3月22日〜3月28日のドイツのニュース



3月22日(月)

世界各国の政治家 ヤシンの暗殺を批判

急進派ハマスの指導者シャイク アーメド ヤシンをイスラエルが暗殺したこと
は、世界各地で批判を浴びた。国連事務総長コフィ アナンは、この暗殺は国際法
に違反している、と述べ、対立している両者に対して、これを激化させないように
呼びかけた。ブリュッセルで開かれているEU外相会談で加盟各国外務大臣は異例
の激しさで、エルサレム政府の取った措置を非難し、イスラエルは超法規的な暗
殺を行なう権利を持っていない、と述べた。ドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシャ
ーは、事態の激化を懸念している、と述べた。ドイツ首相ゲアハルト シュレーダ
ーは、ヤシンの暗殺は容認できない、と述べた。米国政府はイスラエルとパレスチ
ナに慎重な行動を取るよう促した。アラブ世界は、激怒で対応している。近東四極
は月曜夜カイロで会議を行なった。

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イスラエル ハマスの創設者ヤシンを空からの攻撃で殺害

急進派パレスチナ人組織ハマスの創設者ヤシンをイスラエルが暗殺
したことで、近東紛争の緊張はさらに高まっている。67歳のヤシ
ンがガザ地区にあるモスクから立ち去ろうとしたところ、イスラエ
ルのヘリコプターが3発のミサイルを彼に向け発射した。7人が死
亡しその中にはヤシンの娘の夫も含まれていた。同市は、その歴史
上最大規模の服喪の式典を行なった。数十万人のパレスチナ人が、
遺体を墓所まで見送った。武装パレスチナ人組織は、流血の報復を
行なう、と予告した。イスラエル首相シャローンは、この攻撃は、
テロからの自衛のための同国の権利である、と指摘した。攻撃を受
ける恐れがあるため、イスラエルは全土に最高度の警戒態勢を取る
よう呼びかけた。イスラエルのヤッファでは、アラブ人がバスの乗
客3人にナイフで怪我をさせた。

マドリード攻撃でさらに逮捕者

スペイン警察はマドリード攻撃に関連して、さらに4人の容疑者を
逮捕した。法務省筋の情報では、うち3人は、外国人が多く住むマ
ドリードのラヴァピエス地区で逮捕され、もう1人は郊外のゲタフ
ェで逮捕された。国営放送によれば、逮捕されたのはみなアラブ人
である。これにより合わせて14人が拘留されている。3月11日の
マドリードの通勤列車に対する攻撃では、202人が殺害され、
1,800人以上が負傷した。マドリードでは現在EUの5大国の安全確
保の専門官が、ヨーロッパのイスラーム急進派との戦いをどのよう
にすすめていけばよいのか、調整をすすめている。

首相 雇用機会の輸出は「非愛国的」

連邦首相シュレーダーは、ドイツ商工業会議所会議が、雇用の機会
を国外に移すことをすすめていることを、「非愛国的行為である」
と批判した。彼の意見によれば、この態度は、ドイツにとって必要
かつ重要なことを、単に企業経営の観点からのみ行なうものである
、と述べた。彼のこの発言は、ドイツ商工会議所議長ブラオンは、
間近に近づいたEUの東方拡大をにらんで行なった、職場を海外に
移すことを検討すべきだ、との発言に応えるものである。工業会の
会長ロゴフスキーは、ブラオンに同意した。一方、ジーメンス社は
最大1万の職場を国外に移すことを検討している、と金属産業労働
組合は発表した。




3月23日(火)

ラオ大統領 攻撃の警告を受けジブチ訪問を中止

連邦大統領ヨハネス ラオは、攻撃があるとの警告を受け、水曜日に予定されてい
たジブチ共和国訪問を中止した。連邦大統領府は火曜日、ラオはドイツ公安部の緊
急勧告に従う、と発表した。公安部が得た情報によれば、大統領はテロ攻撃の目標
となる、とのことである。大統領府の発表によれば、ラオは水曜日にタンザニアか
らベルリンに帰国する。
大統領ラオはタンザニアの首都ダルエスサラームでの記者会見で、2、3日前に最
初の警告があった、と述べた。

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イスラエル 最高の警戒態勢

ハマスの指導者ヤシンの殺害後、パレスチナ人急進派による攻撃が
行われる恐れから、イスラエルの安全のための準備態勢は大幅に強
化された。エルサレムでは、公共の場所からは人が消え、バスはほ
とんど利用されなくなっている。パレスチナ人居住区につながる境
界の通過地点はすべて閉鎖された。米国は近東への旅行に対する警
告をさらに強化した。エジプト、イスラエル、ヨルダン、シリア、
イエメンにある米国大使館は、これらの国に住む米国人に対して、
警戒態勢を強めるよう呼びかけた。ドイツ外務省は、安全情報を新
しいものにし、ガザ地区と西ヨルダンランドへの旅行を取りやめる
よう警告した。

イスラエル ハマスとの戦いを続行

ハマスの指導者ヤシンを暗殺したことで、世界各国から非難を受け
ているにもかかわらず、イスラエルは急進派パレスチナ人組織に対
して断固戦いを続ける方針である。安全保障筋は、ハマスの全指導
部を解体する好機である、とみている。参謀本部長ヤアロンは、パ
レスチナ大統領アラファトとヒスボラの指導者ナスララもイスラエ
ルの攻撃の対象となりうる、と述べた。一方ハマス内部では、野心
の後継者をめぐる争いがおこっている。後継者の候補としては、今
までハマスの広報だったランティシと今まで政治局長だったメシャ
ールの名前が挙がっている。

ポーランド首相ミレル 妥協の用意があると表明

ポーランド首相ミレルは、これ以上はEU憲法に関する合意を妨害
しない方針である。ドイツ首相シュレーダーとワルシャワで会談し
た後ミレルは、アイルランドがEU評議会議長を務める6月末まで
に、妥協することが必要であるし、またそれは可能である、と述べ
た。シュレーダーは2つの過半数、つまり加盟国の過半数と住民の
過半数を採決の原則として維持する、と強調した。しかし彼は、閣
議でもポーランドが力を発揮できるようにしてほしい、とポーラン
ドが要請していることには理解を示した。ポーランドは5月1日に
他の9カ国と同時にEUに加盟する。ミレルはシュレーダーを、今夏
にワルシャワで行われるワルシャワ蜂起60周年記念式典に招待し
た。




3月24日(水)

大統領ラオ テロの警告を受けアフリカ訪問を切り上げる

(ベルリン)連邦大統領ヨハネス ラオは、暗殺を行なうとの具体的な警告を受け
たため、アフリカのジブチ砲門を直前に取りやめ、ドイツに帰国した。ベルリンで
は彼は、彼のアフリカ訪問の締めくくりに、テロとの戦いでアフリカの角に駐留す
る国防軍の兵士に対し、彼らが任務で派遣されていることに直接感謝することがで
きずに残念だ、と述べた。テロとの戦いは全世界で行なわなければならないが、自
分はナイジェリアとタンザニアを訪問して両大統領とこの問題について合意した、
と述べた。イスラーム系のテロリストの攻撃計画が行われるとの決定的な証拠が、
連邦情報局から示された。大統領ラオの他、西側の要人が狙われている、とのこと
である。内務大臣オットー シリーは、今回の公式訪問の中止は不可避であった、
と見ている。

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政府と野党 移民に関する交渉を延期

(ベルリン)政府と野党は3時間にわたる審議の末、問題になって
いる移民法に関する調停委員会での交渉を来週まで延期した。特に
問題になったのは、テロ組織と近い立場にあると見られる外国人の
国外追放規定をどの程度強化するかであった。内相シリーはハノー
ファーの新聞に、自分はテロリストと目される外国人の追放をより
容易に行なえるようにしたいと思っており、アル カイダの養成施
設にいた者をドイツにおいておきたくない、と述べた。また、該当
者が具体的な犯罪行為を行なっていなくても、こうした場合は今後
は国外追放が適用されなければならない、とも強調した。

スペイン テロの犠牲者を追悼

(マドリード)世界各地の首脳が出席する中、スペインはマドリー
ドのテロ攻撃の犠牲者を追悼する荘厳な式典を行なった。マドリー
ドのアムムデナ大聖堂で行なわれた公式の追悼式には、スペインの
王族のほか、独首相シュレーダーを含め50を越える国家の代表が
出席した。スペインの首都マドリードの大司教ヴァレーラ枢機卿
は、暴力、人種差別、不寛容と戦うよう呼びかけた。3月11日に起
きた今回の4つの通勤列車に対する攻撃で、190人が死亡した。9
人の容疑者が攻撃を行なったとして未決勾留されており、さらに4
人が警察に逮捕されている。

国連人権委員会 ヤシンの暗殺を非難

(ジュネーヴ)国連人権委員会は、ハマスの指導者ヤシンの暗殺を
非難した。ジュネーヴで採択された決議で同委員会は、ヤシンの死
を悲惨な殺害である、と呼んだ。パキスタンとその他のイスラーム
諸国が提出したこの決議案には参加53カ国のうち31カ国が賛成し
た。米国と豪州は反対した。EU15カ国の他3カ国が保留した。EU
議長国アイルランドは、EUは、ヤシンの暗殺だけを非難し、ハマ
スのイスラエルでのテロ攻撃を非難しない、いかなる決議も支持し
ないが、と述べた。これに先立ちイスラエルは国連安保理でヤシン
に対するミサイル攻撃を擁護し、ヤシンは数百人の人間の死で良心
のとがめを受けるべきだと述べた。一方パレスチナ側はこれは戦争
犯罪である、と述べた。




3月25日(木)

シュレーダー 改革の方針を擁護

連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、自らの改革政策を引き続き実施すること
で、ドイツに新たな強さをもたらし、再び世界の頂点へと導く方針である。彼は
2010年行動計画の提案から1年、シュレーダーはドイツ連邦議会での政府声明の
中で、今までの成果に肯定的な評価を下した。ドイツの状況は12カ月前から比べ
て改善しており、工業は3年ぶりに成長する、と彼は述べた。彼は今後、研究およ
び教育に重点を置く、と予告した。また外交的な目標としては、イラクの安定、ア
フガニスタンの再建、テロとの戦いを挙げた。野党を代表してキリスト教民主同盟
党首アンゲラ メルケルは、シュレーダーには実際の改革を行なう勇気がない、と
批判した。メルケルはシュレーダーに辞任を求めると同時に、重要な改革に関して
建設的に協力する、とも提案した。

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米軍 ドイツから撤退

新聞報道によれば、米国はドイツに駐留する約7万人の兵士のうち
60%以上を撤退させる方針である。新たな部隊は東ヨーロッパに駐
留することになっている。米国の新聞は、ルーマニア、ブルガリ
ア、ポーランドに新たな基地を築く、と報じている。タジキスタン
とキルギスタンにある基地は、訓練用の基地へと改造される、とも
伝えている。韓国と日本の約10万人の駐留兵のうち15,000人の撤
退が計画されている。米国の軍事政策の転換は、テロとの戦いで迅
速に介入するために、小規模な駐屯地を作ることも計画されてい
る。

モロッコ人に対し 新たに逮捕命令

マドリードのテロ攻撃を原因として、スペイン司法は合わせて11
件の逮捕命令を出した。女性1人を含め、新たに2人のモロッコ人
容疑者に対する逮捕命令が出された。これによりモロッコ人8人、
インド人2人、スペイン人1人が未決勾留されたことになる。さら
に2人のモロッコ人も、拘置裁判官の判断がでるのを待っている。
水曜日にはマドリードでは3月11日の攻撃の犠牲者190人とお別れ
を言う公式の葬儀が執り行われた。この葬儀にはドイツ首相シュレ
ーダーも出席した。

スペインと米国 協力する方針

スペインと米国は、スペインの選挙で社会党が勝利を収めた後、イ
ラク戦争をめぐって見解の違いがあるにもかかわらず、今後も話し
合いを続ける方針である。次期首相ザパテロと米外相パウエルの会
談が集中して行なわれた、と米国政府公務員はマドリードで発表し
た。その席で座パテー露はパウエルに大使、イラク戦争に関する自
分の意見を明らかにし、新たな国連決議が採択されない場合の、ス
ペイン軍の撤退に関する彼の意志を説明し、パウエルはこの会談
で、協力を求める彼の意向を表明した、と米政府の公務員は述べ
た。




3月26日(金)

シリー「マドリード攻撃の準備はドイツでは行なわれていない」

(ベルリン)マドリードの爆破攻撃はドイツで準備されたものではない、と内務大
臣オットー シリーは述べた。ヘッセン州のダルムシュタットに在住届けを出して
いた28歳のモロッコ人容疑者は、ほんの数日しかドイツには滞在せず、彼に対す
る長期滞在許可の発行は拒否されていた、と指摘した。連邦検事局は、国外のテロ
組織に加わっていた容疑でこの容疑者に対する捜査を行なっている。2003年10月
に届け出のあった彼の住居の捜索が行なわれた。このモロッコ人は水曜日に同行し
ていた2人とともに、スペイン警察に逮捕されていた。3月11日にマドリードで起
きた4本の通勤列車に対する攻撃で、190人が死亡、1,500人以上が負傷した。
スペインの担当捜査判事は、さらに1人のモロッコ人に対する逮捕命令を出した。

     その他のニュース

EU 意見合意

(ブリュッセル)EUは東方への拡大を1カ月後に控え、団結を取り
戻した。数ヶ月にわたる対立を経て、EU加盟各国の首脳はブリュ
ッセルで開かれた首脳会談で、欧州憲法に関する意見の相違を埋
め、次回の6月17日の首脳会談までに意見を一致させる、との約束
を交わした。2010年までにEUの工業の改革を行なうための下地は
「以前よりも固まった」とEU評議会議長でアイルランド首相アハ
ーンは、首脳会談を終えるにあたって述べた。独首相シュレーダー
は、憲法をめぐる対立に突破口が見つかったことを成果として挙
げ、マドリードのテロ攻撃の衝撃が、それを後押しした、と述べ
た。会議の初日には、会議の参加者はテロとの戦いでより密接な協
力を行なうことで合意していた。

ポーランド首相5月に辞任

(ワルシャワ)ポーランド首相ミレルは、5月2日に辞任する、と
予告した。彼は辞任の理由として、彼の政権が世論調査で悪い評価
を受けていることを挙げた。ポーランドは5月1日にEUに加盟する。
ミレルはブリュッセルで開かれていたEU首脳会談から帰国するとす
ぐ、大統領クワシニエフスキと面会した。それより前に、与党SLD
の主要な国会議員数人が新たな正当を組織し、ミレルの辞任および
選挙を求めていた。民主左派連合から分裂した勢力は、ポーランド
社会民主党の名前で新たに出発することになる。最新の世論調査に
よれば、現政権はわずか5%の支持しか受けていなかった。

アビジャンの暴動から1日 緊張をはらみつつ平静を保つ

(アビジャン)西アフリカの共和国コートディヴォアールの経済の
中心地アビジャンで行なわれていたデモが、流血の暴動となってか
ら1日、緊張をはらみながら経伊勢を保っている。警察と兵士が金
曜日には、人通りもほとんどなくなった通りを巡回した。少なくと
も25人が死亡したにもかかわらず、野党は大統領バグボに反対す
るデモを続ける、と予告した。彼らは、政府が昨年北部の反乱勢力
と結んだ和平協定の実施を求めている。




3月27日(土)

シリー 全ヨーロッパに行方追求網を導入の意向

(ベルリン)内務大臣オットー シリーは、いわゆる行方追求網をEU域内に強化
した形で導入する意向である。この行方追求網は、特徴を手がかりにしてテロ組織
に加わっている個人を特定するために、有効な手段であることが分かっている、と
彼は新聞に対して述べた。すでにシリーは、テロの容疑かけられている外国人に対
する措置を強化できるように、いくつか対策を提案している。そのため強制退去命
令と裁判による国外退去が統合されることになっている。連邦行政裁判所がこれを
担当することになっている。
一方連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、テロ組織の根元を断つべくより戦いを
強化することに賛成である、と述べた。餓えと困窮が一掃されねばならない、その
ためには国連の役割が重要である、とフュルトで開かれたバイエルン州社会民主党
党大会で述べた。

     その他のニュース

警察 マドリード近郊で爆弾製造所発見

(マドリード)マドリードが攻撃を受けてから2週間、スペイン警
察はテロリストの爆弾製造所と見られる家を発見した。首都マドリ
ードの近郊の人里離れた田舎の家で、犯行に使用された爆弾と発火
装置の痕跡を発見した、とスペインの放送局は報道した。この家
は、1週間前から監視されており、警察は逃走しているテロの指揮
官と見られる人物がここに滞在していた、と確信している、とも報
じられた。190人の死者を出したこの攻撃後、今までに12人の容
疑者に対して逮捕命令が出された。この犯行に関連して、木曜日に
はドイツでも1件の家宅捜索が行なわれた。内相シリーは、警察に
よる捜査の後、この犯行がドイツで計画されあるいは準備が行なわ
れたことを示す証拠はない、と述べた。

IAEAの査察官 イラン入り

(テヘラン)国際原発機構IAEAの査察官2人がイランのの核施設
をさらに調査するためにテヘラン入りした。同機構広報は、まもな
く他に査察官が続いて入国する、4月上旬には、同機構事務長エル 
バラダイも再びテヘラン入りする、と発表した。2週間前にはイラ
ン政府は同機構が批判的な決議を行ったことに腹を立て、3月中旬
に予定されていた査察団の入国を拒否していた。世界各国からの激
しい圧力を受けようやく、イラン政府は査察の開始を許可してい
た。米国はイランが秘密裏に核兵器の開発を行なっている、と非難
している。イラン政府はこれを否定している。

イラクでまた死傷者発生

(バグダッド)イラクではいくつかの攻撃がおこり、死者6人、負
傷者多数が発生した。モスル市の政府の建物に対する攻撃では、イ
ラク人4人が死亡、19人が負傷したした。警察によれば、何者かが
この建物に向けて2発のミサイルを発射した、とのことである。そ
の後キルクーク市で、イラク警察の高官が自宅にいるところを射殺
された。サマーワでは、日本兵が載ったトラックが攻撃を受け、そ
の際イラク人1人が死亡した。それより以前にはバグダッドの中心
部で、道路わきに隠されていた爆弾が破裂し、5人が負傷した。




3月28日(日)

グルジア 国会議員選挙

(トビリシ)グルジアでは大統領エドゥアルト シュワルナゼが失脚してから初め
て、国会議員選挙が行なわれた。投票所の閉鎖後初めての開票予想では、大統領ミ
ハイル サーカシヴィリの党が国民議会で明確にはっきり多数を獲得した、とのこ
とである。専門家は、今回の選挙に候補をたてた他の政党はいずれも7%条項には
ばまれて議員を出せない可能性がある、とみている。253議席のうち150議席が、
新たに候補者名簿に載せられた中から選ばれる。国会議員選挙は、昨年秋の投票の
一部分のやり直しで、当時の野党は、この選挙はシュワルナゼによって大がかりな
不正が行なわれた、と指摘していた。その直後大規模な抗議活動がおこり、大統領
の辞任につながった。

     その他のニュース

フランス地方選挙 左派が快勝

(パリ)フランスの地方選挙では、首相ラファラン率いる保守・自
由主義陣営が大きな敗北を喫せざるを得なかった。第一回の集計に
よれば、社会党が中心の左派野党が、第2回投票では全国で約50%
の票を得て、明確な勝利を収めた。大統領シラクの与党と中央民主
党は合わせて約37%しか獲得できず、極右の国民戦線は約13%で
あった。これにより右派は今までおさえていた22の地域のうち14
地域で過半数を失い、社会党、緑の党、共産党の候補者共同名簿に
敗北した。先週末の時点では左派陣営は投票の40.2%、保守派は
34.5%を獲得していた。

長時間労働に関する議論 再燃

(ベルリン)旧西ドイツ各州の公勤務の労働契約の今後は、週あた
りの労働時間の延長をめぐる議論を再燃させた。週40時間労働の
再導入計画は、政界と工業同盟は、産業界の模範となる、と見てい
る。キリスト教社会同盟党首シュトイバーは、キリスト教民主同盟
党首メルケル同様、同じ賃金での労働時間延長に賛成である、これ
が雇用を安定させるためにもっともよい方法である、と述べた。労
働組合側は、労働時間延長によって短時間労働が無くなってしま
う、としているが、メルケルはこれを否定し、労働時間延長はドイ
ツ工業の競争力を確保するための手段である、と述べた。産業大臣
クレメントも、大きな負担をこうむっている企業が、仕事場を国外
に流出させるのを妨げるために、長時間労働を採用する可能性を排
除しない方針である。

アラブ連合 改革をめぐり対立

(チュニス)アラブ連合は、首脳会談を直前になってとりやめたこ
とで、政治的に窮地に立たされている、と事務長アムル ムサは見
ている。今回の延期はアラブ人が共同歩調を取るにあたって危険な
結果をもたらすだろう、と公式声明の中で彼は述べた。いくつかの
アラブ諸国が、チュニジア政府が加盟国間の意見の違いを理由に中
止決定を下したことを批判した。エジプト大統領ムバラクは、カイ
ロで首脳会談を早期に実施するよう提案した。パレスチナの主席交
渉役のエレカトは、今回の延期はアラブ世界の中で政治状況が混乱
していることを示している、と述べた。この会議は月曜日に始まる
ことになっていた。外務大臣は準備の中で、近東和平提案および政
治改革に関して意見を一致させることができなかった。



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