8月16日〜8月22日のオーストリアのニュース



8月16日(月)

     国外ニュース

ナジャフで再び激しい戦闘

目撃者の話によれば、シーア派の聖地ナジャフの中心部で、昨日再
び急進派の説教師モクタダ エル サドルの支持者と、米軍の間で
激しい戦闘が行なわれた。戦車の支援を受けた米兵は、神聖な場所
や古い墓地のまわりに集まっているイラクの蜂起勢力と、銃撃戦を
行なった。バグダードの南160キロにある同市の中心部では、爆発
音と機関銃の銃声が聞こえていた。エル サドルの支持者はすでに
12日間に渡って、米国が指揮する部隊と戦闘を行なっている。紛
争を仲裁する交渉が失敗に終わったため、昨日2日間の休戦が終了
した。昨日は蜂起勢力は、バグダード地域のサドル・シティでも米
軍と交戦し、米軍の戦車1台を破壊した。イラク政府の情報では、
同国南部ではシーア派民兵が米軍と戦い、石油掘削施設に放火し
た、とのことである。

     国内ニュース

同性結婚 リーヒテンシュタインは不要と判断

同性同士の配偶者関係に同じ権利を認めることには、大きな運動を
行なう必要はないし、「特に積極的にこれを促進する」べきでもな
い、と国民党の国会議員ヴィンツェンツ リーヒテンシュタインは
昨日のテレビ番組で述べた。彼は、同性同市の配偶関係により多く
の権利を認めることに反対しており、圧力や差別はないと見てい
る。一方社会民主党員で、同性愛者の運動を行なっているギュンタ
ー トーラーは、「私たちに本当に苦しい思いをさせようとしてい
る」と嘆いた。彼はヨーロッパの16カ国では、現在のオーストリ
アの状態は支持されないだろう、と他の各国での法律の状態を指摘
した。一方リーヒテンシュタインは、「男2人でも同じようにうま
くいく、と述べることで、オーストリアの数百万人の母親の功績を
低く見積もってはいけない」と述べた。




8月17日(火)

     国外ニュース

エル サドル 和平使節との会談を拒否

急進派シーア派の説教師モクタダ エル サドルは、イラク国民議
会の和平使節に対して、会談を拒否した。彼は「米国人の攻撃のた
め」政治家や聖職者と会談することを拒否した、と昨日午後彼の信
任厚い人物がナジャフで述べた。使節側は、エル サドルと彼のマ
ハディ軍が、武器を放棄し、ナジャフやその他の土地でのの連合軍
に対する放棄を終わらせるよう働きかけるつもりである。エル サ
ドルが会合を拒んだため、米軍の攻勢が行われる見通しがより高ま
って来た。一方イラク国民議会は、国民評議会の100人の議員の任
命を水曜日まで延期した。候補者の顔ぶれにさらなる合意が必要だ
からである、と発表された。国民評議会は、移行政府を来年1月に
予定されている選挙まで、監督することになっている。

     国内ニュース

労働組合の合併 さらに時間が必要

計画中の金属産業労働組合と個人企業労働組合GPAの合併には、さ
らに長い時間がかかる。金属産業労働組合会長ルドルフ ニュルン
ベルガーは、昨日のテレヴィ番組で、GPA幹部を批判した。「約5
千万オイロの不動産投資を結ぼうと考えている時、役員が、それは
労働組合の中心業務なのかどうか、といった質問をしてくる」と
GPAとの対立について彼は述べた。彼は今年5月にもGPA幹部に対
する批判を述べていた。ただし彼は組織運営上の観点からいえば、
合併以外に選択肢はない、とも述べている。




8月18日(水)

     国外ニュース

エル サドル 譲歩を受け入れる見通し

急進派シーア派の指導者モクタダ エル サドルには、数日前から
イラクの反乱勢力の拠点ナジャフで続いている米軍との戦闘を中止
する用意がある。現在バグダードで会議を行なっているイラク国民
会議の使節は昨日、エル サドルの書簡を引用して、彼は政府の要
請を受け入れる方針である、と報告した。その要請の中には、ナジ
ャフのイマム アリ モスクから退去することと、マハディ軍の武
装解除が含まれている。しかしエル サドルの広報はその条件とし
て、数週間前から戦闘が続いている同市での停戦の実施を挙げてい
る。イラク政府はこの要求に対して応じていない。

     国内ニュース

憲法裁判所はEU議員の自由党の当選者を決定

欧州議会で自由党を代表して議員となるのは誰かは今日発表され
る。アンドレアス メルツァーは、6月13日のEU選挙で、自由党
の本来の筆頭候補ハンス クローンベルガーに対して優先票獲得選
挙で勝利したため、彼を押しのけ、自由党の唯一のEU議会議員とな
っていた。クローンベルガーは、この結果を受け入れるつもりはな
く、EU選挙規定違反である、として裁判を起こしていた。憲法裁
判所の判断は午前中に公表される。




8月19日(木)

     国外ニュース

米軍機 ナジャフを攻撃

イラクの都市ナジャフの旧市街は昨日午後、爆弾が命中して揺れ
た。米軍機が急進的シーア派の拠点を攻撃した。爆弾は、イマム 
アリの墓地のモスク近くに命中した。このモスクには急進派シーア
派の指導者モクタダ エル サドルが支持者と共にたてこもってい
る。同市の中心部の歴史ある墓地上空には、厚く煙が立ち上った。
午後の空には何度もオレンジ色の閃光が光った。エル サドルは支
持者に対し、ナジャフのイマム アリ モスクのの聖なる厨子(霊
廟)の鍵を同市のシーア派の宗教学者たちに譲り渡すように求め
た。ただし彼は武装解除は拒否した。

     国内ニュース

シュトラサー 難民問題で各種を批判

難民申請者の受け入れに関して連邦と各州の合意を停止している州
があることについて、内務大臣エルンスト シュトラサー(国民
党)は、激怒している。「協定は協定であり、これは守られなけれ
ばならない。これを解除することはできない」とシュトラサーは新
聞で述べた。いくつかの州が協定の実施を拒否している結果とし
て、トライスキルヒェン一次収容所は既に予定の1,000人を越え、
1,400人を収容している。「私たちは全員を収容したが、1,600人を
越えると彼らは再び路上に出てしまう。そうなったら責任は州にあ
る」と述べた。




8月20日(金)

     国外ニュース

米大統領候補ケリー 退役兵組織を訴える

米国大統領候補ジョン ケリーは、退役兵組織が自分を非難してい
ることに関して、法的手段を行使した。刑リーは米国選挙委員会
に、選挙戦が法にかなって行われるように監視するよう、不服を申
し立てた、と彼の選挙担当者は昨日述べた。民主党の候補者である
彼は、関係する退役兵組織が、「不正な広告」を放送しているが、
これは現職大統領ジョージ W. ブッシュの選挙担当者と関連をもっ
ており、「違法である」と非難している。ヴェトナム退役兵13人か
らなるこの組織は、数日前からテレヴィ広告で、ヴェトナムでケリ
ーのものとされている英雄的行動はペテンである、と訴えている。

     国内ニュース

世論調査 3分の1は自らを重労働者と見ている

オーストリアは重労働の国である、少なくとも、オーストリア人の
自己評価によれば。標本調査による世論調査を受けた人の約3分の
1は、自分が重労働者である、と考えている。過半数の人が重労働
者たちには年金改革で優遇措置が取られることを求めている。ま
た、年金の収支安定化に関する駆け引きは、今後も激しく行われる
ものと見ている。一方、フォアアールベルク州首相ヘルバート サ
オスグルーバー(国民党)は、年金の早期支給を厳しく拒否した。
彼はラジオ番組のインタヴューで、どれが重労働か公正に線引きす
ることは極めて難しいので、前払いはすべてやめ、45年間の保険
金支払いを基準とするべきである、と述べた。彼のこの発言は、連
邦国民党の考えには反するものである。



8月21日(土)

     国外ニュース

パキスタンでテロ容疑者 逮捕

パキスタンでは、エジプト人1人を含む数人が逮捕された。彼らに
は、首都イスラマバードで攻撃を計画した容疑がかかっている。こ
の攻撃は8月上旬に行われる計画であった、と情報大臣シャイフ 
ラシド アハメドが昨日発表した。彼によれば、攻撃目標には、大
統領ペルヴェズ ムシャラフの邸宅、米大使館、パンジャブ州の閣
僚の事務所、国民議会会館が含まれていた。エジプト人の名前は公
表されていないが、彼が組織の首領である、との疑いがかけられて
いる。容疑者たちは先週逮捕されており、さらなる逮捕者がでる可
能性もある、とのことである。パキスタンでは先月、数人のアル 
カーイダと見られる者たちが逮捕されていた。この逮捕で得られた
情報に基づき、最新の米国のテロ警戒や、英国でのアル カーイダ
と見られる13人の逮捕が行なわれていた。

     国内ニュース

同性婚を異性婚と同等に扱うことに過半数が賛成

オーストリア人の半数以上(56%)が、異性同士の婚姻関係と同じ
法的扱いを同性同士の婚姻関係にも与えることに賛成している。
38%がこの種の同権を拒否している。これは、世論調査研究所
Ifesの調査結果で、月曜日に発行される報道雑誌に先行して発表さ
れたものである。調査を受けた3分の2以上が、賃借権および相続
権の他、年金や社会保険での差別の撤廃に賛成している。ただし、
同性同士に養子を認めるのは36%だけである。また54%は、現行
の規定を修正することに反対である。同性の婚姻は、夫婦に比べて
差別を受けているかどうかとの問に対して、43%が「大いに不利益
をこうむっている」、27%が「いくらか不利益を受けている」、
15%が「不利益を受けていない」と答えた。




8月22日(日)

     国外ニュース

ナジャフでの戦闘 終わらず

米軍機が昨日午後、急進派シーア派の説教師モクタダ エル サド
ルの民兵の陣地を再び攻撃した。10回ほどの爆発音が聞かれた、
とロイター通信の記者が述べた。それより前米兵は、戦車を用い
て、シーア派の反乱勢力が占拠しているイマム アリ モスクまで
800メートルまでに迫っている。紛争の平和的解決に向けて努力
は、成果を上げていない。このモスクを大きな影響力を持つシーア
派の聖職者アヤトッラー アリ シスタニへの引き渡しは金曜日か
ら延期されているが、週末には戦闘が再燃していた。イラク内務省
によれば、ナジャフでのこの戦闘でイラク人9人が死亡し、近くの
クーファでは40人が死亡した。また、アラブ系の放送局アル ジ
ャジーラによれば、イラクの急進派組織は人質にしていた米国人記
者を釈放した。彼は、1週間以上前に通訳と共に誘拐されていた。

     国内ニュース

ファン シュター 同性婚登録に賛成

ティロール州首相で同州国民党の党首ヘルウィヒ ファン シュタ
ーは、党に対して、同性同士の配偶関係に法的に同じ権限を与える
という問題をめぐる議論で、「前向きの扱い」をするように勧告し
た。新聞で彼は、この配偶関係を登録するのに賛成である、と述べ
た。「私は、この登録された配偶関係をいくつかの重要な点で拡張
したいと思う。このような配偶関係にも、年金および健康保険の分
離加入を認めるべきである」と彼は述べた。



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