８月９日〜８月１５日のドイツのニュース
８月９日（月）
ハルツIVに反対のデモ
（マグデブルク）ドイツ東部の多くの都市では、数千人が参加して社会福祉の削減
と労働市場改革のためのいわゆるハルツ第４法に反対する抗議活動が行なわれた。
マグデブルクでは約1万人の人が集まった。ライプツィヒとハレではそれぞれ約
3千人の参加者があった、と報じられている。西側も合わせて全部で26の都市で、
主催者、労働組合、経済の世界規模化に反対する人たちが、連邦政府の社会福祉政
策および労働市場政策に反対して、月曜日にデモを行なうように呼びかけた。
その他のニュース
ミュンテフェリング ラフォンテーヌには影響力がないと判断
（ベルリン）元社会民主党党首ラフォンテーヌは、同党内部ではも
はや影響力を持っていない、と現党首フランツ ミュンテフェリン
グは見ている。ミュンテフェリングは西ドイツラジオで、ラフォン
テーヌは過去の政治を望んでおり、20世紀の政治家の1人である、
と述べる一方、ラフォンテーヌを社会民主党から除名することには
反対した。ラフォンテーヌは連邦首相シュレーダーに対して、政治
の方針を修正するように求め、もしそうしなければ、彼は新たな左
派政党を支援する、と述べていた。イラク 攻撃予告を受け 南部での石油生産を中止
（バグダード）イラク南部での石油生産は、急進派シーア派エル
サドルのメフディ民兵が威嚇を行なったため、中止された。ただし
バスラで貯蔵されている量で、2日間に渡って石油は供給できる、
とイラク石油産業界の代表は述べた。原油の価格はこの直後米国で
は、ここ21年間で最高水準になった。ロンドン市場でも、新たな
高値記録が報じられている。一方巡礼者の町ナジャフでは、シーア
派民兵が米兵との戦いをまだ続けている。彼らの指導者エル サド
ルは、兵士を撤退させることを厳しく拒否し、自分のメフディ軍
は、最後の1人まで戦いを続ける、と述べた。またエル サドル
は、移行政権首相アラウィに対し、交渉を行なうよう呼びかけ、移
行政府が米軍の攻撃を認めるのではなく、反対する場合にのみ、ア
ラウィとの話し合いを行なう、と述べた。日本の原子力発電所で事故
（東京）日本の原子力発電所で事故がおこり、労働者4人が煮えた
ぎった熱い蒸気で死亡した。その他に7人がタービン室の中で蒸気
が漏れ出した結果、激しいやけどを負った。事故を起こした美浜原
子力発電所は東京の西320キロにある。この事故で放射線は流出し
なかった、と核の安全を担当する日本の官庁は強調した。日本には
52の原子力発電所があり、米国、フランスに続いて世界で3番目の
核大国である。
８月１０日（火）
ラ・ベラのテロ犠牲者に3,500万ドルの賠償金
（ベルリン）ベルリンのディスコ「ラ・ベラ」に対する20年ほど前のテロ攻撃
で、ドイツ人の犠牲者は3,500万ドルの賠償金をリビアから受け取る。リビア大使
サイード アブドゥラートと犠牲者の弁護士が、ベルリンでこのように発表した。
この直後、連邦首相ゲアハルト シュレーダーはリビアを近く訪問する、と予告し
た。その理由として、今回の合意で、ドイツとリビアの関係の拡大が可能になった
からだ、と政府広報は述べた。
ベルリンのこのディスコは1986年に攻撃を受け、3人が死亡、230人以上が負傷
した。負傷者の多くはドイツ人であった。彼らの弁護士は、今回合意に達したのよ
りも、はるかに高額の賠償金を要求していた。
その他のニュース
モタサデクに対する新たな裁判 ハンブルクで始まる
（ハンブルク）テロリストと目されるモタサデクに対する新たなハ
ンブルクでの裁判で、米国はドイツ司法当局に、重要な証言に関し
て限定的ながら支援を行なう、と約束した。逮捕されたテロリスト
と目される人物の直接の審問は不可能である、とハンブルク司法当
局に宛てた文書の中で米国政府は強調した。モタサデクは、米国で
の9月11日の攻撃で3千人の殺害を手助けした、との容疑がかかっ
ている。彼はモロッコ人で、2003年2月には既に15年間の拘禁刑
が言い渡されていた。ただし連邦裁判所は、この判決を取消してい
た。最高裁の裁判官は、米国で逮捕された黒幕と見られるラムズィ
ビナルシブの証言がモタサデクの容疑を晴らす可能性があるが、
この証言がハンブルク裁判所に示されていない、と非難している。イスタンブール 短時間で4件の爆破
（イスタンブール）夜間トルコのイスタンブールで、ほとんど同時
に爆弾4発が破裂した。旧市街の2つのホテルの中での爆発では、
2人が死亡、22人が負傷した。しばらく後郊外の液化ガス施設の敷
地内で爆弾2発が破裂した。こちらでは物質的な被害が発生した。
捜査陣は、この攻撃の犯人に関する情報をまだ持っていない。イン
ターネット上で公開されたアル カーイダに近い急進派組織アブ
ハフス エル マスリによる犯行声明文書が本物かどうかはまだ分
かっていない。イスタンブールでは過去、武装クルド人と急進派左
派による爆弾攻撃が行なわれた。この町で今まで最悪のテロ行為
は、昨年11月に起きた、イスラーム急進派によるものであった。
これはユダヤ人および英国の施設に対する攻撃で、60人以上が死
亡し、約750人が負傷した。国会議員ゴス 新CIA長官に
（ワシントン）米国大統領ブッシュは、共和党の国会議員ゴスを秘
密情報部CIAの新長官に指名した。彼は今まで、秘密情報部委員会
の議長であった。彼はフロリダ出身で、この職の最有力候補と見ら
れていた。ブッシュはこの決定の理由として、65歳になるゴス
が、外国の秘密情報に関する米国の組織や仕事の進め方について飛
び抜けてよく知っていることを挙げた。上院がこの指名を認める必
要がある。ゴスの前任者テネットはCIAの調査活動が失敗続きであ
ったことから、6月上旬に辞任していた。
８月１１日（水）
労働市場改革に向け 首相府で首脳会談
（ベルリン）労働市場改革に反対する声が強まる中、連邦首相ゲアハルト シュレ
ーダーは、対策の実施に向けた首脳会談を急遽召集した。首相府では、シュレーダ
ーが産業大臣ヴォルフガング クレメント、大蔵大臣ハンス アイヒェル、社会民
主党と緑の党の党および会派の幹部と、問題となっている新たな失業給付金2型の
支払方法および職業訓練期間中の保険の計算について話し合う。その他この会議で
は、長期間に渡る失業者の財政状態の検討では、より高額の控除を行なうかについ
ても話し合うことになっている。この会議では決定は行われない、と政府広報ベラ
アンダは述べた。連邦政府は失業給付金および生活保護の一本化にあたって、情
報が錯綜した責任は、ニュルンベルクの連邦労働紹介所にもある、とした。
その他のニュース
米国の文書 テロの手伝いをした容疑者の罪を晴らす
（ハンブルク）2001年9月11日のテロリストを手助けしたとして
訴えられているモロッコ人モタサデクは、米国に文書により、容疑
が晴らされた。ハンブルク上級州裁判所で、米国法務省からの文書
が読み上げられた。これには、この攻撃の首謀者として逮捕された
ラムズィ ビナルシブとハリド シャイク モハメドの発言がのっ
ており、モタサデクは、死亡した操縦士モハメド アタ周辺のハン
ブルクのテロ分子による攻撃の準備については何も知らなかった、
と彼らは述べている。一方連邦検察は、この発言の内容が真実であ
るか、疑っていた。この2人はアル カーイダに属しており、同志
を巻き込むことを望んでいない、と見ていた。またモタサデクは最
初の裁判では、3千件の死亡を手伝った件で、15年間の拘留の判決
がでていた。連邦裁判所は、米国での証言がなかったために、この
判決を破棄していた。イラク南部で蜂起続く
（バグダード）イラク南部では、蜂起勢力と米国が指揮する多国籍
軍の戦いが拡大した。英国兵はアマラとバスラを含むいくつかの都
市では、急進派シーア派の説教師エル サドルの支持者に対抗する
措置を取った。アマラだけでも、イラク人15人が殺害された、と
厚生省は発表した。シーア派の巡礼地ナジャフでは、米軍とエル
サドル率いるアル マーディ民兵との間の戦闘が続いている。医師
の報告によれば、少なくともイラク人7人が死亡した。軍広報は、
米軍とイラク治安部隊はナジャフに対する大規模な攻勢をかける準
備をしている、と述べた。一方スンニー派の抵抗の拠点ファッルー
ジャでも戦闘が行なわれ、少なくとも4人のイラク人が殺害され
た、と報じられた。イスラエルの監視所に対する攻撃
（エルサレム）エルサレムと西ヨルダンランドのラマラの間にある
イスラエルの監視所が爆弾攻撃を受け、パレスチナ人2人が死亡し
た。イスラエル人警官7人とパレスチナ人少なくとも6人が負傷し
た、と目撃者は述べた。パレスチナ大統領ヤセル アラファトのフ
ァタハ組織の近い立場の武装アル アクサ旅団が、この犯行を行な
ったとの声明を出した。もともとはエルサレムを直に攻撃する計画
であった、とアル アクサ旅団広報が通信社に述べた。EU委員会
は、イスラエルの軍事行動で、家を失ったガザ地区のパレスチナ人
に対して、130万オイロの資金を準備した。
８月１２日（木）
連邦政府 ハルツIV修正に向け新たな法律を作る方針
（ベルリン）連立政府は水曜日夜に、ハルツIV改革を修正することを決定し、こ
れを法律の形で整備し、連邦議会で採決を行なう方針である、と社会民主党党首フ
ランツ ミュンテフェリングは述べた。テレヴィ番組で彼は、この修正は命令の形
によって行われるのではない、と語った。彼によれば、連邦の予算に対する影響は
限定的なものに留めなければならない、とのことである。連邦産業大臣クレメント
は、連邦首相ゲアハルトシュレーダーとの首脳会談の後、連邦予算の負担は最大
8億オイロになる、との見通しを語った。この会合では、連立与党は、新たに導入
される失業給付金2の実施を2005年1月初めに前倒しすることで合意した。このほ
か子供に対する4,100オイロの控除を、年齢に関係なく実施する。
その他のニュース
改革の方針変更にさまざまな反応
（ベルリン）ドイツ労働組合連合会長ゾマーは、労働市場改革に関
して前から実施が予告されていた修正を歓迎した。彼は、政治が国
民の抗議に答えたのは、賢明かつ正しいことである、と述べた。ド
イツ第3次産業労働組合Verdiも、この修正に肯定的な評価を下し
たが、さらなる修正を行なうよう求めた。ドイツ産業研究所所長ツ
ィマーマンは、この修正が抗議活動を終わらせるとは思わない、む
しろ抗議を活性化させるのではないか、と述べた。一方いわゆる月
曜デモを組織している側は、抗議をさらに続ける、と予告した。ドイツ産業界 好調
（ヴィースバーデン）ドイツ産業界は2004年第2四半期、さらに
好調となった。連邦統計庁によれば、国内総生産、つまりすべての
商品およびサーヴィスの総額は、第1四半期と比べて、0.5%上向き
であった。第1四半期の成長は0.4%であった。2003年と比べて、
産業界は2.0%額を増やした。7月のドイツの物価上昇も、連邦統計
庁が予想しているとおり、若干加速されている。ヴィースバーデン
の同庁の最終的な情報によれば、年間物価上昇率は1.8%で、6月の
上昇率は1.7%であった。この経済成長の原因として同庁は、特に
燃料価格の上昇を上げている。米軍 ナジャフのシーア派に対する攻勢を開始
（バグダード）イラクの巡礼者の町ナジャフで激しい戦闘が始まっ
てから1週間、米軍は予告通り、急進派シーア派の説教師エル サ
ドルの民兵に対する攻勢を開始した。米国のテレヴィ局CNNは、激
しい戦闘が行なわれたが、多くの戦闘員がたてこもっているとされ
るイマム アリ モスク近くまで米軍は接近できていない、と報じ
た。蜂起勢力は、町の中心部の歴史ある墓地にある彼らの拠点に対
する襲撃が行なわれた歳には、イラク南部の石油輸送管を攻撃す
る、と威嚇していた。米軍によるバグダード南東部のクート市の空
爆では、目撃者によれば、最大75人の死者と110人の負傷者がで
た。アンバール州では、ヘリコプターが墜落し、米兵2人が死亡、
3人が負傷した、と米軍司令部は発表した。
８月１３日（金）
オリンピック 正式に開幕
（アテネ）ギリシアの首都アテネでは、まもなく夏のオリンピック2004が正式に
始まる。新オリンピック競技場では開会式が行なわれ、約72,000人の観客が入る
予定である。その中には60を越える国の元首および首相が含まれている。ドイツ
は連邦大統領ホルスト ケーラーが出席する予定である。攻撃が行われる可能性が
あるため、安全確保のための対策は、かつてないほど厳しい。ギリシアの有力な陸
上競技選手コスタス ケンテリスとエカテリニ タノウが禁止薬物検査を受けなか
った問題で、開幕式には暗い影がたれ込めている。彼らは指定された期日まで出場
停止になっていた。その後彼らはオートバイ事故で負傷していた、とのことであ
る。それを受け国際オリンピック委員会は、今日に予定されていた聴聞を月曜日に
延期した。
その他のニュース
ハルツIVに対する抗議 終わる兆しなし
（ベルリン）失業手当2の修正を行なう用意がある、と連邦政府が
発表したにもかかわらず、主としてドイツ東部での抗議活動には終
わりが見えない。ドイツ労働組合連合の東部9州の代表のうち数人
が、いわゆる「月曜デモ」を今後も行なうよう呼びかけた。デモは
特にマグデブルク、ライプツィヒ、ベルリン、ハレ、デッサオ、ド
レスデン、ケムニッツ、ゲラ、ゴータ、ゼンフテンベルクで計画さ
れている。東部を支援するために、ノルトライン・ヴェストファー
レン州から応援が来ている。同州のいくつかも都市でも抗議活動が
行われることになっている。ドイツ労働組合連合会長ゾマーは、労
働市場に関する法律の修正要求とデモは公正なものである、と述べ
ているが、中央からの参加を呼びかけることは拒否している。彼
は、政治的な大衆扇動によって国民の不満が悪用されることを懸念
している、と新聞で述べた。首相 ブルガリアとの産業面での関係を強調
（ソフィア）独首相シュレーダーは、ブルガリアのEU加盟が近づ
いているため、ドイツの企業は南東ヨーロッパで大きな好機を得て
いる、と見ている。ブルガリアの国営企業の民営化が近づいている
ため、ドイツからの投資がエネルギーおよび商業分野に強く向けら
れている、とフィッシャーはソフィアでの会談後述べた。また軍事
面でも、新たなNATO加盟国であるブルガリアとは、密接な関係が
結ばれる。ソフィアでは、ブルガリア軍の軍備に関する初めての契
約が結ばれた。この契約はダイムラークライスラー社の車13,000
台5億オイロに関するものである。シュレーダーはブルガリア首相
サクスコブルクゴツキと会談し、その席上ブルガリアの2007年の
EU加盟を支援する、と約束した。さらに彼は、工業面での遅れを
早期に取り戻すために、新EU加盟国に対するEUの重点的に行なう
よう提案した。リビアに対するハーメス保証 再開
（ベルリン）ドイツはリビアに対し、ふたたび国によるハーメス保
証を行なう。産業大臣クレメントはベルリンで、この輸出保証を行
なうことで、ドイツの企業が北アフリカの同国での十分な活動が行
なえるようになる、と述べた。ベルリンのディスコ「ラ ベル」に
対するテロ攻撃でのドイツ人犠牲者に対する補償が最近まとまった
ため、ハーメス保証の再開が実現した。クレメントによれば、リビ
アが1億2,500万オイロの古い負債を清算することも、この補償再
開の条件であった。リビアとの国交正常化を進めるため、独首相シ
ュレーダーは秋にトリポリ訪問を計画している。
８月１４日（土）
ナジャフでの停戦交渉 失敗に終わる
（バグダード）イラク政府とシーア派の蜂起勢力とのナジャフでの交渉は、失敗に
終わった。政府側主席交渉人ムワファク アル ルバイエは、ムクタダ エル サ
ドルの民兵は、解散して政党をつくってはどうかとの提案を受け入れなかった、と
述べた。彼は、2日間平静にした後、民兵に対する軍事作戦を再開する、と予告し
た。エル サドル側の代表は、交渉が失敗に終わった原因は首相イヤド アラウィ
にある、と述べた。金曜日の停戦まで、兵士とエル サドルの民兵は何日間にも渡
って、巡礼者の町であるナジャフで、流血の戦闘を行なっていた。
一方米空軍はサマーラ市を爆撃し、抵抗勢力の戦闘員50人を殺害した、との情報
がある。ヒラでもマフディ民兵と警官が戦闘を行ない、多数の死者が発生した。
その他のニュース
ドイツ ヘレロ虐殺の責任を認める
（ウィントフーク）ドイツの植民地軍がヘレロ人に対する軍事行動
をとってから百年、開発大臣ヴィークツォレック・ツォイルはナミ
ビアで、当時の残虐行為の許しを請うた。ドイツは政治的および道
徳的責任を認める、と彼女はオカカララのワーターベルクでの決戦
の記念式典で述べた。連邦政府の閣僚が、ドイツの南東アフリカの
元植民地であるヘレロ人の記念式典に参加するのはこれが初めてで
ある。同地では少なくとも6万人のヘレロ人、1万人のナマ人が殺
害された。州首相で、次期ナミビア大統領に就任する予定のヒフィ
ケプニエ ポハンバは、この謝罪を受け入れた。ヴィークツォレッ
ク・ツォイルは、ナミビア改革の際にさらなる開発支援と援助を拡
大する、と約束した。同国が1990年に独立して以来、5億オイロ
以上が使われている。ブルンジの難民収容所で流血の事態
（ブジュンブラ）武装攻撃団が、ブルンジにある国連難民収容所を
襲い、政府の情報によれば、少なくとも150人が死亡した。さらに
30人が負傷のため入院した、とブルンジ国連使節の広報は発表し
た。攻撃側は小屋に放火し、その犠牲者を射殺するか山刀で虐殺し
た、と目撃者は述べた。ガトゥンバ村にあるこの収容所は、コンゴ
民主共和国からやって来たツチ人の難民が住んでいる。ブルンジと
フツ人反乱勢力である国民解放軍が、この殺戮の犯行声明を出し
た。首相 社会福祉の削減を擁護
（ブランデンブルク）抗議が続いているため、連邦首相シュレーダ
ーは、ドイツの社会福祉および労働市場改革を擁護した。世界的な
競争の圧力と社会の年齢構成が変化しているため、これはやむをえ
ない、とブランデンブルク州社会民主党党大会で彼は述べた。いわ
ゆるハルツIV関連法案に関する議論でシュレーダーは、最近行なわ
れている改善は公平なものである、と述べた。彼は、失業給付金II
に対する大幅な財政的支援の要請を拒否し、低額所得者の状況も尊
重しなければならない、と述べた。その他、社会福祉を維持するた
めの資金も十分確保しなければならない、とも述べた。また彼は、
キリスト教民主、社会同盟と民主社会党からの抗議を厳しく批判
し、彼らの政策は「無慈悲な大衆迎合」である、と述べた。キリス
ト教民主同盟党首メルケルは、コットブスの党行事で、労働市場改
革に対する政府の情報戦略を批判した。
８月１５日（日）
イラク国民集会 バグダードで開催
（バグダード）イラクでは新たな暴力事件が発生するなか、国民集会の審議がバグ
ダードで始まった。千人を越える参加者を前に、暫定大統領グハシ アル ヤワル
は国民に対して、国内のテロ対策にすべての力を結集するよう呼びかけた。国民集
会は、自由選挙までの期間中暫定国会の役割を果たす国民評議会を決定することに
なっている。
シーア派の拠点ナジャフでは、停戦交渉が失敗に終わった後、急進派の説教師ムク
タダ エル サドルの民兵と米軍の戦いが再燃した。イラク移行政権は、エル サ
ドルに対して、再び戦闘を放棄するように求めた。警察はすべての報道関係者にナ
ジャフを立ち去るよう指示した。
医師の話によれば、ナジャフでの戦闘でイラク人3人が死亡した。バグダードでは
爆発がおこり、少なくとも1人が犠牲となった。
その他のニュース
アフガニスタンの選挙登録 正式に終了
（カブール）アフガニスタンでは、10月に行われる大統領選挙の
選挙人登録が正式に終了した。タリバーン民兵による攻撃や威嚇が
あったにもかかわらず、1,050万人と見積もられる有権者のうち
990万人が選挙人名簿に名前をのせた。これは予想をはるかに上ま
わり、登録した選挙人の42%近くが女性である、と国連は発表し
た。10月9日の選挙では、暫定大統領カルザイと17人の候補者が
大統領の座を争う。選挙人登録の最終期間は、ヘラート州で敵対関
係にある民兵同士が激しい戦闘を行なって、少なくとも22人が死
亡して、暗い影が落ちた。ヘラート州では知事イスマイル チャン
と敵対する部族の君主が、激しい戦闘を行なったため、カブールの
移行政府は新国民軍の部隊をこの地域に派遣した。アフガニスタンのドイツ駐在地で爆破
（カブール）ドイツの再建隊が滞在している北アフガニスタンの都
市ファイサバードで、爆弾事件が発生したが、人に対する被害はな
かった、と国防軍が発表した。時限装置で作動するようになってい
た爆弾が、橋の下に仕掛けられていた、とのことである。ファイサ
バードには現在25人のドイツ兵が駐留している。8月末にはクンド
ゥスに続いて、アフガニスタン再建に参加するドイツ隊が完全な形
で投入されることになっている。ヴェネズエラ 大統領チャヴェスの解任に関する国民投票
（カラカス）ヴェネズエラでは、大統領チャヴェスの解任に関する
国民の審判が下されようとしているが、これには高い投票率が見込
まれている。投票の数時間前から素手に、多くの市民が投票所の前
で待っていた。野党は、主として石油製造を麻痺させるゼネストの
後、署名活動を行なって、国民投票に持ち込んでいた。野党は主と
して、チャヴェスを権威主義的な統治手法と、まずい工業政策を非
難した。南米の同国では約1,400万人の住民が投票を行なうよう呼
びかけられている。大統領の解任が認められた場合、憲法に従って
30日以内に選挙が行われなければならない。世界で5番目の産油国
である同国の国民投票の結果は、石油市場でも緊張をもって見守ら
れている。