12月20日〜12月26日のオーストリアのニュース



12月20日(月)

     国外ニュース

バセスクがルーマニア大統領に再選

ルーマニア大統領に選ればれたトライアン バセスクは、昨日午後
ブカレストの国会で宣誓式を行なった。彼は5年間の任期中に、汚
職と戦い、改革を進めてEU加盟に向けた準備を行なう、と約束し
た。「私たちは、2つの根本的な問題を解決しないまま、EU加盟に
ついて語ることはできません。私たちはこの問題、汚職と貧困を見
逃しています」とバセスクは述べた。彼は数時間前に辞任をしてい
たイオン イリエスクの後任となった。退任の演説で74歳のイリ
エスクは、同国の情勢は、ニコラエ チャウシェスクの共産党政権
が失権し、自分が着任した1989年よりははっきりよくなってい
る、と述べた。バセスクは12月12日の決選投票で、首相アドリア
ン ナスターゼを破っていた。一方彼はみずからの「公正と真実連
合」主導で組閣に向けた交渉を開始した。

     国内ニュース

新銀行法の政府決定は持ち越される

資金の安定を図る銀行法の新規定は、閣議の今日の議事には取り上
げられない、とAPA通信社は政府筋の情報として伝えている。自由
党の側からは最近、「預金者を犠牲にする賠償義務の制限」により
資金の安定を図ることには絶対に賛成できない、との意見がでてい
る。昨日午後、現在の情勢から見て、新銀行法に関する政府の決定
は延期された、との情報がでた。




12月21日(火)

     国外ニュース

イラクで誘拐されたフランス人が解放

クリスマスを数日後にひかえ、8月にイラクで誘拐されたフランス
人記者が解放された。フランス首相ジャン・ピエール ラファラン
は、火曜日議会上院で、次のような言葉で釈放が行なわれたことを
確認した。「大いなる喜びをもって、私はクリスティアン シェス
ノーとジョルジュ マルブルノーが解放されたことを発表いたしま
す。彼らが再び故郷に安全に立つときに、私たちの喜びは完全なも
のになるでしょう。」この言葉に国会議員たちは立ち上がって拍手
を行なった。大統領ジャック シラクは秘密情報部とこれに尽力し
た官庁すべてに感謝した。記者2人は8月20日にイラクの都市ナジ
ャフ近郊で誘拐されていた。彼らの誘拐はフランスを揺るがした。
フランスは米国のイラク侵攻に反対していたからである。フランス
政府は、彼らの解放のためにアラブおよびムスリムの代表からなる
陣営に働きかけを行なっていた。

     国内ニュース

国民議会特別会議で内閣改造とEU首脳会談に備えた話し合い

国民議会は水曜午前、内閣改造とEU首脳会談に関する特別会議を
行なう。リーゼ プローコプ(国民党)は、エルンスト シュトラ
サーの後任として内務大臣に就任することが議員に提案さえる。連
邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)が開会を宣言する。
彼はその際、EU首脳会談に関連して、トルコのEU加盟交渉開始を
発表する。プローコプは、連邦大統領ハインツ フィッシャーによ
って宣誓を受ける初めての女性内務大臣である。63歳の彼女は、
以前は一流のスポーツ選手で、1981年にニーダーエスターライヒ
州議会議員、1992年には女性としては初めて同州首相代理を務め
ている。




12月22日(水)

     国外ニュース

ユシュチェンコは選挙に武力で介入することがないように警告

ウクライナ野党の指導者ヴィクトル ユシュチェンコは、日曜日に
行なわれる大統領を決める決選投票のやり直し投票で、武装勢力が
介入することがないように、と警告した。彼は数千人の支持者を前
に昨日午後、キエフの独立広場で演説した。群集はこの大集会で、
選挙が操作されたことに対して1カ月前に平和的な抗議行動を開始
したことを思い出していた。すでに「大統領」に就任すると予告さ
れているユシュチェンコは、デモ隊に向かって、政権交代のために
さらにデモを行なうように呼びかけた。彼は投票日の日曜日にもい
わゆるオレンジ色革命を続けて行なうように求めた。また彼は、妻
ウィタリとその弟であるウクライナ出身のボクサーウラディミール
 クリチコを伴って、支持者が平和的に抗議活動を行なったことに
感謝した。

     国内ニュース

プロコップは兵役代替役務の期間を兵役期間に合わせる方針

新内務大臣リーゼ プロコップ(国民党)は、兵役代替役務の期間
と報酬を、兵役に合わせたものにすることに関して、大いに考える
点がある。具体的なことは彼女は水曜午後のテレヴィ番組では口に
しなかったが、1月の兵役代替役務改革委員会の提案を待ってい
る。彼女の意見によれば、現在の兵役代替役務で支払われている
11.50オイロの支払いは不十分であり、これについてはおそらく検
討が行なわれなければならないだろう、とのことである。警察と地
方駐在連邦警察隊の統合により必要になる、執行部門の約5千人分
の役職は、もちろん客観的な基準に従って措置を取るよう努力す
る、と強調した。




12月23日(木)

     国外ニュース

米国はユコス社の解体でプーチンを批判

米国は、ロシア当局が石油会社ユコスを解体する際の手続きを批判
した。ユコスの生産を担当するもっとも重要な子会社ユガンスクネ
フテガス社の譲渡は、「開かれたものでも透明なものでもなかっ
た」と米国外務相広報アダム イーレリは木曜日にワシントンで述
べた。「これは海外の投資家に対し誤った印象を与え、ロシアの世
界経済での役割に悪い影響を与えかねない、と考えて」おり、米国
は、ロシア政府のやり方にびっくりしている、と述べた。これより
前、ロシア国営の石油企業ロスネフトが、解体されたユコス社の基
幹となる企業を買収したことを発表していた。問題となるユガンス
クネフテガス社の強制競売ののち、落札したバイカル金融組織をロ
スネフト社は購入した。

     国内ニュース

若者は政界の世代交代を求めている

15歳から35歳のオーストリア人の64.3%は、政治に「不可」をつ
けた。わずか12.9%だけが2050年に「先見の明があり理想的な政
治家が生まれている」と見ている。これは「シュタンダルト」紙が
公表する世論調査会社Metisの調査結果である。この調査は2050
年にオーストリアがどうなっているのかを若者に尋ねたものであ
る。その結果によれば、政治体制に対する信頼感はほぼ全くない、
政界の世代交代を求める声は強く、93.2%である。調査の代表ハラ
ルト マーラーは、「若者は政治に背を向けているのではなく、政
治家に背を向けているのである」と述べた。




12月24日(金)

     国外ニュース

バグダードでタンク車爆発 死者多数

報道によれば、イラクの首都バグダードでタンク車が金曜午後に爆
発し、少なくとも2人が死亡し、20人が重傷を負った。アラブ系の
放送局アル ジャジーラは、少なくとも死者は2人である、と報じ
ている。米軍の広報が米国のテレヴィ局CNNに語ったところでは、
この爆発では1人が死亡、19人が負傷した。第一報では12人が死
亡した、と伝えられていた。爆発はマンスール地区で起こり、いわ
ゆる緑地帯つまりイラクの政府や米国の行政府の本部がある所から
さほど離れていないところである。外国の企業や大使館がこの一画
にはあり、その中にはヨルダンとリビアの大使館もある。警察はこ
の爆発を、攻撃によるものと推定している。米軍は捜査を開始し
た。

     国内ニュース

フィッシャーは国際支援のための支出増額に賛成

連邦大統領ハインツ フィッシャーはクリスマスをきっかけに、大
司教クリストフ シェーンボルンと同様に、国際支援のためにより
多くの手段を講じるように、そしてその目標額は国内総生産の
0.7%である、と述べた。「豊かな国として私たちは、他の豊かな
国々と同様のことをする義務を負っている」と彼はORFの番組の中
で述べた。その手本として彼はデンマークやノルウェーのような国
を挙げた。国内でも社会福祉に積極的に関与しなければならない、
競争社会は多くの利点も持っているが、それからこぼれ出る人も必
ずいる、そして完全な世界をつくることはできず、それは社会福祉
に関しても同様であることを自覚している、と述べた。ただし、貧
困と戦うことで現状を改善をする可能性があることは確信してい
る、とも語った。




12月25日(土)

     国外ニュース

イスラエル労働党から内相に就任の見通し

労働党所属の国会議員オフィル ピネスが、新イスラエル内務大臣
に就任する、との情報がある。自分はリクード党と労働党の新たな
連立の中で、内務大臣の職を引き受ける、と43歳の彼は昨日述べ
た。同党のイツハク ヘルツォークは、農業大臣に就任するものと
みられている。外務、大蔵、国防などの主要大臣職は、首相アリエ
ル シャローンのリクード陣営が握り続けるもようである。新連立
政権は、ガザ地区からイスラエルが撤退することに責任を持つこと
になるが、おそらく議会が第2副首相を新設した後に組閣が行なわ
れると見られている。今までの副首相エフド オルメルトに加え
て、労働党のシモン ぺレスがこの第2副首相に就任する見込みで
ある。

     国内ニュース

オーストリア持株会社VA-Techの売却で負債を完済する意向

オーストリア持株会社は、予定されているVA-Tech社のズィーメ
ンス社への売却で、最終的に負債を完済する方針である。同社の重
役ペーター ミヒャエリスとライナー ウィールチュが「クローネ
ン」紙のとインタヴューでこの方針を述べた。負債を減らすための
民営化はこれによって、今後は必要なくなる。同社はそのため今後
の売却にあたっては、オーストリアが中核となる株主であることを
重視する方針である。大蔵大臣は今年の配当金として新たに1億オ
イロを得られる見通しである。




12月26日(日)

     国外ニュース

アナンの息子はいくつかの事件をもみ消していた模様

昨日の報道によれば、国連事務総長コフィ アナンの一人息子であ
るコジョ アナン(31歳)は、さらに不正を父親に隠していた。
「ニュー ヨーク ポスト」によれば、コジョ アナンは5年前に
ナイジェリアの成功したサッカークラブの所有者であると偽称して
いた。このサッカークラブは以前から国の所有であった。彼はスイ
スの小さな2つのサッカークラブの会長になろうとしていたものと
みられている。アナンの息子に雇われていた営業部長ローランド 
フライは、5万ドルをスイスのサッカークラであるヴェヴェー ス
ポーツから横領しており、拘留刑が下されている。

     国内ニュース

オイロファイター機購入で社民党は対抗企業を批判

社会民主党所属の会計検査院の広報ギュンター クロイターによれ
ば、経済省とEADS社は、オイロファイター機の購入で、約束され
ていた利益の最大で25%を情報提供料として、純粋に「架空に」呈
示する計画である。彼はこれをオイロファイターの製造会社である
EADS筋の信頼できる情報である、としている。クロイターは、
EADS社とグラーツの単科大学ヨアノイムやグラーツ工科大学との
協力関係に対する算定の歳には不合理が生じていると指摘し、対価
を中立かつ客観的に監督するよう求めた。



今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system