８月２日〜８月８日のオーストリアのニュース
８月２日（月）
国外ニュース
米軍 サドル支持者と交戦
米軍とイラク治安部隊は昨日、急進派シーア派の指導者モクタダ
サドルの支持者と、ナジャフ市で交戦した。病院の情報では、その
際、女性1人が死亡し、男性3人が負傷した米国の戦車がイラク軍
とともに、シーア派の聖地ナジャフの東部のサフラ街区を封鎖し
た。この街区にはサドルが住んでいる。彼の家は1時間ほど包囲さ
れた。サドル自身がこの時間この建物の中似たかどうかははっきり
していない。サドルは4月に、占領軍に対する蜂起を呼びかけてい
た。数週間に渡る戦闘で数百人が死亡し、最後には休戦交渉が成立
した。サドルに対しては、敵対関係にある説教師の暗殺に関連して
逮捕命令が出されている。
国内ニュース
連立与党内部で 年金の収支安定化をめぐり異論が出る
自由党党首ウルスラ ハオプナーは、重労働者の年金の前払金を抑
制ないしは累進化を提案した。国民党内部からは自由党の考えに対
して慎重な態度が出ている。国民党の社会福祉問題の専門家ワルタ
ー タンクシツは、65歳以下で年金受給を開始した人には、重労
働者に対しても前払いを行なうことは、原則的に良いことだ、と述
べた。前払いの額をどれぐらいにするかは、「微調整が必要な問
題」である、とも述べた。
８月３日（火）
国外ニュース
最近の米国のテロ警告は古い情報
アル カーイダ組織が、米国の主要金融機関に対する攻撃を行なう
可能性がある、と最近警告が発せられたが、これは部分的には数年
前の情報に基づいている。大統領府は「無責任である」との批判を
退けた。広報スコット マクレランは昨日ワシントンで、テロ警戒
が古い情報に基づいている、と主張するのは「誤っており全く無責
任である」、と述べた。今年米国政府が現状に合わせて出した詳し
い情報を知っている人なら「これが無責任な主張である、と表明す
ることはないだろう」と述べた。
国内ニュース
トライスキルヒェン市長 亡命希望者に対する外出禁止を要請
昨日のテレヴィ番組で、トライスキルヒェン市長フリッツ クノッ
ツァー（社会民主党）は、難民収容所にいる亡命希望者に対する外
出禁止を要請した。ある女性が以前、黒人2人に路上で、ハンドバ
ッグを強奪されていた。「住民の安全をこれ以上危険にさらしては
ならないし」、またこの収容所の収容者の数は最大300人に制限さ
れるべきである、とクノッツァーは述べた。「収容所の中だけでも
争いはいつも起きている。内務省に対して、急いで対処するよう求
めている。内務大臣エルンスト シュトラサーは間違った場所で力
を省いている」とも述べた。
８月４日（水）
国外ニュース
「アル カーイダ 米国の同調者と接触」との報道
米国のテレヴィ局CNNの情報によれば、アル カーイダの複数の隊
員が最近、米国内の同調者と見られる人物と接触した、とのことで
ある。これは同局が昨日公務員の言葉として報じたものである。少
なくとも6人の人物に対して接触が行なわれ、その内容は攻撃計画
の存在を示すものである、とのことである。この情報の源は、7月
中旬にパキスタンで逮捕されたアル カーイダに属していると見ら
れるナエム ノール カーンのところで見つかった証拠書類であ
る、とも報じられた。一方米国政府広報スコット マクレランは、
米国でのテロが起きる可能性に対する警告は、古い情報に基づくだ
けでなく、現在の知見にも基づいている、と述べた。
国内ニュース
プラター「不適格者を兵役へ」
国防大臣ギュンター プラター（国民党）は毎年約5,700人の不適
格者の一部を「徴兵義務」に受け入れを、本気で実施に移すつもり
である。彼は既に、現在兵役適格者に分類されていない人たちに
も、ある任務を与えることを検討している国防軍改革委員会の作業
部会を改組した、と新聞で述べた。彼の計画によれば、兵役につく
決意した不適格者は、「短期間の軍事訓練」を受けることになる。
その後彼らは、主として災害救助および衛生任務の分野で、支援組
織との協力を行なう国防軍の仲介役として活動することになってい
る。この種の協力業務の先行計画は既にニーダーエスターライヒ州
で行なわれている。
８月５日（木）
国外ニュース
アル カーイダの高官 サウジ・アラビアで逮捕
テレヴィ報道によれば、サウジ・アラビア治安部隊は、行方が追求
されていた急進派の重要人物を逮捕した。サウジ・アラビアの放送
局アル アラビアは昨日、ファリス アル・サフラニガ同国南部
で、無抵抗のまま逮捕された、と報道した。彼の名前は、重点的に
行方が追求されていた急進派の名簿の26番目にのっていた。彼は
ウサーマ ビン ラーディンの急進派イスラーム教徒組織アル カ
ーイダと繋がりがある、とされている。
国内ニュース
自由党反主流派「トルコのEU加盟を望んでいるのはハイダーだけ」
ケルンテン州州首相ハイダー（自由党）はトルコのEU加盟を支持し
ている。自由党右派は、これに関する塔の決定に怒っている。自由
党の国民の代弁者シュタッドラーは、ハイダーのトルコに対する態
度を「彼個人の意見」である、と評した。シュタッドラーと同意見
なのは自由党のメルツァーとシュラーヘである。一方ハイダーは、
党内右派は自由党にとって厄介である、との意見で、彼らが自由党
を少数派の立場に追いやっている、と見ている。ハイダーは新たな
政党の設立を行なう、と再び威嚇した。
８月６日（金）
国外ニュース
国連 イラクの危険な情勢について警告
国連事務総長コフィ アナンの見方によれば、イラクの情勢は、国
連がより大きな支援活動を行なうには、あいかわらず危険すぎる。
そのため彼は、国連の職員を派遣することには同意しない、と彼は
国連安全保障理事会に宛てた新たな書簡の中で、国連のイラク支援
活動の仕事に関して述べた。アナンの広報フレッド エックハルト
が昨日ニュー ヨークで述べた。一方米軍は、巡礼者の町ナジャフ
で、急進派シーア派の説教師モクタダ エル サドルの兵士約300
人を殺害した、と見ている。これは武装シーア派、イラク治安部隊
と米軍の間で、3カ月前に休戦が成立してからもっとも激しい戦闘
である。ただしナジャフの病院の情報によれば、この2日間でイラ
ク人14人が死亡し、48人が負傷した、とのことである。反乱軍や
非正規軍は、仲間の遺体を病院に運ばない。死者数に関する米国側
の情報は、過去にはしばしば誇張されていた。エル サドルの民兵
は、米国側の情報を否定した。
国内ニュース
自由党のEU議席をめぐる争い まもなく決着
EU議員アンドレアス メルツァーが自由党からの議員になるか、
あるいはEU議会の筆頭候補ハンス クロンベルガーにその席を譲
らねばならないか、は8月中にも決着することになる。クロンベル
ガーは憲法裁判所に選挙手続きの取消しを求めていた。憲法裁判所
はこれに関して8月に決定を下す予定である、と新聞は憲法裁判所
広報クリスティアン ノイウィルトの言葉として報じている。精確
な時期はまだ決まって折らず、現在調整中である、とのことであ
る。
８月７日（土）
国外ニュース
少数民族の政党 EU憲法に宣戦布告
コルシカ、サルジニア、シチリア、スコットランド、カタロニア、
バスクの少数民族政党が、昨日コルシカ島のコルテで開いた集会
で、「各国のヨーロッパ」ではなく「各民族のヨーロッパ」を設立
するために、合意するよう呼びかけた。「私たちは結束して、現在
のEU憲法制定計画を拒否する」とスコットランドの国会議員で社
会党のロイド キーナンは述べた。スコットランドの無党派の政治
家である彼は、さらに批判して、憲法計画は「民族の自決条項が含
まれておらず、さらにまずいのは、EU加盟諸国の地域内部での統
合を保証する一方、EUによって我々のような民族が承認されてい
ないことである」と述べた。また「フランス国家は深刻な危機の中
にある。独自の言葉を持つ各民族が、自ら組織を作り始めているか
らである」とジャック ルセールは述べた。彼は、オクシタンの独
立を求める国民オクシタン党に属している。
国内ニュース
年金問題でプレル 社民党を批判
ニーダーエスターライヒ州首相エルウィン プレル（国民党）は、
社会民主党の年金改革に対する態度を批判している。「残念なが
ら」年金の収支安定化に当たって、「労働組合と、労働者会議の代
表は、一人相撲を取っている。社会民主党中枢は、協力してはなら
ない、との指令を出している。このような表面的な野党の政策を早
く止めてくれることを願っている」と彼は新聞に述べた。
８月８日（日）
国外ニュース
イラク 主要政治家に対して逮捕命令
イラクは、以前の行政評議会議員アハメド チャラビとその甥サレ
ム チャラビに対する逮捕命令を発表した。彼は資金洗浄の容疑が
かけられている、と主席捜査法務官は発表した。サレム チャラビ
に対する逮捕命令も出された。彼はサッダーム フセイン体勢時代
の犯罪行為で、特別法廷の議長を務めていた。彼には殺人の容疑が
かけられている。一方イラクに対する権力移譲から1カ月あまり、
再び死刑が実施される。政府広報は首都バグダードで、殺人ならび
に同国の安全を脅かす者たちにを威嚇するためのものだ、と述べ
た。イラク移行政府は、6月末の権力移譲直後に、死刑の再実施を
決定していた。イラク戦争が始まってすぐの2003年3月当時の米
国中央司令部長官トミー フランクスが、死刑の執行を中止してい
た。
国内ニュース
国民党 同性愛者の関係に同じ権利を認めるよう要請
「同じ量の愛情に対して同じ権利を」という標語を掲げて、国民党
会派長クリストファー ドレクスラーは、同性愛者の配偶関係に対
して同じ権利を求めるよう求めた。オーストリアは大きな後れを取
り戻す必要がある、解かれは述べた。ドレクスラーは、シュタイア
ーマルク州では、同性同士の配偶関係の取り扱いでは極めて自由な
態度がとられていることを指摘している。たとえば誰もが自分の性
的な嗜好で差別されることは許されないという内容が、平等な取り
扱いを定めた法律で示された、とも語った。同性同士の配偶関係
で、その一方が死亡した際に、異性婚の時よりもひどい扱いを受け
るとすれば、それは不公正な不平等である、と週間紙のインタヴュ
ーで彼は答えた。