5月24日〜5月30日のドイツのニュース



5月24日(月)

国連安保理 新イラク決議を議論

米英は国連安全保障理事会に、イラク新決議案を提出した。この提案には、政治権
力をイラク政府に6月30日に移譲した後も、占領軍は期限を定めず同国に留まるこ
とが含まれている。国連安保理の他の13カ国は慎重な態度を取っている。ドイツ
国連大使グンター プロイガーは、この決議案をよい議論の叩き台である、と評し
た。他の外国艦たちは、イラク特別使節ラクダル ブラヒミの報告がでるのを待ち
たい、と述べた。
米国大統領ジョージ W. ブッシュは、月曜夜に全国放送されるテレヴィ演説で、イ
ラクに対する今後の計画を提案する方針である。

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バグダッドで爆発事件死者4人 シーア派民兵との戦闘

イラク地下組織の戦闘員と見られる榴弾による攻撃が、バグダッド
の米軍本部近くで行なわれ、4人が死亡した。犠牲者の2人は、英
国人文民である、彼らの乗っていた自動車に榴弾が命中した、と英
国外務省は発表した。他の2人の死者の国籍は不明である。一方急
進派シーア派の説教師エル サドルの民兵と、米兵がバグダッド郊
外とクファ市で戦闘を行ない、米軍の発表では、先週末からだけで
約60人のイラク人が殺害された。

イスラエル軍 ラファから撤退

イスラエル軍は、ガザ地区南部にあるパレスチナ人難民収容所ラフ
ァへの大規模な攻勢を、開始から6日後に終了した、との情報があ
る。すべての兵士と戦車は撤退した、と軍広報が発表した。軍事作
戦が終了したのか、撤退は一時的なものなのかは不明である。国際
的に厳しい批判を受けたこの侵攻の間に、少なくとも42人のパレ
スチナ人が殺害された。パレスチナ側の代表は、イスラエル軍は荒
廃した景色を残し、少なくとも100件の家が破壊され、この地方の
生活環境が大きな被害を受けた、と述べた。

シュレーダー ケーラーと協力関係を築く

連邦首相シュレーダーは、次期連邦大統領ケーラーと、円滑な協力
関係を築けるものと見ている。彼は保守派の大統領、つまり1998
年から1年間ヘルツォークと協力しあった経験がある、これはケー
ラーとであっても多分同じである、とベルリンで開かれた海外記者
団の記者会見で述べた。キリスト教民主、社会同盟と自由民主党が
指名した産業の専門家、ケーラーは日曜日に開かれた連邦集会で、
対立候補ゲズィーネ シュヴァンを破って、7月1日に現大統領ラ
オの後継者となる。シュレーダーは、ケラーが改革の政策に対して
述べた内容を歓迎すると同時に、ケーラーは党利のための道具にな
ることはないだろう、と述べた。ケーラーは選挙での勝利後、ドイ
ツの改革をさらに進めるよう求めていた。




5月25日(火)

移民法をめぐる対立 解消へ

数年に渡る対立を経て、政府と野党は、共同で策定している移民法で基本的に合意
した。連邦首相ゲアハルト シュレーダーは、キリスト教民主同盟党首アンゲラ 
メルケルとキリスト教社会同盟エドムント シュトイバーとの首脳会談語、政治的
合意が成立した、と述べた。新たな法律は、移住に関する全般的な調整を行ない、
労働市場の情勢に柔軟に対応するするものである、とも述べた。また首相によれ
ば、合意は安全確保を行なうことも目標としており、これによって、急進派である
との容疑をかけられた外国人は今後は、事実に基づいて危険が予測されることを理
由として、国外退去が命じられうることになっている。メルケルとシュトイバー
は、目標としていた譲歩が引き出せたことに満足を示し、政府と6月30日までに共
同でこの法案の仕上げを行なう、と述べた。

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計画中のイラク決議に批判的な反応

イラク新決議の米英案は、仏、露、独各国からは批判的に受け止め
られている。仏大統領シラクは、これは議論のよい叩き台である、
と述べたものの、独外相フィッシャー同様に、修正を求めた。今後
のイラク政府は、何よりも国内の安全のために明確な権限を持たな
ければならない、とも語った。ロシア外務省からも、この決議案は
多くの問題点に応えていない、との声が出ている。米英は月曜日に
国連安保理に決議案を提出していた。これによれば、6月末に予定
されている権力の移譲後も、占領軍は無期限でイラクに駐在するこ
とになっている。

イラクの米軍 逮捕者の解放を予告

米軍は今週中にも、最大600人のイラク人逮捕者を問題となってい
る刑務所アブ グライブから釈放する方針である、と米旅団長キミ
ットは発表した。米大統領ブッシュは、収容所を取り壊すと予告し
たが、これはイラクでは批判を浴びている。バグダッドではこの決
定は将来のイラク政府が下すべき決定である、と言われている。人
権団体アムネスティ インターナショナルも、この取り壊し計画を
批判している。これによってサッダーム フセイン体勢による拷問
の証拠が失われる、と同組織広報アブドゥル サラム サイド ア
ーメドはドイッチェ ヴェレのインタヴューに答えた。

米国イラン最高指揮官交替

イラクの米軍の最高指揮官の将軍サンチェスは、交替の時期である
夏にこの職から離れる、米国大統領ブッシュは発表した。サンチェ
スは、ずば抜けた仕事を行なった、とブッシュは述べた。国防省
は、この交替は米兵によるイラク人逮捕者の虐待をめぐる事件とは
関係ない、と発表した。軍法会議は、サンチェスが虐待について知
っており、逮捕者の尋問の際にその場に居合わせた、との嫌疑をか
けた。サンチェスはこれに反論した。




5月26日(水)

メティン カプラン ケルンで逮捕

(ミュンスター)ドイツで「ケルンのカリフ」と知られているイスラーム指導者メ
ティン カプランは、裁判所の決定に従って、トルコへと国外追放されることにな
った。連邦政府は、事前に裁判によって国外追放を禁止することに反対して訴えを
起こしていたが、ミュンスター上級行政裁判所は、これを適正である、と判断し
た。ただし同裁判所の裁判官たちは、この判決に反対する反対意見もはっきりと認
めていた。そのすぐ後、ケルン市は急進派のメティン カプランを逮捕した、と同
市広報は発表した。トルコはかなり以前から、51歳のカプランの引き渡しを求め
ており、彼を反逆罪で訴える方針である。9月にはトルコ指導部は、ドイツ政府に
対して公正な裁判を行なうことを約束していた。

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シリー 移住法に緑の党を巻き込む方針

(ベルリン)連邦内相シリーは、移住法を作成するにあたって緑の
党を蚊帳の外に置かない方針である。社会民主党と同じ投票をする
のは当然である、とシリーは述べた。この法案の文言を取りまとめ
るのに直接参加していない緑の党内部には、不満がくすぶってい
た。シリーはザールラント州首相ミュラー(キリスト教民主同盟)
およびバイエルン州内相ベックシュタイン(キリスト教社会同盟)
と6月末までに、文言を取り尼止める方針である。火曜日には政府
と野党の間で妥協点が見つかったが、これは主として、急進的な外
国人に対して今後はより容易に国外退去が命じられるという内容で
ある。その他高い技能を持つ専門家の募集禁止措置が廃止される。

シュレーダー ポーランドに譲歩を要請

(ワルシャワ)連邦首相シュレーダーはポーランドに対して、将来
のEU憲法をめぐる対立で、妥協を行なう余地を持つよう再び求め
た。ポーランド政府も交渉の中で変化しなければならないし、ヨー
ロッパには、EU首脳会談で2度、憲法を不成立にさせる余裕はな
い、と彼はワルシャワで語った。首脳会談を3週間後に控え、国内
の政治情勢が不安定であるポーランドが、首脳会談を不安定に指せ
る要因になりうる、ということをシュレーダーは認めた。現在首相
を務めるベルカは妥協する意向を示しているが、5月上旬に国会の
信任を得ることができなかった。

連邦議会 スーダンの支援組織の受け入れを要請

(ベルリン)連邦議会は、スーダン政府に対して、合意した停戦を
遵守し、支援組織が障害なく被災地域ダルフルに入ることができる
よう措置を講じるよう求めた。スーダン西部では、10年前に起き
たルワンダの悲劇と同じ規模の災害がおこる可能性がある、と開発
支援大臣ヴィークツォレック・ツォイルは述べた。国会議員たち
は、同国政府が大規模な追放政策を取っていることを非難した。ド
イツ世界飢餓支援は、数週間に渡ってスーダン政府と交渉を行なっ
て、食料品をダルフルの難民に分配する許可を得た。この活動は
6月1日にも始められる可能性がある、と同支援組織は述べた。




5月27日(木)

イスラーム教徒の指導者カプランに対する拘禁命令 取り消し

(ケルン)イスラーム教徒の指導者メティン カプランに対する拘禁命令は、ケル
ン市の申し立てを受け、撤回された。同時に、水曜日午後から行方を隠している
51歳のカプランに対する捜査がヨーロッパ全体で中止された。これに先立ちケル
ンの行政裁判所は、「ケルンのカリフ」を自称する彼は、今後2カ月には追放され
ることはない、との決定を下していた。同法廷は、カプランの弁護士の緊急動議に
同意した。
この弁護士はこの緊急動議によって、ミュンスター上級行政裁判所が水曜日に出し
た判決が効力を持つ前に、前科を持つカプランの国外追放を阻止するつもりであ
る。ミュンスターの同裁判所の裁判官たちは、国外追放は認められる、との判断を
下していたが、修正の可能性を残していた。トルコでカプランは、反逆罪の容疑で
裁判を受けなければならない。

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連邦議会 国防軍のコソヴォ派兵延長を承認

(ベルリン)連邦議会は多数の賛成で、コソヴォ保護部隊の委託を
1年間延長した。これは国防軍のコソヴォ派兵の延長に賛成したこ
とになる。政府の動議に対し、582人の国会議員のうち574人が賛
成し、反対派7人、保留1人であった。国防相シュトルックは議会
で、国際保護部隊がコソヴォに存在していることが、3月の騒乱後
の現時点では、絶対に必要である、と述べた。国連の情報によれ
ば、この騒乱で32人が殺害され、セルビアの飛び領土にある百軒
以上の家が破壊された。ドイツは、派遣国中最大の3,900人の兵士
を、アルバニア人が多数派を占めるセルビアのこの州に送ってい
る。

シュレーダー メキシコ公式訪問

(メキシコ市)独首相シュレーダーは、メキシコ訪問の一環とし
て、大統領フォックスと会談した。会談の議題は、両国関係が抱え
る問題と、両国の経済協力であった。この他に両者は、国連改革と
国連安保理での協力について話し合う方針であった。シュレーダー
が首相になってからメキシコを訪れるのは、2002年に続いて2回
目である。両国は、密接な経済、政治、文化の交流を維持してい
る。ドイツは、メキシコにとって3番目に大きい貿易相手国であ
り、EU内部では最大の取り引き国である。

連邦議会 移住法に関する譲歩を広く支持

(ベルリン)社会民主党、自由民主党、キリスト教民主、社会同盟
の連邦議会の各会派は、移住法に関する妥協を承認した。社会民主
党党首ミュンテフェリングは、同会派内部ではこの合意に広い範囲
の支持が得られた、と述べた。キリスト教民主、社会同盟の交渉の
代表である、ザールラント州首相ミュラーは、この結果は合理的な
基盤になる、と評価した。急進派の外国人の国外追放を今後はより
容易に行なえるようになる、と言う点が妥協の中心である。一方緑
の党の会派副代表シュトーレベレは、この法律の文章を作るにあた
っては、緑の党の党員が1人参加する必要がある、と要求した。さ
らに彼は、計画中の規則に関する照会には、憲法擁護庁の承認が得
られないだろう、との見通しを語った。




5月28日(金)

カプラン 滞在の権利を求めて戦う

(ケルン)行方を追求されているイスラーム教の指導者メティン カプランは、弁
護士を通じて自宅に戻ったと報告し、滞在の権利を求めて闘争を行なう。暗殺を命
じた前科を持つ説教師である彼は、弁護士を通じて、ドイツ連邦共和国に滞在する
ことを容認するよう申し入れた。行政裁判所が少なくとも2カ月間の国外追放措置
の停止を決定しているため、ケルン市はこの申し入れを認めざるをえない。カプラ
ンに対する拘禁命令はすでに木曜日夜に破棄されていた。連邦内務大臣オットー 
シリーは、カプランを早期にトルコに追放するよう求めたが、ただしその際には権
利と法律が尊重されねばならない、とも述べた。

     その他のニュース

イラク行政評議会 首相人事で合意

(バグダッド)イラクに対する権力の移譲まで1カ月強、行政評議
会は誰を首相にするかで合意した。評議員の情報によれば、シーア
派のイヤド アラウィが、移行政権の首相に就任する。アラウィは
この委員会に属しており、安全確保の問題を担当している。国連イ
ラク特使ブラヒミは、この指名を尊重する、と述べた。アラウィ
は、以前は元独裁者サッダーム フセインのバース党の一員であっ
たが、70年代初めにサッダームと袂をわかって、国外に出ていた。
1990年に彼は他の体勢批判者とともに、「イラク国民同盟」の組
織を設立したが、これは西側の秘密情報部の支援を受けた。米国政
府はアラウィの指名に関しては慎重な態度を取っている。これは多
くの人事に関する提案のうちの1つである、と大統領府広報は述べ
た。

NATO集会 アフガニスタン情勢を憂慮

(ブラスティラヴァ)NATOの議会集会は、アフガニスタンでの作
戦活動が失敗に終わる可能性がある、と警告した。NATO加盟諸国
は、9月に計画されている選挙の安全を確保するために、同国には
さらに部隊と装備を送る必要がある、と同集会議長ベロイターは、
スロヴァキアの首都ブラスティラヴァ出開かれている会合の冒頭で
述べた。特に必要なのはヘリコプターで、タリバンおよびアル カ
イダの戦闘員からの攻撃が行われることを覚悟しなければならない
からである、とも述べた。また、NATO加盟国の多くが義務を果た
していない、とも述べたが、どの国かは言及しなかった。この会議
のその他の議題は、イラクの再建とテロ組織との戦いである。合わ
せて約300人の代表がヨーロッパと北アメリカから参加している。

EU・ラテンアメリカ首脳会談 メキシコで開始

(グアダラハラ)メキシコ大統領フォックスとEU評議会議長アハ
ーンは、メキシコの都市グアダラハラで、3度目となるEU・ラテン
アメリカおよびカリブ海諸国の首脳会談の開会を宣言した。重要な
問題は、両地域の社会的不均衡と国連改革である。この会議には合
わせて58の政府が代表を送っている。夜には取りまとめの声明が
採択されることになっている。アルゼンチン大統領キルチネルとキ
ューバ元首で党首を兼ねるカストロは、直前になって出席を取りや
めた。独首相シュレーダーは、木曜日からメキシコを公式訪問中で
ある。




5月29日(土)

サウジ・アラビアで攻撃 死者少なくとも10人

(リヤド)サウジアラビアの石油都市エル ホバルで、イスラーム急進派によるも
のとみられる攻撃が行なわれ、少なくとも10人が死亡した。その他、人質に取ら
れたが、その人数は不明である。サウジ・アラビア皇太子アブダラは、現在急進派
との交渉を行なっている、と発表した。攻撃を起こした者たちは、人質と一緒に外
国人向けの住居用施設にたてこもっている。警官数百人がこの施設を取り囲んでい
る。この建物の管理者は、人質は約50人である、と述べた。米国は米国人に対し、
サウジ・アラビアから退去するように呼びかけた。サウジ・アラビアは、世界最大
の石油産出国である。多くの西側の石油企業は同国に従業員を送りこんでいる。イ
ンターネットを通じて、アル カイダがこの事件の犯行声明を出した。

     その他のニュース

イラク移行政府に対する決定が待たれる

(バグダッド)イラクの移行政府の結成に関する決定が、間もなく
出される。土曜日中か遅くとも日曜日には閣僚が発表されるものと
見ている、と統治評議会のクルド人評議員であるオトマンが通信社
に語った。大統領職には、現在統治評議会議長をつとめるグハシ 
エル ヤワルとスンニ派のアドナン パチャツィの間で議論になっ
ている。金曜日には、統治評議会はスンニ派の政治家イヤド アラ
ウィを新首相に任命していた。閣僚人事は、アラウィ、米国文民行
政官ブレマーと国連イラク特使ブラヒミの間で話し合われている、
ともオトマンは述べた。「ニュー ヨーク タイムズ」とのインタ
ヴューでブラヒミは、アラウィの首相指名を歓迎し、移行政府の結
成に関して、自分には裁量の余地はない、と述べた。

停戦 さらに危うくなる

(バグダッド)停戦に関する合意が結ばれたにもかかわらず、米兵
とシーア派の蜂起勢力は、クファ市で2日続けて戦闘を交わした。
目撃者の話によれば、急進派シーア派の指導者エル サドルの支持
者は、モスクから米軍の基地に向けて榴弾を発射した、とのことで
ある。金曜日にはナジャフとその郊外で戦闘があり、イラク人5人
が殺害された。米軍と蜂起勢力はいずれも、停戦を破ったのは相手
側である、と非難しあっている。イラク北部の都市キルクークで
は、現地の市民の自警団の隊長他3人が、車に乗っていたところを
射殺された。

EU・ラテンアメリカ首脳会談 イラク人虐待を非難

(グアダラハラ)ラテンアメリカ諸国とEU加盟諸国政府は、イラ
ク人逮捕者の虐待を非難した。イラク人逮捕者に対する虐待があっ
たことを示す最新の証拠には愕然とするばかりである、とEU・ラ
テンアメリカ首脳会談終了時点での声明で述べられている。ただし
米国にこの虐待の責任がある、とは声明の中では直接名指しで述べ
られてはいない。米国のキューバに対する禁輸措置に対する非難に
関しては、ラテンアメリカ諸国とEUは、メキシコの都市グアダラ
ハラで開かれている今回の会合では、合意に達しなかった。そのた
め計画されていた一節は、この声明から抹消された。今回で3度目
となるEU・ラテンアメリカ首脳会談には、独首相シュレーダーを
含め、58カ国の政府代表が出席した。




5月30日(日)

サウジ・アラビアの人質事件 暴力により解決

(リヤド)サウジ・アラビアのテロ事件とその後に起きた人質事件で、正式発表に
よれば、22人が死亡した。同国内務省は、ヨーロッパ人3人、米国人1人を含む多
くの外国人が殺害された。同省によれば、犯人のうち1人を逮捕できた。他の3人
は逃走した。
石油産業の都市ホバルの外国人用の住宅地域では土曜日に、イスラーム急進派と見
られる者たちが約50人の人質をとって住居の中にたてこもった。日曜日午前中
に、特殊部隊がこの住居に突撃し、人質事件を暴力を用いて終わらせることに成功
した。インターネット上では、テロ組織アル カイダが出したとされる犯行声明が
公表された。

     その他のニュース

外務省 安全対策を強化

(ベルリン)外務省は、サウジ・アラビアでの人質事件をきっかけ
に、同国の安全確保のための指示を強化した。外務省の声明の中で
は、サウジ・アラビアへの得に必要がない旅行は断念するように、
と述べられている。サウジ・アラビア滞在の際には、旅行者は最大
限の注意を働かせるように、とも述べられている。英国も、新たな
テロ攻撃が行われる可能性がある、と警告した。

シャローン 撤退計画に関する投票延期

(エルサレム)政府内での主導権争いが行なわれているため、イス
ラエル首相シャローンは、みずからの撤退計画に関する閣僚の投票
を延期した。ガザ地区のユダヤ人入植地からの撤退をめぐる議論
は、来週まで続行される、と彼は述べた。イスラエルのラジオは、
必要な場合には閣僚を解任しても、シャローンは自分の計画を守る
方針である、と報じた。彼がもともとたてていた撤退計画は、5月
上旬に彼が属しているリクード党内部の投票で否決されていた。練
り直した文言は、入植地からの段階的な撤退を含んでいるが、撤退
はいつでも中止できるようになっている。

ハマースの指揮官 イスラエルの攻撃で死亡

(ガザ市)イスラエルの空爆で、急進派イスラームの組織ハマース
の幹部が再び殺害された、とパレスチナ側は発表した。日曜日の午
前、ガザ市で行なわれたミサイル攻撃では、このほかハマースの指
揮官の随行員と通行人が死亡した、と目撃者は伝えている。この攻
撃は、多くの急進派が暮らしているとされるザイトゥン地区で起き
た。



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