12月13日〜12月19日のオーストリアのニュース



12月13日(月)

     国外ニュース

EU 独仏の赤字に関する決定を下す

欧州委員会は水曜日、ドイツとフランスに対する国家財政の赤字に
対する措置が放置されていることに関して、決定を行なう。同委員
会は既に、フランスはオイロ安定のための指標である国内総生産の
3%以下に抑えるだろうとの見方を示していた。これによりフラン
スに対する措置は延期される見通しである。ドイツの場合も同じよ
うになる見込みである。ドイツ大蔵大臣ハンス アイヒェル(社会
民主党)は2005年に予想される赤字は2.9%である、と述べてい
た。

     国内ニュース

軍の虐待事件で委員会 将軍を召喚

国会の国軍抗告委員会は明日、先日発覚した虐待の容疑の結果とし
て、初めての勧告を行なう方針である。それより前、同委員会は午
前中に、参謀本部長ローラント エルトルおよび執行部長陸軍少将
クリスティアン セーグル・カバナクを含む5人の軍の高位の将校
および将軍を回答者として発言および質疑応答を行なう方針であ
る。軍での虐待事件は、水曜日の国防委員会でも取り上げられる。
同委員会は、この事件のために招集される。金曜日から内務大臣も
兼任している国防大臣ギュンター プラター(国民党)が発言する
ことになっている。緑の党の防衛問題の専門家ペーター ピルツ
は、この事件の全責任はプラターにある、とあらためて強調した。
一方さらに事件が発覚していた。昨年末にオーバーエスターライヒ
州で行なわれた行軍で逮捕が行なわれた際に、暴力が行使された、
とのことである。




12月14日(火)

     国外ニュース

EU議会 トルコ加盟交渉開始に関する採決を行なう

ブリュッセルでのEU首脳会談を1日後に控え、欧州議会は水曜日、
大きな問題となっているトルコのEU加盟をめぐる態度を決定す
る。同議会は、外務委員会の提案について採決を行なうことになっ
ていた。この委員会の提案ではトルコ政府の加盟交渉を「不必要に
遅らせることなく」開始することが勧告されている。ただしそれに
よれば、交渉の行方は「決まってはいない」ままで、自動的にトル
コの加盟を認めることにはつながらない、とされている。ストラス
ブールの議会では、多数がこの提案に賛成するものとみられてい
る。反対するのはオイロに懐疑的な勢力と、右翼急進派、ドイツの
キリスト教民主党およびフランスの与党UMPなど保守派の一部であ
る。

     国内ニュース

軍委員会「人間の尊厳が侵害された」

国会の連邦国軍抗告委員会は明確に、人権が基礎兵役兵によって侵
害されたいくつかの事例がある、と認めた。フライシュタット、ウ
ェルス、ブルーデシュの兵舎から報告された容疑の検討が行なわれ
た。兵の訓練に関する誤解があり、勤務状態の監督が誤って行なわ
れていた。同委員会はこの責任を取るように勧告した。責任者であ
る内務大臣を兼任する国防大臣プラター(国民党)は、さらなる責
任追求の前に、もう一度話し合いを行ないたい、としている。




12月15日(水)

     国外ニュース

イタリア人 イラクで誘拐さる

カンパニア地方出身の52歳のイタリア人がイラクで誘拐された、
と通信社ANSAと放送局RAIが昨日午後一致して伝えた。情報源は
秘密情報部で、アラブ系のインターネットサイトの情報である、と
のことである。このイタリア人は、英国の非政府組織のために活動
していた。イタリア外務省は、この事件を調査していることを認め
た。新外務大臣ジャンフランコ フィニが、個人的にこの問題の解
決に向け尽力している。

     国内ニュース

軍のウェルスでの虐待事件で新たな情報

抗告委員会は昨日調査をした結果、ウェルスのヘッセン兵営では
「一連の新情報」を得た。緑の党の代表ニコラウス クンラート
は、APA通信の質問に詳細を伝えることはできないが、さらなる面
接が必要である、と述べた。いずれにせよ2002年の時点ですでに、
訓練の予備講習の中で、兵士を縛りつけることが行なわれていたの
は確実である、と彼は語った。この事件は、朝から17時まで続いた
事情聴取の中心であり、これは「尋問」ではなく「目撃者の事情聴
取」であった、とも彼は述べた。




12月16日(木)

     国外ニュース

バグダードで政府職員殺害

政府筋によれば、木曜日バグダードでは反乱勢力が情報流通省の高
位の職員が射殺された。その他テレヴィ報道によれば、急進派のム
スリムがイタリア人人質を殺害した。イラクの首都バグダードで
は、仕事に向かう途中のカシム イムハウイの自動車に対して犯人
が銃口を開いた、とのことである。いあれは同省の最高責任者であ
り、特にイラクの携帯電話網の再建がまかされていた。過去数カ
月、イラクでは各省の職員が攻撃の犠牲になっていた。一方テレヴ
ィ局アル ジャジーラは、イラクで誘拐されたイタリア人が殺害さ
れた、と報じた。イラクのムジャヒディーンのイスラーム運動を名
乗る組織が、イタリア人人質サルヴァトーレ サントーロを殺害し
た、と伝えている。

     国内ニュース

郵便局の閉鎖に関して特別調査を実施

今日交通省で行なわれた郵便局の閉鎖に関する首脳会談では、市町
村の代表とオーストリア郵便株式会社の意見の歩み寄りが見られ
た。郵便の政府側委員で政務次官エドゥアルト マイノニ(自由
党)は、いくつかの郵便局では当別調査を行なう、と述べた。これ
は郵便によれば必要経費に見合う仕事がないとされていた支局を調
査するもので、各市町が特に「公正の観点から異議」を表明してい
る支局である、とマイノニは述べた。




12月17日(金)

     国外ニュース

米国ミサイル迎撃態勢の実施延期

米国が計画しているミサイル迎撃態勢の一部分は、2005年まで延
期された。稼働を行なう前にさらなる検査が必要である、とアンカ
レッジの米軍の広報が発表した。米国政府によれば、アラスかとカ
リフォルニアの迎撃ミサイルは本来なら、今年の末に活動を開始す
る計画であった。しかし2日前に、試験用ミサイルの発射に失敗し
ていた。人工衛星に守られる迎撃態勢は、米国およびカナダに対す
るミサイル攻撃の防衛網として建設されている

     国内ニュース

オーストリアの負債は1千5百億オイロ

オーストリアの公の負債は今年初めて1千5百億オイロの水準を越
えた。連邦、各州、市町村の負債は今年「財制の手続き上の」措置
を講じた後でも、オーストリア鉄道改革に関連するもので、約百億
オイロと大きく増加している、と今日発表される国家負債委員会の
文書には記されている。800万人の人口で、1千5百億オイロの負
債は、1人あたり19,000オイロである。十年以上に渡って増えて
きた負債の情勢は、すべてのオーストリア人が1年間に稼ぎ出す額
の3分の2近くに相当する。




12月18日(土)

     国外ニュース

ウクライナではユシュチェンコに毒を盛った件で対立発生

ウクライナ秘密情報部長代理ヴォロディミール サジウクは昨日、
野党の大統領候補ヴィクトル ユシュチェンコに毒を盛ったとされ
る事件に巻き込まれた。ユシュチェンコは木曜日に初めて、自分が
ダイオキシンが盛られたことに対する責任は政府にある、と直接的
に述べ、犯行が行なわれた時間と場所も挙げていた。9月5日に彼
は秘密情報部長イホール スメシュコおよびその代理サウジクと夕
食を取った、とユシュチェンコはAP通信に述べた。「これが、私
の陣営から誰も参加していなかった唯一の場所で、このときは予防
措置が取られていなかった」と述べた。問題の食事会はサウジクの
別荘で行なわれた。

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ハインブルクでの抗議活動での警察の暴力事件の20年記念日

20年前の今日。異論も出ていたドナウ川発電所計画のために開墾
される予定であったハインブルク湿原を、環境保護活動家が12月
10日から占拠しつづけていたが、1984年12月19日に約800人の
警官がこれに介入した。警察の警護の下、4ヘクタールの湿原が開
墾された。警官800人と保護活動家の間で激しい乱闘になった。報
道関係者が報告を行なうことは妨害された。約20人のケガ人が出
たほか、約50人が一時的に逮捕された。オーストリアの一般国民
はこの日、ハインブルク湿原での出来事で危機感を持った。ウィー
ンでは午後から夜にかけて、3万ないし4万人が英雄広場までデモ
を行なった。あちこちでハインブルクに関して議論が行なわれた。




12月19日(日)

     国外ニュース

サッダームは米国の計画に結束して反対するよう呼びかけ

失脚したイラク大統領サッダーム フセインは、刑務所の独房の中
からイラク刻印に対して、イラクの新政治秩序を作ろうという米国
の計画に一致して反対するように呼びかけた。サッダームの弁護士
団の広報シアド カサウネは昨日アンマンで、「大統領サッダーム
 フセインは、イラク国民に対して宗教および民族に関わりなく、
宗教に従ってイラクを分割しようとする米国の計画からイラクを守
るべく、結束するよう呼びかけた」と述べた。彼によれば、サッダ
ームは計画されている選挙については多くを語っておらず、「慎重
に」見守るように訴え、イラク人は分裂させられてはならず、一体
性を守らなければならないと述べた、とのことである。また選挙で
投票しないようにとは訴えなかった、とのことである。

     国内ニュース

兵士が看守として働くのは長期的な解決ではない

今週中に今まで連邦国軍のために下士官としてまたは兵役代替役務
についていた100人が、いくつかの刑務所に勤務する。これらの人
々は、いわゆる3ヶ月間の法務省が管轄する部局へ出向する準備が
ある、と述べていた人たちである。この背景には、囚人が増えれば
看守もたくさん必要になる、という単純な図式がある。看守として
の派遣するのは、長期的な解決ではない、と考えられている。



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