３月８日〜３月１４日のオーストリアのニュース
３月８日（月）
国外ニュース
国際原発機構「米国はイランに対する決議を要求」
米国は月曜日、イランが新たに発表した詳細の同国の核開発に関す
る申し立てを正しく行なっていない、と非難し、決議を行なうよう
求めた。「イランは事実に合わせて申し立てを変えている」と国際
原発機構の幹部会議に参加している在ウィーン米国国連大使ケネス
ブリルは述べた。「そのため幹部会の仕事は増えており、私たち
はイラク問題でなお多くの会議を行なわなければならないと見てい
る」とも語った。米国はイランが秘密裏に核兵器を作り出そうとし
ていると疑っている。イランは繰り返しこの種の非難を否定し、原
子力は電力確保のためだけに使用する方針である、との声明を出し
ている。
国内ニュース
ハイダー「私は自由党の執事ではない」
「私が再び自由党主になる可能性を排除しないが、私にはそのよう
な野望はない」とケルンテン州首相イエルク ハイダーは新聞のイ
ンタヴューで、党内からの党首に復帰してほしいと呼びかけに答え
た。「いくつかの問題に決着をつけねばならない。私は、オースト
リアのあちこちをどさ回りして、万人にあれこれ世話をやく自由党
の執事ではない。私はあらゆる選挙戦を率いたが、どのディスコで
も最後までいる客だった。私はこれ以上摩耗されたくない。自由党
は、最後の機会をどのように使うか、学ばなければならない」と語
った。
３月９日（火）
国外ニュース
イスタンブールで爆発 死者3人以上
イスタンブールで爆発事件がおこり、少なくとも3人が死亡、30人
が負傷した。爆発は火曜午後、フリーメーソン団体の会合が行なわ
れていた建物の中で起きた、とトルコのニュース放送局CNNトルコ
が報じた。
国内ニュース
フィードラー 立候補にむけネット上で宣伝活動
会計検査院総裁フランツ フィードラーが大統領候補となるための
準備は、既に始まっている。praesidentfiedler.atのドメインで、
インターネット上ではすでに活動が行なわれている。このドメイン
を持つウェルナー ツェマネックは、メディアコネクション社の依
頼を受けてこの登録を行ったことを認めた。宣伝広報を行なう同社
は、元連邦自由党幹部のゲルノート ルムポルトが経営している。
３月１０日（水）
国外ニュース
シャローン 境界の壁の縮小を命令
政界からの情報によれば、米国訪問を前にイスラエル首相アリエル
シャローンは、720キロに及ぶ西ヨルダンランドの境界の要塞の
縮小を命じた。水曜日にシャローンは国防省に対し、パレスチナ人
との緊張関係から脱するため、この境界の壁を170キロ短くするよ
うに命じた、とのことである。詳細については現きゅされなかっ
た。また、そのためには関連する内閣の決定が必要である、とのこ
とである。パレスチナ側は、パレスチナ人居住地国大規模に設置さ
れた有刺鉄線がついたコンクリートの塀は、将来のイスラエルの領
土としてパレスチナ側から奪おうとする試みである、と見ている。
イスラエル側はこの柵の建設を、自殺攻撃からの棒業のためのもの
である、としている。シャローンは3月末ないし、4月上旬に米国
を訪問する予定である。
国内ニュース
選挙での敗北後 国民党団結に努力
ケルンテン州とザルツブルク州での選挙の敗戦後、国民党内部のご
たごたは、さしあたり治まったようである。連邦同党幹部によれ
ば、党首で首相のシュッセルは水曜日、党内の団結のために努力し
ようと考えており、「誰に責任があるかの追求」は行なわなかっ
た。連邦同党に対する批判はここ数日間強まっていたが、ここにき
てそれも治まった。一方国民党という家族内部の友好関係は損なわ
れた。今後はフェレーロ・ワルトナーの大統領選挙戦に全力を挙げ
る方針である。
３月１１日（木）
国外ニュース
ベオグラード ジンジッチの一回忌を行なう
ベオグラードでは明日からセルビア首相ゾーラン ジンジッチの一
回忌を行なう。中央追悼集会は、殺害された首相ジンジッチが率い
ていた民主党が組織し、ベオグラードの議会サヴァで午後に行われ
る。ジンジッチ政権の閣僚たちは、午前注意犯行現場に花輪を備え
た。ベオグラードの中央共和国広場の一角は今後、正式に暗殺され
たジンジッチの名前で呼ばれることになっている。彼は政府の建物
の入り口のところで、特殊警察部隊「赤いベレー」関係者によって
狙撃された。暗殺犯と見られるズヴェズダン ジョヴァノヴィッチ
ことツヴェキおよびその他数人は数日後に逮捕された。この暗殺の
首謀者と見られる「赤いベレー」の元指揮官であるミロラド ルコ
ヴィッチことレギジャは逃走中である。またこの暗殺の政治的は背
景はまだ解明されていない。首相ヴォジスラフ コシュトゥニッツ
ァ率いるセルビア新政権は、ジンジッチ一周忌の公式行事を行なわ
ない。
国内ニュース
フィードラー 大統領選挙出馬の決定が行われる模様
会計検査院総裁フランツ フィードラーが大統領選挙に立候補する
かどうかをめぐる推測は、明日にもかたがつく模様である。彼の支
持委員会の調整役であるフランツ ブルカートは、決定は遅くとも
明日には発表されるが、立候補する場合には、フィードラーは国民
党党員であるが、無所属として立候補し、おそらくケルンテン州首
相イエルク ハイダーが先週表明したとおり、自由党の支持を受け
ることになる、と述べた。
３月１２日（金）
国外ニュース
イラン IAEAの査察団の受け入れ許可を取り消す
イラン政府は来週に予定されていた国際原子力発電機構の査察団の
入国許可を突然取り消した。この情報は昨日ウィーンの同機構の本
部に伝えられた。査察団の受け入れ拒否は公式には、イランのイス
ラームの祝日であることが理由として挙げられている。しかし同機
構は、イラン政府は米国が同機構に提案したイランに批判的な決議
に対する怒りのための行動である、と推測している。月曜からウィ
ーンで開かれている同機構の管区評議会では、金曜日もまた全員が
受け入れられる決議案で合意できなかった。米国とEUの主要国が
取りまとめた妥協決議案では、イランは今まで秘密に行なわれてい
た核研究計画を十分に公表していなかった、と非難されている。こ
の決議案は主として、どの勢力にも属さない国々の代表が拒否して
いる。外交の専門家は、この会議は日曜まで延長される可能性があ
る、と見ている。
国内ニュース
憲法裁判所 予算関連法案に関する判断を下す
憲法裁判所は、2003年予算関連法案と2002年からの健康保険の
会計の健全化に関する法案の検討を、金曜日に終了する3月の審理
で終了した。憲法裁判所の判断は、土曜日の10時から公表され
る。予算関連法案には、国民党と自由との連立政権の重要な改革、
たとえば年金改革および今年1月1日に発効した税制改革の第1段階
が含まれている。
３月１３日（土）
国外ニュース
ロシア大統領選挙始まる
ロシアのもっとも東では昨日、大統領選挙が始まった。1億9百万
人の有権者が、新大統領に投票するよう呼びかけられている。現職
のウラジミール プーチンが再選されることに疑いが持たれていな
い。世論調査によれば、彼の再選に80%近くが賛成している。一
方、5人の対立候補は2桁の支持率を得ることが期待できない。国
内でも国外でも、ほとんど民主的に行われず、極めてプーチンより
の選挙戦が行なわれたことに批判が集まっており、同国の真の国民
の声を表わすのは投票率である、とも言われている。
国内ニュース
健康保険問題 憲法裁判所は収支安定案を棄却
憲法裁判所は土曜日、2002年に連立政府が決定した健康保険の赤
字解消計画を無効とした。すべての内容的な部分、収支均衡基金の
新たな規定、支払期日の取り決め、払込金の値上げ、「強制貸しつ
け」、4つの健康保険の統合、これらはすべて憲法違反とされた。
重要な国民党と自由党の第4次社会福祉法案は、憲法裁判所ではそ
の存立を認められなかった。一方連立政府の予算関連法案は、合憲
とされた。
３月１４日（日）
国外ニュース
イスラエルの港町で攻撃 死者13人
イスラエルの港町アシドードで日曜日に爆発がおこり、当局の情報
によれば11人が死亡した、とのことである。2人のパレスチナ人が
自殺攻撃を行ない、13人を巻き添えにした。別の情報によれば犠
牲者の数は7人である。自殺攻撃を行なった2人は、港の爆発物に
点火させた。目撃者の話では、2人の容疑者は、爆発の少し前港の
構内に現れた。さまざまな情報で、この爆発で最大20人が負傷し
た模様である。犯人の身元は今のところ不明である。アシドードは
ガザ地区近くのイスラエル南部の港町である。通信社の情報では、
パレスチナ人が今までガザ地区からイスラエルに入ることに成功し
ていなかった。
国内ニュース
ケルンテン州国民党 自由党と社民党との連立は行なわず
先週行なわれた州議会選挙で手痛い敗北を喫したケルンテン州国民
党は、次期政権では「建設的な協力」を行なうが、自由党と社会民
主党との連立は行なわない。これは、自由党と国民党の交渉団が日
曜午後、クラーゲンフルトで行なった会談の結果である。そのため
いかなる文書にも署名は行われなかった。自由党の州代表マルティ
ン シュトルッツによれば、今後の政府の仕事の重点をどこに置く
か、そして家族基金や地域基金などの新たな計画について話し合い
が行なわれた。国民党は2大政党から、いくつかの担当部署から外
されており、今後は農業および研究、EU行動計画だけを担当する。