12月22日〜12月28日のオーストリアのニュース



12月22日(月)

     国外ニュース

イスラエルで急進派がエジプト外相を攻撃

土曜日、エルサレムの神殿の丘を訪問していたエジプト外務大臣ア
ーメド マヘルを、パレスチナの原理主義者が襲撃し、軽傷を負っ
た、と発表した。ラジオ局の報道によれば、マヘルは医者の手当を
受け、その後診察のために病院に運ばれた。第一報によれば、マヘ
ルは重大な怪我を負って呼吸困難に陥った、と報じられた。午後に
はマヘルは病院を出た。イスラエルとパレスチナの政治家は、この
攻撃を非難した。マヘルは2年ぶりのイスラエル訪問で、近東紛争
解決に向け仲介の労をとっていた。

     国内ニュース

EU ケルンテン州の遺伝子技術法案を「原則的」に容認

EU委員会は月曜日、ケルンテン州の遺伝子技術に関する予防的法
律案を原則的に承認した。ただし、この法律によって、「逃げ道を
持たない」遺伝子技術を禁止することができるかどうかは、さらに
解明が必要である、とした。12月15日にケルンテン州が通知して
いた法的措置の凍結期間の期限は切れていた。これによりケルンテ
ン州はこの法律を既に実施できるようになっていた。オーバーエス
ターライヒ州の提案は、オーストリア全土で、遺伝子技術の研究を
自由にできるようにしようというものであったが、これはEU委員
会に否決されていた。月曜日のEUの委員会筋の情報では、同委員
会はこの法案を原則的には受け入れるが、いくつかの条件を満たす
ことが前提となる、とのことである。




12月23日(火)

     国外ニュース

バグダッド南部で何回も爆発

目撃者の話によれば、火曜午後イラクの首都バグダッド南部は、
10回を越える爆発で揺れた。同市郊外では武装反乱勢力に対する
手入れが行なわれ、米兵が銃撃を受け、激しい銃撃戦となった、そ
の他に米軍機が爆撃を行なった、と住民が報告している。米軍広報
は、現在実行中の作戦については論評しないが、今回の活動は、
「爆弾および空からの攻撃を含む」作戦の一部である、と述べた。
爆発音は市の中心部でも聞こえた。

     国内ニュース

ゴルバッハ EU国境通過に関する妥協の実施に反対

拒否されたEU国境通過に関する妥協案を、オーストリアが場合に
よっては一部分だけでも実施するかどうかについては、火曜日には
まだはっきりしなかった。副首相で交通大臣のフーバート ゴルバ
ッハ(自由党)は火曜日、ウィーンの副首相府で審議を行なった
後、当面は「意味のある部分を実施に移すかどうか検討する」と述
べた。その後ゴルバッハは放送局のインタヴューに答え、国境通過
問題では自分は意見を変えていない、と述べた。昨日EUが決定し
た国境通過に関する妥協案は、部分的にであっても実施されないか
もしれない。




12月24日(水)

     国外ニュース

フランス テロの危険があるため一部の飛行機の運行を中止

フランス首相ジャン・ピエール ラファランの命令で、クリスマス
期間中のフランスの飛行機会社エール フランスは、パリと米国の
ロス アンジェルスの間の飛行機6便の運行を中止した。米国の祖
国防衛省によれば、脅威があることを示すものが増えているのがそ
の理由である。急進派組織アル カイダとのつながりが推測された
が、今日午後にはその可能性は薄まった。パリの首相府は水曜午
後、このクリスマス期間中の運行中止の決定は、安全確保のための
もので、国際テロ組織との戦いを行なう仏米協力から得られた情報
に基づいている、と発表した。

     国内ニュース

コリネク 憲法改正は困難との見方

憲法裁判所長官カール コリネクは、最近のヨーロッパ情勢から見
た場合に、オーストリアの憲法改革は困難である、と見ている。
「ブリュッセルのEU首脳会談で新たなヨーロッパ憲法に関して、
いかなる決定にも達しなかったことは、オーストリア集会にとって
は困った状態である。各国とEUが権限をどのように分担するのか
が見通しがつかない時点では、何に基づいて憲法を組み立てればよ
いのかわからない」とコリネクは新聞のインタヴューに答えた。




12月25日(木)

     国外ニュース

バグダッドで再び榴弾攻撃

目撃者の話によれば、木曜午後少なくとも3発の榴弾が、バグダッ
ド中心部にある米国行政府の本部近くに打ち込まれた。今のところ
負傷者や物的損害があったとの報告はない。深夜少し前に起きた爆
発直後には、警報が鳴り響いた。一方米軍報道官は、米兵および同
盟国は、イラク当局と協力して、イラクの地下組織の戦闘員に対す
る空および地上からの攻撃を開始した、と発表した。

     国内ニュース

オーストリアのニュースサイトは、この項目だけ昨日の状態のまま
で、更新されていませんでした。




12月26日(金)

     国外ニュース

イスラエル兵数百人 ナブルスに侵攻

パレスチナ人による自殺攻撃がテル アヴィヴ近郊でおこってから
1日経ち、金曜午後イスラエル兵数百人が、西ヨルダンランドの都
市ナブルスに押し寄せた。彼らは住民に、家から出ないよう求め
た、また少なくとも70人が尋問のため、逮捕された、と目撃者は
伝えている。軍広報は、この兵士たちは先週イスラエルに対して同
地から18件の攻撃を行なった武装パレスチナ人の捜索を行なって
いる、と発表した。テレヴィ局は、ナブルスでの大規模な軍事作戦
は今後数日続く、と報じている。

     国内ニュース

ハオプナー 両親のパート労働権で話し合いの用意

社会福祉省政務次官ウルスラ ハオプナー(自由党)は、計画が進
んでいる子供の養育に両親が参加する権利を認める法律の最終案
で、交渉を行なう用意がある、と述べた。自由党産業同盟とだけで
はなく、社会民主党と自由党の産業問題の代表者による話し合いが
行われる。そのため、「最終的には全員が満足できるような案を実
際に決定できるように、もう一度この問題について話しあう」こと
が必要だ、と彼女は新聞のインタヴューで述べた。この法案によれ
ば、子供を持つ両親は子供が学校に入るまでの間、従業員20人以
上の企業では、パート労働を行なう権利を認めることになってい
る。国民党産業連合は、この規定を法的に定めることに反対してお
り、前回は2交代制の企業などの例外だけを求めた。




12月27日(土)

     国外ニュース

郵便爆弾 プロディの家で爆発

EUイン会議長ロマーノ プロディが攻撃を受け、小包爆弾が燃え
上がった、とイタリアでは報じられている。イタリアの通信社が、
プロディの広報担当の言葉として、プロディは怪我を負ってはいな
い、プロディのボローニャにある自宅あてに贈られてきた小包を彼
自身が開けた、と報じている。それによれば、小包の中身は、爆弾
が仕込んであった本で、数日前に彼の家に届いていたが、ようやく
土曜日に開封されたものである。12月22日には、プロディーの自
宅近くでゴミ箱の中に2発のパイプ爆弾が爆発していた。このとき
は被害はなかった。この小包は同じときにプロディのところに届け
られた可能性がある。

     国内ニュース

年金申請の受理に遅れ

2003年も終わろうとしている現在、年金申請が滞っている。年金
組合組織の代表カール ハースは、昨日テレヴィ番組で、昨年より
2万件多い申請が来ており、2004年中ごろまでにはこの処理の遅
れは解消するだろう、との期待を述べた。申請が増加している原因
として、年金改革が行なわれ、2004年から早期年金受給制度が廃
止されるため、多くの人がそれを避けるため、申請を行なったため
である、いずれにせよ申請を前倒しして行なうことは可能である、
とハースは述べた。




12月28日(日)

     国外ニュース

リビアの核査察 開始

国連原子力発電機構は昨日、リビアの核施設の査察を開始した。査
察団は、首都トリポリス近郊の4つの施設を調査した、と同機構の
広報は発表した。この後、同機構総裁のエル バラダイを団長と
し、リビア当局と共同で、来週に行われる作業の計画の検討が行わ
れる、とも述べた。査察団の関係者である外交官は、エル バラダ
イはリビア革命の最高指導者ムアマン カダフィとの会談を行なう
可能性がある、と述べた。

     国内ニュース

労組 スト実施の構え

オーストリア労働組合連合会長フリッツ フェアツェトニッチュ
は、鉄道労働者の勤務の権利に関する交渉が決裂した場合、新たな
ストライキを実施する、と威嚇した。新聞にインタヴューに答え
て、「ストライキはあると思う。政府が法的手段を用いて労働権に
介入すべく、交渉を決裂するままに放置した場合、政府は、労働組
合側がそれに対する対策を取らないと安心していることはできな
い」と述べた。



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