12月20日〜12月26日のドイツのニュース



12月20日(月)

CDU事務長マイアーは退任せず

(ベルリン)キリスト教民主同盟事務長ラオレンツ マイアーは、電力会社RWE社
から支払いを受けていた事件が発覚したにもかかわらず、現職に留まる。党首アン
ゲラ メルケルはベルリンで、事実と良好な協力関係を考え合わせると、マイアー
は現職に留まることができるとの決定に至った、と述べた。マイアーはこれより先
に、以前の雇い主であるRWE社から1999年から2001年まで退職金と給与あわせ
て約25万マルクを受け取っており、同社に復職したにもかかわらず、退職金を受
け取っていた、と発表していた。彼はこの金を緊急子供の村に献金し、RWE社から
の給与分は同党事務長の職と並行して働いていた、と述べた。
ノルトライン・ヴェストファーレン州同党主はメルケルの決定を批判し、マイアー
の給与疑惑は、5月に行なわれる州議会選挙の選挙戦の足を引っ張る、と述べた。

     その他のニュース

プーチンにはチェチェーニア紛争でEUと協力する用意あり

(ハンブルク)ロシア大統領プーチンは、戦争で破壊されたチェチ
ェーニアの正常化に向け、ドイツとEUを参加させる用意がある、と
初めて述べた。独首相シュレーダーとハンブルクでの政府間交渉の
冒頭でプーチンは、ドイツの提案は精確な分析に基づくもので、ロ
シア政府は全面的にこれを受け入れるつもりである、と述べた。プ
ーチンはさらに、ウクライナの危機およびロシア内部の改革に関し
て述べる準備がある、とも語った。プーチンは、中央集権化と、い
わゆる統制民主主義の政策を進めているため、西側諸国から批判さ
れている。ロシア政府は今まで、チェチェーニア紛争の解決に国際
的な支援を得ることを拒否していた。

バイカル金融組織をめぐるさらなる謎

(モスクワ)問題となっているユコス社の中心をなすユガンスクネ
フテガス社の強制競売の後も、ロシアの石油企業最大の産油会社で
ある同社の今後の命運は不明である。購入することになった、今ま
で全く名前が知られていなかったバイカル金融組織は、新年の休暇
があるため、2005年1月11日までに購入価格70億オイロを支払わ
なければならないことになる、とロシア国家財産基金は発表した。
ロシアの専門家は、13億オイロを保証金として払い、本部がある
とされるトウェル市にはその痕跡すらない同社について頭を悩ませ
ている。バイカル金融組織はユガンスクネフテガス社を日曜日に競
売で競り落とした。西側の銀行共同企業体は、ロシア政府に近い巨
大ガス会社ガスプロムに対する巨額の信用供与を行なっていた。同
社の新たに設立された子会社ガスプロムネフトが、落札する有力候
補と見られていた。

ウクライナ大統領選挙候補者のテレヴィ討論

(キエフ)ウクライナの大統領選挙のやり直しを数日後にひかえ
て、両候補はテレヴィで対決し、有権者に自らの考えを述べた。選
挙のため休暇を取った首相ヤヌコーヴィチと野党の指導者ユシュチ
ェンコは、激しい攻撃の応酬をした。この討論が行なわれたのは、
前回の投票では投票で大規模な不正が行なわれたためである、とユ
シュチェンコはウクライナ語で語った。さらに彼はヤヌコーヴィチ
に選挙の不正の責任があった、とも付け加えた。ヤヌコーヴィチは
ロシア語で、この非難はウクライナの未来全体を暗くする、と述べ
た。彼は生放送されたこの討論で、多くのロシア語を話すウクライ
ナの少数派の代弁者として振る舞った。12月26日の投票を前にこ
の議論はすべての放送局が放送した。




12月21日(火)

イラクで誘拐されたフランス人2人が解放

(パリ)8月にイラクで誘拐されたフランス人報道関係者2人は、再び自由の身と
なった。首相ジャン・ピエール ラファランがフランス議会でこれを確認した。こ
れより前にアラブ系のテレヴィ局アル ジャジーラは、急進派組織「イスラーム
軍」が2人をバグダードのフランス大使館に引き渡した、と報じていた。ラジオ 
フランスの記者のクリスティアン シェスノーとフィガロ紙のジョルジュ マルブ
ルノーは、8月20日にイラクの都市ナジャフ近郊で誘拐された。
フランスの学校でのムスリムのスカーフ(ヒジャーブ)の着用禁止の撤回を人質犯
は求めていたが、フランス政府はこれを断固拒否していた。

     その他のニュース

イラクの米軍基地攻撃で24人死亡

(バグダード)イラクの米軍基地に対する今まででもっとも激しい
攻撃が行なわれ、モースル市近くで行なわれ、軍の情報によれば少
なくとも24人が死亡、約60人が死亡した。米国防省は、基地の食
堂がミサイルと榴弾による攻撃を受け、死亡したのは米兵、イラク
治安部隊の兵士、一般市民である、と発表した。インターネットサ
イト上ではイラクの武装組織「アンサル アル スンナ」が攻撃を
行なったことを認めた。キャンプ メレツとして知られているこの
基地は、イラク北部のモースル周辺では米軍の最大の基地である。
イラク第3の都市である同市は、過去数週間で暴力を用いた攻撃が
増加していた。

英首相ブレアがバグダード入り

(バグダード)英国首相ブレアは初めてイラクの首都バグダードを
訪問した。この訪問は安全上の理由から、前もって予告はされてい
なかった。イラク移行政権の首相アラウィとの会談後の記者会見で
ブレアは、選挙が予定されている1月以降も、蜂起勢力による攻撃
が続くと考えられるが、この選挙ではいずれにせよイラク人の民主
的な意志がはっきり示される、と述べた。ブレアは、連日自分の命
を危機にさらしているイラク人の選挙支援者の活動を評価した。首
相は火曜日中にイスラエルを訪問する予定である。

ロシアはチェチェーニア紛争で協力する用意がある

(シュレースヴィヒ)チェチェーニア紛争解決への協力とと巨額の
負債の早期返済の提案することで、ロシア大統領プーチンはヨーロ
ッパとの関係を、新たな信頼感に基づいたものにする方針である。
シュレースヴィヒで行なわれた独露政府協議の後プーチンは、カフ
カス地方のチェチェーニア共和国には問題があることを認め、ロシ
ア政府はドイツおよびヨーロッパと協力していく用意がある、と述
べた。独首相シュレーダーは、ロシア政府はチェチェーニアとの対
話を行なうことで合意した、と発表した。その他、ロシアは2005
年からドイツなどに対する負債を返済していく方針である、ともシ
ュレーダーは述べた。ロシアはドイツに対してだけでも210億オイ
ロの負債を持っている。独露首脳会談と並行して、6つの政府およ
び経済の協定に署名が行なわれた。




12月22日(水)

CDU事務長マイアーは辞任

(ベルリン)当からの圧力が次第に強まる中、打撃を受けたキリスト教民主同盟事
務長ラオレンツ マイアーは辞任した。彼は、同党および同党主アンゲラ メルケ
ルの足を引っ張ることを望まない、という点を辞任する理由としてあげた。メルケ
ルは同会派の国会の運営管理者であるフォルカー カオダーを後継者として指名し
たが、そのためには連邦同党幹部からの承認が必要である。月曜日にはまだメルケ
ルは、シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州およびノルトライン・ヴェストファー
レン州を中心とする州の同党組織からの反対の声にもかかわらず、マイアーを支持
していた。彼は元の雇用主である電力会社RWE社から特別給与の支払いを受けてい
た件で、4年間事務長を務めた後、失脚することになった。
キリスト教民主同盟の一般党員は、2月と5月に州議会選挙が迫っているため、安
堵した。

     その他のニュース

CDUには罰金を支払う必要

(ベルリン)キリスト教民主同盟は、ヘッセン州同党組織の資金疑
惑に関連して、総額約511,000オイロの罰金をさらに支払わなけ
ればならない、とベルリン連邦議会執行部は発表した。食品製造会
社フェレーロの多額の献金を数年にわたってその都度キリスト教民
主同盟の報告書で公表しておらず、その額は1994年から1998年
まで合わせて約256,000オイロにのぼる、とのことである。政党
法によれば、このような献金の倍額を罰金として支払わなければな
らない。連邦議会議長ティールゼは、ヘッセン州同党が隠し口座を
持っていたため、キリスト教民主同盟に対して、記録的な210億オ
イロの罰金を既に課していた。

解放されたフランス人記者帰国

(パリ)イラクで4ヶ月間誘拐された後、海保言うされたフランス
人記者シェスノーのとマルブルノーは、故国に戻った。大統領シラ
クは彼らをパリ近郊の軍の飛行場で出迎えた。首相ラファランによ
れば、2人の解放にあたっては身代金は支払われなかった。急進派
組織「イスラーム軍」が、彼らを8月20日に誘拐し、フランスの学
校でムスリムの少女たちにスカーフ(ヒジャーブ)の着用を禁止す
る措置の撤廃を求めていた。フランス政府はこの要求を断固はねつ
けていた。

米軍は襲撃犯の行方を追求

(バグダード)モースル市近くの米軍基地が壊滅的な攻撃を受け、
米軍は犯人の追求を開始した。広報は、犯行作戦が開始された、と
発表した。モースル市の住人によれば、同市の一部は封鎖されてい
る、とのことである。米兵が道路を巡回し、手入れも行なわれた。
モースルの知事は、ティグリス川にかかる5つの橋を封鎖させた。
火曜日に起きた攻撃は、イラク戦争が始まってから最大の米軍に対
する攻撃であった。軍の新しい情報によれば、兵士14人を含む22
人が死亡、60人を越える負傷者のうち35人が米軍病院での手当て
のために、ドイツに運ばれた。




12月23日(木)

大統領プーチンがユコス買収を擁護

(モスクワ)ロシア大統領ウラジミール プーチンは、石油企業ユコスの中核とな
る会社の、国家による買収を擁護した。ユガンスクネフテガス社の強制競売の後、
事実上国家が100%保有するロスネフト社への所有者の変更は、市場経済の規則に
従ったものである、とプーチンはモスクワで発表した。国は自分の利益を守ってい
るだけで、不正な民営化を取りやめる、とも述べた。ロスネフト社の監査役会の会
長はイゴール セチンで、元秘密情報部の職員で、現在ロシア政府の副首相であ
る。モスクワのユコス本社はあらためて警察の捜査を受けた。
専門家は、ロシア政府の戦略の背後には、数ヶ月前に逮捕された元ユコス社長ミハ
イル ホドルコフスキーの政界進出の野望を打ち砕こうという試みがある、と見て
いる。

     その他のニュース

プーチンはウクライナの「永続革命」を批判

(モスクワ、キエフ)ウクライナの大統領選挙の決選投票のやり直
しを3日後に控えて、露大統領プーチンは、西側全体に対する厳し
い非難を行なった。選挙で勝利するとして扱われている野党側の候
補者ユシュチェンコが、反ロシア的な政治家と共に活動を行なうこ
とを望んでいない、とモスクワで開かれた年次記者会見でプーチン
は述べた。また彼は、ウクライナの野党と西側各国が、ウクライナ
の「永続革命」を企んでいる、と非難した。さらに彼は、米国はロ
シアを孤立させることを望んでいる、と間接ながら非難した。一方
ウクライナのキエフでは選挙監視人の第1陣が到着した。

ソラナはウクライナの選挙のやり直しが公正に行なわれるよう要請

(ブリュッセル)EUは責任者に対し、日曜日のウクライナの大統
領選挙の決選投票のやり直しが公正に行なわれることを保証するよ
う求めた。EUの外交および安保政策委員ソラナはブリュッセル
で、選挙が行なわれるやり方が、ウクライナとEUの今後の関係の
枠組みを決めることになる、と述べた。これより前両候補、野党の
指導者ユシュチェンコと休暇を取っている首相ヤヌコーヴィチは、
住民に対し結束するよう呼びかけていた。

ファッルージャでの戦闘が再燃

(バグダード)イラクの反乱勢力の拠点ファッルージャでは、米軍
と蜂起勢力の間の戦闘が再燃した。米軍の戦車が反乱軍の基地を攻
撃し、軍機が爆弾を投下した。米国海兵隊の将校は、両者に犠牲者
がでた、と発表した。この戦闘が起きたのは、約200人の住民が破
壊されたこの町に帰った時のことであった。軍の発表では、アンバ
ル州では再び攻撃が行なわれ、米兵を含む5人が死亡した。北部の
ベイジからバグダードに通じる石油油送管に破壊活動が行なわれ
た。目撃者は、犯人4人は発砲を受け重傷を負った、と伝えてい
る。




12月24日(金)

ラムズフェルドがイラクの米兵を訪問

(バグダード)米国防大臣ドナルド ラムズフェルドは突然、イラクの米軍の基地
数ヶ所を訪問した。モースルでは彼はこの基地の食堂が攻撃を受けた際負傷した兵
士とも面会した。火曜日に起きたこの攻撃では、米兵を中心に22人が死亡してい
た。引き続きラムズフェルドは、失脚した権力者サッダーム フセインの故郷で
あるティクリートと、米軍が先月大攻勢をかけたファッルージャを訪問した。バ
グダードではラムズフェルドは暫定大統領グハシ アル・ジャワルと面会した。ラ
ムズフェルドは、イラク情勢が困難なものであることを認めた。
ファッルージャでは、米兵と蜂起勢力の間で新たな戦闘が起きた、と報じられた。
バグダードの北東バァクーバでは、反乱勢力がイラク警察の派出所2カ所を攻撃し
た。

     その他のニュース

PLO議長アッバスはベツレヘムでクリスマスのお祝い

(エルサレム)新PLO議長アッバスは、厳戒体制の中、西ヨルダン
ランドのベツレヘムのクリスマスのお祝いに参加した。この訪問
は、パレスチナ大統領アラファトが6週間前に死亡した後の緊張緩
和の雰囲気を示すものである。過去3年間、イスラエルはアラファ
トのクリスマスのベツレヘム訪問を禁止していた。クリスマスのお
祝いがきっかけとなって、イスラエルはベツレヘムへの旅行の制限
を解除した。聖書の言い伝えによればイエス キリストが生まれた
同市には、約5千人の巡礼者と観光客がこの祭日にやってくると見
られている。

ファタハがパレスチナ選挙では優位に立つ

(ラマラ)パレスチナ人の住む西ヨルダンランドの各地の地方議会
選挙の第1回中間開票結果では、ファタハ運動が予想通りもっとも
多い票を獲得した。ただし急進派イスラームのハマースは形の上で
は成功している。ラマラの選挙委員会は、ファタハが多くの場所で
優位に立っているが、ベツレヘムとナーブルスではハマスが最大の
票を集めた、と発表した。最終結果は土曜日に発表されることにな
っている。

連邦大統領は変化に対する勇気を持つよう呼びかける

(ベルリン、ボン)ドイツの人々に対するクリスマス演説で、連邦
大統領ケーラーは、さらに勇気をもって変化を求めるように、と呼
びかけた。変化を求める勇気を持った場合にのみ、子供や孫が良い
未来を持つことができ、市民が自由と共感の力を意識していれば、
それは可能であると自分は信じている、とあらかじめ公表された演
説の文言の中で彼は述べている。また彼は政治家に対して、誠実に
行動し、人々をだますようなことをしないように、と訴えた。彼は
ドイッチェ ヴェレのクリスマス演説の中で、人類は「1つ」の世
界に暮らしており、第1世界だとか第3世界だとかに暮らしている
わけではない、と強調し、クリスマスが示しているのは、人間がお
互いのことを思いやることが必要であることである、と述べた。




12月25日(土)

教皇 クリスマスの祝福を与える

(ローマ)教皇ヨハネ パウロ2世は、クリスマス教書の中で、対話と和解を呼び
かけた。ローマのペテロ広場に集まった数万人の信徒を前に、84歳の彼は特にア
フリカ、イラク、近東の人々の受けている苦しみを指摘し、キリストの教えは、こ
のようなときに、いろいろな形で行使されている暴力を止めるのに役立つものだ、
と述べた。遅々としてはいるが期待を満たすような形で進行している和平への努力
は、全力をあげて前に進めていかなければならない、とも語った。教書の最後で彼
は、60を越える言語で伝統的な祝福「ローマおよびあまねく世界に」を与えた。
健康がすぐれないにもかかわらず、ヨハネ パウロはペテロ大聖堂で深夜の礼拝も
執り行った。

     その他のニュース

枢機卿レーマンはより子供に良い世界をつくるよう呼びかけた

(マインツ)ドイツ司教会議議長の枢機卿レーマンは、子供にとっ
てより良い社会を作るよう促した。マインツ大聖堂でのクリスマス
説教で彼は、ドイツの多くの子供たちが貧困の線上ないしはそれ以
下で暮らしていることは恥ずかしいことである、と述べた。ドイツ
プロテスタント教会の評議会議長の監督フーバーはベルリンで、外
国人との融和を進めていくよう呼びかけた。ドイツに逃げ場を求め
ている多くの人が、ドイツで長期間であっても住むことを認められ
るべきだ、と述べた。ケルン大司教の枢機卿マイスナーは、ヨーロ
ッパ憲法の中では神が消えてしまうと批判し、これはヨーロッパ人
に対して行ないうる最大の悪である、と述べた。

ウクライナ法廷は選挙法に異議を唱える

(キエフ)ウクライナの大統領選挙の決選投票のやり直しを翌日に
ひかえ、同国の憲法裁判所は、最近修正された選挙法の一部が憲法
違反である、と発表した。自宅で投票できるのは重度の障害を負っ
た人だけにする、との規定は違憲であり、それゆえ無効である、そ
れ以外の病人にも、健康上の理由から自宅で投票する権限を与えね
ばならない、と主席裁判官が述べた。選挙委員会は、この判断は実
施に移され、日曜日に予定通り投票が行なわれる、と発表した。退
陣する大統領クチマは両候補ヤヌコーヴィチとユシュチェンコに、
和解するよう訴えた。決選投票では野党の指導者ユシュチェンコが
はっきり優勢と見られている。

米軍基地への攻撃の容疑者逮捕

(バグダード)イラクの首都バグダードの外交使節が集まっている
一画でタンク車が爆発した事件では、警察の最新情報によれば、少
なくとも9人が死亡した。聖地ナジャフ近くでは、自動車爆弾によ
りイラク人少なくとも3人が死亡した。この犠牲者は一般市民で、
爆弾は軍の輸送者を狙ったものであった、と警察は発表した。イラ
ク北部の米軍基地への激しい攻撃の後、30人を越える容疑者が逮
捕された。火曜日の自殺攻撃では、22人が死亡、うち14人が米兵
であった。「アンサル エル スンナ」がこの犯行を行なったと発
表した。




12月26日(日)

アジアで数メートルの津波 死者数千人

(ジャカルタ)激しい海底地震によって引き起こされた津波で、アジアでは数千人
が死亡した。最新の被災地域からの報道によれば、1万人を越える死者が生じた。
数百万人がこの津波によって家を失ったとのことである。犠牲がでたのは主として
インドネシア、スリ ランカ、インド、タイである。プーケット島などの保養地も
犠牲になった。モルディヴせいふは、激しい洪水に直面して緊急事態を宣言した。
震源はインド洋のスマトラ湾の外であった。米国の地震学者の話では、この地震の
震度はリヒター度数の8.9である。これは過去40年間で最大の地震である。

     その他のニュース

アジアでの津波で世界に驚愕

(ベルリン、ブリュッセル)世界各地の政治家はアジアで発生した
恐るべき津波に、驚きつつも即時支援の提供で応えた。ドイツ政府
は100万オイロの緊急支援を準備した。その他にEUは300万オイ
ロを拠出する。連邦大統領ケーラーと首相シュレーダーは弔意を伝
えた。支援組織と教皇ヨハネ パウロ2世は、献金を呼びかけた。

ドイツの各旅行会社は保養客を帰国させる

(ベルリン)アジアでの洪水の災害の発生により、ドイツの旅行会
社は参加している客を被害に襲われた地域から連れ戻している。旅
行会社TUIとトーマス クックは、空の飛行機をタイ、スリ ラン
カ、モルディヴに送る、と予告した。またこれらの会社は、今後出
発を予定していたアジア旅行を取りやめた。この災害の犠牲者にド
イツ人も含まれているかどうかは、今まだ不明である。被災地域に
は合わせて約8千人のドイツ人観光客が滞在している。ベルリンの
外務省は緊急対策本部を設置した。ドイツ人旅行者の家族のために
は直通電話が設置された。国外から次の電話番号で直通電話につな
がる。ドイツへは0049-3-0-5000-1000、ドイツ国内からから
は030-5000-1000である。

ウクライナ大統領選挙 決着の日

(キエフ)ウクライナでは大統領選挙の決選投票のやり直し投票が
終了した。政府と野党は、この選挙が操作されたと、あらためてお
互いを非難した。ただし前回の決選投票よりは「はっきりと付せい
の数は減少した」と野党陣営の代表者は述べた。第1回の集計予想
によれば、野党の指導者ユシュチェンコが勝利する見込みである。
キエフ最高裁判所は、政府側の候補ヤヌコーヴィチが有利になるよ
うに、大がかりな不正が行なわれたことを理由に、11月21日の第
1回決選投票を無効としていた。投票は多数の国際選挙監視団の監
視を受けた。



今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system