7月26日〜8月1日のオーストリアのニュース



7月26日(月)

     国外ニュース

イラクで人質になっていたエジプト外交官解放

カタールのテレヴィ局アル ジャジーラが昨日午後放送したビデオ
から見ると、イラクで誘拐されていたエジプトの外交官モハメド 
マムンド ヒルミ コトブは解放された。エジプト外務省もこの報
道を確認した。ヴィデオには、彼が誘拐犯の1人と抱き合っている
姿が写されている。アル ジャジーラは、コトブは彼が「道義心に
満ちた性格」であるため、解放された、との誘拐犯の一人の言葉を
引用した。金曜日にはコトブは誘拐犯の手に落ちていた。彼はバグ
ダードのエジプト代表部で3番目の地位にいる人物である。彼を誘
拐した犯人たちは、エジプトは、イラクが軍の養成を支持するとの
提案を撤回するように求めていた。エジプトはこの養成に応じた。
専門家は、これにより新たな人質事件が発生する可能性がある、と
警告した。

     国内ニュース

マイアー「新憲法は12月までには成立しない」

オーストリア集会には、12月までに新オーストリア憲法案を提出
する意向はない。この期限はもう守ることはできない、と憲法学者
で同集会の議員であるハインツ マイアーは確信している。大政党
間には、利害をめぐって基本的な対立があり、この対立が集会で議
論されない以上、突然この対立が解消する、と期待することはでき
ない、とマイアーは昨日のラジオの番組で述べた。マイアーは、同
集会では国家の目的を担当する委員会の議長を務めているが、今一
度、この集会は「あまりうまく」機能していない、と批判した。こ
の集会の議員のほとんどは「自由に考え、自由に意見を述べる」こ
とが許されていない、彼らは会派、つまり政党に属しているからで
ある、と述べた。




7月27日(火)

     国外ニュース

アフガニスタン南部で新たな戦闘

火曜日アフガニスタン南部で新たな交戦があり、ターリバーンの兵
士と見られる4人が死亡した。米国が指揮する連合軍の兵士2人が
負傷し、カンダハルの野戦病院に運ばれた、と米軍は発表した。そ
の他警察の情報によれば、急進派によるものとみられる攻撃で、間
近に迫った大統領選挙のために登録しようとしたアフガニスタン人
2人が死亡した。10月9日の投票にむけ、23人の候補者が登録を行
なっていた。現在の大統領ハミド カルザイ政権の多くの閣僚も、
大統領選挙に立候補している。ただしカルザイが大統領になるもの
と見られている。2001年末に失脚したターリバーン政権の支持者
のうち武装している者たちは、選挙を妨害するつもりである、とし
て繰り返し威嚇している。

     国内ニュース

シュッセル 年金の収支均衡に関する国民投票に反対

連立相手である自由党が求めているような、年金の収支安定化に関
する国民投票に対して、連邦首相ウォルフガング シュッセル(国
民党)は昨日のテレヴィ番組で反対の意見を述べた。現在提案され
ている計画は、「理性的に取りまとめられた提案」である、解かれ
は述べた。この提案は「98%まで労使双方と議論しつくした」とも
述べた。まだ十分議論しつくされてはいないとの批判が、党内のオ
ーストリア労働者職員同盟会長フリッツ ノイゲバオアーから出て
きているが、これに対してシュッセルは「私たちは現在も話しあい
を続けている」と答えた。




7月28日(水)

     国外ニュース

イラクでパキスタン人人質2人殺害

テレヴィ報道によれば、イラク人の誘拐犯によって、パキスタン人
の人質2人が殺害された。テレヴィ局アル ジャジーラは昨日午
後、武装組織が殺害を行なったと発表した、と伝えた。イラクイス
ラーム軍斜でに月曜日、アル ジャジーラに対してヴィデオテープ
を送っており、米軍のために働いていた2人のパキスタン人を人質
に取ったことを公表していた。49歳の技師ラジャ アサドと29歳
の運転手サヤド ナエームは、パキスタンがイラクへの部隊の派遣
を検討しているため、「死刑判決」が言い渡された、ヴィデオの中
ではこの威嚇は実行する、と明言されていた。

     国内ニュース

ノイゲバオアー 年金問題で直接投票を行なうと威嚇

公務員労働組合会長フリッツ ノイゲバオアー(国民党)は、年金
の収支均衡化問題で、政府に対する圧力を強める。彼は組合員に対
して、8月末に始まる交渉の成果にに関して質問を行なう方針であ
る、と新聞で述べた。「私は直接投票を行なう可能性を排除してい
ない。実施するかどうかは交渉の結果しだいである」と述べたと、
報じられている。彼が求めているのは、「新たな年金制度へ必ず乗
り換えなくてもすむ、別の選択肢を設ける権利」、「就職時点での
より高い賃金」と「退職金および記念手当の維持」である。




7月29日(木)

     国外ニュース

パキスタン アル カーイダの高官逮捕

パキスタン警察は、タンザニア出身のアル カーイダの指導者と見
られる男を逮捕した。アハメド クハルファン ガイラニはこの前
の日曜日、12時間に渡る銃撃戦の末、東部の町グジラートで逮捕
された、と内務大臣ファイサル サレー ハイアットは昨夜パキス
タンのテレヴィで発表した。この男には、ケニアおよびタンザニア
の米国大使館に対するテロ攻撃で、中心的な役割を果たした容疑が
かけられている。1998年8月に起きたこの事件では、220人以上
が死亡した。この男と同時に、少なくとも15人が逮捕され、その
中には彼の妻および、南アフリカ人2人が含まれている、とも述べ
た。

     国内ニュース

輸送用トラック運転禁止拡大

国境地帯の金曜日の状況が悪化するのを避けるため、交通大臣フー
バート ゴルバッハ(自由党)は輸送用トラックの運転禁止を行な
う、と予告した。州政府の閣僚ハネス ゲシュウェンター(社会民
主党)とゴルバッハの対立があって、この運転金氏が生まれた。こ
れによって、既にイタリアが運転禁止を決めているため、金曜日ト
ラック数百台がティロール州へ向かうことはできるが戻ることはで
きなくなる、という事態は避けられる。観光客の運転する車もある
ため、大規模な問題が生じることが予想されていた。オーストリア
では、金曜日のトラック運転禁止は本来15時から開始の予定であ
った。この緊急対策で、朝7時から運転禁止が適用されるので、状
況は若干緩和されると見られている。運転禁止は、オーストリアを
通過するトラックに対して適用される。




7月30日(金)

     国外ニュース

マドリード攻撃 イタリアは容疑者を引き渡し

ミラノ検察は、スペイン司法当局の請求に従い、テロリストと目さ
れるアハメド サイード ラバイの引き渡しに応じた。彼は3月
11日のマドリード攻撃の黒幕と見られている。ラバイは、「エジ
プトのモハメド」としても知られており、6月7日にミラノで、ス
ペインの捜査官ファン デル オルモが出していた逮捕請求に基づ
いて逮捕されていた。デル オルモは、191人の死者、1,900人の
負傷者を出したマドリード攻撃の捜査を行なっている。引き渡し請
求の中では、32歳のラバイは、スペイン滞在中に、イスラーム急
進派組織およびアル カーイダの首領ウサーマ ビン ラーディン
の支持者を指揮していた、と述べられている。

     国内ニュース

クホール「兵役義務の変わりはない」

国民評議会議長アンドレアス クホール(国民党)は、兵役義務を
維持する方針である。「私にとって、兵役義務の代わりになるもの
はない。さもなければ私たちは不適切な人々を国防軍に入れること
になる」と彼は述べた。自然災害から身を守るために、数時間のう
ちに訓練を積み、装備を持った若者数千人が出動できる態勢を整え
ておくことが必要だ。これには職業軍人では対応できない」とクホ
ールは新聞で述べた。また軍司令部の廃止問題については彼は慎重
で「すべての州都に橋頭堡が常に必要である」と述べた。




7月31日(土)

     国外ニュース

トラック運転手 またイラクで誘拐

武装組織がイラクで2人のトラック運転州を誘拐した。昨日アラブ
系テレヴィ局アル ジャジーラがこれを報道した。誘拐犯側は、
「イスラーム法を適用」し、彼らの雇い主であるトルコ企業がイラ
クでの営業活動を中止しなければ48時間以内に人質2人を斬首す
る、と脅した。アル ジャジーラは、2人が武装して覆面をした組
織の前でうずくまる姿が写ったヴィデオを放送した。この映像の背
景には、ツァルガウィが率いる「ジャマアト タウヒド ワ アル
 ジハード(唯一神信仰と聖戦のための組織)という名前の書いて
ある旗があった。

     国内ニュース

ハオプナー「政府内で独自の政策を打ち出す」

自由党は、国民党との連立政権の中で、独自色を打ち出して行くこ
とを決定した。年金の収支安定化の他、健康保険制度改革と兵役期
間の短縮問題で、同党主ウルスラ ハオプナーは、同党は長い間最
終決定を下していなかったが、少なくともこれを行なう方向である
ことだけは示した。一方社会民主党連邦事務長ドリス ブーレス
は、ハオプナーを非難して、「具体的な内容の規定を一切欠いてお
り、まして新たな価値を持つ報告」を行なったものではない、と述
べた。




8月1日(日)

     国外ニュース

プラハ中心部で榴弾爆発 負傷者18人

日曜の昼プラハの中心部は、爆発に揺れた。この事件で最大18人
が負傷した。このほとんどは外国人旅行客であった。爆発は車の下
へ投げ込まれた榴弾が破裂したものであった。警察の情報によれ
ば、これはテロ攻撃ではなく、犯罪を背景としたものである。

     国内ニュース

グラサー 赤字ゼロの方針を再検討

大蔵大臣グラサーは、初めて赤字ゼロの方針とは異なる意見を述べ
た。「まわりのどの国も赤字予算であるならば、黒字の国が3ある
いは4カ国しかない中、オーストリアは黒字を達成するべきかどう
かは問題である」と述べた。疑問がある場合には、グラサーは予算
を黒字にするよりは、減税を行なう方が好ましい、と考えている。
彼はこの発言を行なうことで、大蔵大臣としての中心的な関心事で
あった黒字予算から距離を取ったことになる。



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