3月29日〜4月4日のドイツのニュース



3月29日(月)

東欧の7カ国 NATOに加盟

東欧の7ヶ国エストニア、ラトビア、リトアニア、スロヴァキア、スロヴェニア、
ルーマニア、ブルガリアのNATO加盟が正式に行なわれた。以前共産主義国であっ
たこれらの国の首相は、ワシントンで開かれた祭典で、加盟証明書を受け取った。
この式典を執り行った米国外務大臣コリン パウエルは、これは歴史的一歩であ
る、と述べた。
今回の加盟によって、NATOは26の加盟国を持つことになった。バルト3国エスト
ニア、ラトビア、リトアニアに加え、旧ソ連の共和国がNATOに加盟することにな
る。
米国大統領ジョージ W. ブッシュは、月曜大統領府で行なわれた式典で、NATO新
規加盟国7カ国を歓迎する、と述べていた。

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首相 大気汚染をめぐる対立を調停する努力

連邦首相シュレーダーは、二酸化炭素排出権の売買に関する対立を
調停する試みを行なっている。首相府でシュレーダーは、そのため
環境相トリティンと産業相クレメントと会談した。この会談には外
相フィッシャーも出席した。ドイツは他の欧州諸国と同様、水曜ま
でに二酸化炭素排出権の割り当て計画を欧州委員会に報告しなけれ
ばならない。トリティンとクレメントの間で問題になっているの
は、排出権取り引きを予定しているドイツの企業2,400がどれだけ
の量の二酸化炭素を空気中に排出することが認められるか、という
点である。トリティンは即時削減を求めているが、クレメントは経
費を理由として、それを拒否している。

シュレーダーと労組 週40時間労働に反対

連邦首相シュレーダーと労働組合は、すべての被雇用者に対して週
40時間労働を適用することを拒否している。キリスト教民主、社
会同盟と産業界は労働時間の延長を求めているが、これは時代と現
実にあわない、とシュレーダーはベルリンで開かれた社会民主党労
働組合会議で述べた。ドイツ労働組合連合会長ゾマーも、金属産業
労働組合会長ペータース同様、労働時間の延長を拒否した。ペータ
ースは、これは過去の時代の対処法であると述べ、数十万人が職を
失う恐れがある、と警告した。一方キリスト教社会同盟党首シュト
イバーは公勤務従事者および公務員では、賃上げなしに、週40時
間労働に加えて最大42時間労働へと延長するように求め、これは
ドイツの企業の生産性を上げるためのものである、と述べた。

年金受給者 デモを実施

年金の切り詰めに抗議して、ドイツ各地で数万人の高齢者がデモを
行なった。ミュンヘンの約27,000人の参加者の多くは社会保険協
会Vdkに加入している。抗議集会は、ハンブルク、ベルリン、シュ
トゥットガルトでも行なわれている。Vdkによれば、年金受給者の
多くおよび、慢性疾患の患者および障害者は、最近行なわれた社会
福祉改革で大幅に増えた負担に耐えることができない、とのことで
ある。同協会会長ヒルリンガー派シュトゥットガルトで、今日決め
られたことは、将来の年金受給者にも関ることだ、と強調した。労
働組合は、社会福祉制度の解体に反対する方針で、土曜日にベルリ
ン、ケルン、シュトゥットガルトで行われる大規模な抗議集会に参
加を呼びかけた。




3月30日(火)

アフガニスタン 10年以内に財政的に自立を目指す

(ベルリン)アフガニスタン大統領ハミド カルザイは、同国が10年以内に、世
界各国に財政面で依存している現状から脱却する方針である。アフガニスタンは、
自らの足で立つことを望んでいる、とドイツ首相ゲアハルト シュレーダーとベル
リンで会談した後カルザイは述べた。彼は水曜日にベルリンで始まるアフガニスタ
ン支援国会議でこれに関する計画を発表する予定である、とも述べた。ドイツは長
期的にアフガニスタンを支持する、とシュレーダーは約束した。

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EU共通の亡命政策策定に向けた第一歩

(ブリュッセル)数年間にわたる対立を経て、EUは亡命希望者を
承認するための統一基準で合意した。これにより、非政府組織によ
る迫害の犠牲者もEU内に亡命できることになる。これにはEU加盟
各国内相がブリュッセルで合意した。ドイツ内相シリーは、難民が
社会福祉制度および労働市場に算入する道を、国の水準で定めるこ
とになる、とも発表した。

フェアホイゲン キプロス会談で意見の歩み寄りがあると判断

(ブリュッセル)キプロスの再統一をめぐる話し合いで、意見の歩
み寄りがある、とEU拡大委員会の委員フェアホイゲンは見ている。
EUはすでに、交渉が成果を挙げるよう貢献する準備を行なってい
る、と彼は強調した。スイスのビュルゲンシュトックで、ギリシア
系およびトルコ系のキプロス人の代表が、ギリシアおよびトルコ代
表と共に、国連事務総長アナンが示した同国再統一計画について話
し合いを行なっている。意見一致までの期限は今週の水曜日であ
る。

英国警察 反テロの手入れ

(ロンドン)英国警察の反テロ部隊が、ロンドンで手入れを行な
い、8人の容疑者を逮捕した。容疑者は17歳から32歳の英国国民
で、テロ攻撃の準備をした容疑がかけられている、とスコットラン
ド ヤード広報は発表した。その他、爆発物製造に使われる大量の
化学物質が保管されていた、とのことである。この捜査には約700
人の警官が参加した。




3月31日(水)

アフガニスタン会議 さらなる再建の支援を予告

(ベルリン)ベルリンで開かれているアフガニスタン会議の初日、ドイツ、EU、
日本、米国は、アフガニスタンに対し総額40億ドルを越える再建のための支援を
行なう、と約束した。会議の冒頭ドイツ首相ゲアハルトシュレーダーは、今までの
アフガニスタンの再建の状況を、国際テロ組織との戦いの恒例として取り上げた。
また彼はドイツは長期的に同国を支援して行く、と約束した。アフガニスタン大統
領ハミド カルザイは、同国はようやく再建の緒についたばかりであって、麻薬製
造畑の開墾、各地の軍事的司令官の支配力、安全や産業基盤の欠如などの問題を抱
えている、と述べた。ドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシャーは、世界各国に対
し、9月に計画されている選挙を支援するよう呼びかけた。有権者の登録をすすめ
なければならず、(投票ではなく)賛成の声による選択や流れによる選択が行なわ
れてはならない、とフィッシャーは述べた。
この会議の2日目には56カ国の代表の他、国連、EU、NATO、世界銀行が出席す
る。

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イラクで攻撃 少なくとも9人が死亡

(バグダッド)イラクの首都バグダッドの西側で2件の攻撃があ
り、合わせて9人が殺害された。米軍広報によれば、装甲車に載っ
ていた米兵5人が、エル カリディーヤで道端の爆弾が破裂した
際、死亡した、とのことである。第2の攻撃はわずか数キロ離れた
ファルージャ市で発生した。同地では3台の野戦用車両が攻撃を受
け、米国人3人と外国人の文民1人が死亡した、とも発表した。そ
の後イラク人が、炭化した遺体をファルージャ市街を引き回し、一
部を切断して、橋のところに掲げた。これに対する反応として、米
独政府はこの犯行は恥ずべきものだ、と非難した。

アナン キプロス計画を押し通せず

(ルツェルン)国連事務総長アナンは、キプロスの再統一計画をさ
しあたり貫徹することができなかった。この問題をめぐる交渉は、
1週間にわたってスイスのルツェルン近郊の保養地ビュルゲンシュ
トックで行なわれていたが、大きな成果を挙げることはできなかっ
た、と国連は発表した。代表筋によれば、ギリシア系キプロス人の
指導者パパドプロスは、国民投票を実施するための文書に署名する
のを拒んだ。アナンは、30年に渡って分割されている地中海の島
キプロスを、スイスのような連邦国家にする再統一計画を、提案
し、それに向けて、4月にトルコ系とギリシア系のキプロス人によ
る住民投票をを行なうつもりであった。これがうまくいかない場
合、キプロスのギリシア側の部分だけが5月1日にEUに加盟するこ
とができる。

フランス新内閣

(パリ)フランスは新たな内閣を持つ。地方選挙で保守陣営が敗北
してから3日、大統領シラクは新たな閣僚名簿を承認した。首相ラ
ファラン内閣では、今までの内相サルコジが「特別大臣」として新
たな経済、財政、工業大臣の任に着く。後任の内相には無党派で今
まで外相を務めていたド ヴィルパンが就任する。新外相には今ま
でEUの地域政策の委員であったバルニエが着任する。国防相アリオ
・マリーは留任する。




4月1日(木)

政府 職業訓練の場の分担金に関する決定を行なう

与党社会民主党と緑の党は連邦議会の初めての審議で、計画された職業訓練の場を
確保するための分担金に法律制定に一歩を踏み出した。新たな規定には、全くない
しはほとんど職業訓練を行なっていない事業所は、十分な数の職業訓練の場を持つ
企業に対し分担金を支払うことも含まれている。この新規定に関しては野党キリス
ト教民主、社会同盟および自由党だけではなく、与党社会民主党と緑の党の抵抗が
ある。ラインラント・プファルツ州首相クルト ベックらは、金曜日に行われる連
邦参議院の会議で同州はこれに反対する、と予告した。一方、社会民主党党首で、
国会の会派長フランツ ミュンテフェリングは、この分担金制度を改めて擁護し、
これは16ないしは18歳の時点から生活保護を受け始めないですむようにするため
のもので、この法律が適用されるのは、職業訓練の場があまりに少ない場合だけで
ある、と述べた。

     その他のニュース

金属産業労組 ズィーメンス社でストを行なう可能性

金属産業労組は、機械製造の大企業ズィーメンス社が国内の数千人
分の職場を削減する恐れが高まっていることに抗議する、と予告
し、ストライキを行なう可能性もある。今後行われる可能性のある
解雇の規模に関しては対立する見方がでている。。ズィーメンス社
はハンガリーおよび中国に重点を移すことによって、最大5千人の
仕事がなくなると述べているが、労働組合はその数を1万人以上と
予想している。おもに自動車の下請け会社VDOと家庭用品会社ボッ
シュで解雇が行われるのではないかとの懸念が持たれている。ズィ
ーメンス社によれば、同社は経費節減を行ない、生産拠点の移動を
できるだけ小さいものにする方針である。その際追加賃金なしで、
週40時間労働を導入し、超過勤務手当の引き下げが必要になる、
としている。労働組合は、最大30%になる賃金引き下げは受け入れ
られない、と主張している。

アフガニスタンに長期支援を約束

参加56カ国がアフガニスタンの長期安定を保証して、国際アフガ
ニスタン会議は終了した。各国代表が採択したベルリン宣言には、
同国が自力で安定を確保できるようになるまで、国際部隊は同国に
留まる、と述べられている。この宣言の中で出席国には、アフガニ
スタンの工業振興と新たな政治秩序の確立を押し進めることが義務
づけられており、9月に計画されている選挙がかなり大きな一歩で
ある、と述べられている。アフガニスタン大統領カルザイと独外相
フィッシャーは、この会議は大きな成果を挙げた、と述べた。80
億ドル以上の再建支援が約束されたことは、アフガニスタンを勇気
づけるものだ、とのフィッシャーは述べた。カルザイは参加各国に
感謝し、民主化と法治国家への道をひき続き歩みつづける、と約束
した。

パウエル「米国はイラクから撤退しない」

米外相パウエルは、米国は今後もイラクに軍を駐留させつづける、
と強調した。先日のファルージャで極端な暴力事件後も、米国はイ
ラクから撤退しない、とドイツの放送局に述べた。米国は、こうむ
った損失に耐えることができることを証明する、とも語った。水曜
日にファルージャで起きた攻撃では、米国の文民4人が殺害され、
その後イラク人が焼けこげた遺体を市内を引きずり回した。米国文
民行政官ブレマーは、これに対して断固とした措置を取ると予告
し、文民の殺害の罪を償わせずに放置することはない、と述べた。
米軍の情報では、水曜日にはこのほかラマディ市で自動車爆弾が破
裂し、イラク人6人が死亡、4人が負傷した。




4月2日(金)

マドリード・セヴィリア間の線路で爆弾発見

スペインでは列車に対する爆弾攻撃が未然に防止された後、安全確保の措置がさら
に強化された。内務大臣アンヘル アセベスは、鉄道路線網の上空からの監視は今
後も続行する、と述べた。マドリードとセヴィリアを結ぶ高速鉄道路線で、線路の
横で12キロの爆発物が発見された。当初の情報によればこれは、イスラームのテ
ロリストと見られる人物が3月11日に通勤列車攻撃で使用されたプラスティック爆
弾Goma-2と同じものでできており、発火装置も同じものであった。この路線を用
いた交通は当面停止された。
イタリアでは警察がイスラーム急進派と目される人物の手入れでは、160人を越え
る人々が一時逮捕された。新聞報道によれば、テロ組織アル カイダがローマを破
壊すると威嚇する内容のヴィデオも押収された。

     その他のニュース

米国 報復を予告

米国は同国市民4人がイラクの蜂起勢力の拠点ファルージャで殺害
されたことに対して、報復を行なうと予告した。副外相アーミテイ
ジは、遺体を冒涜したことに対する解答は、目に見える形で行な
う、と予告した。水曜日にファルージャで起きた事件は、イスラー
ムの教えにかなうものではない、とも述べた。米国の安全確保の企
業の従業員4人が、自動車に対する攻撃で死亡していた。その後イ
ラク人は遺体を切断し、町のあちこちを引き回した。一方イラクで
は金曜日に新たな攻撃がおこり、合わせて6人が殺害された。

米国 NATOにイラクでの活動を要請

米国は、イラクでNATOが新たな役割を果たすことに賛成した。米
外相パウエルは、NATO加盟各国の外相とブリュッセルで会談し、
6月末に行われるNATO首脳会談までに、イラクでNATOが活動す
る可能性を検討するように求めた。独外相フィッシャーは、ドイツ
はイラクには軍事的に関ることはないことを明らかにした。一方
NATO加盟国外相会談の場を利用して、エストニア、ラトビア、リ
トアニア、スロヴァキア、スロヴェニア、ブルガリア、ルーマニア
の加盟が実施された。これによりNATOはロシア国境まで拡大し
た。ロシア外相ラヴロフは、NATO・ロシア評議会で、安保政策で
密接な協力をするよう呼びかけた。

シュレーダー プーチン訪問

ロシア大統領プーチンによれば、ロシアはNATOおよびEUの東方拡
大に関して何の心配もしていない。独首相シュレーダーとモスクワ
で会談した後プーチンは、ロシアはこれに関する懸念を表明したこ
とはない、と述べた。シュレーダーは、ロシアの安全確保に関する
利益は極めて慎重に扱わなければならない、と述べた。また彼は
EUとロシアの関係に関する独仏の提案は、5月1日のEUの東方拡大
後に行なう、と予告した。




4月3日(土)

社会福祉の削減に大規模な抗議

(ベルリン)ベルリン、ケルン、シュトゥットガルトで約50万人が連邦政府の社
会福祉改革に反対してデモを行ない、抜本的な政策の転換を求めた。ベルリンで開
かれた締めくくりの中央集会で、ドイツ労働組合連盟会長ミヒャエル ゾマーは、
連邦政府は社会福祉を削減していると非難し、政府と戦って行く、2010年行動計
画の土台には労働組合との連帯が含まれていない、と述べた。金属産業労働組合会
長ユルゲン ペータースとver.di会長フランク ブシルスケも、改革の方針に対し
法廷に持ち込むと述べ、さらに使用者側と野党の計画も批判した。この不敬者の連
合が並べ立てているものは、社会福祉国家に対するむやみやたらの攻撃である、で
あるとペータースはケルンで述べた。この抗議は、労働組合の「全ヨーロッパ行動
日」の一環であった。ドイツ労働組合のほか、教会および左派陣営の社会福祉同盟
も参加を呼びかけていた。

     その他のニュース

使用者側および野党 社会福祉削減に対する抗議を批判

(ベルリン)使用者側と野党は、社会福祉削減に対する抗議を批判
した。使用者連合会長フントは、今回の抗議は国の要求を無視して
おり、労働組合の改革阻止の姿勢は国の未来を危険にさらすもの
だ、と述べた。キリスト教社会同盟党首シュトイバーは、社会民主
党と緑の党に対する抗議は理解できるが、国の問題点を解決するこ
とはない、と述べた。自由民主党党首ヴェスターヴェレは、これは
社会福祉の市場経済に欠かせない改革に抵抗するものであるため、
多くの労働組合員が被雇用者側を裏切ることになっている、と述べ
た。批判は社会民主党からも出ている。同党主ミュンテフェリング
は、抗議集会後、労働組合に具体的な解決案を呈示するよう求める
と同時に、改革政策を続行する、と予告した。

ノルトライン・ヴェストファーレン州 労働時間延長に賛成の方針

(デュッセルドルフ)バイエルン州に続いて、ノルトライン・ヴェ
ストファーレン州は、公勤務従事者の労働時間をかなり延長する方
針である。5月から新たに雇用される被雇用者は週41時間労働の契
約を結ぶことになる、と大蔵大臣ディークマンは経済新聞に述べ
た。同州は上級公務員に関しては、1月からすでに週の労働時間を
41時間に増やしている。今までは週38.5時間労働であった。3月
末に両州はこれに関連する労働契約を結ぶと通告していた。

スペイン 安全対策を強化

(マドリード)鉄道線路ぎわで爆弾が見つかった事件を受け、スペ
インの安全確保のための準備対策はさらに強化された。特に鉄道網
はヘリコプターも使って監視する。マドリードとセヴィリア間の高
速鉄道の運転は再開された。この路線の近くで約10キロの爆薬が
金曜日に発見されていた。内相アセベスによれば、3月11日のマド
リードの通勤列車に対する攻撃で使用されたのと同じ爆薬が使用さ
れた、とのことである。一方スペインの新聞報道によれば、テロ組
織アル カイダは、外交施設を攻撃するとしてスペインを威嚇し
た。また南フランスで警察は、バスク分離派組織ETAの指導者で行
方を追求されている人物の1人を逮捕した。彼は「モブト」という
偽名を名乗り、いくつかの攻撃に関与したとされている。




4月4日(日)

イラクのシーア派の抗議行動で死傷者発生

(バグダッド)イラクではナジャフ市でシーア派が抗議行動を行なうさなか、スペ
インが指揮する旅団の兵士が群集に向かって発砲し、当局の情報では少なくとも
25人が死亡、約200人が負傷した。急進派シーア派の指導者ムクタダ エル サ
ドルの支持者数千人が、スペイン軍の本部に押し寄せ、衝突が発生した。目撃者に
よれば、群集が投石を行なったところ、兵士が発砲した、とのことである。
西イラクの州アンバルでは、反乱勢力の攻撃があり、米軍の海兵隊の2人が死亡し
た。アンバルは米軍が指揮するイラク占領軍に反対する勢力の拠点である。

     その他のニュース

マドリード攻撃の犯人と見られる人物死亡

(マドリード)死者191人を出したマドリード攻撃から3週間、ス
ペイン捜査当局によれば、この犯行の大筋が解明された。黒幕と見
られる35歳のチュニジア人と、その他3人の行方を追求されている
テロリストは、土曜日午後の警察の手入れの際に爆死した、と内相
アセベスは発表した。このテロ組織はこれによって組織の中心が破
壊されたことになる、とのことである。この男たちは、警察が逮捕
しようとした時、マドリード郊外の住居に潜伏していた。特殊部隊
が攻略した際に、彼らは爆発物に点火し、警官1人が死亡した。

国連和平部隊 コートディヴォアールへ

(アビジャン)国連は西アフリカのコートディヴォアール共和国で
の和平部隊派遣を開始した。約1,300人の兵士が、国連の作戦
MINUCIにしたがって活動を開始した。国連軍の第一陣は主として
西アフリカ経済共同体ECOWASの兵士からなっており、すでに同
国に駐留していた。国連の派兵は同国北部の反乱勢力と南部の大統
領軍の間の戦闘を食い止めることになっている。7月までこの部隊
はセネガルの将軍アブドウライェ ファルの指揮の下で、最終的に
は6,240人規模に達することになっている。国連安保理はこの作戦
を2月下旬に全員一致で採択していた。この作戦は当面2005年4月
までの期限つきである。

過ぎ越しの祭りを前に安全対策強化

(エルサレム)ユダヤ教の過ぎ越しの祭りを直後に控えて、イスラ
エルでは安全確保の対策がさらに強化された。軍ラジオの報道で
は、特に西ヨルダンランドの入植地周辺の軍が強化された。秘密情
報部には、攻撃計画を示す多くの情報が寄せられている、とのこと
である。トゥルカレム難民収容所では、パレスチナ人の攻撃犯の家
をイスラエル軍が破壊した。ハマスの活動家は金曜夜、イスラエル
人入植者1人を射殺していた。その直後、この犯人は兵士によって
殺害されていた。



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