1月5日〜1月11日のオーストリアのニュース



1月5日(月)

     国外ニュース

EUの政治家を狙った手紙爆弾再び

英国選出のEU議会議員に送りつけられた手紙爆弾が月曜日爆発し
たが、誰も負傷はしなかった。EU議会議員ゲーリー ティトレイ
の広報担当は通信社に、マンチェスターにある議員の事務所は煙に
包まれた、この手紙爆弾はイタリアで発送されたものである、と述
べた。これより前、ブリュッセルのEU議会では、ドイツ人議員ハン
ス・ゲアト ペテリング宛ての手紙爆弾が爆発したが、これも負傷
者は発生しなかった。彼は欧州国民党の会派長を務めるているが、
その広報によれば、この手紙を開封したところ発火し、燃え上がっ
た、とのことである。

     国内ニュース

自由党 花火を打ち上げ続けた人により厳しい措置を要求

自由党州党首カール シュネルは、大晦日の前後、花火とかんしゃ
く玉を破裂させた人々に対して、より厳しい措置を取るよう求め
た。医者でもある彼は、自分は新年を花火やかんしゃく玉で祝うこ
とに反対しているのではなく、大晦日のずっと前から1月中旬まで
爆発音が続くことに反対しているのだ、法律でこれをより厳重に管
理し、罰金を増額すべきである、と述べた。




1月6日(火)

     国外ニュース

米兵不足

世界各国がイラクでの任務に兵を派遣している中、先頭を切る米軍
の兵士が疲弊したため、米国国防省は対策が必要であると見てい
る。国防大臣ドナルド ラムズフェルドは火曜日、現在イラクとア
フガニスタンに駐留している兵士たちは、派遣期間が終了した後、
軍から除隊することは認められていないことを認めた。米兵は任地
での任務を続行しなければならず、故郷への帰国後も少なくとも3
カ月間に渡って交代要員として3カ月間軍務に留まらなければなら
ない。イラクへの派遣期間は1年に及ぶ。1月から5月の間には、兵
士の大規模な交代が予定されている。さらなる措置として、アフガ
ニスタン、イラク、クウェートに現在駐留している兵士と帰還兵
は、さらに3年間の軍在籍期間が義務づけられた場合には、それぞ
れ等級に応じて1万ドルの報償金が支払われることになっている。

     国内ニュース

国民党 閣僚による新年の非公開会議

国民党所属の閣僚は水曜日、ウィーンで新年の非公開会議を行な
う。同党事務長ラインホルト ロパトカは、年始の話し合いの中心
は、経済成長、安全確保、科学、EU拡大である、と述べた。また
減税も主題の一つではあるが、中心の議題ではないとも述べた。彼
はこの全閣僚が参加する会議を木曜と金曜日にザルツブルク州のア
ーニフで行なうが、減税はそちらの会議で話し合う、とも語った。




1月7日(水)

     国外ニュース

米国ヴィザ取得義務 すべてのEU市民に適用される可能性

今まで米国を訪問する際にはヴィザを取る必要がなかった国々から
の旅行者も、秋には米国への入国許可を呈示しなければならなくな
る可能性がある。EU各国を含め、ヴィザの発効が免除されていた
国の多くが、パスポートに追加の安全対策上の情報を記載するまで
に米国が定めた猶予期限を守らないだろう、と米祖国防衛省は発表
した。米国政府は、10月26日までに生物測定学上の情報と、指紋
の情報をすべての新しいパスポートに記載するよう求めている。

     国内ニュース

シュッセル 2004年の十大課題発表

国民党は閣僚による非公開会議を木曜日に開き、2004年の十大課
題を確定する、と、同党主で首相ウォルフガング シュッセルは会
議後の記者会見で述べた。力点は、経済問題に置くが、それはオー
ストリアの状況が、世界各地の新聞で述べられているように、上り
調子にあるからだ、とも述べた。金曜日にザルツブルクのアーニフ
で連立相手の自由党とともに審議する減税に関しては、具体的な約
束はしなかった。




1月8日(木)

     国外ニュース

オイロ安定化法訴訟でEU法をめぐる争いが生じる可能性

EU委員会が注目しているオイロ安定化法訴訟は、EU条約の解釈に
関する前例のない紛争につながる可能性がある。これと同じような
法的事件は今までなかった、とルクセンブルクの欧州法廷は発表し
た。EU委員会の法律家の見通しでは、ドイツとフランスに対して
赤字削減を求める懲罰的な措置を実施しない、とのEU大蔵大臣の
決定は、EU法違反である。一方ドイツとフランスはオイロ安定法
案に違反したものではない、と見ている。EU委員会は火曜日に、
両国を訴えるかどうかを決めることにしている。今のところ、担当
委員ペドロ ソルベスから解決案の提案は行なわれていないが、彼
は訴訟に賛成であると述べていた。

     国内ニュース

政府減税会議 ザルツブルクで開催

与党国民党と自由党の幹部が金曜日、ザルツブルクのアーニフで、
税制改革非公開会議を行なう。来年24億オイロの減税の第2段階を
実施するかどうかを決めるためである。この会議の準備中に、内容
の詳細が既に示されている。減税は産業界および勤労所得税の納税
者に同じだけ有利になるようにし、家族もこの減税で利益を得られ
るようになる見込みである。自由党が求めている減税の一部を早期
実施するかどうかは、まだ見通しがたっていない。




1月9日(金)

     国外ニュース

サッダーム フセインの戦争捕虜としての地位に不明確な点

米国は、逮捕されているイラクの元独裁者サッダーム フセイン
を、金曜になってようやく正式にジュネーヴ協定に基づく戦争捕虜
である、と宣告した。しかし、その後名前の公表を拒否している国
防省の官僚が、これを否定した。米国防省広報はこれより前に、サ
ッダーム フセインはこれからジュネーヴ協定に基づき、戦争捕虜
としてのすべての権利を行使することができることを確認し、この
決定は今週中に下されるが、これによって彼の交流条件は変化する
ことはない、と述べていた。

     国内ニュース

自由党 クラーゲンフルトで会合

自由党は土曜日、新年の会議を続ける。連邦同党の幹部がクラーゲ
ンフルトに集まり会議を行なっているが、この主題は、減税、動物
保護法、および次回の選挙である。執行部の同党幹部ウルスラ ハ
オプナーは、最近、同党が大統領の候補者を立てることに賛成であ
る、と述べていた。ただし、これに関する決定は今週末には下され
ない、と彼女は述べていた。




1月10日(土)

     国外ニュース

元セルビア人指導者カラジッチの行方捜査

NATOが指揮するボスニア・ヘルツェゴヴィナ安定化部隊の1部隊
が、逃走中の元セルビア人指導者ラドヴァン カラジッチの行方の
捜査を行なった。約80人の兵士が、カラジッチの元拠点パレで活
動を行なった。兵士たちは、カラジッチの娘ソーニャが属している
ラジオ局、妻リリアナの家、および戦争犯罪者として行方を追求さ
れているカラジッチの以前の家を取り囲んだ。同部隊は、今回の作
戦は夜に入ってきた情報に基づいて行なわれたもので、カラジッチ
およびその支援者の捜索が行なわれた。

     国内ニュース

自由党 党会議

自由党党首ヘルバート ハオプトは、同党の新年のクラーゲンフル
トでの会合で土曜日に演説し、選挙戦に関していろいろ述べた。彼
は野党だけでなく、連立与党の国民党も同じように激しく攻撃し
た。彼はケルンテン州の社会民主党と国民党の民主的な考え方を、
選挙前にイエルク ハイダーを州首相にもう選ばないことを確定し
た、と言う理由で批判した。またザルツブルク州首相フランツ シ
ャオスベルガー(国民党)を、住民の決定抜きで自分の後継者をウ
ィルフリート ハスラオアーに決めたことを批判した。




1月11日(日)

     国外ニュース

イラク監視評議会 改革派の候補者禁止

イランで間近に迫っている改革派の主要な政治家を締め出す決定
は、テヘランに日曜日大きな混乱をもたらした。国会議員80人に
選挙への立候補を禁じた監視評議会の決定は、「改革派に対するク
ーデタ」である、と国会議員モーゼン ミルダマディは述べた。こ
の監視評議会の措置に対する抗議として、改革派は国会の会議から
退席し、会議のストライキを行なった。監視評議会は、保守派の聖
職者が中心となっている監視委員会で、すべての立候補者の思想信
条面から調査を行なっている。

     国内ニュース

ビン ラディンの大使役「オーストリアにテロ組織の痕跡」

報道雑誌「プロフィル」によれば、オーストリアに対してテロ組織
が活動していた疑いが強まっている。同誌はテロの容疑者アブデラ
ザク マージョウブの、オーストリアは地下活動を行なうために最
高の場所である、との発言を掲載した。彼との接触の状況も掲載さ
れた。テロ組織の創設者ウサマ ビン ラディンの大使役である彼
は、オーストリアにいたことがある、とのことである。国家警察に
よれば、彼はもはやオーストリアにはいない。彼がオーストリアで
何をしていたのかははっきりしていない。



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