10月25日〜10月31日のオーストリアのニュース



10月25日(月)

     国外ニュース

心臓手術後 クリントンはケリーの支援

元米国大統領ビル クリントンは、大きな心臓手術から7週間、昨
日初めて公の席に顔を出した。クリントンは1週間後に迫った大統
領選挙で、民主党の候補ジョン ケリーと共にフィラデルフィア
(ペンシルヴァニア州)に現れた。「これが私の心臓によくない、
というのなら、これより良いことがあるとは思えない」とクリント
ンは、数分間にわたって数千人の支持者の拍手が続いた後に述べ
た。58歳の彼は痩せていたが、それ以外の点では精力的な印象を
与えた。

     国内ニュース

建国記念日を各省の開放日に

オーストリアは今日、国民の祝日である建国記念日を祝う。ウィー
ンの英雄広場では、伝統にのっとり、国防軍の成果を見せる式が行
なわれる。各省は「一般開放日」を行なう。ウィーン王宮では、ス
ペイン王宮乗馬学校、連邦庭園、および舞踏会ホールは、訪問者に
解放される。オーストリアの国立公園ではまた料金不要の案内が行
われ、連邦博物館では、割引料金で展示を見ることができる。




10月26日(火)

     国外ニュース

ザルカウィ 日本人誘拐を発表

ヨルダンの急進派アブ ムサブ エル ザルカウィの支持者は、ふ
たたびイラクで日本人1人を人質に取った、との情報がある。その
証拠として、同組織はインターネット上で、日本人兵士の姿を写し
たヴィデオを公開した。この組織の1人は日本に対して、48時間以
内に日本軍をイラクから撤退させるよう求めている。これが受け入
れられない場合には、「異教徒」を殺害する、と述べている。イラ
クに駐在している日本兵は、同国再建のために動員されており、戦
闘行為には参加していない。また、テロ組織アンサル エル スン
ナは、イラク国軍11人を誘拐した、との情報もある。インターネッ
ト上ではその写真が公開されている。10月21日の日付が記された
声明の中では、「我々は背教者11人の身柄を押さえた」と述べら
れている。

     国内ニュース

赤字補填で国民は新たな負担

連邦と各州は財政赤字の補填で合意するため、オーストリア国民か
らお金を徴収する。病院財政の巨額の赤字を埋めるため、国民は今
後かなり高額の税を支払わねばならない。たばこ税のほかに、健康
保険の加入料、処方せんの料金、病院の経費の負担金も値上りす
る。野党側からは批判が出ている。




10月27日(水)

     国外ニュース

パレスチナ人代表 アラファトは生命の危機にある

パレスチナ側の情報によれば、大統領ヤセル アラファトは生命の
危機にある。75歳の彼の容体は「危険」である、とパレスチナの
閣僚ハッサン アブ リブデーは昨日米国の報道放送局CNNに述べ
た。アラファトは過去数日「過去数時間も含めて、極めてゆっくり
としか回復せず、今では危険な状態にある」と彼は述べた。アラフ
ァトは「3つの医師団の診察を受け」ざるを得ない、とも述べた。
イスラエルでの報道によれば、アラファトの夫人スーハはラマラに
戻った。普段はパリに住んでいる彼女は、今日ヨルダンから西ヨル
ダンランドのラマラに到着する予定である、とも報じられている。
イスラエル側は、アラファトの治療は世界中のどの病院であっても
許可する方針である、との報道が首相シャローンの事務所の言葉と
して伝えられている。国防相モファズは、ラマラの病院にアラファ
トが運び込まれる可能性もある、と述べた。

     国内ニュース

鉄道の早期年金受給問題 ゴルバッハは短時間労働に賛成

交通大臣フーバート ゴルバッハ(自由党FPOe)は、昨日の予算
委員会で改めて、オーストリア鉄道OeBBの早期年金受給に反対で
ある、とのべ、別の解決策を見つけるように経営陣に求めた。鉄道
をより活発に、市場に適正に、そして競争力を持った形で経営でき
るように、解雇通告からの保護を緩和し、配置転換を行なえるよう
にするだけでなく、今後はいくらか短時間労働を行なえるような議
論を集中して行なうべきだ、とゴルバッハは提案した。有能な経営
陣に命令するのは「緊急ブレーキ」をかけるようなものだ、と彼は
述べた。




10月28日(木)

     国外ニュース

ローマでEU憲法に今日署名

初めての欧州憲法が金曜日、ローマで開かれる式典で署名される。
各国首脳の会談には、新EU委員会の任命をめぐって、危機が影を
落としている。この式典と並行して行われる非公式会談では、各国
首脳は次期委員会議長ジョゼ マヌエル バローゾが、EU議会の
反対を受けて、委員の人事に失敗した場合に備えて、新たな人選を
審議する意向である。特にイタリア首相シルヴィオ ベルルスコー
ニは、問題となっているイタリアからの委員ロッコ ブティリオネ
の就任を撤回するように圧力にさらされている。式典は、1957年
に欧州共同体の設立条約に署名が行なわれたのと同じローマ市役所
内の広間で行なわれる。

     国内ニュース

公務員の給与交渉開始

連邦の公勤務者代表選挙を1カ月後に控え、金曜正午から大蔵省で
公務員の給与交渉が始まる。話し合いの冒頭では、50万人近くの
公務員を代表する公勤務従事者労働組合からの具体的な要求は出さ
れない。経済研究所の専門家ウォルフガング ポランは、国民経済
の大枠の情勢についての予測を提出市、これに基づいて今後、会談
が行なわれることになっている。政府を代表して大蔵政務次官アル
フレート フィンツ(国民党OeVP)が、首相ウォルフガング シ
ュッセル(国民党)の委託を受け、交渉の席につく。労組会長フリ
ッツ ノイゲバオアーはすでに8月の時点で、シュッセルあての書
簡の中で、交渉に着手するよう求めていた。労組側は2005年に
は、物価上昇を補い、経済成長に合わせた額の賃が気を要求する。
具体的な要求は後になって示される。




10月29日(金)

     国外ニュース

ベルルスコーニ「ブティリオネは大臣に留まる見込み」

次期EU法務委員ロッコ ブティリオネをめぐる対立で、イタリア
首相シルヴィオ ベルルスコーニは、撤退する用意を行なっている
模様である。ブティリオネは「おそらく」自分の内閣の閣僚に留ま
るだろう、とベルルスコーニは昨日午後、ローマで開かれた記者会
見で述べた、とイタリアの通信社Ansaは伝えている。

     国内ニュース

年金額 1.5%引き上げの見込み

686.70オイロまでのいわゆる中間的年金までの年金はすべて、来
年1.5%引き上げられる見込みである。これ以上の額の年金はすべ
て、一律10.30オイロ増額されることになっている。この勧告を金
曜日、年金委員会が提出した。社会福祉大臣ヘルバート ハオプト
(自由党FPOe)は、この勧告を条例の形で現実に即したものにし
ていかなければならない。彼がこの勧告を守るかどうかは、今のと
ころはっきりしていない。




10月30日(土)

     国外ニュース

ウクライナ選挙 新大統領選出

ウクライナでは明日、新大統領選挙が行われる。野党の西欧よりの
候補者ヴィクトル ユシュチェンコに対して大規模な操作が行なわ
れる中、選挙戦が戦われた。彼はロシア政府のお気に入りである現
首相ヴィクトル ヤヌコーヴィチ以外では、もっとも有望な候補者
と見られている。最新の世論調査によれば、ヤヌコーヴィチは野党
の候補ユシュチェンコを4%下まわっている。現職の大統領レオニ
ード クチマは、10年間にわたって独裁的な政権を率いてきた
が、今回は立候補しない。

     国内ニュース

自由党議員団 新団長を持つ

自由党FPOeの重要な職で人事の変更があった。元国防大臣ヘルバ
ート シャイプナーの元広報担当のギュンター バルネットが、元
上司のもとに戻り、議員団長になる。ローベルト プロハスカが会
計検査院に移動したため、議員団長は空席になっていた。以前自由
党国会議員団長を務めていたヨーセフ モーザーが会計検査院長の
補佐をプロハスカは行なっている。バルネットはここ数年、軍の改
革派として、そしてはっきりした言葉を言う男と見られていた。彼
は2003年夏に元党首イエルク ハイダーの悪口を言ったとされて
いる。「私は、彼はオーストリア内政のビルギット サーラタのよ
うな人物だ、と思う。つまり中年のオペレッタの歌姫のようなもの
だ。彼女は豪華客船に乗っている年配の人たちを感動させる。しか
し彼は若くて活力がある大衆のためには一切音を出さない」と述べ
た。




10月31日(日)

     国外ニュース

ウクライナ大統領選 野党候補が優勢

西側よりの野党の政治家ヴィクトル ユシュチェンコは、出口調査
によれば、ウクライナの大統領選挙の第1回投票で勝利をおさめ
た。ただし元首相である彼は絶対多数には届かなかった模様であ
る、と内容の予測が昨夜、中立の選挙監視団から発表された。この
後3週間後に決選投票がユシュチェンコと現首相ヴィクトル ヤヌ
コーヴィチとの間で行なわれる。ヤヌコーヴィチは1994年から独
裁的な政権を率いているレオニード クチマの支援を受けている。
この選挙は違反行為が行われる中、大規模な安全対策が取られて行
われた。

     国内ニュース

ザルツブルク州国民党 亡命希望者に仕事を与えるよう要求

亡命手続きの結果がでるのを待っている難民たちは、公共の利益に
なる仕事に協力してもらえるようにするべきである、とザルツブル
ク州議会の第2議長ミヒャエル ノイライター(国民党OeVP)は
述べた。彼は、不満がたまるような無為の状態に難民が陥るのを避
けることを望んでいる。これを可能にするために全国を対象にした
法律を作るべきだ、と彼は強調した。



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