11月22日〜11月28日のオーストリアのニュース



11月22日(月)

     国外ニュース

ベルルスコーニ 税制の対立で再び選挙を行なうと圧力

イタリア政府内部での税金をめぐる対立が、再び先鋭化している。
首相シルヴィオ ベルルスコーニは、自分が減税計画を実施できな
いのであれば、内閣の解散と選挙を行なう、と圧力をかけた。 こ
れはここ数日間で2度目の出来事である。「税金を目に見えるよう
な形で下げれば、事態は改善する。そうでなければイタリア人は、
減税を求めて発言しなければならない」と彼は月曜夜に発行された
新聞への寄稿で述べた。ここ数週間前から対立が強まっているが、
転換をする用意はない、とも述べた。

     国内ニュース

郵便局閉鎖問題 政府は指示を出さない

基盤整備大臣で副首相のフーバート ゴルバッハ(自由党)は、郵
便の代表に対し、数百の郵便局の閉鎖計画に対して、一切指示を出
さない方針である。彼はこれを月曜日にウィーンで開かれた非公開
の閣僚会議の後の記者会見で発表した。郵便局の閉鎖を排除しない
ことは明らかであるが、基本方針として彼は効率性を高め、合理化
を進めることによって、懸命な結果を出せると期待している、と彼
は述べた。




11月23日(火)

     国外ニュース

ギリシアがオイロファイター購入を中止するとの噂

ギリシア国防省筋の情報によれば、ギリシアは、オイロファイター
60機を49億オイロで購入することを取りやめた。「我々は前(社
会党)政権」の決定にはいかなる意味でも拘束されない」と国防省
関係者は述べた。必要な60機の戦闘機の購入申し込みは、2005年
に新たに公示されるが、「新たな公示はすべての入札者に対して開
かれたものになる」とのことである。オイロファイターを開発する
EADSはこれを否定し、「最近行なわれた報道は、根拠を欠いてい
る」と述べた。

     国内ニュース

年金の収支安定化 89%が平等な扱いでないと考えている

オーストリアでの年金の収支安定化策を進めても、異なる制度での
加入者の扱いが平等になされる、と感じているオーストリア人は少
数派である。ORFの番組「報道」で伝えられたOGMの世論調査によ
れば、7月の時点で、これについて疑問があるとしていたのは75%
であったが、11月には89%に増加している。すべての制度に属し
ている人が平等な扱いを受けられる、と思う人は7月の時点ではま
だ11%いたが、 わずか3%に減少した。




11月24日(水)

     国外ニュース

EU・ロシア首脳会談 デン・ハーグで

ロシア大統領ウラジミール プーチンとEU加盟各国の首脳が今
日、デン ハーグで開かれるEU・ロシア首脳会談に出席する。こ
の会議はおそらくウクライナ危機が暗い影を投げかけるものとみら
れている。この首脳会談は、新EU委員会の始動が遅れたため、2週
間開催が延期されていた。両者の情報によれば、この会合では新た
な協定が結ばれることはなさそうで、2007年までの両者の関係の
枠組みを決める話し合いは、おそらく取り決められない、とのこと
である。ロシアの隣国とEUの関係が原因となって、緊張が生じて
いる。この会議の主題は特に、ウクライナ大統領選挙後の緊迫した
情勢になるものとみられている。ロシアは、政府側の候補者ヴィク
トル ヤヌコーヴィチを公然と支持しているが、EUは選挙で不正
が行なわれた、と批判している。

     国内ニュース

連立与党 拘禁の代わりに社会奉仕の仕事を増やす方針

連立与党内部では、交通違反などの軽微な罪で有罪判決を受けた犯
罪者が、今後は拘禁を減らし、社会活動に参加することで罰を受け
ることにするよう、検討している。これにより、刑務所に入れられ
る人の数を減らし、いっぱいになっている刑務所の負担を軽減する
ことができるようになる、と昨日のテレヴィ番組で報じられた。昨
年約1,500人が、罰金を支払えなかったため、刑務所に入った。国
民党の司法の専門家マリア フェクターは、こうした人たちは高齢
者のための施設あるいは看護施設の清掃員として働くことが可能
だ、と考えている。法務大臣カーリン ミクラオチュ(自由党)
は、これを支持する方針で、これを試験的に実施する計画である、
と述べた。




11月25日(木)

     国外ニュース

ドイツ軍内部でさらに虐待の事例

ドイツ国防軍で虐待が行なわれていたのは、ケースフェルトだけで
はないようだ。ドイツ連邦議会の国防委員ヴィルフリート ペナー
は、日刊紙「ディ ヴェルト」に対して、自分はその証拠を持って
いる、と述べた。ドイツ国防省は当面これについては何も発表して
いない。この事件はノルトライン・ヴェストファーレン州のガルニ
ゾンに起きたものであり、ヴェストファーレン州のケースフェルト
で起きた人質事件の訓練の際に起きたのと同じような事件である、
とのことである。

     国内ニュース

PISA調査の結果 ケーラーに対する批判再び

先行して発表された教育に関する調査PISA(学習到達度調査)は、
オーストリアの教育政策に関する対立をさらに複雑にした。野党
は、オーストリアの生徒の読解力が低下した責任は、教育大臣エリ
ザベト ゲーラー(国民党)にある、とみている。社会民主党党首
アルフレート グーセンバオアーは、緊急に行動を起こす必要があ
る、と見ている。ただし連立与党自由党も、改革の提案を口にして
いる。ゲーラー自身は、教育体制の改革には今のところ反対してい
る。




11月26日(金)

     国外ニュース

アラファトの後継者問題 バルグーティはまだ立候補せず

イスラエルで拘禁されているパレスチナ人の指導者マルワン バル
グーティは、ヤセル アラファトの後継者を決める大統領選挙に立
候補するかどうかをまだ発表していない。バルグーティは現在新
PLO議長マハムド アッバスの立候補を支援している、とパレスチ
ナ無任所大臣カドゥラ ファレスは昨日ラマラで述べた。彼はその
前、イスラエルの収容所にバルグーティを訪問し、ファタハ運動の
分裂を招きかねない対立候補ととして立候補することを思いとどま
らせようとした。45歳のバルグーティは、2000年9月に始まった
パレスチナ人の蜂起で、イスラエルの占領に反対する活動の先頭に
立っていた。イスラエルの裁判所は6月には彼が攻撃に参加したと
して、5回分の終身刑を言い渡していた。バルグーティは、アッバ
スが求めていた暴力の停止を拒否する急進派イスラーム教徒の支持
も受けていた。イスラエルを敵視するハマースも、バルグーティが
立候補した場合、彼を支持すると約束していた。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州社民党 2005年選挙に向け党大会で準備

シュタイアーマルク州社会民主党は土曜日、定期周到大会をブルッ
ク アン デア ムーアで行なう。州党首フランツ フォーフェス
のほか幹部会の承認が行なわれる予定で、選挙の行なわれる2005
年に向けた中間の準備が行なわれる。3月13日には、市長村議会選
挙、秋には州選挙が行なわれる。社会民主党が選挙実施を求めるき
っかけとなったEStAG疑獄をはじめ、選挙での勝利に向け同党を
盛り上げていく話し合いが再び行なわれる。州首相の席を目指すフ
ォーフェスは、同州国民党党首ワルトラオト クラスニクを攻撃
し、今後彼女と共に政権につくことは考えられない、と述べた。党
大会では既に準備された「政権獲得計画」が提案される。大規模な
幹部の人事変更は行なわれない予定である。




11月27日(土)

     国外ニュース

イラン 核をめぐる対立の解決を困難に

イランは既に決着がついたと信じられていた、核計画をめぐる駆け
引きを、突然新たな要求を突きつけて、再燃させた。同国政府は、
約20基の遠心分離機を今後も運転する権利を持っている、と外務
大臣キャマル ハラズィは昨日述べ、これによって結ばれたと見ら
れていた妥協が再び本当のものか怪しくなった。ウィーンの外交官
筋によれば、イランの外交官は金曜日午後にはまだ、ウラン濃縮の
ための遠心分離機すべての運転を断念することに賛成していた。外
交官筋の情報では、英国外務大臣ジャック ストローは、イランの
主席交渉官ハッサン ロウハニと電話で話し合った。欧州はイラン
の核計画を完全に停止する要求を放棄することはない、と国際原発
機構は発表した。

     国内ニュース

グーセンバオアー「国民党は民主主義と敵対的」

社会民主党党首アルフレート グーセンバオアーは、国民党は民主
主義に敵対的な態度を取っている、と非難した。日刊紙「クリー
ル」のインタヴューで彼は、国民党の「民主主義に対する敵対性」
は、憲法会議の際と同様に日々の政策にも現れている、と述べた。
「我々が民主化を進めるために提案を行なうと、至る所で国民党は
拒否する。しかし新たな憲法は、民主化を進めることによっての
み、意義を持つ。国民党がこれを望まないのであれば、新たな憲法
に関する議論をこれ以上続けることには全く意味がない」との意見
をグーセンバオアーは述べた。国民党が今まで提案してきたことは
みな、民主主義を制約する試みである、とも語った。「国民党は監
督権を拡大することに執着している。彼らは調査委員会の設置を少
数派の権利としては認めていない。権限の配分で、どっちつかずの
態度を改めようとしない」とも述べた。




11月28日(日)

     国外ニュース

ルーマニア大統領選 決選投票実施の模様

ルーマニア大統領選の選挙当日の3つの有権者の世論調査によれ
ば、社会党の首相アドリアン ナスターセが優勢である。親野党の
世論調査研究所インソマルとメトロメディアの情報では、ナスター
セが43.7%を獲得し、自由党の対立候補トライアン バセスクは
34.7%の得票である。その他の調査によれば、ナスターセは
41.1%、バセスクは35.2%である。この傾向が確定すれば、彼らは
12月12日の決選投票で再びあいまみえることになる。

     国内ニュース

社民党党大会始まる

社会民主党は月曜日、ウィーンのオーストリア センターで、党大
会を始める。標語は「オーストリア出発準備完了」である。初日の
山場は、党首アルフレート グーセンバオアーの再選を644人の代
表が行なうことである。この際社会民主党幹部は困難な課題を抱え
ている。2002年の99.6%の賛成という結果を守らなければならな
いからである。グーセンバオアーは目標の数字をあげていないが、
彼を支持することをはっきり示す投票が行なわれることを期待して
いる。



今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system