2月17日〜2月22日のオーストリアのニュース



2月17日(火)

     国外ニュース

オランダ国会 26,000人の国外追放を承認

人権団体が激しく批判し、住民の多数が反対する中、オランダ議会
は火曜日に2万6千人の亡命希望者の国外追放を承認した。2001年
4月1日以前にオランダに入国した亡命希望者が対象となっている。
その後、より厳しい法律が発効している。該当者は今後3年で、母
国に送り返されることになっており、それはオランダの滞在期間と
は無関係に行われる。特にひどい状況にあると認められた約2.300
人の亡命希望者は、同国に留まることが認められている。

     国内ニュース

収支安定化策に関する新提案

公勤務労働組合の会長代理ウィルヘルム グロスは昨日午後のテレ
ヴィ番組で、年金の収支安定化問題で、公務員の処遇を分離するこ
とに賛成である、と述べた。彼は、新たな制度は、新たに公勤務に
付くものにだけ適用され、既に公務員として活動している者には今
までの年金の態勢に通りに、年金を受給できるようにすべきであ
る、と述べた。一方同労組会長フリッツ ノイゲバオアーは年金の
収支安定化策に関してはっきりしない態度を取っており、25の重要
な細部の問題があるが、その3分の2が解決されねばならない、と述
べた。




2月18日(水)

     国外ニュース

独仏英首脳会談 EU委員会副議長設置を要求

ドイツ、フランス、英国は、産業改革のための委員会副議長を新た
に設置することを求める意向である。これは、独首相ゲアハルト 
シュレーダー、仏大統領ジャック シラク、英首相トニー ブレア
が、昨日ベルリンで開かれた3カ国首脳会談で合意に達した共同声
明の中に示されている。このEU委員会の副議長は大きな権限を持
ち、さまざまな部署の仕事を調整するものとされており、2000年
にリスボンで結ばれたEUの経済成長および雇用確保の目標を達成
するためのものとされている。

     国内ニュース

自由党 年金問題で実施日に関する規則制定を要求

自由党は連立相手である国民党に、年金の収支均衡問題で、実施日
に関する規則を修正するよう説得を行なう方針である。これは昨日
フリーサッハで開かれた自由党の国会議員の会議の冒頭報告で、同
会派長ヘルバート シャイプナーが述べたものである。彼は、さま
ざまな実施日をただちに統一的態勢に集約する実施日案を支持しな
ければならない、と述べた。木曜日に自由党はこの会議を終える
が、年金の収支均衡案を呈示する方針である。




2月19日(木)

     国外ニュース

米国 グアンタナモの英国人拘留者5人を釈放

米国は、問題となっているキューバのグアンタナモ基地にいる合わ
せて9人の英国人拘留者のうち5人を釈放する、と英国外相ジャッ
ク ストローは発表した。英国政府はかなり以前から、釈放するよ
うに働きかけており、とくに英国の最高裁判所にあたる貴族院の大
法官によって、グアンタナモ基地は法治国家の最も重要な原則のい
くつかに違反している、と指摘されていた。テロの疑いがかけられ
ている拘留者は、手続きなしで無期限に身柄を拘束され、弁護士な
どをつけられていない。

     国内ニュース

ゲーラー 大学入学に条件をつけることに反対

教育大臣エリサベト ゲーラー(国民党)は大学入学の条件をつけ
るとの意見を持っていない。ただし彼女は、大学在学期間により集
中した「試験期間」をもうけることには賛成している。これは、近
く下される裁判所の判断により、居住する地域の大学に入学者が殺
到することを恐れる大学学長たちの要求をしりぞけるものである。
ゲーラーは、そのような入学者の殺到はない、と見ている。「ドイ
ツに学籍を持っており、オーストリアに来るよう指示されていない
場合には、そのようなことは現在でも可能であるが、今まではなか
った」と述べた。




2月20日(金)

     国外ニュース

ハイチの緊張緩和計画提案

昨日数ヶ国の外交団が、ハイチ大統領ジャン ベルトラン アリス
ティッドに、同国の政治危機を仲裁するために計画を提案した。代
表団は彼に、短時間の会談の中でこの提案を説明した、と米国外務
省広報はワシントンで発表した。この計画は、ドイツ、フランス、
カナダ、米国、カリブ諸国共同体Caricomの議長国であるバハマ
が支持している。この計画の内容について、米国外務省は詳細を述
べようとしなかった。国際社会は現在「集中して取り扱いの難しい
議論をおこなっており、最終目標は平和的な解決である」とだけ述
べた。

     国内ニュース

元EStAG社幹部との契約解除

EStAG社事件で、もう一つの山場が訪れた。ゲアハルト ヒルシュ
マン、ウェルナー ハインツル、フーバート イエネラルは既に
EStAGの社員ではない。この決定はシュタイアーマルク州にある電
力会社である同社の首脳部が昨日午後下したものである。ヨハネス
 ディッツを代表とする同社の新経営陣は、これを決定しその実施
をそれぞれ開始した、と同社の監査役会会長リヒャルト ラムサオ
アーは発表した。




2月21日(土)

     国外ニュース

ヨーロッパ各国の緑の党 連携

緑の党はヨーロッパ共通の党を結成した。「ヨーロッパ、一つの党
を持とう」という標語を掲げて昨日ローマで設立集会が始まった。
32カ国が代表を贈り、オーストリアからはEU議会議員ヨハネス 
フォッゲンフーバーが参加している。新たな政党の代表にはEU議
会議員ダニエル コーエン・ベンディットが就任することになって
いる。この結党の第1の目標は、6月に行われる欧州議会選挙にむ
け、各国緑の党が共同で選挙戦を戦うことである。この選挙戦では
環境問題に関する専門家集団が共通の立場を作り出すことになって
いる。

     国内ニュース

ケルンテン州選挙 世論調査では社民党と自由党が優位

ケルンテン州議会選挙を2週間後に控え、社会民主党は安定して最
も大きな支持を集めている。新聞が発表した世論調査の結果によれ
ば、イエルク ハイダーの自由党はかなり追いあげを見せている。
国民党は支持を減らし、緑の党は伸ばしている。社会民主党は
39%、自由党は36%、国民党は18%、緑の党は6%である。州首相
の直接選挙に関しては、現職のハイダーが39%、社会民主党の候
補者ペーター アンンブロズィが28%、国民党のエリサベト ショ
イヒャーは16%、緑の党のロルフ ホールプは3%の支持であった。




2月22日(日)

     国外ニュース

ハイチの反乱勢力 第2の都市を占拠

世界各国が和平に向けた努力をする中、ハイチの北部で反乱勢力は
昨日侵攻を続けた。彼らは同国第2の都市カパイシアンを管理下に
置いた。武装し覆面をした蜂起勢力は、住民から抵抗を受けていな
い、とAFP通信の記者は伝えている。またこれより以前、各国の閣
僚使節は、反乱勢力に対して譲歩を迫っていた。しかし反政府勢力
は、大統領ジャン ベルトラン アリスティッドの辞任要求を堅持
している。一方アリスティッドは、この和平計画を支持している、
と述べた。紛争が続いているため、米国、カナダ、メキシコは、自
国民に対し出国するよう求めた。

     国内ニュース

世論調査「19%が信頼する政治家なし」

オーストリア人の約5人に1人、精確には質問に答えた人のうち
19%が、オーストリアの主要政治家のうち誰も信頼するに値しな
い、と考えている、と新聞が世論調査の結果を乗せた。12人の調
査を受けた政治家の中では、社会民主党の大統領候補ハインツ フ
ィッシャーが大差をつけて信頼できる(53%)となった。国民党の
候補者ベニータ フェレーロ・ワルトナーは43%で第2位であっ
た。大蔵大臣カール・ハインツ グラサーはわずか25%の信頼しか
得ていなかった。



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