッセルは、国境通過問題で国民党が無能であることを隠そうと
している、自分の考えでは、欧州議会はこの問題でオーストリアの
不利になることをしようとしている、と述べた。まず第1に、オー
ストリア政府は過去数年に渡って、軽率に不満を述べ、あれこれ策
略をめぐらし、間違った数字を述べ、あからさまに保護主義的な姿
勢をとって、EU議会の信頼を裏切ってきた。第2に、国民党所属の
欧州議会議員に対して、同盟を結ぶために何を行なったか、質問を
向けてみなければならない。第3に、オーストリアは国境通過条約
で生じる義務を守らねばならないが、道路の経費の基本方針を示さ
ねばならない、と述べた。




12月9日(火)

     国外ニュース

スイス議会 新政府を選ぶ

スイス連邦議会は水曜日ベルンで新たな連邦評議会(内閣)を選
ぶ。新内閣は7人からなり、現政権の続投となる。右派保守勢力で
あるスイス国民党の筆頭候補で、10月に行なわれた連邦議会選挙
の勝者であるクリストフ ブロヒャーが、内閣入りするかどうか、
緊張感をもって見守られている。連邦評議会の選出が12月17日
に延期される可能性も否定できない。

     国内ニュース

ファン デア ベレン 年金の収支調整の2005年1月開始に賛成

緑の党は、年金の収支を均衡させる計画を2005年1月1日に開始す
ることに賛成している。連邦同党代表アレクサンダー ファン デ
ア ベレンは、火曜日午後、この新たな規定は古い請求権を含んだ
形で新たな年金態勢に移行するものであるので、新制度はすべての
人に適用される、と述べた。間座残敵帰還に関しては別の規定が必
要であるが、数十年に渡って維持されてきた古い制度を今後も無理
に引きずる必要はないと思う、とも述べた。また彼は、年金受給開
始年齢に関して、一種の年金の筋道である、として賛成した。規定
の年金受給開始の65歳を越えて仕事をする場合には、割増金を支
払い、早期に退職する場合には減額されることになる。この制度
は、できるだけ自由主義にもとづ行くものであるべきであるが、早
期年金受給者の年金請求権を増やしすぎてはならない、とも述べ
た。




12月10日(水)

     国外ニュース

シュレーダー EU憲法に対する対立でポーランド大統領と会談

EU憲法をめぐる政府会談開始を翌日に控え、ドイツ首相ゲアハル
ト シュレーダー(社会民主党)はベルリンで、ポーランド大統領
アレクサンダー クワニシエフスキと会談する。この会談では、
EUの各委員会での投票権に関する新規定をめぐる対立で、妥協の
道が探られることになっている。スペインのほか今までのところポ
ーランドがニース条約で定められた議席の配分に関する規定を維持
することを求めている。この条約では、この両国には大国と同じだ
けの影響力を認めている。

     国内ニュース

援助義務 シュッセルはイタリアの提案を評価

オーストリア連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、
EUの相互援助義務に関するイタリアの提案を歓迎した。閣僚会議
の後水曜日の昼に彼は、この提案の文言は「今までの議論をうまく
総合したものだ」と述べた。この文書は金曜日と土曜日に行われる
EU加盟各国首脳会談で行われる話し合いの基点として、よいもの
である、原則的にシュッセルと副首相フーバート ゴルバッハ(自
由党)はこの相互援助義務に賛成である、と述べた。この計画は、
オーストリアにさらなる安全をもたらすだけでなく、オーストリア
がどのような手段を行使するか自ら決定できるようになる、ヨーロ
ッパ全体に共通する外交および防衛政策がない場合に、これが問題
になる、と述べた。




12月11日(木)

     国外ニュース

バグダッドの米国行政府前で爆発

夜、バグダッド中心部は大規模な爆発2回に震撼した。目撃者の話
によれば、この爆発はティグリス川の西岸にある米国行政府の敷地
の中で起きた、とのことである。大きな煙が米国行政府の建物の近
くから立ちこめた。引き続き米国行政府ではサイレンが鳴り響い
た。米軍広報は、3回ないし4回の爆発がいわゆる緑地帯の中で起
きたことを認めたが、詳細は発表しなかった。先月イラクの反政府
勢力は、この緑地帯の中に榴弾を発射していた。一方米国と「古い
欧州」の間では新たな対立が生じている。その原因はイラク再建の
ための、もうけになる条約である。イラク戦争に反対していたドイ
ツとフランスは、巨額の契約受注をめぐる競走から排除されてい
る。

     国内ニュース

クホール「EU相互援助義務協定には憲法改正が必要」

国民議会議長アンドレアス クホール(国民党)の見解によれば、
EU加盟各国の「安全保障」に関して、彼は「相互援助義務」とい
う言葉の使用を避けて、憲法の改正が必要である、と述べた。具体
的には23条fの項目で、EU外での軍事活動が制限されている点が、
これに抵触し、EU内部であってもそれは同じく制限されている、
とクホールは述べた。憲法改正に必要な過半数を得るためには、野
党側から少なくとも社会民主党が賛成に回ることが必要である。
「書式に合意が得られたら、社会民主党との間で意見の一致を模索
することになる」と述べた。




12月12日(金)

     国外ニュース

発展途上国「豊かな国が妥協すべき」

カンクンでの自由貿易会議が失敗に終わってから初めて、発展途上
国と新興工業国が会議を開き、先進工業国の保護主義的な態度に反
対する活動をめぐって話し合いを行なった。ブラジルの首都ブラジ
リアで、新たな「20カ国会議G20」が金曜日、WTO世界貿易機構
加盟の全ての国に対し、「開かれた態度で合意を目指しつつ」次回
の交渉に臨むよう求め、農業分野が会談の成果を上げる上で、決定
的な重要性を持っている、と述べた。「G20は国際交渉の進め方を
変える準備をしている」とブラジル大統領ルイス イナシオ ルラ
 ダ シルヴァは冒頭の演説で述べた。彼は少数の豊かな国々が、
規則を自らの移行で決めている情勢と戦う、とも述べた。

     国内ニュース

内相 難民1,800人を収容する意向

冬の間 トライスキルヒェン難民収容所に、難民1,800人を収容す
る、と内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)は述べた。た
だしこの規定は、2004年5月1日に難民の生活を保護する15aの規
定が発効するため、それまでの期限つきである、と述べた。これ
は、トライスキルヒェン市長フリッツ クノッツァー(社会民主
党)の発言を念頭に置いたものである。クノッツァーは、同市が以
前より多くの難民を受け入れることで合意していた。現在のとこ
ろ、同収容所に収容される難民の数は1,000人に制限されている。




12月14日(日)

     国外ニュース

パキスタン大統領ムシャラフ 襲撃を受ける

パキスタン大統領ペルヴェズ ムシャラフは、危うく襲撃を受ける
ところであった。大統領を警護する車が、パキスタンの首都イスラ
マバード近郊の道路を通行した直後、まさにその場所で爆発がおこ
った。ムシャラフはこのラワルピンディ市での爆発によって負傷し
てはいない、「彼は安全で、健康状態もきわめてよい。人命にも物
質的にも損失はなかった」と軍は発表した。ただしテレヴィの報道
によれば、爆発で橋が被害を受けた。犯行の裏に誰がいるのかはは
っきりしていない。ムシャラフはアフガニスタン戦争中、米国側に
ついていたため、イスラーム系の住民の一部には敵意を抱かれてい
る。さらにパキスタンはは、カシミール地方をめぐる紛争でインド
と緊張状態にあって、紛争の火種を抱えている。

     国内ニュース

住宅会社の民営化にむけ11社が入札

11の投資組織が、土曜日午後、5つの連邦住宅会社の営業権に希望
入札を行なった、と大蔵省が発表した。入札を行なったものの名前
を挙げることはできない、と大蔵省側は述べた。これにより当初の
入札者の半分以上が競争から撤退したことになる。11月には25の
投資組織が、購入に向け第1回の証明書を取得していた。今回行な
われた価格呈示でも「直接的」つまり「希望入札」が行なわれた。

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