7月19日〜7月25日のオーストリアのニュース



7月19日(月)

     国外ニュース

シラク「シャローンはフランスでは歓迎されない」

イスラエル首相アリエル シャローンの、フランスは反ユダヤ主義
的である、との発言を受け、フランス大統領ジャック シラクは、
シャローンの訪問を断った。シラクはシャローンに文書で、イスラ
エル首相はフランスでは歓迎されない、と伝えた、とイスラエルの
テレヴィ局が昨日シラクの手紙の引用として報じた。「この訪問に
関連して数週間接触を持った結果、訪問は不可能であり、あなたの
発言のため、あなたは歓迎されません」ともシャローン宛ての文書
では述べられている。イスラエル外務省広報は、「親書」に関して
論評はしない、と述べた。シャローンは日曜日に米国のユダヤ人集
会で、フランスで暮らしているユダヤ人に、犯ユダヤ的な事件が続
発しているため「早急に」フランスを出国するよう呼びかけてい
た。フランス外務省は、この発言を「容認できない」として退け、
釈明を求めていた。月曜日シャローンの報道官は、この発言を相対
化して、シャローンの発言は誤解された、とパリの民放で述べた。

     国内ニュース

EU委員会 反差別の方針違反でオーストリアを訴える

EU委員会は昨日、オーストリアに対して法的な措置を取る、と予
告した。欧州法廷でのEU環境法違反の容疑での訴訟が多数起こさ
れたのに続き、反差別の方針の実施にあたって、今回オーストリア
が取ったいいかげんな行動がその原因である。同委員会は何度も、
人種およびその他の理由で行われる差別との戦いを進めるように
EUは求めていた。最終期限は1年前に過ぎていた。同委員会は、オ
ーストリアの他ドイツ、フィンランド、ギリシア、ルクセンブルク
に対する訴訟を行なう方針である。




7月20日(火)

     国外ニュース

EU議会にバローゾ初めて登場

次期EU委員会議長となるジョゼ マヌエル ドゥラン バローゾ
は、今日ストラスブールの欧州議会に初めて登場し、自分の政治目
標に理解を求める。加盟25カ国の議員を前に彼は演説し、その後
午後遅く、今後のEU委員会の仕事に関する論議が計画されてい
る。バローゾは、社会主義者および自由主義者の賛成を得なければ
ならない。彼らが自分に賛成するかどうか、今日まで立場が割れて
いる。元ポルトガル首相バローゾの議長任命に対する投票は、明日
行われる計画である。バローゾが秋にイタリアのロマーノ プロデ
ィの後継者となるためには、欧州議会の賛成が必要である。

     国内ニュース

元国家首脳の会議 ザルツブルクで

主要国の元国家元首および首相が、今日からザルツブルクに集ま
り、相互作用評議会IAC年次立案会議を行なう。この「高貴な政治
家」の立案会議の議事日程には、子供に対する責任と、軍事侵略の
中で正当化できる事例が上っている。同評議会の第22回立案会議
は、金曜日まで続くが、これには世界各国から20人を越える元主
要政治家が出席することになっている。




7月21日(水)

     国外ニュース

米国9.11委員会 最終報告を提出

2001年9月11日の米国テロ攻撃の調査委員会は、今日国会に最終
報告書を提出する。米国での報道によれば、同委員会は600ページ
に渡る報告書で、ジョージ W. ブッシュおよびビル クリントン政
権が、アル カーイダ組織による米国に対する威嚇を認識しそこね
た、との結論に達している。合わせて同委員会は、この攻撃を未然
に阻止できたかもしれないが、見過ごされた10の手がかりを上げ
ている。同委員会は2001年11月に作業を開始し、米大統領ブッシ
ュとその安全担当顧問コンドリーツァ ライスに発言させた。

     国内ニュース

ライトル 年金改革は政府の出番

産業会議議長クリストフ ライトル(国民党)は、政府は重労働の
規定を完成した、と新聞で述べた。もはや労使双方の出番はない
が、労使関係はあいかわらず健全である、とも述べた。具体的に彼
はインタヴューで、「労使双方が再び何かをする必要性はないと思
う。私たちは、労使双方の間で、話し合うべきことは話し合った。
法案を提案し、審査し、議会で取り扱いを受けさせることは、今や
政府の案件である」と述べた。




7月22日(木)

     国外ニュース

モスタルの再建された橋の落成式

ボスニア戦争終結後9年、今日再建されたモスタルの「旧橋」の落
成式が行われる。南ボスニアの同市で開かれるこの式典には約50
の外国の元首および首相、外務大臣、高官が参加することになって
いる。この式典に参加する中には、英国の王位継承者チャールズ皇
太子、イタリアおよびフランスの外務大臣も含まれている。オース
トリアを代表して、国民評議会議長アンドレアス クホール(国民
党)が出席する。この有名な橋は、400年以上にわたって、モスタ
ルのさまざまな民族を結びつけていたが、ボスニア戦争中の1993
年11月9日にクロアチアの民兵によって破壊された。「民族を結び
つける橋」の破壊は、ユーゴスラヴィア戦争の象徴となった。モス
タルは戦争中(1992-95年)ヘルツェゴヴィナの首都としてモス
レム(ボスニア人)とクロアチア人の激しい戦闘の舞台となった。
過去数年、ユネスコ世界文化遺産にも含まれる、この町を代表する
建物を元の形に忠実に再建する工事が進められていた。

     国内ニュース

大蔵省に対する「概枠捜査」に対する非難

大蔵大臣カール・ハインツ グラサーに対する激しい非難が、大蔵
省内部の公勤務代表者機関および社会民主党から起きている。大蔵
省労働組合会長クラオス プラッツァーは通信社に対して、大蔵省
の官僚は、昇進前に、9カ月前から一種の「概枠調査」を受けさせ
られている、ことを認めた。




7月23日(金)

     国外ニュース

エジプト外交官 イラクで人質に

イラクで武装組織が再び外国人1人を人質に取った。カタールのテ
レヴィ局アル ジャジーラが放送したヴィデオでは、エジプトの外
交官1人が移っていた。バグダードのエジプト大使館は昨日、この
情報を確認した。その他に7人の外国人を人質にとっている人質犯
は、彼らの釈放に向けた最終期限を48時間延長した。犯人側は、
インド人3人、ケニア人3人、エジプト人1人の人質を、彼らの雇い
主であるクウェートの企業がイラクでの営業を中止しなければ、殺
害する、と脅している。またアル ジャジーラによれば、「黒旗」
と名乗る7人を人質にとっている組織は、ファッルージャの蜂起の
犠牲者に対する賠償と、クウェートおよび米国に逮捕されているイ
ラク人の釈放を求めている。一方サウジ・アラビアの米国大使館
は、今週サウジ・アラビアの急進派に対する手入れを行なった際、
切り落とされた頭部を発見しており、これは誘拐されて殺害された
米国人ポール ジョンソンのものである、と発表した。

     国内ニュース

ラオホ・カラット 健康保険のより効率的運営を行なう方針

厚生大臣マリア ラオホ・カラット(国民党)は、健康保険制度の
健全化のために、加入料の値上げを行なうことを拒否した。課税基
準に合わせた形での議論だけでは、最初から受け入れるつもりはな
い、と彼女は新聞で述べた。2005年1月1日から社会保険会社の主
要連合が、独立採算を目指す再編を担当し、この仕事は自分の手を
離れる、この目的は健康保険制度の効率性を高めることである、と
述べた。




7月24日(土)

     国外ニュース

カルザイの顧問ドストゥム 選挙でカルザイの対立候補に

アフガニスタンの将軍アブドゥル ラシド ドストゥムは、大統領
ハミド カルザイの顧問を辞した。10月の大統領選挙に彼の対立
候補として立候補するためである。辞任願いが提出されたことを、
大統領の広報が昨日カブールで確認した。カルザイは、この辞表を
受け取ったが、この辞表は「行政手続き」に基づいてのみ効力を持
つことになる、渡航法は発表した。また、アフガニスタンの首都カ
ブールでは国防大臣で副大統領のモハメド カシム ファヒムも辞
任するとの見通しが強まっている。大統領選挙は10月9日に行なわ
れ、アフガニスタンの歴史上初めての民主的選挙である。ウズベク
族の将軍ドストゥムは、アフガニスタン北部のジュムベシュ民兵の
指導者であり、同国でもっとも影響力の強い将軍である、と見られ
ている。

     国内ニュース

フィッシャー スイス大統領ダイスと会談

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、ザルツブルクのお祭りと並
行して、スイス大統領ヨーセフ ダイスと意見交換を行なう。フィ
ッシャーが7月に大統領に就任して以来、隣国の大統領と会談する
のは3度目である。宣誓式に望んでから数日後、フィッシャーはハ
ンガリー大統領フェレンツ マードルとスロヴァキア大統領イワン
 ガスパロヴィチを訪問していた。これによりフィッシャーは新た
なEU加盟国に対する態度を示すつもりであった。今までは伝統的
に新大統領が最初に訪問するのはスイス大統領であった。




7月25日(日)

     国外ニュース

EU外相 WTO交渉の準備会談

今日EU外相特別会談がブリュッセルで開かれるが、その中心議題
は工業政策である。明日からジュネーヴで開かれる世界貿易機構
WTOに臨むEU委員会の交渉の準備が行われる。ここでは年末まで
に世界貿易会議で条約を締結できるように、次の交渉の進展を得る
ための枠組みの合意が行われることになっている。その他、EU委
員会は各国大臣に対して、2007年からのEUの財政の関する提案を
行なう。またスーダン西部の紛争地域ダルフールの現在の情勢につ
いても話し合われる。EU外務委員ハヴィエル ソラナは、近東訪
問について報告する。また舞台裏では、今後のEU委員会について
も話し合いが行われる予定である。

     国内ニュース

国防軍 国境地帯の軍隊を半減する方針

2006年に予定されている兵役期間の短縮により、シェンゲン条約
による境界での補助的派兵の大規模な削減が行われる見込みであ
る、と新聞が報じている。その報道によれば、国防省内部の計画
は、ハンガリーおよびスロヴァキアとの国境での任務は、今までの
半分の人数の兵士によって確保されねばならないし、ブルゲンラン
ト州では全く兵士の派遣が必要なくなる可能性がある、との考え方
に立っている。



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