10月18日〜10月24日のオーストリアのニュース



10月18日(月)

     国外ニュース

米大統領 早期投票がフロリダで始まる

米国大統領選挙の投票を2週間後に控え、有権者が昨日フロリダで
は早期投票の機会を利用しはじめた。2000年の選挙のときと同
様、投票には手違いが生じた模様である。専門家は、多くの有権者
が押し寄せたためである、としている。早期投票が導入されたの
は、同州では4年前の選挙の集計の際に混乱状態となったためであ
る。当時ジョージ W. ブッシュは、数週間にわたって駆け引きを繰
り広げたた末、民主党の候補者アル ゴアに勝利宣言を行なった。

     国内ニュース

予算の審議冒頭で 専門家の公聴会

火曜日の国民会議の担当委員会では、2005年予算の審議の冒頭で
専門家の公聴会が行われる。各党はそれにそなえて、名の知れた人
材を国会の臨戦の場に呼んでいた。国民党OeVPと社会民主党SPOe
は、WIFOの専門家2人ゲアハルト レーナーとマルクス マルター
バオアーを、緑の党は労働者会議のブルーノ ロスマンを指名し
た。自由党を代表して、ケルンテン州IHSの執行部長ハンス ヨア
ヒム ボーデンヘーファーが国会議員に対して演説し、質疑応答を
行なう。




10月19日(火)

     国外ニュース

EU委員コヴァクスは自分が準備不足であると見る

ハンガリーのラズロ コヴァクスは、イタリアの候補ロッコ ブッ
ティリオーネをめぐる混乱の後、EU電力担当委員へ任命されるか
どうか確実ではないが、彼は自分自身この職に対して「完全な準備
ができている」とは思っていない。彼はブダペストで行われた国会
のEU統合委員会で、これについて述べた、とハンガリーの通信社
MTIは伝えている。EU議会では、彼には専門的な知識が不足してい
る、と非難されていた。コヴァクスは現在ハンガリー外務大臣であ
るが、日々電力政策の分野での知識を増やしているので、9月30日
のブリュッセルでの公聴会のときよりは今の方がより多くの知識を
持っている、と述べた。専門家によれば、社会民主主義者であるコ
ヴァクスをめぐる対立は、保守派からも起きているが、それは保守
派の委員ブッティリオーネを擁護するための圧力の手段を手元に残
しておくためである。

     国内ニュース

収容所の監視に兵士を使うミクラオチュ提案には拒否

オーストリアの刑務所で深刻になっている人材不足を解消するため
に、自由党所属の法務大臣カーリン ミクラオチュは求めている。
テレヴィ番組の中で彼女は昨日、「私は国防軍の補助業務のための
投入を軍に要求することを検討している。約百人の兵士が、直接囚
人に接する場ではなく、運転手あるいは監視役として、投入される
べきである」と述べた。国防相ギュンター プラター(国民党)
は、彼女の提案を拒否した。「この考えは実態とかけ離れている」
と自分の広報を通じて発表した。「国防軍の補助的任務への投入に
は、法律的な根拠がない、と述べた。




10月20日(水)

     国外ニュース

イラクで自動車爆弾攻撃 死者8人

イラクのとしサマラで爆弾攻撃があり、死者の数は増加した。学校
の近くで午後自動車爆弾が破裂し、イラク人8人が死亡した、と昨
日午後医師が述べた。その中には子供4人も含まれていた。死者5
人は1つの家族であった。一般市民23人が負傷して、この病院に運
ばれた、とのことである。米軍広報は、この攻撃で米兵11人が負
傷した、と述べた。軍は犯行場所を封鎖し、7時までの外出禁止を
課した。一方国際CAREの誘拐された職員ハッサンの夫は、誘拐犯
に対して呼びかけた。アラブ系テレヴィ局アル ジャジーラが放送
した呼びかけの中で、ターシン アリ ハッサンは妻マーガレット
を解放するよう訴えた。

     国内ニュース

オイロファイター購入問題 会計検査院の委員会では妥協不成立

国民議会の会計検査院の委員会では、あいかわらず戦闘爆撃機オイ
ロファイター購入問題で、妥協が行われる可能性が視野に入ってこ
ない。社会民主党SPOeと緑の党は、最新の会計検査院の購入報告
書を承認する前に、少なくともあと3人の情報を持つ人物に対する
公聴会を実施する方針である。同委員会議長ウェルナー コークラ
ー(緑の党)は、2週間前と同様、会議の中断は行なわない、と明
言した。「私は自分の政治的な意志を押し通すためだけに、会議を
中断しないわけではない」と彼は述べた。




10月21日(木)

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ハマース指導者 イスラエルの空からの攻撃で死亡

イスラエル軍は木曜午後、空から目標を攻撃し、ガザ地区で2人の
パレスチナ人を殺害した。パレスチナ側の情報によれば、殺害され
たのはハマースの軍事組織の副司令官アドナン エル グホウルで
ある。目撃者の話によれば、イスラエル軍ヘリコプターが、同市
北部を走っている車に向けミサイルを発射した、とのことである。
死亡したもう1人は、グホウルの代理を務めるイマド アッバスと
のことである。その他に2人が負傷した模様である。イスラエルは
過去に繰り返し武装パレスチナ人を狙って、空から殺害していた。
この事件の前には、イスラエル軍がガザ地区に対する大攻勢を終了
してから初めて、パレスチナからのロケット弾がイスラエルに届い
ていた。

     国内ニュース

国会 年金の収支均衡に関する審議を開始

社会福祉委員会で公開の公聴会を開くことで、国会は金曜日から、
政府が計画している年金制度の収支安定化に関する審議を開始す
る。改革案の採決は11月18日に予定されている。緑の党はこの公
聴会には、本来の意味での専門家ではなく、関係者を指名した。支
出削減計画の影響を受ける小児科の看護婦で2人の子供を持つ女性
が、国会議員に情勢に関する彼女の見方を説明することになってい
る。その他の政党は社会福祉の専門家を国会に招いている。




10月22日(金)

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コソヴォで国会議員選挙

コソヴォでは土曜日、国会議員選挙が行われる。33を越える政治
組織と30人を越える無所属の候補諸が、120議席をめぐって選挙
戦で主張を行なっている。120議席のうち10議席はセルビア人、
10議席はその他の少数派のためのものである。世論調査によれ
ば、どの政党も単独で政権を取るのに必要な票を得ることは出来
ず、最大勢力は大統領イブラヒム ルゴヴァ率いる民主主義同盟
と、もと反乱勢力の指導者ハシム タシの民主党で、30から40議
席を獲得する可能性がある。セルビア系住民の多くは、この選挙に
参加しない方針である。コソヴォ議会は「日常の業務」だけに責任
を持ち、「大きな議題」は国連行政府が担当している。民族間の対
立が強い州での投票は、彼らの今後の立場の指標となるものと見ら
れている。

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社会保険組合と医師会 ICカードで合意

社会保険組合の主要連合と医師会は、2005年から計画されている
ICカードの導入に際しての条件で合意した模様である。ただし詳
細は水曜日に行われる記者会見ではじめて明らかにされることにな
っている。社会保険組合の主要連合は、Eカードの使用にむけた新
たな契約全体で、医師会と合意した。これは、1999年に作られた
古いICカード契約の代わりになるものである。以前の契約は、IC
カードがなくても引き継がれている。今後計画されている形式のE
カードは、2005年から健康保険診察券の代わりになるもので、以
前の計画と比べて技術的に大きく進歩している。そのため、以前の
契約にかわるものを結ぶことが必要となっていた。医者と社会保険
組合の間では、ICカードの診療所への導入を契約によって守ること
が重要だ、と見られていた。そのためには技術的財政的な問題が解
決されねばならなかった。




10月23日(土)

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イスラエル内閣 ガザからの撤退計画を審議

イスラエル内閣は日曜、ガザ地区からの撤退計画に関して審議を行
なう。首相アリエル シャローンにとっては、これは重大な1週間
の始まりである。月曜日には議会でこの計画についての議論が始ま
るからである。議会の決議は火曜日に行われる見通しである。シャ
ローンのリクード党の大部分は、2005年9月までにガザ地区の全
てのユダヤ人入植地と西ヨルダンランドの4つの入植地からの撤退
計画を拒否している。野党労働党がシャローンを支持するとの意向
を示しているため、専門家は、シャローンがかろうじて過半数を得
られるものと見ている。シャローン案が不成立になった場合、彼が
首相に留まれるかどうか危うくなっている。

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世論調査 社民党の優位揺らぐ

ここ数ヶ月、社会民主党SPOeの国民党OeVPに対する優位は揺ら
いでいる。フェッセル研究所が国民党に対して作成する定期世論調
査で、社会民主党の「野党としてのハンデ」が8%から3%に減少し
た、と日刊紙「クリーア」は報じている。6週間前から国民党は37
ないし38%の支持で、社会民主党は40ないし41%の支持である。
フェッセル研究所のペーター ウルラム教授は「これによって、社
会民主党が次回選挙で最大勢力になるのを確実するためには、6な
いし7%多くの支持を得ていなければならない。選挙戦の状況によ
っては、野党のハンデで優勢が簡単になくなってしまうことがある
からである」と述べた。




10月24日(日)

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イスラエル国会 ガザ地区からの撤退を議論

イスラエル国会は月曜から、首相アリエル シャローンのガザ地区
からの撤退案について審議を開始する。日曜日に内閣は、13対6で
この提案に賛成した。イスラエルで激しい議論になっているこの案
は、2005年9月までにガザ地区の全てのユダヤ人入植地と西ヨル
ダンランドの4箇所の入植地から退去する、という内容のものであ
る。シャローンはこの計画をめぐる対立から6月以降、国会で多数
を得ることができなくなっており、自らのリクード党の一部が、彼
についていくことを拒否し、野党の支持を当てにしていた。決定の
投票は火曜日に予定されている。すでにシャローンは、彼の内閣の
大臣のうち、国会で反対投票を行なう者を解任すると威嚇してい
た。シャローン案は、野党労働党が支持することを約束しているた
め、過半数を得るものとみられている。シャローンが国会内で承認
を得られなければ、政府は深刻な危機に瀕することになる。シャロ
ーンはこの問題ではできるだけ広い範囲からの指示を受けることを
目指しており、とくに連立与党の国会議員には賛成するよう働きか
けている。

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財政赤字の補填 新たな交渉へ

連邦、各州、および市町村は、月曜日午前から、財政赤字の埋め合
わせをめぐって交渉を続ける。話し合いの中心は、病院に対してさ
らに多くの資金を出すこと、そのために厚生大臣マリア ラオホ・
カラット(国民党OeVP)も会議に出席することになっている。大
蔵省で行われるこの会議で解決案が見つかる可能性は、会議の前の
時点では全く否定はできないが、低いものとみられている。立場が
さらに近づく可能性はかなり現実的であると見ている、と交渉担当
者側は述べている。



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