７月５日〜７月１１日のオーストリアのニュース
７月５日（月）
国外ニュース
スロヴェニア外相ルーペル 解任
スロヴェニア国会は、外務大臣ディミトリ ルーペルを昨日予想通
り解任した。。50人の議員が賛成、22人が反対した。投票が行な
われた時、90人の議会のうち、出席していたのは75人だけであっ
た。8時間を越える議論の末、政府の過半数が、首相アントン ロ
ープの提案を支持した。与党の3つの政党の他、野党の中小政党
「若者党」と「スロヴェニア国民党」も解任に賛成した。
国内ニュース
ツィルク シュッセルの兵役期間短縮を歓迎
国防軍改革委員会の議長ヘルムート ツィルクは、連邦首相ウォル
フガング シュッセル（国民党）が2006年から兵役期間を6カ月
に短縮すると発表したことを歓迎した。同委員会は、この短縮を
2007年から行なう、と提案していた。「早期に実施すれば、それ
だけよい」と新聞に彼は述べた。そのための条件として、兵員削減
が組織運営上有効なものとなることを挙げ、つまり訓練の改革が行
われなければならない、と述べた。「これは善意で行われることだ
と思っている」とも語った。社会民主党と緑の党との意見の違いを
見せるための選挙戦用の冗談ではない、と彼は見ている。
７月６日（火）
国外ニュース
EU テロとの戦いの調整に尽力
EUの5大国ドイツ、フランス、英国、イタリア、スペインの内務大
臣は、国際テロ組織との戦いをより効率的に行なうべく調整するこ
とに賛成である、と述べた。今後は特に、ヨーロッパ各国の法体系
を整合的なものとし、身分証明文書に生物測定学に基づいた特徴を
記載する、と英国北部の都市シェフィールドで行なわれた2日間の
会合後、発表した。各国の警察は、密接に協力し、欧州警察機構は
次の機会には、技術的により優れた武器を装備することにする、と
も述べた。この提案は7月19日に行われるEU加盟全25カ国の内
相、法相会談で議論されることになっている。その他各大臣は、指
紋やその他の生物測定学に基づいた情報を効果的に集めるように求
めた。英国内相デイヴィッド ブランケットは、EU全体で遺伝子
情報登録所を作るように求め、将来世界的にこの情報を集められる
ようにしたい、と述べた。
国内ニュース
ブルクシュタラー 小規模商店の24時間営業に賛成
商店の営業時間をめぐる議論で、ザルツブルク州首相ガービ ブル
クシュタラー（社会民主党）は、新たな提案を行なって、注意を喚
起した。彼女は、店主とその家族だけで経営している小規模な商店
は、自分の都合で店を開けておけるようにすることを望んでいる。
「大きな商店が小さな商店を食いつくしているので、小規模商店を
法的に優遇するべきだと思う。その商店で雇用している人がいるか
どうかが、小規模商店の線引きの基準にしたい。家族の生活等に与
える利益があることでこれは正当化できると思う」とも述べた。
７月８日（木）
国外ニュース
米政府 テロ攻撃が行われる可能性があると警告
米祖国防衛庁は昨日、急進派イスラーム教とによる攻撃が行われる
危険性がある、と警告したが、詳細を述べることもなく、またテロ
の警戒体勢の強化も行なわなかった。過去数年分の証拠が集められ
た、と祖国防衛大臣トム リッジは述べた。「アル カーイダが、
民主化を阻止するために、米国内で大がかりな攻撃を計画してい
る、との信頼できる情報が複数ある」とも述べた。米国政府は数ヶ
月前から、11月の大統領選挙の前に、急進派組織が攻撃を行なう
可能性がある、と警告していた。
国内ニュース
鉄道社長の後継人事 経営会議紛糾
新会計検査院長官に選ばれたヨーセフ モーザーの後を引き継い
で、オーストリア連邦鉄道の社長が公募される。これは連邦鉄道持
株会社の経営会議が昨日決定した。これ以上の人事に関する決定は
行われなかった。激しい議論の末、労働組合の代表は、役職が独占
されていることに抗議をして、断固会合から退席した。出資社側の
代表2人も欠席したため、同会議はこの直後、決定する権限を失っ
た。
７月９日（金）
国外ニュース
ポルトガル 保守派が組閣
ポルトガル首相ジョゼ ドゥラン バローゾが、EU委員会議長に
就任したことを受け、与党である保守派の連立政権は、社会民主党
を軸に後継者を決めることになっている。野党社会党が激しく選挙
実施を求めたが、大統領ジョルジェ サンパイオがこの決定を昨日
午後下した。それに対して社会民主党は、バローゾの交代後も新た
な首相を自分たちが決める、と主張した。もっとも有力な候補者は
リスボン市長ペドロ サンタナ ロペスである。彼は右派自由主義
の社会民主党党首としてもバローゾの後継者となったが、陣営内部
では異論はなかった。「国会の多数が得られる可能性があるので、
新内閣の組閣を決意した」と彼は述べた。辞任するバローゾは、こ
のような状況では選挙の早期実施を行なうと宣言するのは異例であ
ると述べていた。
国内ニュース
年金の収支安定化にむけ円卓会議
年金の収支均衡を図る会議が昨日行なわれ、大幅な意見の接近が行
なわれた模様である。交渉担当は今までの成果を携えて会議に参加
している、明日には会議の成果が発表されるかもしれない、と工業
会議議長クリストフ ライトルは午後に述べた。確かな筋の情報で
は、最近まで特に、社会民主党を同じ船に乗せるのに困難が合っ
た、とのことである。同党の賛成がなければ、オーストリア労働組
合連合はこの法案を支持しないと見られている。社会福祉大臣ヘル
バート ハオプト（自由党）は長期間の交渉後、「成果は私たちが
疲れ切ったということだけだ」とだけ述べた。
７月１０日（土）
国外ニュース
最終通告再び フィリピン人人質はまだ解放されないままか
現在のところイラクで誘拐されたフィリピン人の命運は、不確実な
ままである。フィリピン政府によれば、彼は昨日解放されたとのこ
とであるが、人質犯側は新たな最終通告を突きつけた、とテレヴィ
局は報じている。フィリピン政府が、その協力者を7月20日までに
イラクから退去させなければ、このトラック運転手を斬首する、と
の犯人側の声明をアル ジャジーラは伝えている。「人質はまだ確
保しており、イスラームの捕虜として遇されているが、それはフィ
リピンの最後の兵士が7月20日までにイラクを去る場合のことであ
る。もしこれが守られなければ、彼は処刑される」と述べられてい
る。
国内ニュース
年金の収支安定案 最終局面に
計画中の年金制度の収支安定化案は最終局面に入った。政府と労使
双方は、日曜日さらに円卓会議を行ない、合意に達するべく努力す
る。金曜日に行なわれた会談で既に、意見は大きく接近していた。
交渉に参加している人たちは、今までの交渉の成果をそれぞれの陣
営に持ち帰るつもりであった。どの点に関して合意可能なのかは、
今のところ公表されていない。65歳で年金の受給を開始し、45年
間掛け金を払いつづけた場合、今後は平均収入の80%が年金とな
る、という点では対立は以前から生じていなかった。連邦首相ウォ
ルフガング シュッセルは、施行日以降に55歳までの人はすべて
新年金制度に加入することになる、と予告していた。
７月１１日（日）
国外ニュース
イスラエルの隔離壁 シャローンは建設続行を命令
国際法廷が違法だと判断したにもかかわらず、イスラエル首相アリ
エル シャローンは、西ヨルダンランドに建設を進めているイスラ
エルの隔離壁のさらなる拡張を命じた。日曜日政府の閣僚と話し合
いを行なった後シャローンは建設作業の続行を命じた、と政府代表
は述べた。国際法廷は金曜日に、この壁は違法である、と判断し、
撤去するよう求めた。シャローンは同時に国際法廷に激しい非難を
行なった。国連による西ヨルダンランドの隔離壁に関するこの判断
は、世界各地で行なわれているテロとの戦いにとって「顔面への一
撃」である、と彼は述べた。
国内ニュース
兵役代替役務改革 正式に開始
連邦首相府は今日、兵役代替役務の改革に向け動き出す。連邦首相
ウォルフガング シュッセル（国民党）は、午後に赤十字会長のフ
レディ マイアーに、兵役代替役務改革会議の議長を勤めるよう正
式に委託する。兵役が現在の8カ月から、2006年には6カ月に短縮
されることになったため、兵役代替役務も同じように短縮される計
画である。同改革委員会の設置は先週火曜日の閣議で決定された。
マイアーを議長として、20から30人の専門家が今後兵役代替役務
をどうするか、話し合いを行なうことになっている。