11月15日〜11月21日のオーストリアのニュース



11月15日(月)

     国外ニュース

ハンガリー国会 イラクからの部隊撤退を主張

ハンガリー政府が試みているハンガリー軍のイラク駐留延長は、議
会で拒否された。昨日午後行なわれたとうひょうで、政府は必要な
3分の2の賛成を得ることができなかった。これによれば、3月まで
の派遣延長に賛成したのは191人の議員、159人が反対した。これに
よりハンガリーは12月31日に約300人の兵士をイラクから撤退しな
ければならない。ハンガリー国民の多数派イラク派兵に反対してい
る。ハンガリーのイラクは系の延長に反対するこの基本的な決定は
既に下されていた。政府は3月までの派兵で粘り強く、米国にむけ
和解の意志表示を行なう方針であった。

     国内ニュース

国民議会の予算審議 3日目に

国民議会は火曜日、予算の審議を続ける。4つある主題のうち3日目
の議論の主題は、教育、経済、内政である。特にはげしい議論が行
なわれるとみられるのは、教育、科学、文化である。野党は、支出
があまりにも少なすぎる、と批判している。また連邦の選択の廃止
と、国民党支持の大学生に有利になるるオーストリア大学法の改正
計画が問題となっている。




11月16日(火)

     国外ニュース

急進派パレスチナ人 大統領選挙を忌避

「イスラーム聖戦」によれば、急進派イスラームのハマースも、パ
レスチナ大統領選挙を忌避する方針である。この選挙は「違法なも
のである」、とガザ地区のハマース代表マハムド サハールは、
POL議長マハムド アッバスとの会談を前に火曜日に述べた。「イ
スラーム聖戦」は昨日、先日死亡したヤセル アラファトの後継者
を選ぶ選挙を忌避する方針である、と予告していた。急進派のアル
 アクサ旅団は火曜日、新たなパレスチナ大統領にアッバスを選ぶ
ことに反対である、と再び発表した。その他彼らは自分たちの持つ
武器を蜂起することはない、との声明も出していた。これは独立し
たパレスチナ国家とパレスチナ難民の帰還の権利を補償する唯一の
手段である、とアラファトのファタハ運動の武装集団である同組織
は発表した。一方フランスとパレスチナの間では、アラファトの死
亡証明書をめぐる他律が再燃している。パレスチナ側幹部はアラフ
ァトの死因を知りたがっているが、フランス政府はこれを拒否し、
アラファトの親族だけがこれを知る権利がある、と述べた。アラフ
ァトは毒を盛られたとの噂がしつこく飛び交っている。

     国内ニュース

2005年予算 国民議会で可決

国民議会は明日、2005年予算を可決する。国民党と自由党の連立
政権が成立してから、過去最高の赤字を出している。連邦の赤字は
国内総生産の約2.3%で、各州の黒字のおかげで全体の赤字は1.9%
となった。ただし可決前に4日めと5日目の議会で、さらに3つの
論点、社会福祉、国防、財政問題の議論が行なわれる。「社会福祉
の安定」では今年と同じ18億9千万オイロ、「社会保険」では66
億8千万オイロから68億4千万オイロに増額、家族関連の予算も52
億5千万オイロから56億2千万オイロに増額される。国防分野で
は、17億4千万オイロから、18億9千万オイロに増額される。大蔵
省の支出は238億4千万オイロ(2004年は234億8千万オイロ)と
なり、収入は462億6千万と見積もられている。




11月17日(水)

     国外ニュース

EU議会 バローゾの委員会を承認

ジョゼ マヌエル バローゾを議長とする新EU委員会が、木曜日
ストラスブールの欧州議会で選挙される。議員は承認されるものと
みられている。3大会派の代表は、賛成すると予告していた。承認
された場合、委員会は来週始めに仕事を開始する。本来は11月1日
に仕事を開始する予定であった。バローゾは10月下旬に計画され
ていた投票で、議会が委員全体を拒否する事態を回避するため、最
後の最後になって委員人事を取りやめた。イタリアのロッコ ブテ
ィリオネを代表として、幾人かの候補が、議会の一部で激しい批判
を浴びた。

     国内ニュース

国民議会 年金収支安定化法案を決議

国民議会は金曜日、年金収支安定化法案を決定する。最後になっ
て、昨日午後、公務員との合意が成立し、公務員労働組合も国民党
所属の議員フリッツ ノイゲバオアーに合意した。さまざまな年金
制度の収支安定は、いくつかの例外はあるものの、50歳以下のす
べてのオーストリア人に適用されることになっている。この安定化
策は、45年間の加入期間を経た65歳の人が、平均的な生活の収入
の80%の規模の年金を得られる、と言うものである。早期年金受給
は、年金受取のための別の過程を通過した場合に再び導入される。
62歳からは、年金加入の割引が可能である。65歳以上まで職業に
ついている人に対する割増金は残される。




11月18日(木)

     国外ニュース

ブリュッセルの政治家に対する暗殺の脅迫

何者かがブリュッセルの要人と政治家に対して暗殺を行なう、と脅
迫した。繰り返しベルギーのイスラーム教徒組織が後進的であると
して批判していたモロッコの国会議員ミムーン ブーサクラに対す
る殺害の脅迫と関連している、とベルギー法務大臣ローレット オ
ンケリンクスが昨日述べた。彼女自身も脅迫を受け取った。社会党
の国会議員ブーサクラは、匿名の電話で「儀礼に基づいた殺害」を
行なうとの脅迫を受けた今週初めから警察の保護の下にある。新た
な脅迫は、2人ないし3人のブリュッセル地域の人に対して向けら
れており、その中には選挙で選ばれた政治家も含まれている、とオ
ンケリンクスは述べた。ベルギー検察は捜査を開始した。

     国内ニュース

裁判所 「正当防衛」のため審理を中止

11月上旬の警告ストライキが効果を発揮しなかったことを受け、
裁判官と検察官は「正当防衛的措置」をとる。2005年の前半は、
1カ月あたり平均して1週間、すべての法廷で一切の審理および審
問を行なわない。しかしこれはストライキではない、裁判官と検察
官はこれらの時間を判決を準備し、「判決の遅れが起きないように
する」からである、と労働組合会長クラオス シュレーダーは昨日
述べた。この措置の結果、審理期間の長期化が起こる可能性があ
る。




11月19日(金)

     国外ニュース

アラファトの病気に関する報告書 未亡人に

フランス当局は、死亡したパレスチナ大統領ヤセル アラファトの
病気に関する報告書を未亡人スーハに手渡した。スーハ アラファ
トは、午後パリ郊外のクラマールにあるペルシー軍病院から関係書
類を受け取り、その分析を行なっている、と、彼女の弁護士フィリ
ップ プランタードとジャン・マリー ブルグルブは昨日午後発表
した。また彼女は、「心の奥底から」大統領ジャック シラクおよ
び病院の関係者に「特別な支援」を受けたことに感謝した。昨日こ
れより前に、アラファトの甥ナセル エル キドワが、この報告書
を受け取りに、ガザからパリに向けて出発した。パレスチナの国連
代表を勤める彼は、おじのアラファトが自然な死をしたのか、疑問
を持っている、と述べていた。

     国内ニュース

オーストリア大学教職員組織改革で 直接投票実施せず

国民党と自由党が計画している大学教職員法の改革では、学生によ
る直接投票は実施されない。オーストリア大学教職員組織の緑の党
と社会民主党の幹部が出しているこれに関する動議は、昨日開かれ
た連邦代表による特別会議で、賛成28、反対17で、必要な3分の
2にあたる30の賛成が得られなかった。この動議では2005年1月
17日から20日の間に直接投票を行なう計画であった。




11月20日(土)

     国外ニュース

ウクライナ大統領を決する決選投票実施

ウクライナ人は日曜日、新大統領を選ぶ決選投票を行なう。西側を
志向する野党の指導者ヴィクトル ユシュチェンコとロシアよりの
大統領候補ヴィクトル ヤヌコーヴィチの間で、接戦が行なわれる
と予想されている。10月末に行なわれた第1回投票では、政府側に
選挙で不正があった、との非難が出たが、外国でもこの投票に厳し
い目が注がれている。約5千人の国際選挙監視団が、3,700万人の
有権者がいる今回の投票の行方を調査している。

     国内ニュース

政府 郵便局の閉鎖に反対か

金曜日には、政府は350の郵便局の閉鎖で合意したかのようであっ
た。今度は国民党所属の産業大臣マルティン バルテンシュタイン
は、さらなる閉鎖は「ありえない」と述べている。郵便側はおそら
く、政府の方針に理解を示していない、と彼は述べた。彼は、郵便
に対して、もっとも重要な収入減である郵便事業の独占権を取り上
げる、と威嚇している。ただし郵便側がこれに影響を受けるかどう
かは、疑問である。




11月21日(日)

     国外ニュース

新EU委員会 仕事を引き継ぐ

EU議会の承認を受けて、新たなEU委員は今日からその職につく。
議長ジョゼ マヌエル ドゥラン バローゾが率いる同委員会周辺
では、数週間にわたって欧州議会との綱引きが行なわれた。バロー
ゾは採取的に特に異論の大きかった候補者2人を入れ換え、担当を
取り替えた。しかし昨日の時点で人の配置に新たな怒りが起きてい
た。欧州議会の自由党会派の会長グレアム ワトソンは、フランス
の運輸委員ジャック バローの退任あるいは一時的な解任を求め
た。バローは委員会の幹部および欧州議会に、90年代にフランス
裁判所で自分に対して政党の寄付金をめぐる裁判が起こされていた
ことをを報告していなかった。

     国内ニュース

政府の中間非公開会議の議事に決算と今後の見通しが上がってお
り、この話し合いがさらに進められる。国民党と自由党は、過去2
年間の成果の決算を呈示し、来年の課題を設定する方針である。そ
のための中心に取り上げられる領域は、安全保障、憲法、制度であ
る。非公開会議の終わりでは、閣僚の形式的な会議が行なわれる。



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